(完結)お荷物聖女と言われ追放されましたが、真のお荷物は追放した王太子達だったようです

しまうま弁当

文字の大きさ
7 / 25

どうしよう

しおりを挟む
私はすぐにリヒテル王国を出なければなりませんでした。

そこでリヒテル王国とトロイラント公国の国境近くの町ビリーへとやってきました。

特に目的があったわけでもありませんでしたが、王国からの出国を急いだので王国の隣国であるトロイラント公国へとやってきました。

辺境の町ビリーで私はとりあえず宿屋に泊まって部屋に閉じこもりながら今後の事を考えていました。

「これから私はどうすれば??」

ほんの一週間前まではこんな事になるなんて夢にも思いませんでした。

それにしても聖女としてお荷物であるというリゼラの言う事をバイル様やお父様まで鵜呑みにしてしまうなんて。

今まで聖女として全力で役目を果たしてきたと思うのですが、それを誰も見てくれていなかったのですか。

私は聖女として全力で頑張ってきたというのに、ここまで理解されていなかったなんて。

お父様まで妹リゼルの言う事をそのまま信じてしまうなんて。

私はバイル様とリゼラがイチャイチャしていたのは、きっと仕方のない事情があるんだと思っていました。

自分をそう思い込ませていました。でもリゼラは私への嫌がらせの為にこんな事をしていたと知って、正直裏切られたと思いとても悲しかったです。

バイル様やお父様だってそうです。

信じていたバイル様に裏切られて、お父様には見捨てられてしまいました。

信じていた人達から一斉に裏切られてしまったと思うとただただ辛くて悲しかったです。

婚約者のバイル様をリゼラに取られて、聖女は私の心の拠り所だったのに、それも私が心から信じていた人たちによって奪われてしまった。

確かに他の聖女ならば当然のように持っている治癒の力を持っていません。

ですが私はその治癒にも勝る特殊な力を持っているのです。

それに私はこれまで聖女としてのお役目を全力で頑張ってきたつもりです。

にも関わらずいとも簡単に聖女の地位さえ奪われてしまいました。

まるで今までの聖女の仕事を否定されたようでさらに心が苦しくなりました。

私の心はもうボロボロになってしまい、宿屋にやってきてから数日は部屋の中でずっと泣いていました。

そして涙も枯れてしまって、ようやく次の事を考えられるようになりました。

聖女だった事を生かして何かできないかしら。まず私はそう考えました。

私は確かに聖女だったけど、治癒の力を持っていない私に何ができるというの??

なら別の貴族家に嫁ぐべきかしら?

私はすでに23になっている。

貴族家同士の婚約は歳の若いうちに決まる事がほとんどだし、そもそも伯爵家から追い出された私はすでに貴族令嬢ですらない。

23歳の貴族令嬢でもない女子の貰い手なんてほとんどないだろう。

バイル様が嫌がってたのはまさにそこだったし。

そんな事を考えていると更に悲しくなってきたのでした。

私はこれからどうするのか?

色々考えては落ち込んだり悲しんだりするばかりでいっこうに答えは出ませんでした。

そして宿屋に泊まり始めて10日目を迎えていました。

さすがに少し気分転換をしたいと思って宿屋の外を散歩しようと部屋の外に出ました。

すると宿屋の外に出ようとした所で宿屋の女主人に声を掛けられました。

「お客さん?悪いんだけど、夕食が遅くなるかもしれないんだよ?」

私は宿屋の主人に尋ねました。

「何かあったんですか?」

宿屋の主人が私に言いました。

「さっきから釜の調子が悪くてね。すまないがちょっと待ってくれるかい。」

私が女主人に尋ねました。

「他のお客さん達はこの事を知ってるんですか?」

「いやまだ知らせてないけど?」

「でしたら私がみなさんに知らせてきましょうか?」

「そうかいそれは助かるよ、ありがとね。今日泊まってるのは205のお客さんだけだからお願いしていいかね?」

「はい。」

私は女主人にそう言うととすぐに205の部屋へと向かいました。

私は205の部屋の扉の前までやってきて扉をノックしながら言いました。

「すいません、少し宜しいでしょうか?」

すると部屋の中から男の人の声が聞こえてきました。

「はい?なんでしょうか?」

そして扉が開いて部屋の中から男性が出てきたのでした。

美しい銀の瞳とアッシュブロンドの綺麗な髪できれいな顔立ちをした男性でした。

出てきた人物は私の良く知る人でした。

私はその人に言いました。

「あれっ??クライン様じゃないですか?」

その人が私に言いました。

「アニア??なんで君がここに?」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

「地味な婚約者を捨てて令嬢と結婚します」と言った騎士様が、3ヶ月で離婚されて路頭に迷っている

歩人
ファンタジー
薬師のナターリアは婚約者の騎士ルドガーに「地味なお前より伯爵令嬢が ふさわしい」と捨てられた。泣きはしなかった。ただ、明日から届ける薬が 一人分減るな、と思っただけ。 ルドガーは華やかな伯爵令嬢イレーネと結婚し、騎士団で出世する——はずだった。 しかしイレーネの実家は見栄だけの火の車。持参金は消え、借金取りが押し寄せ、 イレーネ本人にも「稼ぎが少ない」と三行半を突きつけられた。 3ヶ月で全てを失ったルドガーが街角で見たのは、王宮薬師に抜擢された ナターリアが、騎士団長と笑い合う姿だった。 「なあ、ナターリア……俺が間違っていた」 「ええ、知ってます。でも、もう関係のない話ですね」

