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第38話 珍客が来た

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翌朝、朝食を終えて暫くくつろいでいると、アリスがお着替えしてやってきた。シンデレラドレス(ピンク)だ。今日もかぼちゃの馬車で白エルフの里にお出かけの予定だからな。アリスはちょこんと俺の隣に座った。きゅぴぃは既にエリス神殿に遊び出かけてしまっている。モフモフ成分が足りない。

「「「ソウシ様、アリス様、お茶をお持ちしました。」」」
「ありがとう。お、今日は緑茶か。」
「「「お茶請けはようかんでございます。」」」

アリスとまったりお茶をすすっていると珍客が現れた。

「ソウシ様、サカイアキンドと言う方がお見えになっております。」
「ん?ああ昨日の怪しげな関西弁のあいつか、ここに通してくれ。」
「畏まりました。」




「御使い様のだんさん、昨日はえろう助かりましたわ。ありがとさんどす。今エリス様の神殿でお祈りさせてもろて来ましたとこなんですわ。だんさんさすがええとこ住んではりますなあ。」
「近く建て替えるつもりだけどな、ところでエリス神殿はどうだった?」

「建物も珍しいとても奇麗なとこどす、べっぴんな巫女はんがおってとてもええとこでんなあ。それにえろうかわいい聖獣はんがおりまして、ワテも娘にせがまれてぬいぐるみ買わされてしまいましたわ。それに娘にお菓子くださりはったんやけど、あれ美味いでんなあ。カミさんなんか爆買いしとりましたわ。」
「楽しめたか、それは良かった。」

アキンドの小さい娘さんは大きなきゅぴぃぬいぐるみを両手でだいじそうに抱っこしている。小さい子と大きな縫いぐるみは絵になる、子供は可愛いなあ。


「だんさん、あの美味いお菓子流通させたら飛ぶように売れまっせ。」
「俺に考えがある、白黒エルフの里の物資が揃うまで待て。」
「楽しみにしとりますわ。このエリス神殿街は発展しますでぇ。ワテの商人としての直感ですわ。近いうちエリス神殿街御用商人としてここに本部を置き商館を建てさしてもろう思うとりますねん。そこでだんさんに相談なんでっけど・・。」
「誰が御用商人だ?」
「御使い様のだんさんがワテにエルフを富ませゆうとりましたがな、これはもう立派な御用達商人でっせ。」
「相変わらず調子のいいやつだ。まあいい、相談てなんだ?」

「ワテが商館こさえる前にな、エルフはんの里と周辺の集落や町村と取引に動きたいんやけど、折角街道を繋いでくだすっても中心地のここに宿屋がないと不便なんですわ。今後遠くから来る参拝客やら行商人なんかも泊まる場所は必要でっしゃろ。」
「わかった、直ぐに宿を用意しよう。」
「だんさんはほんま話がはようて助かりますわ。」
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