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第二章 中級編開始
第325話 魔術師リアムの中級編五日目の計画変更
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じゃ、と軽く手を上げて店の前で潮崎と木佐ちゃんと別れたリアムと祐介は、暫しその場に立ち尽くしていた。
「温泉……」
リアムの目は、今最高に輝いていた。祐介がひく、と顔を引き攣らせてそんなリアムを見下ろしている。
「サツキちゃん? もしかして行く気満々?」
リアムは主張した。
「祐介は温泉に興味がないのか!? 私は大好きだ! ダンジョンはなるべく温泉付きダンジョンを選んで行った位だからな!」
「ダンジョンに温泉ついてるの」
「ないダンジョンもあるが、やはり戦闘の後の風呂は最高だからな!」
「世界観……」
にしても、と祐介がスマホを取り出し何やら検索を始める。
「行くのはいいしまあ無駄遣いも別にしてないからお金はあるけどさ、そもそもここから行きやすくて、当日予約オッケーな旅館ってまだ空いてるのかなあ」
「行きたい」
リアムは祐介のスマホを持つ腕に両手を乗せてスマホの検索画面を覗き込んだ。
「重いから」
祐介が苦笑いしながら、リアムが見やすい様に画面の高さを下げてくれた。おお、如何にも気持ちの良さそうな温泉の写真がずらっと並んでいるではないか。
「うーん。あ、ここひと部屋空いてるな」
「どんな所だ?」
「えー、川のせせらぎの中温泉が楽しめます。料理は地域で取れた海の幸を部屋でごゆっくりと。和室だね、サツキちゃん和式布団って分かんないよね?」
「何でも構わん」
「そうですか……。えーと、部屋付き露天風呂あり。一泊二人ひと部屋三万円。うん、まあまあかな」
「ではそこにしよう」
「即決だね……電車賃も入れるともうちょいかかるけど、まあいっか」
リアムの顔を見た祐介の顔が、仕方がないなあという表情になった。リアムの我儘を許してくれる、リアムの大好きな顔だ。
「じゃあ予約しますよー」
「おお!」
祐介がポチポチと操作をすると、あっという間に予約完了だ。何とも便利な世の中である。
「じゃあ帰って洗濯して支度しないとね」
にっこりと祐介が言ったので、温泉大好きなリアムは飛び上がらんばかりに喜び、その勢いのまま祐介の首に抱きついた。
「祐介! お前は本当にいい奴だ!」
「いや、ははは、サツキちゃん、皆見てるよ……」
祐介は往来の人々の視線を気にしている。礼節にうるさい祐介のことだ、公共の場での抱きつき行為は拙かったらしい。リアムは急いで手を離した。
「す、済まない、つい嬉しくて」
「はは、そんなに温泉が好きだとは知らなかったよ」
祐介はそう言うと、リアムの手を握って家の方向へと歩を進めた。
「この世界に温泉があるとは思ってもみなかったからな。実に楽しみだ!」
「ご飯も今まで食べたことのない感じだと思うよ。あ、僕も楽しみになってきた」
「祐介、一緒に楽しもう!」
「ふふ、そうだね」
ここから離れた地であれば羽田の脅威もなく、しかも温泉に入れる。ここのところ心労が溜まっていたに違いない祐介も、これでゆっくりと休めるのではないか。リアムはそう思い、隣を行く祐介を見上げ微笑んだのだった。
「温泉……」
リアムの目は、今最高に輝いていた。祐介がひく、と顔を引き攣らせてそんなリアムを見下ろしている。
「サツキちゃん? もしかして行く気満々?」
リアムは主張した。
「祐介は温泉に興味がないのか!? 私は大好きだ! ダンジョンはなるべく温泉付きダンジョンを選んで行った位だからな!」
「ダンジョンに温泉ついてるの」
「ないダンジョンもあるが、やはり戦闘の後の風呂は最高だからな!」
「世界観……」
にしても、と祐介がスマホを取り出し何やら検索を始める。
「行くのはいいしまあ無駄遣いも別にしてないからお金はあるけどさ、そもそもここから行きやすくて、当日予約オッケーな旅館ってまだ空いてるのかなあ」
「行きたい」
リアムは祐介のスマホを持つ腕に両手を乗せてスマホの検索画面を覗き込んだ。
「重いから」
祐介が苦笑いしながら、リアムが見やすい様に画面の高さを下げてくれた。おお、如何にも気持ちの良さそうな温泉の写真がずらっと並んでいるではないか。
「うーん。あ、ここひと部屋空いてるな」
「どんな所だ?」
「えー、川のせせらぎの中温泉が楽しめます。料理は地域で取れた海の幸を部屋でごゆっくりと。和室だね、サツキちゃん和式布団って分かんないよね?」
「何でも構わん」
「そうですか……。えーと、部屋付き露天風呂あり。一泊二人ひと部屋三万円。うん、まあまあかな」
「ではそこにしよう」
「即決だね……電車賃も入れるともうちょいかかるけど、まあいっか」
リアムの顔を見た祐介の顔が、仕方がないなあという表情になった。リアムの我儘を許してくれる、リアムの大好きな顔だ。
「じゃあ予約しますよー」
「おお!」
祐介がポチポチと操作をすると、あっという間に予約完了だ。何とも便利な世の中である。
「じゃあ帰って洗濯して支度しないとね」
にっこりと祐介が言ったので、温泉大好きなリアムは飛び上がらんばかりに喜び、その勢いのまま祐介の首に抱きついた。
「祐介! お前は本当にいい奴だ!」
「いや、ははは、サツキちゃん、皆見てるよ……」
祐介は往来の人々の視線を気にしている。礼節にうるさい祐介のことだ、公共の場での抱きつき行為は拙かったらしい。リアムは急いで手を離した。
「す、済まない、つい嬉しくて」
「はは、そんなに温泉が好きだとは知らなかったよ」
祐介はそう言うと、リアムの手を握って家の方向へと歩を進めた。
「この世界に温泉があるとは思ってもみなかったからな。実に楽しみだ!」
「ご飯も今まで食べたことのない感じだと思うよ。あ、僕も楽しみになってきた」
「祐介、一緒に楽しもう!」
「ふふ、そうだね」
ここから離れた地であれば羽田の脅威もなく、しかも温泉に入れる。ここのところ心労が溜まっていたに違いない祐介も、これでゆっくりと休めるのではないか。リアムはそう思い、隣を行く祐介を見上げ微笑んだのだった。
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