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第四章 アルティメット編開始
第674話 OLサツキのアルティメット編のマグノリア邸の酒盛り・腹ごしらえの続き
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サツキがパクリと一口食べると、うん、これはイカのトマトクリームニョッキだ、とサツキはうんうん頷いた。美味しい。だからどんどん食べ進めた。だって、もう丸一日何も食べていなかった。
食べ始めると、止まらなくなった。ああ、お腹が空いていたんだなと、食べてようやく思った。身体の奥底にエネルギーがどんどん蓄えられていく感覚だ。身体が火照り始める。唐辛子でも入ってるのだろうか。
ユラが、サツキのほぼ空になった取皿を見て尋ねる。
「美味しいか?」
「美味しい!」
本当に美味しい。ユラはさすがずっと自炊してきただけあって、料理が本当に上手なのだ。
ユラが嬉しそうに笑った。
「そっか! 隠し味は分からねえか?」
「隠し味?」
何だろう? サツキが首を傾げていると、ユラがにこっと笑って言った。
「ラーメニアの花のエキス」
サツキはそれを聞いて、目を見開いた。今、なんて言った?
「は?」
「だから、ラーメニアの花のエキスだって」
ラーメニア。媚薬で、春祭りで散々な目に遭ったあの薬酒に入っていたものだ。
「いや、なんでそんなの入れるの?」
「さっき買い物に行ったら、料理用に開発したって試作をくれたんだよ」
料理に媚薬を仕込むとか、それってもう犯罪じゃなかろうか。
「で? もらったからってなんで入れたの……?」
「だってさ、あったら使いたくなるだろ?」
あっけあらかんとしてユラがそう言うので、サツキはあんぐりと口を開けてユラを見ることしか出来なかった。そんなサツキをにやけながら見ていたユラが、サツキの口の中にニョッキを一つ放り込んだ。
「ほら食え、もっと食え」
「むぐ、あのねユラ」
「この程度じゃちょっといい気分になる位だって言ってたから、まあ大丈夫だろ」
そう言うと、自分もパクパクと食べ進めた。
「ちょっと身体が火照る感じがあるな!」
呑気に感想を述べているが、違う、そうじゃない。
「いやいやいや、ユラ、これから話をしてくれるんでしょ? 火照ってる場合じゃ」
「いーやサツキ。これはとても重要なんだ」
ちょっと何を言っているか分からない。だがユラは真面目な表情でサツキへ説得を始めてしまった。
「食事が終わった後、俺はお前にこれまで話していなかった俺の追加能力のことを話すつもりだ」
サツキは頷いた。そこに関しては問題ない。
「これはその後の準備だ」
「……はい?」
「お前に自信がついたら、話すって言っただろ?」
「え、うん、そうだけど」
言っていることがよく分からない。何がどう繋がっているんだろうか。
「お前はすぐ逃げようとするからな」
「え?」
「これは、お前が自信をなくして逃げようという気持ちになった時に背中を押してくれるものだ」
「うん、全然話が見えない」
「とりあえず食ってから話をするから。な?」
な? じゃない。
「とりあえず大丈夫だから。残りを食おうぜ」
ユラは周りをきょろきょろと見回すと、ユラがサツキに尋ねた。
「そういや、ラムは?」
今更な質問だったが、ユラにとってラムとはその程度の存在なのかもしれなかった。
「疲れたからってベッドで寝てるよ」
すると、ユラが嫌そうな顔をした。
「ベッド!? あいつ……!」
「魔力を大分使っちゃったから。ラムちゃんにも苦労かけちゃった」
えへ、とサツキが笑うと、ユラが考え込んでから、言った。
「……よし、じゃあ食後は書斎のソファーで酒を飲みつつ語るから」
「? うん、分かった」
ずっと気になっていたユラの追加能力が、ようやく分かるのだ。ラーメニアについては驚いたが、今のところ身体に大した異変はないからきっと平気だろうと思い、サツキは頷いたのだった。
食べ始めると、止まらなくなった。ああ、お腹が空いていたんだなと、食べてようやく思った。身体の奥底にエネルギーがどんどん蓄えられていく感覚だ。身体が火照り始める。唐辛子でも入ってるのだろうか。
ユラが、サツキのほぼ空になった取皿を見て尋ねる。
「美味しいか?」
「美味しい!」
本当に美味しい。ユラはさすがずっと自炊してきただけあって、料理が本当に上手なのだ。
ユラが嬉しそうに笑った。
「そっか! 隠し味は分からねえか?」
「隠し味?」
何だろう? サツキが首を傾げていると、ユラがにこっと笑って言った。
「ラーメニアの花のエキス」
サツキはそれを聞いて、目を見開いた。今、なんて言った?
「は?」
「だから、ラーメニアの花のエキスだって」
ラーメニア。媚薬で、春祭りで散々な目に遭ったあの薬酒に入っていたものだ。
「いや、なんでそんなの入れるの?」
「さっき買い物に行ったら、料理用に開発したって試作をくれたんだよ」
料理に媚薬を仕込むとか、それってもう犯罪じゃなかろうか。
「で? もらったからってなんで入れたの……?」
「だってさ、あったら使いたくなるだろ?」
あっけあらかんとしてユラがそう言うので、サツキはあんぐりと口を開けてユラを見ることしか出来なかった。そんなサツキをにやけながら見ていたユラが、サツキの口の中にニョッキを一つ放り込んだ。
「ほら食え、もっと食え」
「むぐ、あのねユラ」
「この程度じゃちょっといい気分になる位だって言ってたから、まあ大丈夫だろ」
そう言うと、自分もパクパクと食べ進めた。
「ちょっと身体が火照る感じがあるな!」
呑気に感想を述べているが、違う、そうじゃない。
「いやいやいや、ユラ、これから話をしてくれるんでしょ? 火照ってる場合じゃ」
「いーやサツキ。これはとても重要なんだ」
ちょっと何を言っているか分からない。だがユラは真面目な表情でサツキへ説得を始めてしまった。
「食事が終わった後、俺はお前にこれまで話していなかった俺の追加能力のことを話すつもりだ」
サツキは頷いた。そこに関しては問題ない。
「これはその後の準備だ」
「……はい?」
「お前に自信がついたら、話すって言っただろ?」
「え、うん、そうだけど」
言っていることがよく分からない。何がどう繋がっているんだろうか。
「お前はすぐ逃げようとするからな」
「え?」
「これは、お前が自信をなくして逃げようという気持ちになった時に背中を押してくれるものだ」
「うん、全然話が見えない」
「とりあえず食ってから話をするから。な?」
な? じゃない。
「とりあえず大丈夫だから。残りを食おうぜ」
ユラは周りをきょろきょろと見回すと、ユラがサツキに尋ねた。
「そういや、ラムは?」
今更な質問だったが、ユラにとってラムとはその程度の存在なのかもしれなかった。
「疲れたからってベッドで寝てるよ」
すると、ユラが嫌そうな顔をした。
「ベッド!? あいつ……!」
「魔力を大分使っちゃったから。ラムちゃんにも苦労かけちゃった」
えへ、とサツキが笑うと、ユラが考え込んでから、言った。
「……よし、じゃあ食後は書斎のソファーで酒を飲みつつ語るから」
「? うん、分かった」
ずっと気になっていたユラの追加能力が、ようやく分かるのだ。ラーメニアについては驚いたが、今のところ身体に大した異変はないからきっと平気だろうと思い、サツキは頷いたのだった。
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