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第八章 最後のイベント、星願い
第三十二話
すっかり暗くなって、寮に戻らなければならない時間になったので、私はアミーラと別れて自分の部屋に戻った。
星願いのイベントは、ヒロインとイケメンがこっそりと寮を抜け出してから学校の中庭に集まるというものだったし、アミーラがエスネイニと会うと言っていた時間までもう少し時間があったから……私はベッドに横になった。
ついにやってきたな……。
自分が乙女ゲームのヒロインに転生して、アミーラをヒロインにするんだ、私が彼女を幸せにするんだと意気込んでここまでやってきたけど、ついにその集大成が見られる。
私は喜びと緊張から、少しだけ震えていた。
私は自分を抱きしめるようにギュッと丸くなって、アミーラとエスネイニの約束の時間まで、今までの出来事、これからのことをあれこれ考えながら静かにその時を待っていた。
――約束の時間の少し前、私は彼女たちが来るであろう中庭に先回りして潜んでいた。
アミーラとエスネイニはこっそりと抜け出せる身分や立場でないためか、夜間、学校に来る許可をちゃんと取っているらしいが……私は寮の入り口にいる衛兵の目を盗んで、サッと抜け出してきていた。
まぁ、ゲームでもヒロインはそうしていたし、さらに私の場合は運動ステータスが高いから……抜け出すのに特に苦労することはなかった。
中庭の中央がちゃんと見える茂みに隠れて、アミーラたちが来るのをドキドキしながら待っていると、アミーラがやってきた。
月光に照らされてキラキラと輝くブロンドの髪をなびかせながら、決意めいた表情で中庭に入ってくるアミーラはスチル画になってもおかしくないくらい美しいというか、もはや神々しかった。
見惚れていると、アミーラとは反対側からエスネイニもやってきた。
紫色の髪と瞳を静かに妖しくきらめかせているエスネイニの姿は、ゲームをプレイしていた時と全く同じ姿をしていた。
――星願いのイベントがついに始まったのを感じる。
「エスネイニ様!」
アミーラがエスネイニの方に駆け寄り、エスネイニも穏やかな微笑みを浮かべながらアミーラの方へと近づき……二人は中庭の中央で見つめ合っていた。
このままキスでもするのではないかというくらい、二人の間には良いムードが漂っていて少しだけ焦った。
「まだ時間があるようですし、座りましょうか」
けれどアミーラは冷静にそばにあったベンチの方を向いてそう言い、エスネイニがそうだなと答えてアミーラをエスコートするようにしながら、二人で腰を下ろした。
「「……」」
少しだけ静かな時間が流れたが、二人の間に気まずさは一切なかった。
「……もうすぐ卒業ですね」
星が流れるまでこのままなのかと思ったけど、先に口を開いたのはアミーラだった。
「この一年、ナジマと友達になってからエスネイニ様とよりお近づきになれて、アルアとも仲良くなれて、タリブ生徒会長やシハロとも友人になれて……非常に充実した学校生活が送れて満足ですわ」
アミーラは空を眺めながら色々なことに思いを馳せ、穏やかに微笑みながらそう言ってくれていた。
「俺も友人ができたことも、アミーラと婚約者として向き合えたことも嬉しく思っている」
エスネイニも穏やかな微笑みを浮かべながら、アミーラの頬を撫でるように手を添えながらそう言っていて、アミーラは幸せそうに彼を見つめていた。
「ただ俺は大切なものに気づくのが遅かったから、まだアミーラや彼らと一緒に過ごしたいとも思ってしまうな」
苦笑しながら残念そうにそう言うエスネイニ。
彼のセリフはゲームの時にヒロインに言っていたセリフとほぼ同じだったが、『彼ら』と私たちのことを含めるセリフに変わっていたことに、少しだけ驚きと喜びを感じていた。
アミーラも彼の変化を嬉しく思っていたのか、そんなエスネイニに私もですと嬉しそうに微笑んでいた。
「学校を卒業するとエスネイニ様は本格的に王太子として、私は王太子妃としての日々が始まります。けれど学校を卒業しても立場が変わろうとも、彼らと友人であることにきっと変わりはありませんわ」
アミーラが優しくそう言うと、エスネイニも笑いながら同意していた。
彼らが本格的に王太子、王太子妃となればわたし達とは今のような時間は過ごせなくなる……でも友人であることに変わりはないと、口には出さないけど『私もそう思っているよ』とこっそりと思った。
そうこうしていると、頭上でキラッと光るものが走ったのが見えた。
最初は一つ二つ、そこからだんだんと流れゆく星が増えて……あっという間に空は流れ星でいっぱいになって、さっきまでの空とは全く違った風景になっていた。
わぁ……とアミーラが星を見つめていると、エスネイニもそれにつられるように空を見上げていた。
そしてハッとなにかに気がついたアミーラは、目を閉じて胸の前で両手を合わせ、願い事を始めた。
エスネイニはそんなアミーラをフッと見つめてから、自分も目を閉じて何かを願っているようだった。
そんな状態がしばらく続いて……二人が目を開けると、頭上には変わらず星が次々に流れ続けていて、アミーラはまたほう……とそれに見惚れていた。
「何を願ったんだ?」
エスネイニがそんなアミーラに尋ねると、彼女は少しだけ恥ずかしそうに戸惑った様子を見せていたが、何かを決意したように真っ直ぐにエスネイニを見つめる。
「こんな幸せがずっと続きますように……ですわ」
言い終わると、ニコッと幸せそうな微笑みを浮かべるアミーラ。
「俺と同じだ」
エスネイニがそう言うと、二人の距離はだんだん近づき……ゲームのスチル画で見たのと同じシーンになりそうだったので、私は静かに二人を見るのをやめた。
