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一章
情報不足
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二実の車に乗って午後3時頃に封木神社の下社へと到着した。
二実は神社の敷地内にある西側の広場の所に車を止めると、二実と晴南と麻衣子が車から降りた。
第一社務所の方に人影が見えたので、そちらに向かって三人は歩いて行った。
その人影は晴南と麻衣子以外のメンバーが全員そこにいた。
麻衣子が拓也に尋ねた。
「みんなは先にここに来てたのね?」
拓也が麻衣子に言った。
「ああ、他に集まれる場所も無かったからな。」
今度は麻衣子が美咲に尋ねた。
「あれっ?美咲?あんだけ怖い目にあったから、てっきりここには来ないって思ってたんだけど?」
すると美咲が麻衣子に呟いた。
「買えなかったの。」
麻衣子が美咲に聞き返した。
「えっ?」
美咲が大きな声で言った。
「買えなかったのよ!!ベリエのスイーツが!!大行列に並んでたんだけど、私の前で売り切れちゃったの!!チョコパフェもガートショコラもモンブランもマドレーヌも全部が売り切れたのよ!!そしたら二実さんはモンブランが買えたっていうじゃないの?」
麻衣子が美咲に言った。
「つまり二実さんが買った分のお相伴にあずかろうって事ね。」
美咲が麻衣子に言った。
「そういう事。」
すると二実がみんなに言った。
「じゃあみんな中に入ろっか?」
二実は怪奇現象があった第二社務所で過ごすのはみんなが嫌がると考えて今日は第一社務所に招いたのだった。
第一社務所は木造の平屋の建物でそれほど大きくはなかったが、新しく建てられたばかりの綺麗な建物だった。
第一社務所の玄関口より南側の部分には窓の部分に木の板が設けられており、将来的にはこの場所で御守りや絵馬が売られる予定であった。
二実は第一社務所の建物の玄関前までやって来ると、玄関口の引き戸を開けて第一社務所の建物の中に入っていった。
他のメンバーも二実の後に続いて第一社務所の中に入っていった。
第一社務所の中は天井と壁が白色で統一されており、廊下は木の床だった。
第一社務所の各部屋は畳の敷かれた和室だった。
さらに第二社務所とは違い、玄関口のところに大きな木製の下駄箱が置かれており、一段段差が設けられていた。
みんなは靴を玄関口で脱いで下駄箱に置くと北側の大広間へと向かった。
北側の大広間は30畳ほどの広さの和室だった。
二実がみんなに言った。
「みんな楽にしていいよ。」
全員が大広間に腰をおろした。
優斗が二実に言った。
「そうだ二実さん、今回は本当にありがとうございました。」
拓也が二実に言った。
「俺の母さんも二実さんにお礼を言いたいって言ってました。」
二実がみんなに言った。
「いやそう言われると照れるんだけど、実際の所は私がみんなを困らせただけだから、気にしないでいいよ。」
すると晴南が二実に尋ねた。
「ところで二実さんの家は大丈夫なんですか?」
麻衣子が晴南に言った。
「ちょっと晴南?そういう事は聞くもんじゃないでしょ?」
二実は笑いながら晴南に言った。
「あっいいよ、いいよ。別に私は気にしないから。お父さん達は子戸倉(ことくら)に避難してるし。実家の方も借りてるマンションの方も明井田の中心部からはだいぶ離れてるからたぶん大丈夫だと思うのよ。それよりも敏子(としこ)や昭洋(あきひろ)と連絡がつかないなのよね?大丈夫だといいんだけど?」
三緒が二実に言った。
「ちょっと二実?今、敏子(としこ)達の話はしない方がいいでしょ?」
二実が三緒に言った。
「そうね、ごめん。」
三緒がみんなに言った。
「今日みんなに集まってもらったのは、今回の明井田火災についての情報交換がしたかったの。みんなが知ってる情報を教えて欲しくてね。」
