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一章
奇怪な事件
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時間は午後9時を過ぎようとしていた。
晴南達はずっとベルガの駐車場で待っていた。
しばらくして赤いランプを点灯させたパトカーが6台ほどやってきた。
6台のパトカーはベルガの駐車場の空いている場所に停まった。
勇雄達がパトカーから降りてきた。
車から降りてきた浜本警視正に勇雄が言った。
「浜本警視正?明井田大規模火災以外の事件ですが一緒に来て良かったのですか?」
浜本警視正が勇雄に言った。
「言っただろう、明井田で起こった事件は我々の管轄だ。部外者に好き勝手されてはたまらん。」
すると晴南達が勇雄の元に駆け寄ってきた。
「勇雄さん、来てくれてありがとうございます。」
晴南達に気がついた勇雄が晴南達に言った。
「みんな待たせてすまなかったね。でも明井田市内なら通報した方が早かったんじゃないか?」
晴南達は通報できなかった事を勇雄達に話した。
勇雄が尋ねた。
「それじゃあ、通行人に助けを求めても救急に連絡してもまるで相手にされなかったというのか?」
晴南が勇雄に言った。
「はいそうです。」
勇雄が晴南に尋ねた。
「ちゃんとベルガでたくさんの人間が首を吊ってるって伝えたのか??」
晴南が勇雄に言った。
「はいちゃんと伝えました。」
浜本警視正が二実に尋ねた。
「交番に行ってしかも警官もいたのに門前払いされたというのは本当か?」
二実が浜本警視正に言った。
「はい、詳しい事情を話してお巡りさんに助けを求めたんですけど、そんな必要はないってあしらわれました。」
浜本警視正が二実に言った。
「何て事しやがるんだ!!職務怠慢じゃないか、全く!!俺の管轄地域で舐めた事しやがって!!」
浜本警視正が二実に尋ねた。
「どこの交番だ?」
二実が道路の先を指さしながら浜本警視正に言った。
「この道路の先にある交番です。」
浜本警視正が二実に言った。
「西寄子(にしよりこ)の交番か、あいつらふざけた真似しやがって!!減給処分にしてやるからな!」
すると晴南が言った。
「でも良かった、勇雄さんが来てくれて。」
二実が晴南に言った。
「誰も来てくれなかったらどうしようかって途方に暮れてたもんね。」
三緒が勇雄に言った。
「勇雄さん本当にありがとうございます。」
拓也が勇雄に言った。
「親父来てくれて感謝してる。」
勇雄がみんなに言った。
「仕事だからね。それじゃあ遺体を発見した時の状況を教えてくれるかい?」
勇雄は二実達から詳しい事情を聞き始めた。
二実が代表して事情を勇雄に説明していった。
勇雄が二実に言った。
「なるほど、ベルガの店長からお祓いの依頼を受けていたんだね。」
二実が勇雄に言った。
「はい、ベルガの店長さんから気味悪い事がいくつも起こったんで一度見てほしいって頼まれたんです。」
勇雄が二実に言った。
「それで今日の午後5時20分頃にベルガ来てみたらたくさんの首吊り遺体に遭遇したという訳か。」
二実が勇雄に言った。
「はいそうです。」
二実が勇雄に言った。
「ベルガの店長から依頼があったのは1週間前です。ただ今日の朝にも電話があって不思議な事が起こっているから今日中に来てもらえないかと言われました。」
勇雄が二実に言った。
「連絡があった詳しい時間は分かるかい?」
二実が勇雄に言った。
「えっと今日の午前9時25分に着信がありました。」
勇雄が二実に言った。
「なるほど、ありがとうとても参考になったよ。」
勇雄が腕時計を確認した。
「もう午後十時を過ぎてるな。」
すると浜本警視正が勇雄に言った。
「松浦、夜も遅いしその子達を九木礼まで送ってやれ。残りの聴取は明日に回せばいい。なんだったらお前の部下達も一緒に帰ってもいいぞ。」
勇雄が浜本警視正に言った。
「そうさせてくれるならありがたいが、いいのか?まだ人手がいるだろう?」
浜本警視正が勇雄に言った。
「構わんさ、さっき仮設の明井田署から応援を呼んでおいた。じきにここに到着するだろう。」
勇雄が浜本警視正に言った。
「すまないな浜本警視正。ではそうさせてもらうよ。」
すると勇雄は一人の警察官に言った。
「吉崎警部補。一緒にこの子達を送ってくれないか?」
呼ばれた吉崎警部補が振り向いて勇雄に言った。
「わかりました。」
勇雄が浜本警視正に言った。
「必要があればいつでも呼んでください。いつでも戻ってきます。」
晴南達は勇雄と吉崎警部補が運転するパトカーに分かれて乗り込んだ。
そして二人の運転するパトカーはベルガの駐車場より発進して道路に出ると見えなくなった。
九木礼警察署所属の警察官達もすぐに引き上げていった。
浜本警視正はパトカーが見えなくなったのを確認してから部下に言った。
「さてと松浦もいなくなったし現場検証をすぐに始めるぞ。」
すると部下が浜本警視正に言った。
「えっ?ですが九木礼警察署員の協力もないと我々だけでは人数がとても足りませんが。」
浜本警視正が部下に言った。
「だから応援を呼んでるんだろうが、部外者に俺の管轄地域を荒らされてたまるか。」
すると別の部下が浜本警視正の所にやってきた。
「浜本警視正少しよろしいですか?」
浜本警視正はその部下を姿をみるといぶかしげに尋ねた。
「なんだ?先に現場を確認しておけと指示を出しておいただろうが?」
その部下が浜本警視正に言った。
「それが少々混乱しておりまして、中に来ていただけないでしょうか?」
浜本警視正がベルガの中に入っていった。
ベルガの中では数人の捜査員達が現場の確認を行っていた。
「そっちはどうだ。」
「こっちの遺体は死後硬直の最中だ。」
「だがこっちの遺体はかなり腐敗が進んでいる。これはどういう事だ?」
困惑している捜査員達に浜本警視正が尋ねた。
