Death phase

HIDUKI

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Phase1

始まリ。-0-

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(痛い…)

目を覚ましあたりを見渡すと、そこは自分の家ではないことに気がつく。

辺りは一面真っ白で、何も無い空間。

確か昨日は、しっかりと自宅のベットで就寝したはずだ。いつここに運ばれてきたのだろう?

腕にはApplewatchのようなものが巻かれていたが、外すことが出来ないようだった。

もしかしてここは、例の都市伝説の…

「いや、落ち着け。まだ決まったわけじゃない。」

すると、白い壁の一部から液晶が現れる。

"Death phase"

と、画面に文字が表示された後、私の顔写真と個人情報が晒された。

しかし、名前だけは本名ではなくとのみ表示されている。

「何が、したいんだよ。」


(~♪)


急にコミカルな曲が流れ、パンダの人形が出てきた。

『ヤァ、諸クン。ゴ機嫌如何カナ?』

「誰だお前は!ここはどこだ?!」

数秒の沈黙の後、笑い声が響き渡った。

『あハハ…!!ごめんネェ、個別に説明ニ答えるわけニハいかないんだよネェ~!』

なんせ収録なもんで。と付け足す。

それにしても、こいつは何だか文字化けしたような気持ち悪い喋り方をする。
まだ理解し切れていない頭にイラつく感情を煽ってくる。

『あ、まだ名乗ってなかっタネ!僕ノ名前ハ…ムラマサだヨッ!☆ヨロシクネー!』

お前なんかとよろしくしてたまるか!!
と言おうとしたが、これ収録だったな…。

『さテト、本題ニ入ろうカ!』

「本題…?」

『君たちニ共通スルいくつかの中デ、一つダケ!公開しちゃおウト思いマース!!』

先程に続き〈君たち〉と複数を指す表現をした。つまり、今この場に私以外にも何人かの存在があるという事になる。

『フフフーッ!それハネ~全員16サイって事だヨー!!!皆同い年なんダネッ☆』

「16歳?」

ここで、あの都市伝説を思い出した。
少し考えた後、同じ地域に住んでいるとは限らない。という考えに至り、取り敢えずその説は保留した。

『そしテ、もうヒトツ!君たちニお知らセガありまッス!』

突如、部屋が暗くなり、ドラムロールが鳴る。デン!という音と共に、私にスポットライトが当たった。

『今カラ君たちニハ、ですげーむヲしてもらうのデース!\キャー/ 』

自分で言って、自分でキャーって言うんだ…。
あ、いやそうじゃなくて!!!!


「嘘でしょ…」


"デスゲーム"…??!!?!
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