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第1章
椎くん
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ここは…○✖︎病院。私の入院先である。
「大丈夫?お見舞いに来るからね?」
心配性なお母さんはそう言って病室を後にする。
さて、これからどうしようか…。
一応しばらくは入院と言われたし…。
あっ!
「雑誌見ないとっ!」ガサッガサッ。
取り出したのは最近ハマっているBL恋愛ゲームの特集のページがある雑誌。
「今日もカッコいいな…♡レガー・リット様っ」
1人で推しの余韻に浸っていたとき…
「キミもどこか悪いの…?」
!!
廊下の方が声がした。あ、やばい…!
急いで手に持っていた雑誌をカバンの中に入れて…せ、セーフ。推しを見られずに済んだっ。
目の前には、同じぐらいの年齢の男の子が立っていた。
「僕は宝木 椎。3年は入院生活経つかも?」
「そ、そうなんだ…。あ、ごめんなさい。私は桃園らいあ」
シルバー色の髪色をしていて不思議なオーラを放つ椎くんに圧倒され変な気分になる。
「僕、隣の部屋にいるんだけどあいにく同じぐらいの子がいないから気軽に話せる友達が欲しくてさ…」
私なんかが話し相手として成立するのだろうか…。迷惑かけてしまうのでは無いか、またアカリみたく心の距離が離れてしまうかもしれない。
考えれば考えるほど不安になり、頭の中が真っ白になる。
「大丈夫だよ、僕はキミが良いんだ。たくさんお話しようよ」
心の中を考えていることを読み取られているように感じた。
それでもこれがお世辞だとしても、今の私には嬉しい気持ちが何よりも勝っていて…。
「私で良ければ…」
握手を交わしたのである。
それからというものの…。
「らいあ、この病院の七不思議って知っている?」
「何それ?聞いたことないかも?笑」
偶然にも共通の話題があって…。
それが、ミステリーやホラー。
私は恋愛ものからホラーまでジャンルは幅広く好きなのである。
椎くんが持ってきてくれた本にはこの病院と思われる写真と隣には七不思議について記されていた。
どこからこれを入手したのかな?
チラッ。
椎くんの方を見るけど、何も知らないような顔をしているから私の思い過ごしかと思い気にしないことに決めた。
アカリ以外にこんなにも話せる友達が出来てとても嬉しかった。
「そうだっ、明日。✖︎階にある部屋にきてほしい」
渡されたのは1枚の地図。どうやら、この場所が七不思議に関する秘密がある場所らしい。
「もちろん!行くわ。ワクワクしてきた」
そして運命の日。
私は言われた通りにその部屋に到着して
ドアは開いているっぽいから開けてみようと手を伸ばすと…
シュッ!
場面が変わり目の前には辺りは海で、私はその上に浮かんでいたのである。海も透き通った綺麗な色で泳げない私でも泳いでみたいなと思うくらいに。
はっ?笑
「ここは、どこ?!」
今さっきまで病院にいて、、
頭の思考回路が上手く回らない。
「キミは僕と出会ったあの日から✖︎✖︎日後に亡くなってしまった。ここは次の生きる世界を決める時空の境目だ」
「椎くんっ!」
現れた椎くんもふわふわと浮かんでいる。
「私は元の世界ではすでに亡くなっているの?」
そうだよと、、椎くんが現世でのお母さんたちの様子を不思議な力?によって映像で見せてくれた。そこには、私の遺影に向かって泣きながら何かを話すお母さん…。
…。
お母さん、お父さん急でごめんなさい…。どうやら本当に私は亡くなってしまったらしい。
「僕がキミをここに連れてきた。キミにはこれから新しい人生を歩んでもらいたい」
さぁ、あそこへ…。と指を刺す場所は海の上にある大きな古い門の奥。
「僕とはここでさようならだ。
ありがとう、友達になってくれて…」
「一緒に来てくれないの?」
心強いのに…。せっかく出会えた友達なのに。
「一緒には行けないけどずっとそばにいるよ」
トン。と背中を押された瞬間目の前にはいつの間にか門があった。
少し体が軽くなったように感じた。
私は勇気を出してその中へ入っていく。
「大丈夫?お見舞いに来るからね?」
心配性なお母さんはそう言って病室を後にする。
さて、これからどうしようか…。
一応しばらくは入院と言われたし…。
あっ!