それぞれが知っている情報を出しあって意見交換が行われた。
最もみんなが知っている情報は似たり寄ったりで特段新しい情報が提示される事はなかった。
優斗が二実に説明し終わった。
「明井田火災について僕が調べた情報はこれぐらいです。まだ鎮火して数時間しか経っていないから、詳しい状況が分かってくるのはこれからじゃないですかね?たぶん現場検証(げんばけんしょう)もまだやれてないと思います。」
二実が優斗に言った。
「こればっかりは時間待ちか。」
優斗が二実に言った。
「そうですね、現場検証(げんばけんしょう)が終われば色々と分かってくるでしょうから、それを待つしかないと思います。」
二実が思い出したように三緒に言った。
「あっ!そうだ三緒、言い忘れてたけど、しばらく大学を休ませてもらうから。もう大学には休むって知らせてあるから。」
三緒が二実に言った。
「えっ?あっそっか!二実は授業を受けるどころじゃないもんね。」
二実が三緒に言った。
「そう、それで三緒も一緒に休むって伝えておいたから。」
三緒が二実に言った。
「えっ?どうして私まで休まなきゃならないの?」
二実が三緒に言った。
「落ち着いてから補講授業をしてくれるらしいのよ。でも私一人で補講授業受けるなんて退屈じゃない。だから三緒にも一緒につきあってもらおうと思って。」
三緒が二実に言った。
「なんで私まで巻き込むのよ?」
二実が三緒に言った。
「まあまあ、いいじゃないの。三緒だってしばらくは忙しいでしょ?」
三緒が二実に言った。
「うーん、まあ確かにそうなりそうだけど。」
二実が三緒に言った。
「だったらいいじゃない。ねえ?旅は道連れって言うし。」
三緒が二実に言った。
「もう、二実はいつも勝手なんだから。」
二実がみんなに尋ねた。
「そうだ?逆にみんなは何か聞きたい事はある?答えられる範囲でなら答えるわ。」
優斗が二実に尋ねた。
「それなら、昨日ここに現れたお化けの事について教えてもらえますか?確か黒輪(こくりん)って名前でしたよね?」
冬湖が二実に尋ねた。
「昨日、拝殿の前にいた黒い球体のお化けの事ですよね?」
二実が冬湖に言った。
「うん、そうよ。」
優斗が二実に尋ねた。
「黒輪(こくりん)ってどんなお化けなんですか?」
二実が優斗に言った。
「それがよく分からないのよ。」
優斗が二実に聞き返した。
「えっ?でも二実さん、名前を知ってましたよね。」
二実が優斗に言った。
「私も名前とこの神社の上社の御神木に封じられていたぐらいしか知らないのよね。ごめんね優斗君。」
優斗が二実に言った。
「そうなんですね。僕こそすいません。」
すると晃太がみんなに言った。
「それにしても昨日は大変だったな。昨日一日の間に色々な出来事が起こった。」
麻衣子が晃太に言った。
「昨日の怪奇現象は何だったんだろうね?」
晃太が麻衣子に言った。
「まず拓也達が消えて次に晴南達が消えて。」
美咲が尋ねた。
「そうよ、晴南も冬湖も亜美も突然いなくなって一体どこに行ってたのよ?」
すると美咲の問いに亜美が答えた。
「私は美咲さんや晴南さんがいなくなったと思ってずっと探してました。」
美咲が訝しげに亜美に尋ねた。
「ちょっとそれどういう意味?」
亜美が美咲に言った。
「はい?ですから晴南さんや美咲さんがいなくなったんで、心配でずっと探してたんです。」
美咲に亜美に言った。
「亜美、怒らないから本当の事を話しなさい?」
亜美が美咲に言った。
「はい、ですからみなさんがいなくなったんでずっと探してたんです。」
美咲が先ほどよりも大きな声で亜美に言った。
「亜美、だから本当の事を話してって言ってるでしょ?」
亜美が美咲に言った。
「はい、ですから昨日の事を正直に話してます。」
美咲が大きな声で亜美に言った。
「消えたのは亜美の方でしょう?なんで私が突然失踪したみたいに言うのよ?」
亜美が美咲に言った。
