(完結)いくら私に婚約破棄を迫っても無駄です。秘宝ゼブリアを渡すつもりもありませんし王子様がきっと助けにきてくれます。

しまうま弁当

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「ロゼッタ!!!こうなったらお前の魔法で何とかしてくれ!!!」

「任せて!!!」

するとロゼッタが詠唱を始めました。

「灼熱の業火よ、その輝きをもって形あるすべての物を焼き尽くせ!!!」

「テラ・インフェルノ(地獄火炎)!!!」

ロゼッタは炎系の最強魔法であるテラ・インフェルノを発動しました。

特大の火球がランベール大聖堂の上に出現するとそれがゆっくりと下に落ちてきました。

ロゼッタが大きな声で叫びます。

「じゃあね、くず女!!ボンクラ王子!!!」

「クラトス様??」

「ソフィー!!一緒にウォーターウォール(水壁)を唱えよう!!」

「でもウォーターウォールではロゼッタのテラインフェルノを防ぐのは無理です。」

「ソフィー!!俺をそして君自身を信じるんだ!!!僕達の二人が力をあわせればきっとあのテラインフェルノを防ぐことができる!!」

「分かりました、クラトス様を信じます。」

「ウォーターウォール!!!」

「そんな下級魔法で私のテラインフェルノを防げると思ってるの??さすがはクズ女にボンクラ王子ねえ!!!そのまま燃えてしまいなさい!!!」

そして特大の火球が地面に落ちてきました。

そしてそれとともにテラインフェルノの巨大な炎の渦巻きが私達を飲み込む事はありませんでした。

私達の唱えたウォーターウォールによって特大の火球は消滅しました。

ロゼッタのテラインフェルノを防ぐ事ができたんです。

「防ぎきった。」

「やったあ!!!」

「さあどうするロゼッタ??まだ続けるつもりか??」

「くう??ことごとくあんなクズ女なんかにこのロゼッタの上をいかれるなんて!!!!」

「おい!!ロゼッタ!!!はやく何とかしろ!!!」

「仕方ないわね。こうなったら。フライ!!!」

するとロゼッタは飛行魔法のフライを使ったのでした。

「私は逃げる事にするわ!!!じゃあねえ!!!」

リチャードが大声をあげる。

「おい待て!!!この俺様も連れていけ!!!」

「何言ってるの??あんたを連れてく訳ないでしょ!!!足手まといで何の役にも立たない無能なあんたを!!!底抜けに馬鹿すぎるわあんた!!!これから処断されるあんたなんかと運命を共にするわけないでしょ!!!ちゃんと私の分の罪も償っておいてねえ!!!」

「テメエ!!!裏切りやがったな!!!」

「裏切ったんじゃなくて、最初からあんたを利用してただけ!!!!そんな事も分からなかった!!!」

「ふざけるな!!!」

クラトス様がロゼッタに言います。

「ロゼッタ!!!逃げても無駄だ!!!」

「そうです。ロゼッタ!!諦めて投降しなさい!!!」

「ボンクラ王子にクズ女!!あんたなんかに投降するわけないでしょ!!!」

「王国の騎士達の追跡から逃げ切れると本気で思っているのか??」

「無能な国王にボンクラ王子の部下共なのよ!!!くっくっくっ!!このロゼッタ様に追いつける訳ないじゃない!!ノロマの王国騎士達から逃げ切るなんて簡単よ!!!」

「ロゼッタ!!逃げ切るのは不可能ですよ!!!」

「クズ女!!!たまたま私に勝てたからって調子になるんじゃないわよ!!!あなたなんかこのロゼッタ様に比べればはるかに劣った女なんですからねえ!!!」

「そうだ!!何なら少し待ってあげましょうか!!!ハンデをあげるわ!!!はやく追いかけてきなさいよ!!!ウスノロ共!!!」

「クラトス王子様。」

「うん、騎士達に命じる。ロゼッタを捕縛せよ!!!」

「承知いたしました。フライ!!!」

騎士達はフライの魔法を使って次々に上空へとあがっていきました。

「ハンデはこのくらいでいいかしらねえ??それじゃあねえ!!!」

そういうとロゼッタはすごい速さで飛び去っていきました。

「おい!!待て、このリチャード様を置き去りにするんじゃねえ!!!」

「ロゼッタにも見捨てられたな!!」

「さあ、観念しろリチャード!!!」

「待ってくれ!!!まさかこのリチャード様を殺したりはしないよな!!!」

「お触れが出た時点で降参すれば命は助けてやったが、お前はその慈悲すら自ら棒に振った。ならばどうなるかは自明の理だろう。」

「うむ、公爵として少しでも誇りを持っているのならば、どんな処罰であろうとちゃんと受けるものであろう!!!」

「待ってくれ!!!頼む!!命だけは助けてくれ!!!」

「ならばまずやるべき事があるだろう!!」

「何をすればいいんだ??」

「謝罪に決まっているだろう??」

「ああ謝罪か!!分かった!!!クラトス様、すいませんでした。このリチャードを許してくれ!!!」

「違う私にではない。ソフィーに謝るんだ!!!」

「ああこのリチャード様がこのクズ女に頭を下げろだと???こんな愚かな女に頭なんか下げれる訳ないだろうが!!!」

すると諸侯の方々が一斉にリチャードを睨みつけました。

「リチャード??今なんと言った??」

「あいえ??その??」

「クズなのはリチャードの方だよな。」

「はい、このリチャードの方がクズでございます。」

「愚かなのはリチャードの方だよな??」

「はい、このリチャードの方が愚かです。」

「それを踏まえてソフィーを誠心誠意謝るんだ?それぐらいなら愚かなリチャードでもできるよな??」

「はい愚か者のリチャードがソフィー様に精一杯謝らせて頂きます。」

「悪かったな!!!」

「それで終わりか??ソフィーをこれだけ苦しめておいてそれで終わりにするつもりか??全然謝ってないだろう!!」

「ソフィー様、本当に申し訳ございませんでした!!!どうかこの愚かなリチャードをお許しくださいませ!!」

「頭を全然下げていない。頭を地面につけたらどうなんだ??」

「はあ??このリチャード様がこのクズ女の為になんでそこまでをしなきゃならないんだ!!!」

再び諸侯がリチャードを睨みつけた。

「全然反省してないようだな。」

「分かったよ、やるよ。やりゃいいんだろう!!!」

リチャードが地面に顔と手足をつけて私に謝ってくれました。

「ソフィー様本当に申し訳ございませんでした。愚かなこのリチャードをどうかどうかお許しください!!」

クラトス様が私に言ってくれました。

「ソフィー??これで少しは心が晴れたか?」

「はいありがとうございます。すっきりしました。」

「なら良かった。よしでは大罪人リチャードを地下牢に連れていけ!!」

「離せ!!俺はリチャード様だぞ!!!」

リチャードは喚き散らしながら騎士達に連行されていきました。
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