「雑誌見ないとっ!」ガサッガサッ。
取り出したのは最近ハマっているBL恋愛ゲームの特集のページがある雑誌。
「今日もカッコいいな…♡レガー・リット様っ」
1人で推しの余韻に浸っていたとき…
「キミもどこか悪いの…?」
!!
廊下の方が声がした。あ、やばい…!
急いで手に持っていた雑誌をカバンの中に入れて…せ、セーフ。推しを見られずに済んだっ。
目の前には、同じぐらいの年齢の男の子が立っていた。
「僕は宝木 椎。3年は入院生活経つかも?」
「そ、そうなんだ…。あ、ごめんなさい。私は桃園らいあ」
シルバー色の髪色をしていて不思議なオーラを放つ椎くんに圧倒され変な気分になる。
「僕、隣の部屋にいるんだけどあいにく同じぐらいの子がいないから気軽に話せる友達が欲しくてさ…」
私なんかが話し相手として成立するのだろうか…。迷惑かけてしまうのでは無いか、またアカリみたく心の距離が離れてしまうかもしれない。
考えれば考えるほど不安になり、頭の中が真っ白になる。
「大丈夫だよ、僕はキミが良いんだ。たくさんお話しようよ」
心の中を考えていることを読み取られているように感じた。
それでもこれがお世辞だとしても、今の私には嬉しい気持ちが何よりも勝っていて…。
「私で良ければ…」
握手を交わしたのである。
それからというものの…。
「らいあ、この病院の七不思議って知っている?」
「何それ?聞いたことないかも?笑」
偶然にも共通の話題があって…。
それが、ミステリーやホラー。
私は恋愛ものからホラーまでジャンルは幅広く好きなのである。
椎くんが持ってきてくれた本にはこの病院と思われる写真と隣には七不思議について記されていた。
どこからこれを入手したのかな?
チラッ。
椎くんの方を見るけど、何も知らないような顔をしているから私の思い過ごしかと思い気にしないことに決めた。
アカリ以外にこんなにも話せる友達が出来てとても嬉しかった。
「そうだっ、明日。✖︎階にある部屋にきてほしい」
渡されたのは1枚の地図。どうやら、この場所が七不思議に関する秘密がある場所らしい。
「もちろん!行くわ。ワクワクしてきた」
そして運命の日。
私は言われた通りにその部屋に到着して
ドアは開いているっぽいから開けてみようと手を伸ばすと…
シュッ!
場面が変わり目の前には辺りは海で、私はその上に浮かんでいたのである。海も透き通った綺麗な色で泳げない私でも泳いでみたいなと思うくらいに。
はっ?笑
「ここは、どこ?!」
今さっきまで病院にいて、、
頭の思考回路が上手く回らない。
「キミは僕と出会ったあの日から✖︎✖︎日後に亡くなってしまった。ここは次の生きる世界を決める時空の境目だ」
「椎くんっ!」
現れた椎くんもふわふわと浮かんでいる。
「私は元の世界ではすでに亡くなっているの?」
そうだよと、、椎くんが現世でのお母さんたちの様子を不思議な力?によって映像で見せてくれた。そこには、私の遺影に向かって泣きながら何かを話すお母さん…。
…。
お母さん、お父さん急でごめんなさい…。どうやら本当に私は亡くなってしまったらしい。
「僕がキミをここに連れてきた。キミにはこれから新しい人生を歩んでもらいたい」
さぁ、あそこへ…。と指を刺す場所は海の上にある大きな古い門の奥。
「僕とはここでさようならだ。
ありがとう、友達になってくれて…」
「一緒に来てくれないの?」
心強いのに…。せっかく出会えた友達なのに。
「一緒には行けないけどずっとそばにいるよ」
トン。と背中を押された瞬間目の前にはいつの間にか門があった。
少し体が軽くなったように感じた。
私は勇気を出してその中へ入っていく。
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