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一方のバイル王太子達は02

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リゼラがひもじそうにバイルに言いました。

「今日は私が聖女になる晴れ舞台になのに、おなかペコペコです。」

バイルも空腹で少しイライラしているのでした。

「全く使用人の連中め食事の用意すらできないのか全く。まあいい、明日はリゼラが聖女になる祝いの日になる。今回だけは大目に見てやるとしよう。」

パルシス伯爵が国王に言いました。

「国王様、リゼラを是非聖女にして頂きたいのですが?」

国王がパルシス伯爵に言いました。

「分かっておる、余にとってもゆくゆくは大事な義娘になるわけだからな。」

国王がバイルとリゼラに尋ねました。

「そうであろう?バイル?リゼラ?」

バイルが国王に言いました。

「もちろんでございます。父上。私はリゼラと真実の愛を見つけたのです。」

リゼラが国王に言いました。

「国王様ご安心ください。私はバイル様を心より慕っております。」

国王が納得した様子で三人に言いました。

「うん、素晴らしい返答だ。」

すると国王がバイルに尋ねました。

「ところでバイル?一つ聞いてよいか?」

バイルが国王に言いました。

「父上?なんでございましょう?」

国王がバイルに尋ねました。

「リゼラを聖女にするにはどうすればよいのだ?」

バイルが国王に言いました。

「さあ?分かりません。父上。」

するとリゼラが国王に言いました。

「国王様、聖女というのは国際会議で聖女選任(せいじょせんにん)の手続きを行って各国に承認される必要がございます。ですのでこれからちょうどトロイラント公国で国際会議が開かれますので、そこで国王様が私を聖女に推薦して頂いて、各国の皆さまの承認を得られれば晴れて私は聖女となる事ができます。」

国王がリゼラに言いました。

「おおそうなのか?リゼラは頭もよいのだな。」

バイルがリゼラに言いました。

「ああリゼラ!!君は頭もいいんだね。俺は全然知らなかったよ。」

国王がリゼラに尋ねました。

「では余が会議でリゼラを聖女の推挙をすればいいのだな?」

リゼラが国王に言いました。

「はい、あとお姉様の退位も申し出る必要があります。」

国王がリゼラに言いました。

「あのお荷物聖女の退位とリゼラを聖女に推挙するんだな。そうすればリゼラが晴れて聖女になれるという事だな。」

リゼラが国王に言いました。

「その通りでございます。」

国王がリゼラに言った。

「うむ、任せておれ、リゼラを必ず聖女にしてやるとしよう。」

パルシス伯爵が国王に言いました。

「国王様ありがとうございます。しかし他の国の参加者達はリゼラの聖女就任を認めてくださいますでしょうか?」

国王がパルシスに言いました。

「そんな心配する必要もない。あんなお荷物聖女のアニアなどクビにされて当然だろうよ。きっと他の国の方々も余と同じ考えのはずだ。」

バイルも国王に賛同しました。

「そうです。他の国の参加者達もリゼラの聖女就任を拍手喝采で認めてくれる事でしょう。」

パルシス伯爵も納得した様子で頷きました。

「それもそうですな。」

そして国王の一行は国際会議が開かれるトロイラント公国にある大聖堂へとやってきたのでした。
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