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30話 サービスエリアの悲劇
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俺は理沙と堀刑事に別れを告げて海江田警視正と共に車で空根に向かったのだった。
そしてその日の夕刻、空根警察署に到着した。
空根警察署では逃亡犯の粗木田に対応するために対策本部が設置されていた。
その対策本部の責任者である楠田本部長に話をするためだった。
「楠田本部長!!」
海江田本部長と楠田本部長はどうやら知り合いのようだった。
「ああ海江田か、わざわざご苦労な事だ。」
「粗木田が神奈川に入ったと聞いたが?」
「ああ、今さっき報告があがった。粗木田は空根のサービスエリアで銃の乱射をしているようだ。」
「銃の乱射?」
「ああ先ほどから空根のサービスエリアの利用者達からの緊急通報が何十件も入ってきている。男が無差別発砲をしてたくさんの死傷者が出ていると。その中には殺人鬼の粗木田が暴れているという通報もあった。」
「どうやら粗木田は空根のサービスエリアにいるようですね。」
「ふっ、粗木田のいる場所さえ判明すればこっちのものだ。」
「空根のサービスエリアに警官隊を向かわせろ、あと狙撃班の準備もさせておけ。」
「はっ。」
「楠田、警官隊を向かわせるのはいいが、粗木田を取り押さえようとするなよ。」
「馬鹿を言うな、なんで凶悪な殺人鬼を野放しにしておく必要がある。一刻も早く捕まえて市民の安全を確保しなければならんだろうが。」
「待ってください楠田本部長殿、気持ちはわかるんですがこと粗木田に関してはそのやり方は悪手になります。」
「何を言っているんだ、まあいい。君らはそこの席で我々の大捕り物を見物してればいい。」
楠田本部長の元に部下がやってきた。
「空根サービスエリアに全パトカー到着しました。」
「よしではすぐに突入しろ!!粗木田をふん捕まえろ!!」
「はっ!!」
だが10分後、楠田本部長を驚かす報告が入ってきた。
「と、突入失敗しました。警官隊に50名の死者がでました。」
「馬鹿な。」
楠田本部長はうろたえたのだった。
「どうなっている?」
「楠田本部長殿、警官隊を突入させるのは悪手です。そのやり方は止めた方がいいです。」
「そうだ楠田止めた方がいい。」
「ええい、海江田お前の指図は受けん。」
「うーむ警察官を次々に倒していくとはつまり粗木田というのは相当の武道家だという事か。よしならば狙撃でいこう。粗木田がどれだけの手練れだろうが、狙撃されてはどうしようもないだろう。」
楠田本部長が部下に指示を出した。
「待機させていた狙撃班に狙撃をさせろ。」
「了解。」
俺と海江田本部長は楠田本部長を説得しようとした。
「楠田本部長殿、どうか粗木田を甘く見ないでください。犠牲者が増えるだけですので。」
「だから今から狙撃をしようとしているんじゃないか!!犯人は粗木田一人なのだろう?」
「ええ恐らくは。」
「なら狙撃で終わるはずだ。」
「狙撃でもたぶん無理かと。」
「春山警部、いいかいこれは頭のおかしい犯罪者が暴れているだけだ。粗木田がどれだけ武道の達人だろうが、狙撃されて大丈夫な人間なんてこの世にはいない。粗木田だって銃で撃たれれば死ぬだろう。違うかね。」
「楠田本部長殿、そもそもこれは前提条件が違うんです。狙撃で狙える状況を粗木田が作らせるとは思えないんです。粗流木田は守護霊で人を操る事ができるんです。粗流木田が武道の達人というわけではないんです。」
「何を言っているんだ君は。いいか春山警部、人を操るとかそんなファンタジーな事を捜査本部で自信満々に言わないでくれ。そういうのは映画や漫画の中だけの話だろうが。」
「楠田、信じられないだろうが春山警部の言う事は本当だ。普通の対応を続けては犠牲者を増やすだけだぞ。」
楠田本部長は俺達に怒りを露わにしたのだった。
「海江田まで馬鹿げた事を言ってるんじゃねえぞ!!そんなオカルトみたいな話を信じられるわけないだろうが!!」
「そう言われましても実際に粗木田は人を操っています。それを踏まえて対応策を講じないと更に多くの被害者を出すだけです。」