「でも本当にみなさんがいなくなって。」
美咲が大きな声で亜美に言った。
「いい加減にしなさいよ!!!本当の事を話して言ってるでしょ!!突然5号室からいなくなったのは亜美の方でしょう!!なんでそんな嘘をつくの!!」
亜美が目に涙を浮かべて懇願するように美咲に言った。
「本当なんです。嘘はついてません。信じてください美咲さん。」
だが美咲が大きな声で亜美に言った。
「私が嘘つきだって言いたいわけ!!突然いなくなってみんなに心配をかけたのは亜美!!あんたでしょうが!!どうやって5号室から出たかを聞きたいの!!そんなみえみえの嘘が聞きたいんじゃないの!!いい加減な事を言わないで!!」
すると麻衣子が美咲に言った。
「美咲!!いい加減にしなさい!!!後輩を苛めて楽しい?」
美咲が麻衣子に言った。
「何よ?嘘をついてるのは亜美でしょう。」
麻衣子が美咲に言った。
「言い方ってもんがあるでしょうが!!」
美咲が麻衣子に言った。
「亜美が私を嘘つき呼ばわりするから悪いんじゃない!」
麻衣子が美咲に言った。
「亜美はそんな事言ってないでしょうが!!」
すると拓也が美咲に言った。
「美咲、少し感情的になりすぎだ。頭を冷やした方がいい。」
美咲が拓也に言った。
「拓也君まで何よ?!!」
すると三緒が大きな声でみんなに言った。
「そうだ、ベリエのモンブランの準備をしなくちゃ。美咲ちゃん、冬湖ちゃん、手伝ってくれない?」
冬湖は快く三緒に返事をした。
「ええ、分かりました。」
美咲はめんどくそうに三緒に言った。
「えっ?私がですか?」
すると三緒が美咲に言った。
「お願い、美咲ちゃんに頼みたいの。スイーツの扱いはお手の物でしょ?お願い!」
美咲が納得した様子で三緒に言った。
「そういう事なら分かりました、いいですよ。」
そして三緒と冬湖と美咲は大広間から出て第一社務所の台所へと向かった。
すると二実が三緒に向かって手を合わせて頭を下げていた。
二実は三緒にありがとうと言いたかったようだった。
三人が部屋から出て行ったあとで麻衣子が亜美に言った。
「亜美、大丈夫?」
亜美が涙目で麻衣子に言った。
「は、はい、ありがとうございます、麻衣子さん。」
二実が亜美に言った。
「亜美ちゃんごめんね。美咲ちゃんがお化けが苦手だっていうことすっかり忘れてた。」
拓也が麻衣子に言った。
「麻衣子、俺からも礼を言わせてくれ。ありがとう。」
麻衣子が拓也に言った。
「拓也君も、いいからさ。」
麻衣子が亜美に言った。
「美咲はああ見えて結構怖がりだからね。だけど亜美、お願いだから美咲を嫌いにならないであげてね。苦手なお化けの話をしてて怖くてイライラしてただけだと思うから。」
拓也が麻衣子に言った。
「そうだな、まあこんな状況じゃイライラもするだろう。」
すると亜美は笑顔で麻衣子に言った。
「もちろんです麻衣子さん。美咲さんとも仲良くしたいですから。」
すると晴南が二実に言った。
「そうだ二実さん、一つお願いがあるんですけど?」
二実が晴南に言った。
「何?晴南ちゃん?」
晴南が二実に言った。
「この後ここで遊ばせてもらえませんか?」
麻衣子が晴南に尋ねた。
「晴南?それどういう事?」
晴南が麻衣子に言った。
「昨日は結局ケイドロができなかったでしょ?だから今日ここでやろうと思うのよ?」
麻衣子が晴南に言った。
「でもこっちは正真正銘の社務所でしょ?神様の近くでドタバタしたらまずいんじゃない?」
晃太が晴南に言った。
「それにこっちだと広さが足りないんじゃないか?昨日決めたルールだと刑事側は走るの禁止でドロボウ側走り放題。その代わりに刑事側は枕を投げてアウトにできるってルールだったよな?そのルールでやるとなると第一社務所の中だけでは狭すぎる。ケイドロを始めてもすぐに終わってしまうぞ。」
晴南が晃太に言った。
