ドラゴンに殺られそうになって(電車にはねられそうになって)気が付いたらOLになっていた(気が付いたら魔術師になっていた)件

ミドリ

文字の大きさ
89 / 731
第一章 初級編開始

第88話 OLサツキ、初級編二日目の特訓は進む

しおりを挟む
 ダンジョンの地下六階は、これまでのスライムだらけのフロアとは一転、蜥蜴とかげの様な地べたを這いずり回るタイプのモンスターが多いとはユラの説明だ。

「と、蜥蜴……」

 サツキの脳裏に、あのワニの様な大きさの焦げたゴルガーラ蜥蜴の最期の姿が浮かんだ。ひく、と顔を引き攣らせていると、ウルスラがカラカラと笑った。

「サツキの一発目はゴルガーラ蜥蜴だったもんねえ。しかも大量発生! あれには参ったわ」
「ウルスラ何もしなかったよね?」

 思わずサツキはつっこみを入れた。そして驚く。この万年コミュ障のサツキが、自然につっこみを入れている! 凄い! やっぱりリアムの身体は凄いかも! 

 サツキは目一杯感動した。

「何、そのゴルガーラ蜥蜴大量発生とかいう恐ろしいの」

 ユラが尋ねると、ウルスラが簡単に説明をした。

「私の女子寮に私の荷物を取りに行った時に、丁度水場にゴルガーラ蜥蜴が大量発生しちゃってねえ。イルミナで女の子になってたサツキがフレイマ連発で格好よく倒したんだけど、最後に一匹残った奴に唾掛けられちゃって」
「うっわあ……臭そう」

 ユラの顔が思い切り歪む。サツキは深く頷いた。恐ろしく臭かった。気絶するほど臭かった。しかもその後着させられたイエティの毛皮も臭かった。

 ウルスラが続ける。

「で、サツキが気絶しちゃってイルミナが解けちゃって、唾が付いたズボンを脱がして燃やしたのが私」
「ウルスラ何にもやってないじゃん」

 アールまでつっこみを入れた。

「仕方ないでしょ、ドアをいっせーのせ! で開けようとしたら外開きだったんだもの」

 三、ニ、一じゃなかったっけと思ったがスルーした。

 アールが外開きに開ける仕草をして、成程と頷いている。

「なら仕方ない」

 何故そうなる。でもアールにはつっこめなかった。どうもウルスラには出来るが、アールにはまだ無理な様だ。

「ゴルガーラ蜥蜴はダンジョンのレベルで言えば中級の上の方にいる感じだから、初バトルとしては結構ハードだったのかもな」

 ユラが褒めているのか慰めているのか、あまり読めない表情のまま言った。ユラはどちらかというとクールビューティー、しかもなかなかのポーカーフェイスだ。口調もややひねくれ気味なので、どちらかと言わずとも気の弱いサツキが苦手なタイプだった。

 でも、今はリアムだ。負けない!

「結構頑張りました!」
「まあ唾掛けられて気絶だと笑えるけどね」

 やっぱりこいつは苦手だ。ユラは気にした様子もなく後を続けた。

「それに比べれば、ここにいる蜥蜴はでかいだけで攻撃力も低い。戦うにはもってこいだ」
「ただねえ……」

 ウルスラが嫌そうな顔をした。やはり何かあるのだ。すると。

「ウルスラ! 出たぞ!」

 アールが剣を構える。サツキ達一行の前に立ちはだかっているのは、ぼこぼこの身体をした七色の大蜥蜴だった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

30歳、魔法使いになりました。

本見りん
キャラ文芸
30歳の誕生日に魔法に目覚めた鞍馬花凛。 そして世間では『30歳直前の独身』が何者かに襲われる通り魔事件が多発していた。巻き込まれた花凛を助けたのは1人の青年。……彼も『魔法』を使っていた。 そんな時会社での揉め事があり実家に帰った花凛は、鞍馬家本家当主から呼び出され思わぬ事実を知らされる……。 完結いたしました! ありがとうございました!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...