「いい加減にしろ!!そんな事を前提に命令が出せるものか!!気が触れたと思われてしまうではないか!!海江田!!春山警部これ以上無茶苦茶な事を言うのは止めてくれ!!」
「信じられないのはよく分かりますが、どうか粗木田が人を操るという前提で命令を出して頂けないでしょうか?」
「くどすぎるぞ!!海江田、春山警部!!どっちも警察の人間だろう!!そんな世迷言を言ってるようだと君らの信用にも傷がつくぞ。海江田、お前も昔から変わった奴だとは思っていたがここまでヤバイ奴だとは思わなかったぞ。これ以上ふざけた事を言い続けるなら、お前達との捜査協力は解消するからな!!分かったらそこでおとなしく見ていろ!!」
楠田本部長はそう言うとふんずり返ったのだった。
いっぽうその頃粗木田は
「やっと目撃者の口封じが終わった。」
粗木田の周りには頭を撃ち抜かれた警察官と市民の死体が多数転がっていた。
粗木田は服を真っ赤に染めていた。
「ったく、この馬鹿共が!!投降しろだとか!!殺人犯だーとかギャーギャー叫び周りやがって!!この大いなる神の粗木田様がいちいち頭に風穴を開けなきゃならなかったんだぞ!!ふざけやがって!!このカス共が!!」
「生き残ってる奴はいないだろうな!!」
粗木田は周囲を見渡す。
粗木田の周囲には頭を拳銃で撃ち抜かれた人々の亡骸がすごい数横たわっていた。
すると一人が動いたのだった。
「ヒイイイー。」
「あっ、生き残りがいやがった。」
粗木田が守護霊を使ってその女性の動きを止めた。
「おいテメエふざけんな!!この粗木田様の手を煩わせるんじゃねえ!!おとなしく死んでろ!!」
粗木田が拳銃を口に突っ込んで発砲した。
その女性はその場に血を流しながら倒れ込んだ。
「もう殺し忘れはないだろうな!!」
粗木田が血の海とかしたサービスエリア内を見渡した。
サービスエリア内には様々な人々が粗木田によって殺害され、地獄のような光景だった。
「やっと口封じが終わったか。さすがにこれだけ殺せば警官共もこの大いなる粗木田様に歯向かおうとはしないはずだ。うん。」
粗木田は高速道路の向かい側にあるサービスエリアを遠目で見つめたのだった。
「まさか!!」
とっさに粗木田が体を大きくそらした。
すると粗木田の近くに銃弾が飛んできただった。
粗木田は烈火のごとく怒り始めたのだった。
「あのカス共が!!いい加減にしやがれ!!」
一方こちらは向かい側のサービスエリアには狙撃班が粗木田を狙っていたのだった。
狙撃班はなぜか一射目を外してしまって、二射目の許可を本部にもらっているところだった。
「おい何をやってる。ちゃんと照準で狙えてたんだろう。」
狙撃班の一人が一射目を行ったスナイパーに話しかけていたが、無視をされていたのだった。
「おい、外したからってシカトするんじゃねえよ、全く。」
「本部、一射目は外してしまいました。次の指示を願います。」
インカムから次の指示が飛んでいた。
「引き続き粗木田を狙撃せよ。粗木田が倒れるまで狙撃を続けるように。」
「了解。」
「次の指示が出たぞ。はやく照準で狙えよ。」
「おいさっきからシカトし続けるんじゃねえよ、全く。」
そのスナイパーはシカトされていると思っていたが、実際は違っていた。
そのスナイパーが双眼鏡で向かい側のサービスエリアにいるはずの粗木田を探したのだった。
「本部に連絡、粗木田をロストしました。」
だがそのスナイパーも体を動かせなくなってしまった。
「う、動けない。」
そして狙撃班のいる向かい側のサービスエリアに粗木田が姿を現したのだった。
「そ、粗木田??」
粗木田は近くにいたスナイパーの一人の口に拳銃を突きつけると、発砲してスナイパーの頭に風穴を開けたのだった。
スナイパーの一人が頭から血を流しながら倒れたのだった。
「いい加減にしやがれ!!テメエら!!」
粗木田はもう一人のスナイパーの口に拳銃を突きつけると発砲してスナイパーの頭に風穴を開けたのだった。
スナイパーの一人が頭から血を流しながら倒れたのだった。
粗木田は一人づつゆっくりスナイパーを殺していったのだった。
インカムから本部からの通信が流れていた。
「速やかに2射目を実行せよ。粗木田が倒れるまで狙撃を続けろ!!」
「おい、どうした!!返答をしろ!!どうしたんだ??」
すると粗木田の大声が流れてきたのだった。