「それもそうね。それなら、ドロボウも走るのは禁止。ドロボウは普通に歩く速度まで。刑事は普通に歩くのも禁止、ゆっくりノロノロ歩くのよ。」
晃太が晴南に言った。
「それじゃあ刑事側はドロボウを捕まえられないぞ?枕だってゆっくり投げてたんじゃ当てられないだろう。」
麻衣子が晴南に言った。
「なら枕を投げる時に限って普通に動いていいって事にしたらどうかな?」
晴南が麻衣子に言った。
「いいわね、それじゃあそうしましょう。」
麻衣子がみんなに言った。
「というかもうこれケイドロじゃないわよね?ドロボウも走らないし、刑事なんてゾンビ歩きでしょ?ケイドロの遊びとはかけ離れてるわ。」
優斗が麻衣子に言った。
「確かに枕投げゾンビから逃げる遊びって言った方が正しいかもね。」
晴南が優斗に言った。
「そのネーミングいいわね!!そうだ!!この新しいゲームの名前を枕投げゾンビゲームにするわよ!!」
優斗が晴南に尋ねた。
「本当に刑事をゾンビにしちゃうの?」
晴南が優斗に言った。
「だってその方がおもしろいでしょう?設定はこうよ、枕愛好家の刑事達はすでにゾンビになっていたの。ドロボウ達は生き残るために刑務所から脱出するのよ!!」
晴南が大きな声でみんなに言った。
「それじゃあこの遊びを枕投げゾンビゲームと名づけるわ!!」
すると晃太が晴南に尋ねた。
「なあ晴南?話が盛り上がってる所悪いんだが、大事な事を一つ忘れてないか?」
晴南が晃太に尋ねた。
「えっ?何か忘れてた?」
晃太が晴南に言った。
「まだ二実さんから遊ぶ許可をもらってないだろう?」
晴南が晃太に言った。
「あっ、そうだった。」
すると二実が笑顔で晴南に言った。
「全然いいよ!ジャンジャン遊んじゃって!!フウキ様は心の広い神様だから、それぐらい許してくれるわ。」
晴南が二実に言った。
「ありがとうございます。二実さん。」
晴南が大きな声でみんなに言った。
「それじゃあおやつを食べたら第一回枕投げゾンビゲームを始めるわよ!」
二実は神社の敷地内にある西側の広場の所に車を止めると、二実と晴南と麻衣子が車から降りた。
第一社務所の方に人影が見えたので、そちらに向かって三人は歩いて行った。
その人影は晴南と麻衣子以外のメンバーが全員そこにいた。
麻衣子が拓也に尋ねた。
「みんなは先にここに来てたのね?」
拓也が麻衣子に言った。
「ああ、他に集まれる場所も無かったからな。」
今度は麻衣子が美咲に尋ねた。
「あれっ?美咲?あんだけ怖い目にあったから、てっきりここには来ないって思ってたんだけど?」
すると美咲が麻衣子に呟いた。
「買えなかったの。」
麻衣子が美咲に聞き返した。
「えっ?」
美咲が大きな声で言った。
「買えなかったのよ!!ベリエのスイーツが!!大行列に並んでたんだけど、私の前で売り切れちゃったの!!チョコパフェもガートショコラもモンブランもマドレーヌも全部が売り切れたのよ!!そしたら二実さんはモンブランが買えたっていうじゃないの?」
麻衣子が美咲に言った。
「つまり二実さんが買った分のお相伴にあずかろうって事ね。」
美咲が麻衣子に言った。
「そういう事。」
すると二実がみんなに言った。
「じゃあみんな中に入ろっか?」
二実は怪奇現象があった第二社務所で過ごすのはみんなが嫌がると考えて今日は第一社務所に招いたのだった。
第一社務所は木造の平屋の建物でそれほど大きくはなかったが、新しく建てられたばかりの綺麗な建物だった。
第一社務所の玄関口より南側の部分には窓の部分に木の板が設けられており、将来的にはこの場所で御守りや絵馬が売られる予定であった。
二実は第一社務所の建物の玄関前までやって来ると、玄関口の引き戸を開けて第一社務所の建物の中に入っていった。
他のメンバーも二実の後に続いて第一社務所の中に入っていった。
第一社務所の中は天井と壁が白色で統一されており、廊下は木の床だった。
第一社務所の各部屋は畳の敷かれた和室だった。