「どうした??」
捜査員の一人が浜本警視正に言った。
「それが遺体の死亡時間にズレがあるようなのです。」
浜本警視正がその捜査員に尋ねた。
「それの何がおかしいんだ?死んだ時間が少しずれてるだけだろう。」
捜査員が浜本警視正に言った。
「それが少しではないのです。」
捜査員が浜本警視正に言った。
「すでにかなり腐敗が進んでいる遺体があればまだ死後硬直の最中の遺体もあります。最初に死んだ者から最後に死んだ者までのズレが4日以上はあると思われます。」
浜本警視正がその捜査員に尋ねた。
「一体何が言いたいんだ?店長が今日の朝連絡をしてきたと第一発見者の子は言っていたが?」
捜査員が浜本警視正に言った。
「とにかく店内映像を確認した方がいいと思います。」
浜本警視正が尋ねた。
「モニタールームには誰か確認に行ってるか?」
捜査員の一人が浜本警視正に言った。
「笹岡刑事が行っています。」
浜本警視正が捜査員に言った。
「よし俺たちもモニタールームに向かうぞ!」
浜本警視正は部下の捜査員を連れてモニタールームへと移動した。
そして笹岡刑事と共にここ数日間の店内映像を確認していった。
だがそこにはとんでもない映像が残されていた。
映像を見終わった浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「これは一体どういう事なんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「分かりません。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「2番と5番と8番のカメラ映像を同時に映せば店内全体の様子が確認しやすいと思います。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「それじゃあそうしてくれ。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「それではもう一度6月24日の正午から再生してみます。」
笹岡刑事がモニターに映像の再生を始めた。
浜本警視正がモニターの映像を見ながら言った。
「6月24日の正午までは店内の様子は普通だな。普通のケーキ屋という感じだ。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「ええ、普通にケーキの販売が行われており、テーブル席ではお客がケーキをほおばっています。空席が目立つ以外は特に気になる点はありませんね。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「だが午後0時30分になると異変が起こり始める。」
浜本警視正が笹岡警部に言った。
「店内のテーブル席に座っている10人のお客がカバンからマジックを取り出すと、テーブルに何かを一心不乱に書き始める。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「この10人のお客は何を書いているんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「映像を拡大してみます。」
笹岡刑事はその映像を拡大して書いている文字を確認した。
そして浜本警視正に言った。
「同じ日時をひたすら書いているようです。」
浜本警視正が笹岡刑事に聞き返した。
「同じ日時?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「はい、6月24日13時04分とテーブルに繰り返し書いているようです。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「他の9人の客はどうだ?」
すぐに笹岡刑事はテーブルに一心不乱に文字を書いている他のお客の映像を拡大して確認した。
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「他の客も6月24日13時04分と繰り返し書いているようです。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「そんな事を書いて何の意味があるんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「分かりません。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「まあいい、続きを見よう。」
浜本警視正が映像を進めた。
浜本警視正が言った。
「だが午後1時になると更なる異常が起こり始める。」
笹岡刑事が言った。
「テーブルに一心不乱に日時を書き続けていた10人のお客が突然カバンからハンマーと金具を取り出した。そして目の前のテーブルの上に上がり天井に金具を打ち付け始める。」
笹岡刑事が言った。
「金具の打ち付けが終わるとその10人はカバンからロープを取り出して打ち付けた金具にロープを通すと、すぐに自分の首にそれを巻いてテーブルからジャンプした。」
笹岡刑事が言った。
「そして10人のお客達が首を吊った。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「この客たちはなんで首を吊ったんだ??何をしに来たんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に尋ねた。