「いい加減にしやがれ!!やっとこの大いなる神の粗木田様の言う事を聞くようになるだろうと思ったら、狙撃とかふざけた真似をしやがって!!」
「この大いなる神の粗木田様はな!!ちゃんと狙撃ポイントも把握してるに決まってるだろうが!!だけどな本当にこの粗木田様を狙撃をする大バカ者がいていいわけないだろうが!!何考えてやがるんだ!!」
「この大いなる神の粗木田様を狙撃しようだなんて!!お前らには人としての心はないのか!!良心の呵責は何もないのか!!この外道が!!」
そして粗木田はインカムの通信を切ったのだった。
こちらは空根警察署内の対策本部である。
「通信が切れました。」
「なんて事だ、狙撃班までやられてしまうとは。」
「これでお分かりになったでしょう。粗木田は普通の対応ではどうにもならないのです。恐らく粗木田は狙撃するポイントをちゃんと確認しながら動いているんでしょう。」
「なんて事だ。こうなったら機動隊を全て集めろ!!動かせる警察官も全て動員しろ!!総員でサービスエリアに突入させる。これで片付くはずだ。」
「楠田、やめるんだ。さっきの二の舞になるだけだ。」
「楠田本部長、お願いです。どうかそれだけはやめてください。」
「海江田!!春山警部!!部外者のお前らは黙っていろと言ってるだろうが!!」
「楠田、頼むからやめてくれ、たくさんの犠牲者が出てしまう。」
「たくさんの犠牲者が出てるから、捕まえようとしてるんだろうが!!」
「でしたら楠田本部長、私に行かせて貰えませんか?」
「なに?」
楠田本部長が俺を睨んできた。
「機動隊を突入させる前に、私を空根サービスエリアに行かせてください。私が粗木田を必ず捕まえてみせます。」
楠田本部長は俺を睨みつけながら怒鳴ってきた。
「いい加減にしろ、お前らは何が何でもこの楠田に喧嘩を売りたいようだな!!横からずけずけと意見するだけでは飽き足らずに、手柄まで横取りしようという腹か!!」
俺は必死に楠田本部長を説得しようと思った。
「手柄を横取りしようとなんて思っていません。」
だが楠田本部長は怒り狂っていた。
「いいか!!海江田!!笠歌で起きた事件は誰が担当する?」
「笠歌の担当である自分達が対応する。」
「なら空根で起きた事件は?」
「空根の管轄である楠田が対応する。」
「分かってるなら、もう何も話すな!!勝手な行動もするな!!分かったな!!」
楠田本部長は怒り狂っており、説得する事はできなかった。
楠田本部長の命令により動かせる機動隊と動員できる警察官が全て空根サービスエリア近辺に集結させたのだった。
「楠田本部長、突入準備が整いました。」
「よし全員で突入!!粗木田を逮捕しろ!!」
神奈川県警の総力を挙げての突入作戦が敢行された。
だがその結果は散々たるものだった。
「第一、第二、第三機動隊との連絡が完全に途絶えました。」
「各警官隊との連絡も全く取れません。」
「なんだと。」
「再度問い合わせをしてみろ。」
「了解、第一機動隊応答せよ、第一機動隊応答せよ。」
だがどれだけ待ってもどの機動隊からも警官隊からも連絡は返ってこなかった。
唯一このような返答が返ってきたのだった。
それは粗木田が大声で応答したものであった。
「いい加減にしやがれ!!何度も何度も邪魔をしてきやがって!!射殺するこっちの手間も考えろ馬鹿野郎!!この大いなる神の粗木田様を狙撃しようとするわ!!逮捕しようとするわ!!こんな卑劣な事ばかりしやがって!!おおよそ人間の行いじゃないぞ!この悪魔め!!この人でなしめ!!」
そう大声でわめき散らして通信が切れたのだった。
楠田本部長は茫然と立ち尽くしていた。
「そんな馬鹿な。第一から第三機動隊全てがやられてしまったというのか!!各警官隊も全てかそんな馬鹿な。」
「犠牲者は1500名を超えるかと。」
「1500人もの警察官がたった一人の人間に殺されたというのか。ありえない!!」
そして楠田本部長は膝をついてしまった。
「これでわかっただろう、楠田!!粗木田に対しては通常の対応ではどうにもならんのだ。」
「もうこの近くには動かせる警察官が残っていない。」
すると楠田本部長が俺に謝ってきたのだった。
「春山警部、私が間違っていた。」
「では楠田本部長、この私を空根サービスエリアに向かわせてください。」
「ああ、頼めるだろうか。」
