カミセン~神養成専門学校~

鶴山葵土

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15.問4「難民」2

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熱い主張が飛び交う中、真一は何も答えられずにいた。
移民は他の国の問題、自分の国では問題になっていると実感したことが無かった。
そのため、移民について考えたことなど無かった。

しかし、熱い主張が繰り広げられ、移民を受け入れるか否かということがとても大事なテーマであるということを状況から理解した。
真一は考え始めた。
自分が移民の立場だったらどうか。
移民を受け入れる立場であった場合はどう思うか。
そして、一つの答えを導き出した。
挙手し、真一は自分の意見を主張する。

「移民を受け入れるべきではないと思います。移民とは文化も考え方も違う。移民を受け入れることで国内に混乱が生じる可能性がある。それに、やはり移民の為に国民から集めた税金が使われるといった事態に納得できる人はいないと思います。受け入れることで自国が問題を抱えるとわかっている以上、移民を受け入れるべきではないと思います。移民を考えている人は、自国で生活することを考えるべきだと思います」

「ほうほう、国内に混乱ですか。確かに移民を受け入れることで国内が混乱してしまう可能性は否定できませんね。それに安易に移民を選択することもよくないということですね。自国で努力すべきだと。すべての人間がそうとは限りませんが、安易に移民の道を選んでいる人は少なくないでしょうね」

Mr.クロウに意見が受け入れられたようでほっとする真一。しかし、Mr.クロウは厳しい問いを投げ掛けた。

「移民に関する考え方は移民と接する機会があったかどうかによって大きく変わります。移民を考える人たちはどうしようもない状況を変えたくて移民という道を選びます。その結果、移民に失敗し死を迎えることもほとんどの人たちが理解しています。それでも移民という道を選ぶのは、わずかな生の確率にすがる思いでその道を選んでいるのです。そのことを理解してもらうと皆さんの考え方も少しは変わるかもしれません。とはいえ、移民によって問題が引き起こされ国内が混乱してしまい、困っている国があることもまた事実です」

そう、真一には移民の気持ちなど分かるわけがない。
移民と接する機会などなかったのだから。
そして、またいつもの時間がやってきた。

「それでは皆さん、この辺りで総括をしましょう。今回皆さんに問うことは『移民』を認めるべきかということです。認めるべきだと思う方は挙手願います」

難しい質問だ。
授業を受けたことで、もし自分が移民の立場だったらと考えた真一。
正解がわからず、挙手することはできなかった。
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