アミーラ……良かったね。
前世で見られなかったアミーラの幸せが、エスネイニとカップル成立する瞬間が見れた……嬉しくて泣きそうになりながら、私はこっそりと中庭を後にした。
星願いのイベントは、ヒロインとイケメンがこっそりと寮を抜け出してから学校の中庭に集まるというものだったし、アミーラがエスネイニと会うと言っていた時間までもう少し時間があったから……私はベッドに横になった。
ついにやってきたな……。
自分が乙女ゲームのヒロインに転生して、アミーラをヒロインにするんだ、私が彼女を幸せにするんだと意気込んでここまでやってきたけど、ついにその集大成が見られる。
私は喜びと緊張から、少しだけ震えていた。
私は自分を抱きしめるようにギュッと丸くなって、アミーラとエスネイニの約束の時間まで、今までの出来事、これからのことをあれこれ考えながら静かにその時を待っていた。
――約束の時間の少し前、私は彼女たちが来るであろう中庭に先回りして潜んでいた。
アミーラとエスネイニはこっそりと抜け出せる身分や立場でないためか、夜間、学校に来る許可をちゃんと取っているらしいが……私は寮の入り口にいる衛兵の目を盗んで、サッと抜け出してきていた。
まぁ、ゲームでもヒロインはそうしていたし、さらに私の場合は運動ステータスが高いから……抜け出すのに特に苦労することはなかった。
中庭の中央がちゃんと見える茂みに隠れて、アミーラたちが来るのをドキドキしながら待っていると、アミーラがやってきた。
月光に照らされてキラキラと輝くブロンドの髪をなびかせながら、決意めいた表情で中庭に入ってくるアミーラはスチル画になってもおかしくないくらい美しいというか、もはや神々しかった。
見惚れていると、アミーラとは反対側からエスネイニもやってきた。
紫色の髪と瞳を静かに妖しくきらめかせているエスネイニの姿は、ゲームをプレイしていた時と全く同じ姿をしていた。
――星願いのイベントがついに始まったのを感じる。
「エスネイニ様!」
アミーラがエスネイニの方に駆け寄り、エスネイニも穏やかな微笑みを浮かべながらアミーラの方へと近づき……二人は中庭の中央で見つめ合っていた。
このままキスでもするのではないかというくらい、二人の間には良いムードが漂っていて少しだけ焦った。
「まだ時間があるようですし、座りましょうか」
けれどアミーラは冷静にそばにあったベンチの方を向いてそう言い、エスネイニがそうだなと答えてアミーラをエスコートするようにしながら、二人で腰を下ろした。
「「……」」
少しだけ静かな時間が流れたが、二人の間に気まずさは一切なかった。
「……もうすぐ卒業ですね」
星が流れるまでこのままなのかと思ったけど、先に口を開いたのはアミーラだった。
「この一年、ナジマと友達になってからエスネイニ様とよりお近づきになれて、アルアとも仲良くなれて、タリブ生徒会長やシハロとも友人になれて……非常に充実した学校生活が送れて満足ですわ」
アミーラは空を眺めながら色々なことに思いを馳せ、穏やかに微笑みながらそう言ってくれていた。
「俺も友人ができたことも、アミーラと婚約者として向き合えたことも嬉しく思っている」
エスネイニも穏やかな微笑みを浮かべながら、アミーラの頬を撫でるように手を添えながらそう言っていて、アミーラは幸せそうに彼を見つめていた。
「ただ俺は大切なものに気づくのが遅かったから、まだアミーラや彼らと一緒に過ごしたいとも思ってしまうな」
苦笑しながら残念そうにそう言うエスネイニ。
彼のセリフはゲームの時にヒロインに言っていたセリフとほぼ同じだったが、『彼ら』と私たちのことを含めるセリフに変わっていたことに、少しだけ驚きと喜びを感じていた。
アミーラも彼の変化を嬉しく思っていたのか、そんなエスネイニに私もですと嬉しそうに微笑んでいた。
「学校を卒業するとエスネイニ様は本格的に王太子として、私は王太子妃としての日々が始まります。けれど学校を卒業しても立場が変わろうとも、彼らと友人であることにきっと変わりはありませんわ」
アミーラが優しくそう言うと、エスネイニも笑いながら同意していた。
彼らが本格的に王太子、王太子妃となればわたし達とは今のような時間は過ごせなくなる……でも友人であることに変わりはないと、口には出さないけど『私もそう思っているよ』とこっそりと思った。
そうこうしていると、頭上でキラッと光るものが走ったのが見えた。
最初は一つ二つ、そこからだんだんと流れゆく星が増えて……あっという間に空は流れ星でいっぱいになって、さっきまでの空とは全く違った風景になっていた。
わぁ……とアミーラが星を見つめていると、エスネイニもそれにつられるように空を見上げていた。
そしてハッとなにかに気がついたアミーラは、目を閉じて胸の前で両手を合わせ、願い事を始めた。
エスネイニはそんなアミーラをフッと見つめてから、自分も目を閉じて何かを願っているようだった。
そんな状態がしばらく続いて……二人が目を開けると、頭上には変わらず星が次々に流れ続けていて、アミーラはまたほう……とそれに見惚れていた。
「何を願ったんだ?」
エスネイニがそんなアミーラに尋ねると、彼女は少しだけ恥ずかしそうに戸惑った様子を見せていたが、何かを決意したように真っ直ぐにエスネイニを見つめる。
「こんな幸せがずっと続きますように……ですわ」
言い終わると、ニコッと幸せそうな微笑みを浮かべるアミーラ。
「俺と同じだ」
エスネイニがそう言うと、二人の距離はだんだん近づき……ゲームのスチル画で見たのと同じシーンになりそうだったので、私は静かに二人を見るのをやめた。
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