そしてその日の夕刻、空根警察署に到着した。
空根警察署では逃亡犯の粗木田に対応するために対策本部が設置されていた。
その対策本部の責任者である楠田本部長に話をするためだった。
「楠田本部長!!」
海江田本部長と楠田本部長はどうやら知り合いのようだった。
「ああ海江田か、わざわざご苦労な事だ。」
「粗木田が神奈川に入ったと聞いたが?」
「ああ、今さっき報告があがった。粗木田は空根のサービスエリアで銃の乱射をしているようだ。」
「銃の乱射?」
「ああ先ほどから空根のサービスエリアの利用者達からの緊急通報が何十件も入ってきている。男が無差別発砲をしてたくさんの死傷者が出ていると。その中には殺人鬼の粗木田が暴れているという通報もあった。」
「どうやら粗木田は空根のサービスエリアにいるようですね。」
「ふっ、粗木田のいる場所さえ判明すればこっちのものだ。」
「空根のサービスエリアに警官隊を向かわせろ、あと狙撃班の準備もさせておけ。」
「はっ。」
「楠田、警官隊を向かわせるのはいいが、粗木田を取り押さえようとするなよ。」
「馬鹿を言うな、なんで凶悪な殺人鬼を野放しにしておく必要がある。一刻も早く捕まえて市民の安全を確保しなければならんだろうが。」
「待ってください楠田本部長殿、気持ちはわかるんですがこと粗木田に関してはそのやり方は悪手になります。」
「何を言っているんだ、まあいい。君らはそこの席で我々の大捕り物を見物してればいい。」
楠田本部長の元に部下がやってきた。
「空根サービスエリアに全パトカー到着しました。」
「よしではすぐに突入しろ!!粗木田をふん捕まえろ!!」
「はっ!!」
だが10分後、楠田本部長を驚かす報告が入ってきた。
「と、突入失敗しました。警官隊に50名の死者がでました。」
「馬鹿な。」
楠田本部長はうろたえたのだった。
「どうなっている?」
「楠田本部長殿、警官隊を突入させるのは悪手です。そのやり方は止めた方がいいです。」
「そうだ楠田止めた方がいい。」
「ええい、海江田お前の指図は受けん。」
「うーむ警察官を次々に倒していくとはつまり粗木田というのは相当の武道家だという事か。よしならば狙撃でいこう。粗木田がどれだけの手練れだろうが、狙撃されてはどうしようもないだろう。」
楠田本部長が部下に指示を出した。
「待機させていた狙撃班に狙撃をさせろ。」
「了解。」
俺と海江田本部長は楠田本部長を説得しようとした。
「楠田本部長殿、どうか粗木田を甘く見ないでください。犠牲者が増えるだけですので。」
「だから今から狙撃をしようとしているんじゃないか!!犯人は粗木田一人なのだろう?」
「ええ恐らくは。」
「なら狙撃で終わるはずだ。」
「狙撃でもたぶん無理かと。」
「春山警部、いいかいこれは頭のおかしい犯罪者が暴れているだけだ。粗木田がどれだけ武道の達人だろうが、狙撃されて大丈夫な人間なんてこの世にはいない。粗木田だって銃で撃たれれば死ぬだろう。違うかね。」
「楠田本部長殿、そもそもこれは前提条件が違うんです。狙撃で狙える状況を粗木田が作らせるとは思えないんです。粗流木田は守護霊で人を操る事ができるんです。粗流木田が武道の達人というわけではないんです。」
「何を言っているんだ君は。いいか春山警部、人を操るとかそんなファンタジーな事を捜査本部で自信満々に言わないでくれ。そういうのは映画や漫画の中だけの話だろうが。」
「楠田、信じられないだろうが春山警部の言う事は本当だ。普通の対応を続けては犠牲者を増やすだけだぞ。」
楠田本部長は俺達に怒りを露わにしたのだった。
「海江田まで馬鹿げた事を言ってるんじゃねえぞ!!そんなオカルトみたいな話を信じられるわけないだろうが!!」
「そう言われましても実際に粗木田は人を操っています。それを踏まえて対応策を講じないと更に多くの被害者を出すだけです。」
「いい加減にしろ!!そんな事を前提に命令が出せるものか!!気が触れたと思われてしまうではないか!!海江田!!春山警部これ以上無茶苦茶な事を言うのは止めてくれ!!」
「信じられないのはよく分かりますが、どうか粗木田が人を操るという前提で命令を出して頂けないでしょうか?」