さらに第二社務所とは違い、玄関口のところに大きな木製の下駄箱が置かれており、一段段差が設けられていた。
みんなは靴を玄関口で脱いで下駄箱に置くと北側の大広間へと向かった。
北側の大広間は30畳ほどの広さの和室だった。
二実がみんなに言った。
「みんな楽にしていいよ。」
全員が大広間に腰をおろした。
優斗が二実に言った。
「そうだ二実さん、今回は本当にありがとうございました。」
拓也が二実に言った。
「俺の母さんも二実さんにお礼を言いたいって言ってました。」
二実がみんなに言った。
「いやそう言われると照れるんだけど、実際の所は私がみんなを困らせただけだから、気にしないでいいよ。」
すると晴南が二実に尋ねた。
「ところで二実さんの家は大丈夫なんですか?」
麻衣子が晴南に言った。
「ちょっと晴南?そういう事は聞くもんじゃないでしょ?」
二実は笑いながら晴南に言った。
「あっいいよ、いいよ。別に私は気にしないから。お父さん達は子戸倉(ことくら)に避難してるし。実家の方も借りてるマンションの方も明井田の中心部からはだいぶ離れてるからたぶん大丈夫だと思うのよ。それよりも敏子(としこ)や昭洋(あきひろ)と連絡がつかないなのよね?大丈夫だといいんだけど?」
三緒が二実に言った。
「ちょっと二実?今、敏子(としこ)達の話はしない方がいいでしょ?」
二実が三緒に言った。
「そうね、ごめん。」
三緒がみんなに言った。
「今日みんなに集まってもらったのは、今回の明井田火災についての情報交換がしたかったの。みんなが知ってる情報を教えて欲しくてね。」
それぞれが知っている情報を出しあって意見交換が行われた。
最もみんなが知っている情報は似たり寄ったりで特段新しい情報が提示される事はなかった。
優斗が二実に説明し終わった。
「明井田火災について僕が調べた情報はこれぐらいです。まだ鎮火して数時間しか経っていないから、詳しい状況が分かってくるのはこれからじゃないですかね?たぶん現場検証(げんばけんしょう)もまだやれてないと思います。」
二実が優斗に言った。
「こればっかりは時間待ちか。」
優斗が二実に言った。
「そうですね、現場検証(げんばけんしょう)が終われば色々と分かってくるでしょうから、それを待つしかないと思います。」
二実が思い出したように三緒に言った。
「あっ!そうだ三緒、言い忘れてたけど、しばらく大学を休ませてもらうから。もう大学には休むって知らせてあるから。」
三緒が二実に言った。
「えっ?あっそっか!二実は授業を受けるどころじゃないもんね。」
二実が三緒に言った。
「そう、それで三緒も一緒に休むって伝えておいたから。」
三緒が二実に言った。
「えっ?どうして私まで休まなきゃならないの?」
二実が三緒に言った。
「落ち着いてから補講授業をしてくれるらしいのよ。でも私一人で補講授業受けるなんて退屈じゃない。だから三緒にも一緒につきあってもらおうと思って。」
三緒が二実に言った。
「なんで私まで巻き込むのよ?」
二実が三緒に言った。
「まあまあ、いいじゃないの。三緒だってしばらくは忙しいでしょ?」
三緒が二実に言った。
「うーん、まあ確かにそうなりそうだけど。」
二実が三緒に言った。
「だったらいいじゃない。ねえ?旅は道連れって言うし。」
三緒が二実に言った。
「もう、二実はいつも勝手なんだから。」
二実がみんなに尋ねた。
「そうだ?逆にみんなは何か聞きたい事はある?答えられる範囲でなら答えるわ。」
優斗が二実に尋ねた。
「それなら、昨日ここに現れたお化けの事について教えてもらえますか?確か黒輪(こくりん)って名前でしたよね?」
冬湖が二実に尋ねた。
「昨日、拝殿の前にいた黒い球体のお化けの事ですよね?」
二実が冬湖に言った。
「うん、そうよ。」
優斗が二実に尋ねた。
「黒輪(こくりん)ってどんなお化けなんですか?」
二実が優斗に言った。
「それがよく分からないのよ。」
