裏切り

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1年生

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   私が奏楽に恋をしてから、2年が経った
この2年間の間に私はどんどん奏楽に惹かれていった
キスはあの時以来全くしていないが、奏楽と遊ぶ度に、近くに寄る度に、笑顔を見る度に…今までにはない感情が私の中で渦巻いていた

そして幸せな2年間を過ごしてきた私はとうとう小学生になる。ピカピカの1年生というやつだ。
私が通っていた小学校は「姫路川小学生」といってかなり都会にあり、生徒数はざっと1500人程度のマンモス校だった。

不安と期待を抱えながら私は入学式を迎えた。
奏楽と同じクラスになれるかな、新しい友達はできるかなとか子供らしいことを考えているうちに式が終わり、先生がこれから1年間共に過ごす仲間を各クラスへ案内していった。その仲間の中に奏楽の姿はなく私はとても落ち込んだのを覚えている。
入学早々気分が上がらないままそれぞれの自己紹介を終え最後に先生が意気揚々と自己紹介をした。
ちなみに先生の名前は「七尾 宏美」といって30代ぐらいの笑顔が素敵な先生だった。

入学から5ヵ月程たった頃、いつも明るく元気な七尾先生が急に病気で倒れた。脳かなにかの病気だったと思う。病名はあの頃の私には難し過ぎて分からなかったが重い病気を発症したらしかった。数週間程入院して幸い死に至ることはなかったが、後遺症が残ったらしく先生は学校を休むことが多かった。
その間に新しい先生が私達の担任になった。あまりにも短い期間だったので名前はよく覚えていない。いや、覚えたくないだけだ。
新しい担任は七尾先生となにもかもが真逆で、生徒がなにか失敗をしたらすぐに殴ったり、理不尽なことで怒鳴ったりしていたからだ。もちろん笑顔なんて見たことがなかった。
七尾先生がいない数週間はいつもこうだった。
小学生、しかも1年生に向けるような言葉ではない言葉を投げかけたりしていた時もあった。
今考えたら、なぜ退職させられなかったのか疑問に思うぐらいだ。

1年生の私にはそれが衝撃過ぎて、大人の恐ろしさというものを初めて知った瞬間だった。
そしてこの出来事が後にトラウマとなって私の中に植え付けられることになる

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