「くどすぎるぞ!!海江田、春山警部!!どっちも警察の人間だろう!!そんな世迷言を言ってるようだと君らの信用にも傷がつくぞ。海江田、お前も昔から変わった奴だとは思っていたがここまでヤバイ奴だとは思わなかったぞ。これ以上ふざけた事を言い続けるなら、お前達との捜査協力は解消するからな!!分かったらそこでおとなしく見ていろ!!」
楠田本部長はそう言うとふんずり返ったのだった。
いっぽうその頃粗木田は
「やっと目撃者の口封じが終わった。」
粗木田の周りには頭を撃ち抜かれた警察官と市民の死体が多数転がっていた。
粗木田は服を真っ赤に染めていた。
「ったく、この馬鹿共が!!投降しろだとか!!殺人犯だーとかギャーギャー叫び周りやがって!!この大いなる神の粗木田様がいちいち頭に風穴を開けなきゃならなかったんだぞ!!ふざけやがって!!このカス共が!!」
「生き残ってる奴はいないだろうな!!」
粗木田は周囲を見渡す。
粗木田の周囲には頭を拳銃で撃ち抜かれた人々の亡骸がすごい数横たわっていた。
すると一人が動いたのだった。
「ヒイイイー。」
「あっ、生き残りがいやがった。」
粗木田が守護霊を使ってその女性の動きを止めた。
「おいテメエふざけんな!!この粗木田様の手を煩わせるんじゃねえ!!おとなしく死んでろ!!」
粗木田が拳銃を口に突っ込んで発砲した。
その女性はその場に血を流しながら倒れ込んだ。
「もう殺し忘れはないだろうな!!」
粗木田が血の海とかしたサービスエリア内を見渡した。
サービスエリア内には様々な人々が粗木田によって殺害され、地獄のような光景だった。
「やっと口封じが終わったか。さすがにこれだけ殺せば警官共もこの大いなる粗木田様に歯向かおうとはしないはずだ。うん。」
粗木田は高速道路の向かい側にあるサービスエリアを遠目で見つめたのだった。
「まさか!!」
とっさに粗木田が体を大きくそらした。
すると粗木田の近くに銃弾が飛んできただった。
粗木田は烈火のごとく怒り始めたのだった。
「あのカス共が!!いい加減にしやがれ!!」
一方こちらは向かい側のサービスエリアには狙撃班が粗木田を狙っていたのだった。
狙撃班はなぜか一射目を外してしまって、二射目の許可を本部にもらっているところだった。
「おい何をやってる。ちゃんと照準で狙えてたんだろう。」
狙撃班の一人が一射目を行ったスナイパーに話しかけていたが、無視をされていたのだった。
「おい、外したからってシカトするんじゃねえよ、全く。」
「本部、一射目は外してしまいました。次の指示を願います。」
インカムから次の指示が飛んでいた。
「引き続き粗木田を狙撃せよ。粗木田が倒れるまで狙撃を続けるように。」
「了解。」
「次の指示が出たぞ。はやく照準で狙えよ。」
「おいさっきからシカトし続けるんじゃねえよ、全く。」
そのスナイパーはシカトされていると思っていたが、実際は違っていた。
そのスナイパーが双眼鏡で向かい側のサービスエリアにいるはずの粗木田を探したのだった。
「本部に連絡、粗木田をロストしました。」
だがそのスナイパーも体を動かせなくなってしまった。
「う、動けない。」
そして狙撃班のいる向かい側のサービスエリアに粗木田が姿を現したのだった。
「そ、粗木田??」
粗木田は近くにいたスナイパーの一人の口に拳銃を突きつけると、発砲してスナイパーの頭に風穴を開けたのだった。
スナイパーの一人が頭から血を流しながら倒れたのだった。
「いい加減にしやがれ!!テメエら!!」
粗木田はもう一人のスナイパーの口に拳銃を突きつけると発砲してスナイパーの頭に風穴を開けたのだった。
スナイパーの一人が頭から血を流しながら倒れたのだった。
粗木田は一人づつゆっくりスナイパーを殺していったのだった。
インカムから本部からの通信が流れていた。
「速やかに2射目を実行せよ。粗木田が倒れるまで狙撃を続けろ!!」
「おい、どうした!!返答をしろ!!どうしたんだ??」
すると粗木田の大声が流れてきたのだった。
「いい加減にしやがれ!!やっとこの大いなる神の粗木田様の言う事を聞くようになるだろうと思ったら、狙撃とかふざけた真似をしやがって!!」
「この大いなる神の粗木田様はな!!ちゃんと狙撃ポイントも把握してるに決まってるだろうが!!だけどな本当にこの粗木田様を狙撃をする大バカ者がいていいわけないだろうが!!何考えてやがるんだ!!」