優斗が二実に聞き返した。
「えっ?でも二実さん、名前を知ってましたよね。」
二実が優斗に言った。
「私も名前とこの神社の上社の御神木に封じられていたぐらいしか知らないのよね。ごめんね優斗君。」
優斗が二実に言った。
「そうなんですね。僕こそすいません。」
すると晃太がみんなに言った。
「それにしても昨日は大変だったな。昨日一日の間に色々な出来事が起こった。」
麻衣子が晃太に言った。
「昨日の怪奇現象は何だったんだろうね?」
晃太が麻衣子に言った。
「まず拓也達が消えて次に晴南達が消えて。」
美咲が尋ねた。
「そうよ、晴南も冬湖も亜美も突然いなくなって一体どこに行ってたのよ?」
すると美咲の問いに亜美が答えた。
「私は美咲さんや晴南さんがいなくなったと思ってずっと探してました。」
美咲が訝しげに亜美に尋ねた。
「ちょっとそれどういう意味?」
亜美が美咲に言った。
「はい?ですから晴南さんや美咲さんがいなくなったんで、心配でずっと探してたんです。」
美咲に亜美に言った。
「亜美、怒らないから本当の事を話しなさい?」
亜美が美咲に言った。
「はい、ですからみなさんがいなくなったんでずっと探してたんです。」
美咲が先ほどよりも大きな声で亜美に言った。
「亜美、だから本当の事を話してって言ってるでしょ?」
亜美が美咲に言った。
「はい、ですから昨日の事を正直に話してます。」
美咲が大きな声で亜美に言った。
「消えたのは亜美の方でしょう?なんで私が突然失踪したみたいに言うのよ?」
亜美が美咲に言った。
「でも本当にみなさんがいなくなって。」
美咲が大きな声で亜美に言った。
「いい加減にしなさいよ!!!本当の事を話して言ってるでしょ!!突然5号室からいなくなったのは亜美の方でしょう!!なんでそんな嘘をつくの!!」
亜美が目に涙を浮かべて懇願するように美咲に言った。
「本当なんです。嘘はついてません。信じてください美咲さん。」
だが美咲が大きな声で亜美に言った。
「私が嘘つきだって言いたいわけ!!突然いなくなってみんなに心配をかけたのは亜美!!あんたでしょうが!!どうやって5号室から出たかを聞きたいの!!そんなみえみえの嘘が聞きたいんじゃないの!!いい加減な事を言わないで!!」
すると麻衣子が美咲に言った。
「美咲!!いい加減にしなさい!!!後輩を苛めて楽しい?」
美咲が麻衣子に言った。
「何よ?嘘をついてるのは亜美でしょう。」
麻衣子が美咲に言った。
「言い方ってもんがあるでしょうが!!」
美咲が麻衣子に言った。
「亜美が私を嘘つき呼ばわりするから悪いんじゃない!」
麻衣子が美咲に言った。
「亜美はそんな事言ってないでしょうが!!」
すると拓也が美咲に言った。
「美咲、少し感情的になりすぎだ。頭を冷やした方がいい。」
美咲が拓也に言った。
「拓也君まで何よ?!!」
すると三緒が大きな声でみんなに言った。
「そうだ、ベリエのモンブランの準備をしなくちゃ。美咲ちゃん、冬湖ちゃん、手伝ってくれない?」
冬湖は快く三緒に返事をした。
「ええ、分かりました。」
美咲はめんどくそうに三緒に言った。
「えっ?私がですか?」
すると三緒が美咲に言った。
「お願い、美咲ちゃんに頼みたいの。スイーツの扱いはお手の物でしょ?お願い!」
美咲が納得した様子で三緒に言った。
「そういう事なら分かりました、いいですよ。」
そして三緒と冬湖と美咲は大広間から出て第一社務所の台所へと向かった。
すると二実が三緒に向かって手を合わせて頭を下げていた。
二実は三緒にありがとうと言いたかったようだった。
三人が部屋から出て行ったあとで麻衣子が亜美に言った。
「亜美、大丈夫?」
亜美が涙目で麻衣子に言った。
「は、はい、ありがとうございます、麻衣子さん。」
二実が亜美に言った。
「亜美ちゃんごめんね。美咲ちゃんがお化けが苦手だっていうことすっかり忘れてた。」
