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私は驚いてキルエスに尋ねました。

「イジメ??」

キルエスが私に言いました。

「はい、ブリュードのやつやりたい放題していました。女子に対するひどい暴言などほぼ毎日のように言っていました。ブリュードは朝来るとこう大声で怒鳴りつけていました。おい!!生まれてきた価値すらないゴミ女ども!!今日もこのブリュード様がしっかりイジメてやるからな、大声で泣き叫べよと!!!しかもブリュードの奴は別のクラスや学年の女子にまで見境なく嫌がらせをしてました。ブリュードと廊下をすれ違った女子ほぼ全員が嫌がらせをされていたようです。中には暴力を振るわれた女子もいたらしいです。」

ひ、酷すぎる。あいつ留学先の学校でそんなひどい事をしてたのか。

呆れて言葉も出てきませんでした。

「私もブリュードには事あるごとに女子への嫌がらせをすぐにやめろ。嫌がらせをした子達に謝れと言っていたんですが、ブリュードの奴は全然ききませんでした。その流れであいつと殴り合いになることもしばしばありました。」

キルエスが私に言いました。

「そんな状況だったのでリフルード学園の女子達のほとんどが不登校になってしまったんです。実質的に学園が崩壊してしまっている状況でした。それでブリュードを学園から追い出そうという話になったのですが、いかんせんルグランド王国の王太子だったのでそのまま追放というわけにもいかなかったのです。ルグランド王国との関係を悪化させたくないと考えた父上はルグランド王国の国王様と話し合って2年の留学期間が終わるまで宿屋で軟禁する事になったんです。まあ結果的には王国との関係はすごく冷え込んでしまいましたが。」

私はブリュードが言っていた事を思い出しながらキルエスに言いました。

「そういえばブリュードが言ってた監禁されてたって言ってましたね。」

あれはそういう事だったんですね。完璧にブリュードの自業自得じゃないですか全く。

本当にふざけた男ですねあの男は。

リフルード学園の女子達が本当にかわいそう。

するとキルエス様が私に言いました。

「それでブリュードの処罰についてですが?」

そうでしたね。キルエスもリーゼルカもそれを協議するために来たんですもんね。

キルエスが私に言いました。

「我々としては奴の死罪を求めるつもりです、メリッサの考えを聞かせてくれないか?」

私の考えはほぼ決まっていました。

私はそれをキルエスに伝えました。

「そうですね、ブリュードには死罪が当然の処罰だと思います。とてもじゃないですけど女としても人間としてもブリュードのした事を許す事はできないです。元王子としてちゃんと責任を取らせるべきかと。」

キルエスが私に言いました。

「分かりました。ではその方向で処罰を進めようと思います。」

そして私はキルエスやリーゼルカと共に王宮へと向かったのでした。

王宮に行って国王様に謁見したうえで協議した結果を伝えました。

そして私たちはその足でブリュードが捕らえられている地下牢へと向かいました。
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