「この大いなる神の粗木田様を狙撃しようだなんて!!お前らには人としての心はないのか!!良心の呵責は何もないのか!!この外道が!!」
そして粗木田はインカムの通信を切ったのだった。
こちらは空根警察署内の対策本部である。
「通信が切れました。」
「なんて事だ、狙撃班までやられてしまうとは。」
「これでお分かりになったでしょう。粗木田は普通の対応ではどうにもならないのです。恐らく粗木田は狙撃するポイントをちゃんと確認しながら動いているんでしょう。」
「なんて事だ。こうなったら機動隊を全て集めろ!!動かせる警察官も全て動員しろ!!総員でサービスエリアに突入させる。これで片付くはずだ。」
「楠田、やめるんだ。さっきの二の舞になるだけだ。」
「楠田本部長、お願いです。どうかそれだけはやめてください。」
「海江田!!春山警部!!部外者のお前らは黙っていろと言ってるだろうが!!」
「楠田、頼むからやめてくれ、たくさんの犠牲者が出てしまう。」
「たくさんの犠牲者が出てるから、捕まえようとしてるんだろうが!!」
「でしたら楠田本部長、私に行かせて貰えませんか?」
「なに?」
楠田本部長が俺を睨んできた。
「機動隊を突入させる前に、私を空根サービスエリアに行かせてください。私が粗木田を必ず捕まえてみせます。」
楠田本部長は俺を睨みつけながら怒鳴ってきた。
「いい加減にしろ、お前らは何が何でもこの楠田に喧嘩を売りたいようだな!!横からずけずけと意見するだけでは飽き足らずに、手柄まで横取りしようという腹か!!」
俺は必死に楠田本部長を説得しようと思った。
「手柄を横取りしようとなんて思っていません。」
だが楠田本部長は怒り狂っていた。
「いいか!!海江田!!笠歌で起きた事件は誰が担当する?」
「笠歌の担当である自分達が対応する。」
「なら空根で起きた事件は?」
「空根の管轄である楠田が対応する。」
「分かってるなら、もう何も話すな!!勝手な行動もするな!!分かったな!!」
楠田本部長は怒り狂っており、説得する事はできなかった。
楠田本部長の命令により動かせる機動隊と動員できる警察官が全て空根サービスエリア近辺に集結させたのだった。
「楠田本部長、突入準備が整いました。」
「よし全員で突入!!粗木田を逮捕しろ!!」
神奈川県警の総力を挙げての突入作戦が敢行された。
だがその結果は散々たるものだった。
「第一、第二、第三機動隊との連絡が完全に途絶えました。」
「各警官隊との連絡も全く取れません。」
「なんだと。」
「再度問い合わせをしてみろ。」
「了解、第一機動隊応答せよ、第一機動隊応答せよ。」
だがどれだけ待ってもどの機動隊からも警官隊からも連絡は返ってこなかった。
唯一このような返答が返ってきたのだった。
それは粗木田が大声で応答したものであった。
「いい加減にしやがれ!!何度も何度も邪魔をしてきやがって!!射殺するこっちの手間も考えろ馬鹿野郎!!この大いなる神の粗木田様を狙撃しようとするわ!!逮捕しようとするわ!!こんな卑劣な事ばかりしやがって!!おおよそ人間の行いじゃないぞ!この悪魔め!!この人でなしめ!!」
そう大声でわめき散らして通信が切れたのだった。
楠田本部長は茫然と立ち尽くしていた。
「そんな馬鹿な。第一から第三機動隊全てがやられてしまったというのか!!各警官隊も全てかそんな馬鹿な。」
「犠牲者は1500名を超えるかと。」
「1500人もの警察官がたった一人の人間に殺されたというのか。ありえない!!」
そして楠田本部長は膝をついてしまった。
「これでわかっただろう、楠田!!粗木田に対しては通常の対応ではどうにもならんのだ。」
「もうこの近くには動かせる警察官が残っていない。」
すると楠田本部長が俺に謝ってきたのだった。
「春山警部、私が間違っていた。」
「では楠田本部長、この私を空根サービスエリアに向かわせてください。」
「ああ、頼めるだろうか。」
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恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
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