拓也が麻衣子に言った。
「麻衣子、俺からも礼を言わせてくれ。ありがとう。」
麻衣子が拓也に言った。
「拓也君も、いいからさ。」
麻衣子が亜美に言った。
「美咲はああ見えて結構怖がりだからね。だけど亜美、お願いだから美咲を嫌いにならないであげてね。苦手なお化けの話をしてて怖くてイライラしてただけだと思うから。」
拓也が麻衣子に言った。
「そうだな、まあこんな状況じゃイライラもするだろう。」
すると亜美は笑顔で麻衣子に言った。
「もちろんです麻衣子さん。美咲さんとも仲良くしたいですから。」
すると晴南が二実に言った。
「そうだ二実さん、一つお願いがあるんですけど?」
二実が晴南に言った。
「何?晴南ちゃん?」
晴南が二実に言った。
「この後ここで遊ばせてもらえませんか?」
麻衣子が晴南に尋ねた。
「晴南?それどういう事?」
晴南が麻衣子に言った。
「昨日は結局ケイドロができなかったでしょ?だから今日ここでやろうと思うのよ?」
麻衣子が晴南に言った。
「でもこっちは正真正銘の社務所でしょ?神様の近くでドタバタしたらまずいんじゃない?」
晃太が晴南に言った。
「それにこっちだと広さが足りないんじゃないか?昨日決めたルールだと刑事側は走るの禁止でドロボウ側走り放題。その代わりに刑事側は枕を投げてアウトにできるってルールだったよな?そのルールでやるとなると第一社務所の中だけでは狭すぎる。ケイドロを始めてもすぐに終わってしまうぞ。」
晴南が晃太に言った。
「それもそうね。それなら、ドロボウも走るのは禁止。ドロボウは普通に歩く速度まで。刑事は普通に歩くのも禁止、ゆっくりノロノロ歩くのよ。」
晃太が晴南に言った。
「それじゃあ刑事側はドロボウを捕まえられないぞ?枕だってゆっくり投げてたんじゃ当てられないだろう。」
麻衣子が晴南に言った。
「なら枕を投げる時に限って普通に動いていいって事にしたらどうかな?」
晴南が麻衣子に言った。
「いいわね、それじゃあそうしましょう。」
麻衣子がみんなに言った。
「というかもうこれケイドロじゃないわよね?ドロボウも走らないし、刑事なんてゾンビ歩きでしょ?ケイドロの遊びとはかけ離れてるわ。」
優斗が麻衣子に言った。
「確かに枕投げゾンビから逃げる遊びって言った方が正しいかもね。」
晴南が優斗に言った。
「そのネーミングいいわね!!そうだ!!この新しいゲームの名前を枕投げゾンビゲームにするわよ!!」
優斗が晴南に尋ねた。
「本当に刑事をゾンビにしちゃうの?」
晴南が優斗に言った。
「だってその方がおもしろいでしょう?設定はこうよ、枕愛好家の刑事達はすでにゾンビになっていたの。ドロボウ達は生き残るために刑務所から脱出するのよ!!」
晴南が大きな声でみんなに言った。
「それじゃあこの遊びを枕投げゾンビゲームと名づけるわ!!」
すると晃太が晴南に尋ねた。
「なあ晴南?話が盛り上がってる所悪いんだが、大事な事を一つ忘れてないか?」
晴南が晃太に尋ねた。
「えっ?何か忘れてた?」
晃太が晴南に言った。
「まだ二実さんから遊ぶ許可をもらってないだろう?」
晴南が晃太に言った。
「あっ、そうだった。」
すると二実が笑顔で晴南に言った。
「全然いいよ!ジャンジャン遊んじゃって!!フウキ様は心の広い神様だから、それぐらい許してくれるわ。」
晴南が二実に言った。
「ありがとうございます。二実さん。」
晴南が大きな声でみんなに言った。
「それじゃあおやつを食べたら第一回枕投げゾンビゲームを始めるわよ!」
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※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
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