ふれていたい、永遠に

たっこ

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抜き合いしよっか✦side蓮✦2 ※

 秋さんの手が気持ち良すぎて、今にもイッちゃいそうで思考が働かない。
 固定されてる自分の手もどうしたらいいのか分からず、手のひらに感じる秋さんの熱にただクラクラしていた。
 秋さんが俺のを触って硬くしたのだと思うと信じられなくて、でもどうしようもなく欲望でいっぱいになる。
 もしこのまま秋さんを相手に抜き合いなんてしたら、最後まで理性を保っていられる自信がない。
 とはいえ止めさせる方法はないかと必死で思考をめぐらせたところで、何も思いつかない。
 でも、好きな人を相手に友人として抜き合うなんて、まるで拷問だ。

「……ぅっ…………」

 秋さんの手はまだ撫で続けている。
 俺の手は開放され、ホッとして慌てて秋さんの股間から手を離した。

 本音はもちろん触りたい。
 俺だって気持ちよくさせたい。

 秋さんを、抱きたい。 

 BLドラマの出演が決まってから、色々調べて知識だけは豊富になった。
 男同士がどうやって愛し合うのかも、十分すぎるほど分かっている。
 こんなことを考えてる俺が、秋さんを触るなんてできない。
 抜き合いなんてしたら、おかしくなって何をするか分からないのに。この状況をどうしたらいいのか分からない。
 
 秋さんがパンツに手を入れて、俺のそれに直接ふれた。

「……ぁっ、はっ……秋、さん」
「蓮のこれ、ピクピクしてる。可愛い」

 好きな人が俺のものにふれてると思うだけで、もう精を放ってしまいそうだ。俺は必死で耐えた。
 ガチガチのそれを、そっと優しく握り込む秋さんの手の温かさが直接伝わってくる。
 パンツからゆっくり取り出され、上下に擦られた。

「……ぁ、……うっ……」

 あまりの気持ち良さに、腰が勝手に持ち上がる。
 
「蓮、気持ちいい?」
「…………はっ、……あ、……秋さん……」
「うん?」
「あっ……ちょっ、ストップ……」
「ん、駄目」

 秋さんの手は止まらない。
 
「……うっ……、こんなことし……てたら……俺、何するか分からない……から」
「……いいよ。何しても」

 意味も分かってないのに、何してもいいなんて言わないでほしい。
 欲望を抑え込んで必死で耐えていたのに秋さんの髪が頬にふれたと思ったら、俺の首筋にキスを落とし始めた。

「……はぁっ、……な、なんでっ」
「雰囲気作り、な」
「……あっ……も……それ、だ……め」

 首がこんなに感じるなんて知らなかった。
 舌でつうっと首筋を這わされ、背筋がゾクゾクした。
 
 耳たぶまで到達して口に含まれると、そこから電流が流れたように全身がしびれた。

 その瞬間、耐える力も考える力も、なにもかも喪失した――――。

 グッと秋さんの体を押しやると、秋さんは一瞬顔を歪めて視線をそらすように下を向いた。

「な、んだよ。やっぱ嫌だった? ごめんって。じゃあ今の無しな。これだけ出してやるから」

 そう言って、再び握っているものをしごき始めた秋さんの手首を強くにぎる。
 秋さんは肩を震わせてしごく手を止めた。

「…………れ……蓮…………ごめ……」
「秋さんが、悪いんだからね」
「…………え?」
「俺は、何度も止めたんだからね」
「蓮? …………ぁっ、…………んっ」

 つかんだ手首を引き寄せ、首筋に唇を押しあててジュッと吸い付いた。跡をつけては駄目だと慌てて加減する。

「……っ、……蓮っ、……はぁ……」

 耳元で吐息を漏らす秋さんに、身体がうずく。
 もっと喘がせたい。欲があふれる。

「…………ぁっ、……蓮……」

 俺の腰あたりの服をぎゅっと握ぎる秋さんが可愛い。胸が苦しくなって熱く燃えた。
 キスがしたい欲望で頭が支配され始める。
 駄目だ。秋さんの顔を見たら、唇にキスをしてしまいそうだ。

「秋さん…………」
 
 好き。
 大好き。

 言えない代わりに心の中でくり返した。
 
 うなじを撫でながら、首筋に舌を這わせ鎖骨に吸い付く。
 秋さんが、震えるような吐息を漏らした。
 声を抑えようと必死でこらえている。その仕草がたまらない。
 もっと下にも。そう思ってシャツのボタンに手をかけて、思いとどまった。
 やりすぎだ。そこまでしてしまったら愛撫になる。
 でも、秋さんにふれて身体中を撫でてキスをして、ドロドロに溶かしたい。そんな激しい欲望に襲われる。
 勘違いするな。これは抜き合い。ただ抜き合いをするだけ。そう自分に言い聞かせて、なんとか抑えた。
 
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