「分かりません。死ににきたという事でしょうか?」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「集団自殺をするためにここで待ち合わせをしてそれで一斉に首を吊ったというのか??営業してる洋菓子店の中でか??」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「死のうとしてるならもっと人気の少ない場所で首を吊りますよね。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「それに首を吊った客達が死ぬ前に一心不乱に書いていた日時はなんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「分かりません、遺書という事でしょうか?」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「訳の分からん日時を書いてあるだけだぞ?こんな物が遺書であるわけないだろうが!!」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「だがそれよりも不思議なのはその後の店にいる者達の反応だ。映像を進めてくれ。」
笹岡刑事が映像の再生を始めた。
浜本警視正が言った。
「いったいどういう事だ??」
笹岡刑事が言った。
「この店の従業員も店の中にいるお客も首吊りした遺体を気にしてる様子が全くない。」
浜本警視正が言った。
「午後3時になっても午後4時になっても一向に救急車を呼ぶ気配がない。それどころか店長は何食わぬ顔でケーキを売り続けているぞ。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「従業員に加えて店にいるお客達も首吊り遺体を気にしていません。店員がケーキを笑顔で売ってお客が楽しそうにケーキを買っていきます。」
笹岡刑事が言った。
「それから誰も首吊り遺体を気にする様子もなく午後8時にこの日の営業が終了しました。そして午後9時20分店内に首吊りした遺体を残して店長が戸締りをして他の従業員と一緒に帰っていった。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「なんなんだ?これは??」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「私の理解を超えています??」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「なんで首吊り遺体がないみたいに振舞ってるんだ?」
笹岡刑事が言った。
「わかりません。」
晴南達はずっとベルガの駐車場で待っていた。
しばらくして赤いランプを点灯させたパトカーが6台ほどやってきた。
6台のパトカーはベルガの駐車場の空いている場所に停まった。
勇雄達がパトカーから降りてきた。
車から降りてきた浜本警視正に勇雄が言った。
「浜本警視正?明井田大規模火災以外の事件ですが一緒に来て良かったのですか?」
浜本警視正が勇雄に言った。
「言っただろう、明井田で起こった事件は我々の管轄だ。部外者に好き勝手されてはたまらん。」
すると晴南達が勇雄の元に駆け寄ってきた。
「勇雄さん、来てくれてありがとうございます。」
晴南達に気がついた勇雄が晴南達に言った。
「みんな待たせてすまなかったね。でも明井田市内なら通報した方が早かったんじゃないか?」
晴南達は通報できなかった事を勇雄達に話した。
勇雄が尋ねた。
「それじゃあ、通行人に助けを求めても救急に連絡してもまるで相手にされなかったというのか?」
晴南が勇雄に言った。
「はいそうです。」
勇雄が晴南に尋ねた。
「ちゃんとベルガでたくさんの人間が首を吊ってるって伝えたのか??」
晴南が勇雄に言った。
「はいちゃんと伝えました。」
浜本警視正が二実に尋ねた。
「交番に行ってしかも警官もいたのに門前払いされたというのは本当か?」
二実が浜本警視正に言った。
「はい、詳しい事情を話してお巡りさんに助けを求めたんですけど、そんな必要はないってあしらわれました。」
浜本警視正が二実に言った。
「何て事しやがるんだ!!職務怠慢じゃないか、全く!!俺の管轄地域で舐めた事しやがって!!」
浜本警視正が二実に尋ねた。
「どこの交番だ?」
二実が道路の先を指さしながら浜本警視正に言った。
「この道路の先にある交番です。」
浜本警視正が二実に言った。
「西寄子(にしよりこ)の交番か、あいつらふざけた真似しやがって!!減給処分にしてやるからな!」
すると晴南が言った。
「でも良かった、勇雄さんが来てくれて。」
二実が晴南に言った。
「誰も来てくれなかったらどうしようかって途方に暮れてたもんね。」
三緒が勇雄に言った。
「勇雄さん本当にありがとうございます。」
拓也が勇雄に言った。
「親父来てくれて感謝してる。」
勇雄がみんなに言った。
「仕事だからね。それじゃあ遺体を発見した時の状況を教えてくれるかい?」
勇雄は二実達から詳しい事情を聞き始めた。
二実が代表して事情を勇雄に説明していった。
勇雄が二実に言った。
「なるほど、ベルガの店長からお祓いの依頼を受けていたんだね。」
二実が勇雄に言った。
「はい、ベルガの店長さんから気味悪い事がいくつも起こったんで一度見てほしいって頼まれたんです。」
勇雄が二実に言った。
「それで今日の午後5時20分頃にベルガ来てみたらたくさんの首吊り遺体に遭遇したという訳か。」
二実が勇雄に言った。
「はいそうです。」
二実が勇雄に言った。
「ベルガの店長から依頼があったのは1週間前です。ただ今日の朝にも電話があって不思議な事が起こっているから今日中に来てもらえないかと言われました。」
勇雄が二実に言った。
「連絡があった詳しい時間は分かるかい?」
二実が勇雄に言った。
「えっと今日の午前9時25分に着信がありました。」
勇雄が二実に言った。
「なるほど、ありがとうとても参考になったよ。」
勇雄が腕時計を確認した。
