転生貴族の異世界無双生活

guju

文字の大きさ
44 / 136

第一章 幼少期最終話

しおりを挟む
幼少期 最終話
フルム魔王国の兵士とサンドラがこちらに向かって走ってくる。

ネメスたちがアルトの元へと行った事を知ったサンドラがフルム魔王国の兵士に伝えたようだ

「お待たせしましたアルト様」

息を切らした魔人は豪華な正装を着ていた。
それとは対象にサンドラは息を乱していない

彼はこの国の宰相だ。アルト様についてこの戦いの前、書状を渡した時に居た事をネメスは思い出す

「主様は眠っておられる。出来ればでいいのですが、部屋を貸して頂けませんか?」

「いいでしょう。王宮に一室御用意します。ですが……これだけの人数となると全員の受け入れは少し……」

宰相は、ネメスの後ろに控えている大軍に目線を向ける

「わかりました」

結局、ネメスとスーリヤとキウンはその場に残り、それ以外の軍はそれぞれの国(悪魔界、天界、精霊国)に転移で戻っていった。

3人は宰相に連れられ、大きな宮殿の中を暫く歩いた。

「こちらです」

宰相に案内された部屋には、大きなベッドが1つと、椅子が3つ、小さなテーブルが1つ置いてある部屋だった。

恐らくはネメスたちがこの場に残ると判断し、椅子の数を増やしたのだろう。

「では、失礼致します。ごゆるりとどうぞ」

「ありがとうございます」

部屋を出て行く宰相にネメスは軽く頭を下げ礼の言葉を言う

宰相が部屋から出ていくと、それぞれ椅子に座り、キウンはいつも通り小さくなり、アルトのベッドの上に乗った。

「今から、アルト様が目を覚ました時の為に、今回の戦いの被害や結果をまとめておきましょう」

「賛成ですわ」

「我も異論はない」

3人が了承したところでネメスが「では」と言い、話し合いが始まった


大軍の損失は約150名の死者で負傷者はスーリヤによって完治され、ほぼ損害は無いと判断された

それほどまでに圧倒的な戦いだった。

そもそも、悪魔や天使、精霊は下級の物でも一般の兵士よりは強い。それの殆ど中級や上級のみで構成された軍に叶うはずは無い。

配置しておいた部下のおかげで領地等に被害は一切無く、そもそも誰も攻めてきた等は知らないであろう。

そして、フィダーの封印場所は、ネメスとスーリヤにより今のアルトですら傷が付けられない強度の結界が張られ、石で囲い立ち入り禁止となった

そして、このことがきっかけに疎遠であった精霊、天使、悪魔は共に戦ううちにそれぞれが助け助けられ、友好関係を築く第1歩となった





アルトが目を覚ましたのは、それから2日後だった

「うぅ……んぅ……」

窓から差し込む太陽の光が眩しく、目が霞む

「主よ!」

俺の声を聞いて、部屋に居たキウンは起き上がる

「……キウンか」

アルトは回らない頭を動かす。

あるとの右手は、無意識に貫かれた腹部に添えられていた。

「傷……」

「それならスーリヤが癒しておったからもう安心だ」

キウンは、俺の頬に顔を擦り付ける。俺がキウンの頭を撫でると、「グルゥゥ」と声を上げ、嬉しそうに目を細める

その時、バタン! と音を立てて、ドアが勢いよく開く。

「主様!」

正体はネメスだ。

「あぁ、ネメス。心配かけて悪かったな」

俺は少し体を起こし、壁にもたれて座る。

体の痛みや、傷などはないがあれ程の大怪我だ。治癒魔法で癒される側も相当の体力を奪われる。ましてや封印魔法のあとにかけられた治癒魔法だ。

体のだるさは尋常じゃない

「ウッ」

俺は突然の頭痛に頭を抑え前に屈む

「アルト様、ご無理をなさらず横になってください」

ネメスは俺を支え、ゆっくりと体を倒す

「貴方様はご無理をし過ぎです。もっと自分の身を大切にしてください」

「だい……丈夫だ」

酷くなる頭痛に意識を持っていかれた

その後、直ぐに規則正しい寝息が聞こえてきた事にネメスとキウンは安堵のため息をこぼした

「ご主人様!」

それと同時にスーリヤが部屋に入ってきた

「主様は眠っています。静かにしてくださいスーリヤ」

ネメスは小さな声で口に人さし指を当てて言う

「あら、ごめんなさい。それより様態は?」

スーリヤはアルトに近ずき、顔を覗き込んで言う

「先程まで起きていたのですが、頭痛なのでしょう、頭を抱えて意識を失いました」

「恐らく貧血でしょうね。あれ程の血を流されたのですから……まぁ、寝ていれば良くなるはずです」

スーリヤは近くにあった椅子に腰掛けてアルトに布団をかぶせる

布団の上にいたキウンはスーリヤの膝の上へと移動している

そして翌日の夕方、アルト一行はフルム魔王国を後にした……





<hr>


幼少期完結です。ここまで見てくださった皆様ありがとうございます。今後ともよろしくです!


さて、次回は第二章です。
戦いを終えたアルトはどうするのか……
フィダー・カントの最後の細工とは何なのか……

フォロー、高評価、コメントしてくれると嬉しいです。



しおりを挟む
感想 83

あなたにおすすめの小説

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

科学×魔法で世界最強! 〜高校生科学者は異世界魔法を科学で進化させるようです〜

難波一
ファンタジー
「魔法ってのは……要はエネルギーの制御だろ?」 高校生にして超人的な科学知識を持つ天才・九条迅は、ある日、異世界アルセイア王国に「勇者」として召喚された。 だが、魔王軍との戦争に駆り出されると思いきや—— 「お前、本当に勇者か? 剣も魔法も、まともに使えないのか……?」 「科学的に考えれば、魔法ってのはもっと進化できるはずだ!」 剣も魔法も素人の迅だったが、「魔法を科学的に解析し、進化させる」という異端の方法で異世界の常識を根底から覆し始める! 魔法の密度を最適化した「魔力収束砲」 魔法と人体の関係を解明し、魔力を増大させる「魔力循環トレーニング」 神経伝達を強化し、攻撃を見切る「神経加速《ニューロ・ブースト》」 次々と編み出される新技術に、世界は驚愕! やがて、魔王軍の知将《黒の賢者》アーク・ゲオルグも迅の存在に興味を持ち始め—— 「科学 vs 魔法」「知能 vs 知能」 最強の頭脳戦が今、幕を開ける——! これは、「魔法を科学で進化させる勇者」が、異世界を変革していく物語! ※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

処理中です...