カミセン~神養成専門学校~

鶴山葵土

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6.問1「貧富の差」1

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Mr.クロウが教壇に上る。
「改めて自己紹介をしよう。私の名はMr.クロウ。新たな神を選ぶため、君たちをこの場へと連れてきた使者だ」

周りを見渡す真一。
皆、真一同様黒いマントに身を包んでいる。

「早速で悪いが、初回の授業をはじめる。授業と言ってもこちらからはテーマだけを与えるだけで、君たち生徒が自ら考え、それを互いに主張し合うというものだ。私はその様子を見守るだけ。まぁ、時には口出しすることもあるだろうが」

一通り説明を終えると、Mr.クロウは黒板に文字を書き始めた。

「これから君たちに主張し合ってもらうテーマ、それは『貧富の差』についてだ。貧富の差は必要かということを軸にお互いの意見を主張し合って欲しい」

真一は考え込む。
国内、国外問わず貧富の差が存在する。
もし、貧富の差が無くなってしまったらどうなるのだろうか。

一人の生徒が手を挙げる。

「主張をどうぞ」

Mr.クロウはその生徒に意見を促す。

「貧富の差は必要ないと思います。貧しい人間は苦労するし、貧しさから抜け出すことは中々できない。餓死する人間がいる一方で、余った食材を捨てる人間がいる。そんな不平等な世界は間違っていると思います」

真一は彼の意見に同意する。
確かに不平等な世界は嫌だと思う。
Mr.クロウも彼の答えにうなずきながら答えた
「なるほど、よい主張だと思います。余った食材を廃棄する、非常にもったいないですね。その食材で救える命があるでしょう。では、逆に貧富の差が必要だと考えている人はいますか」

Mr.クロウがそう尋ねると一人の生徒が手を挙げた。

「では主張をどうぞ」

「貧富の差は必要だ。富を目指し、頑張ることで人は成長できるんだ。頑張らなくても同じなら、頑張らない人間ばかりになってしまう」

「頑張ることをやめてしまうのは人類の進化に影響を及ぼします。確かにそれはそれはよくないですね。では他の意見も聞いていきましょう。」

Mr.クロウは彼の意見にも賛同した。
その後も次々と主張が飛び交う。

「貧富の差はよくないことだ。貧しいものが富あるものを妬み、事件を起こすこともある」

「強盗などの妬みが生む事件、よく聞きますね。実によくないことです。」

「貧富の差があることに賛成だ。生きるということは戦うこと、そして勝ったものが生き残る。相手は人間に限らない。害虫やウイルスに対してもそうだ」

「生きることは戦うことですか、いい言葉ですね。私Mr.クロウもその通りだと思います」

「貧富の差があることに反対だ。貧しいものの苦痛、その気持ちは貧しいものにしかわからない。」

「富ある者、皆が最初から富に恵まれていたわけではありません。その気持ちを理解している富ある者がいることもまた事実だと思いますよ」

「貧富の差は必要だ。生物には闘争本能が備わっている。貧富の差は闘争本能を呼び起こすために必要なものだ。闘争本能を失っては人類が今後発展していくことはできなくなってしまう」

「闘争本能は世界の生物のほとんどに組み込まれた生存本能からくるものです。必要なものだと私も思います。」

一通りの主張が飛び交うとMr.クロウは口を開く。
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