「もう午後十時を過ぎてるな。」
すると浜本警視正が勇雄に言った。
「松浦、夜も遅いしその子達を九木礼まで送ってやれ。残りの聴取は明日に回せばいい。なんだったらお前の部下達も一緒に帰ってもいいぞ。」
勇雄が浜本警視正に言った。
「そうさせてくれるならありがたいが、いいのか?まだ人手がいるだろう?」
浜本警視正が勇雄に言った。
「構わんさ、さっき仮設の明井田署から応援を呼んでおいた。じきにここに到着するだろう。」
勇雄が浜本警視正に言った。
「すまないな浜本警視正。ではそうさせてもらうよ。」
すると勇雄は一人の警察官に言った。
「吉崎警部補。一緒にこの子達を送ってくれないか?」
呼ばれた吉崎警部補が振り向いて勇雄に言った。
「わかりました。」
勇雄が浜本警視正に言った。
「必要があればいつでも呼んでください。いつでも戻ってきます。」
晴南達は勇雄と吉崎警部補が運転するパトカーに分かれて乗り込んだ。
そして二人の運転するパトカーはベルガの駐車場より発進して道路に出ると見えなくなった。
九木礼警察署所属の警察官達もすぐに引き上げていった。
浜本警視正はパトカーが見えなくなったのを確認してから部下に言った。
「さてと松浦もいなくなったし現場検証をすぐに始めるぞ。」
すると部下が浜本警視正に言った。
「えっ?ですが九木礼警察署員の協力もないと我々だけでは人数がとても足りませんが。」
浜本警視正が部下に言った。
「だから応援を呼んでるんだろうが、部外者に俺の管轄地域を荒らされてたまるか。」
すると別の部下が浜本警視正の所にやってきた。
「浜本警視正少しよろしいですか?」
浜本警視正はその部下を姿をみるといぶかしげに尋ねた。
「なんだ?先に現場を確認しておけと指示を出しておいただろうが?」
その部下が浜本警視正に言った。
「それが少々混乱しておりまして、中に来ていただけないでしょうか?」
浜本警視正がベルガの中に入っていった。
ベルガの中では数人の捜査員達が現場の確認を行っていた。
「そっちはどうだ。」
「こっちの遺体は死後硬直の最中だ。」
「だがこっちの遺体はかなり腐敗が進んでいる。これはどういう事だ?」
困惑している捜査員達に浜本警視正が尋ねた。
「どうした??」
捜査員の一人が浜本警視正に言った。
「それが遺体の死亡時間にズレがあるようなのです。」
浜本警視正がその捜査員に尋ねた。
「それの何がおかしいんだ?死んだ時間が少しずれてるだけだろう。」
捜査員が浜本警視正に言った。
「それが少しではないのです。」
捜査員が浜本警視正に言った。
「すでにかなり腐敗が進んでいる遺体があればまだ死後硬直の最中の遺体もあります。最初に死んだ者から最後に死んだ者までのズレが4日以上はあると思われます。」
浜本警視正がその捜査員に尋ねた。
「一体何が言いたいんだ?店長が今日の朝連絡をしてきたと第一発見者の子は言っていたが?」
捜査員が浜本警視正に言った。
「とにかく店内映像を確認した方がいいと思います。」
浜本警視正が尋ねた。
「モニタールームには誰か確認に行ってるか?」
捜査員の一人が浜本警視正に言った。
「笹岡刑事が行っています。」
浜本警視正が捜査員に言った。
「よし俺たちもモニタールームに向かうぞ!」
浜本警視正は部下の捜査員を連れてモニタールームへと移動した。
そして笹岡刑事と共にここ数日間の店内映像を確認していった。
だがそこにはとんでもない映像が残されていた。
映像を見終わった浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「これは一体どういう事なんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「分かりません。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「2番と5番と8番のカメラ映像を同時に映せば店内全体の様子が確認しやすいと思います。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「それじゃあそうしてくれ。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「それではもう一度6月24日の正午から再生してみます。」
笹岡刑事がモニターに映像の再生を始めた。
浜本警視正がモニターの映像を見ながら言った。
「6月24日の正午までは店内の様子は普通だな。普通のケーキ屋という感じだ。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「ええ、普通にケーキの販売が行われており、テーブル席ではお客がケーキをほおばっています。空席が目立つ以外は特に気になる点はありませんね。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「だが午後0時30分になると異変が起こり始める。」
浜本警視正が笹岡警部に言った。
「店内のテーブル席に座っている10人のお客がカバンからマジックを取り出すと、テーブルに何かを一心不乱に書き始める。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「この10人のお客は何を書いているんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「映像を拡大してみます。」
笹岡刑事はその映像を拡大して書いている文字を確認した。
そして浜本警視正に言った。
「同じ日時をひたすら書いているようです。」
浜本警視正が笹岡刑事に聞き返した。