『平民を人間扱いしない公爵令息、あなたも平民です! ~系譜検察官の目は欺けません~

鷹 綾
恋愛
王立学園の卒業舞踏会。 公爵令息アドリアン・ジオニックは、平民の少女を連れて現れ、堂々と言い放った。 「身分など関係ない。彼女こそ、私の真実の愛だ」 だがその一方で、彼は平民や下級貴族を露骨に見下し、使用人を人間扱いすらしない傲慢な人物だった。 そんな彼の振る舞いに違和感を抱いたのは、王宮図書室に通う地味な令嬢アウレリア。 古文書や家系記録を研究する彼女の正体は、王国の貴族制度を守るために存在する一族――系譜検察官の家系の娘だった。 「公爵家にしては……家系が妙です」 調査を進めるアウレリアは、やがて驚くべき事実に辿り着く。 ――その公爵家の家系図は、偽造されたものだった。 王宮舞踏会での公開の場。 提出された調査報告書により、王命が下る。 爵位剥奪。 財産没収。 そして貴族身分の完全剥奪。 貴族を名乗り、平民を見下していた男に突きつけられる残酷な真実。 「私は貴族だ!」 叫ぶ元公爵令息に、アウレリアは静かに告げる。 「いいえ。あなたは――ただの平民です」 平民を人間扱いしなかった男が、自らも平民だったと知るとき。 王国史に残る、最も皮肉なざまぁ事件が幕を開ける。

婚約破棄されたので頑張るのをやめました 〜昼寝と紅茶だけの公爵令嬢なのに、なぜか全部うまくいきます〜あ

鍛高譚
恋愛
王太子から婚約破棄された衝撃で階段から落ちた公爵令嬢シャル・ド・ネ・アルベール。 目覚めた彼女は、なんと前世の記憶——ブラック企業で働き詰めだったOL・佐伯ゆかりとしての人生を思い出してしまう。 無理して働いた末に過労死した前世の反省から、シャルは決意する。 「もう頑張らない。今度の人生は“好き”と“昼寝”だけで満たしますわ!」 貴族としての特権をフル活用し、ワイン造りやスイーツ作りなど“趣味”の延長でゆるゆる領地改革。 気づけば国王にも称賛され、周囲の評価はうなぎのぼり!? 一方、彼女を見下していた王太子と“真実の愛()”の令嬢は社交界で大炎上。 誰もざまぁされろなんて言ってないのに……勝手に転がり落ちていく元関係者たち。 本人はただ紅茶とスコーンを楽しんでいるだけなのに―― そんな“努力しない系”令嬢が、理想の白い結婚相手と出会い、 甘くてふわふわ、そしてちょっぴり痛快な自由ライフを満喫する ざまぁ(他力本願)×スローライフ×ちょっと恋愛な物語です♪

砂の揺籠

哀川アルマ
ファンタジー
 ハーブロート公爵家の愛人の子、レイラ・ハーブロート公爵令嬢は、典型的な我儘令嬢でどうしようもないと噂される。  義母も相当な放蕩な女で、苦労している姉のシローヌ・ハーブロート公爵令嬢に同情の声が寄せられ、ハーブロート公爵の名声は地に落ちつつあった。  王太子妃の開いたお茶会でも暴れるレイラだが…? ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※  初の投稿です。  楽しんでいただければ幸いです。

踏み台(王女)にも事情はある

mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。 聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。 王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。

今更困りますわね、廃妃の私に戻ってきて欲しいだなんて

nanahi
恋愛
陰謀により廃妃となったカーラ。最愛の王と会えないまま、ランダム転送により異世界【日本国】へ流罪となる。ところがある日、元の世界から迎えの使者がやって来た。盾の神獣の加護を受けるカーラがいなくなったことで、王国の守りの力が弱まり、凶悪モンスターが大繁殖。王国を救うため、カーラに戻ってきてほしいと言うのだ。カーラは日本の便利グッズを手にチート能力でモンスターと戦うのだが…

逆行令嬢は聖女を辞退します

仲室日月奈
恋愛
――ああ、神様。もしも生まれ変わるなら、人並みの幸せを。 死ぬ間際に転生後の望みを心の中でつぶやき、倒れた後。目を開けると、三年前の自室にいました。しかも、今日は神殿から一行がやってきて「聖女としてお出迎え」する日ですって? 聖女なんてお断りです!

感情の無い聖女様は、公爵への生贄にされてしまいました

九条 雛
恋愛
「――私など、ただの〝祈り人形〟でございます。人形に感情はありませぬ……」 悪逆非道の公爵の元へと生贄として捧げられてしまった聖女は、格子の付いた窓を見上げてそう呟く。 公爵は嗜虐に満ちた笑みを浮かべ言い放つ。 「これからは、三食きちんと食べてもらおう。こうして俺のモノとなったからには、今までのような生活を送れるとは思わぬことだな」 ――これは、不幸な境遇で心を閉ざしてしまった少女と、その笑顔を取り戻そうとする男の物語。

処理中です...