(完結)お荷物聖女と言われ追放されましたが、真のお荷物は追放した王太子達だったようです

しまうま弁当

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信じていた人達の裏切り06

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私は驚いてリゼラに尋ねました。

「なっ??リゼラがバイル様やお父様に告げ口したんですか?」

リゼラは悪びれる様子もなく満面の笑みで私に言いました。

「はーい、そうでーす。」

私はリゼラに尋ねました。

「なんでこんな事をしたんです?もしかしてリゼラも聖女の地位が欲しかったんですか??」

リゼラが私に言いました。

「私も聖女見習いですから聖女の地位はもちろん欲しいですよ。でももっと大事な事があります。お姉様を不幸のどん底に落としたかったんです。」

私はリゼラに尋ねました。

「私を不幸のどん底に落とす?」

リゼラが満面の笑みで私に言いました。

「実は私お姉様が昔から大嫌いだったんです。昔からいい人ぶってお姉ちゃんぶるお姉様が大嫌いでした。だからお姉様の苦しむ姿が見たくてみんなにお姉様がお荷物聖女だって言いふらしました。お姉様が治癒の力が使えない事もそれとなくバイルやお父様に伝えたのも私ですよ。」

「まさかバイル様と婚約したのも??」

「ええお姉様が幸せになるなんて我慢できませんでしたから、バイルに近づきました。バイルの奴イチコロでしたよ。私がちょっと甘えたらバイルの奴私にメロメロになりましたからね。」

「それじゃああなたはバイルの事を愛していないの?」

「別に愛してはいませんよ。バイルの事なんて何とも思ってません。お姉様を苦しませる事が目的でしたから。まあ今より贅沢できるようになりたいってのもありましたけどね。」

「信じられない??お願い冗談だと言ってリゼラ?」

「全部本当ですお姉様。結構大変だったんですよ。それとなくお姉様がお荷物聖女だという噂を広めるのは。みんなお姉様にも治癒の力があると思い込んでましたから。」

私はとんでもない事を妹リゼラから聞かされ続けました。

「あっそうそうお姉様!!出ていく支度はしなくてもいいですよ。お姉様の私物は全部私が頂いておきますから。安心してくださいねお姉様。あとお荷物聖女のお姉様が果たさなかった聖女としての役目は私が代わりに引き継ぎますからお姉様は安心して追い出されてください。」

「私の私物まで取り上げる気ですか?」

「ええ、お姉様の持っているアクセサリーやお洋服が前から欲しかったので、ついでに頂いておきます。」

「あれは私の物ですよ。」

「お姉様?素直にお姉様のアクセサリーやお洋服を私に渡してください。さもないとお姉様が出ていくどさくさに紛れて伯爵家の物を盗もうとしているとバイルやお父様に言いつけますよ。それでもいいんですか?」

私はリゼラが怖くなりリゼラの言う通りにするしかありませんでした。

リゼラは最後にこう私に言いました。

「それじゃあお姉様??このまま王国から出て行ってください。それとここでお姉様の見送りをさせてくださいね。お姉様が哀れに追い出される姿をしっかり見ておきたいですから。」

そして私はリゼラからわずかばかりの所持金を渡されて、私を追い落としたリゼラに笑顔で見送られて大広間を後にしなくてはなりませんでした。

持ち出す事ができたのは懐に入れていた礼拝用のアミュレットと青いクリスタルだけでした。
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