「同じ日時?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「はい、6月24日13時04分とテーブルに繰り返し書いているようです。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「他の9人の客はどうだ?」
すぐに笹岡刑事はテーブルに一心不乱に文字を書いている他のお客の映像を拡大して確認した。
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「他の客も6月24日13時04分と繰り返し書いているようです。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「そんな事を書いて何の意味があるんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「分かりません。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「まあいい、続きを見よう。」
浜本警視正が映像を進めた。
浜本警視正が言った。
「だが午後1時になると更なる異常が起こり始める。」
笹岡刑事が言った。
「テーブルに一心不乱に日時を書き続けていた10人のお客が突然カバンからハンマーと金具を取り出した。そして目の前のテーブルの上に上がり天井に金具を打ち付け始める。」
笹岡刑事が言った。
「金具の打ち付けが終わるとその10人はカバンからロープを取り出して打ち付けた金具にロープを通すと、すぐに自分の首にそれを巻いてテーブルからジャンプした。」
笹岡刑事が言った。
「そして10人のお客達が首を吊った。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「この客たちはなんで首を吊ったんだ??何をしに来たんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に尋ねた。
「分かりません。死ににきたという事でしょうか?」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「集団自殺をするためにここで待ち合わせをしてそれで一斉に首を吊ったというのか??営業してる洋菓子店の中でか??」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「死のうとしてるならもっと人気の少ない場所で首を吊りますよね。」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「それに首を吊った客達が死ぬ前に一心不乱に書いていた日時はなんだ?」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「分かりません、遺書という事でしょうか?」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「訳の分からん日時を書いてあるだけだぞ?こんな物が遺書であるわけないだろうが!!」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「だがそれよりも不思議なのはその後の店にいる者達の反応だ。映像を進めてくれ。」
笹岡刑事が映像の再生を始めた。
浜本警視正が言った。
「いったいどういう事だ??」
笹岡刑事が言った。
「この店の従業員も店の中にいるお客も首吊りした遺体を気にしてる様子が全くない。」
浜本警視正が言った。
「午後3時になっても午後4時になっても一向に救急車を呼ぶ気配がない。それどころか店長は何食わぬ顔でケーキを売り続けているぞ。」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「従業員に加えて店にいるお客達も首吊り遺体を気にしていません。店員がケーキを笑顔で売ってお客が楽しそうにケーキを買っていきます。」
笹岡刑事が言った。
「それから誰も首吊り遺体を気にする様子もなく午後8時にこの日の営業が終了しました。そして午後9時20分店内に首吊りした遺体を残して店長が戸締りをして他の従業員と一緒に帰っていった。」
浜本警視正が笹岡刑事に言った。
「なんなんだ?これは??」
笹岡刑事が浜本警視正に言った。
「私の理解を超えています??」
浜本警視正が笹岡刑事に尋ねた。
「なんで首吊り遺体がないみたいに振舞ってるんだ?」
笹岡刑事が言った。
「わかりません。」
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その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
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「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
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彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
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『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
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新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
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