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【何を作ればいいか】
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・【何を作ればいいか】
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僕たちは朝になると起きて、すぐに動き出した。
ちょっと体操をしたら、早速師匠が今日の予定を言い始めた。
「今日はまず樫の木を増やしつつ、家、つまり棟を作って、それから夜に棚を作っていくことにしよう」
「何でいろいろある家具から棚なんですか?」
「家というものは簡単に言えば人を置くところだ。でも人を置くだけが家じゃない。じゃあ何を置くか。モノだ。というわけでモノを置くスペースこそ家が次にすることだ」
僕は納得した。
師匠は続ける。
「あと棚はテーブルにもなるからな。変な話、サイズさえ変えればイスにもなる」
僕はうんうん頷きながら、
「確かにそうかもしれませんね、じゃあここは役割を分担しましょう。舞衣子さんは樫の木を作って、師匠が家、そして僕が棚にしましょう」
と言うと舞衣子さんが少しムッとしながら、
「何アンタが仕切ってんのよ、アンタはまた塩鮭でも運んでなさいよ。棚は私が作るから」
と言うと、師匠が制止のポーズをしながら、
「いや、棚はそもそも夜に作るほうが効率良いんだ。というより夜に作りやすい」
「何でですか?」
「それを考えるのが私たちじゃないのっ!」
そう言って舞衣子さんは考え始めた。
僕も先を越されないように考え始めた。
夜に作りやすい、ということは夜にしか出ないモノを使うということだ。
つまり、月、そうだ、月だ、棚という漢字には月を使っているはず。
いやでも月なんて遠すぎて、字を出すことはできないはず。
と、思ったところで、舞衣子さんが手を挙げた。
「分かった!」
「よしっ、舞衣子、答えてみなさい」
舞衣子さんは得意げにこう言った。
「月明、月明りだ! 月は遠くて漢字を出せないけども月明りなら地上からでも作れる!」
「正解だ。それプラス、他の漢字を一つ用意して大きな棚を作るんだ」
「まだ何か足すわけですね」
師匠はゆっくり首を縦に振って、
「そうだ、足すことによって、漢字を使い切ることができるぞ。ちなみに漢字じゃなくて、点を用意しても作れるぞ。その場合は、白い棚となる」
「なるほど……月、日、月、点、そして樫の木の木で。点、日で白、木、月、月、で棚ということですね」
「そうだ」
と言ったところで舞衣子さんが不満げに、
「だから何でアンタがまとめんのよっ、アンタは答えられていないんだからね!」
「いっ、いいじゃないですか、反芻していろいろ考えているんですよっ」
「そうやって反芻することも大切だからな。というわけで棚を作るのは、夜だ。昼は俺と舞衣子で樫の木と家、理人は塩鮭を作って運んでくれ」
と師匠は言ったけども、僕は少し困惑しながら、
「でも師匠、村人は塩鮭の調理をする気があまり無いみたいですよ」
と言うと、師匠は少し考えてから、
「う~ん、そうだなぁ、じゃあ本当に調理をする気が無いのか調べてくれないか? もしかしたら調理をしたいけども怖くてしたくないのならば、調理を安全にする方法を提案したほうがいいし」
「分かりました! 聞いてきます!」
そして僕と師匠と舞衣子さんは、それぞれ役割分担をして仕事を開始した。
・【何を作ればいいか】
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僕たちは朝になると起きて、すぐに動き出した。
ちょっと体操をしたら、早速師匠が今日の予定を言い始めた。
「今日はまず樫の木を増やしつつ、家、つまり棟を作って、それから夜に棚を作っていくことにしよう」
「何でいろいろある家具から棚なんですか?」
「家というものは簡単に言えば人を置くところだ。でも人を置くだけが家じゃない。じゃあ何を置くか。モノだ。というわけでモノを置くスペースこそ家が次にすることだ」
僕は納得した。
師匠は続ける。
「あと棚はテーブルにもなるからな。変な話、サイズさえ変えればイスにもなる」
僕はうんうん頷きながら、
「確かにそうかもしれませんね、じゃあここは役割を分担しましょう。舞衣子さんは樫の木を作って、師匠が家、そして僕が棚にしましょう」
と言うと舞衣子さんが少しムッとしながら、
「何アンタが仕切ってんのよ、アンタはまた塩鮭でも運んでなさいよ。棚は私が作るから」
と言うと、師匠が制止のポーズをしながら、
「いや、棚はそもそも夜に作るほうが効率良いんだ。というより夜に作りやすい」
「何でですか?」
「それを考えるのが私たちじゃないのっ!」
そう言って舞衣子さんは考え始めた。
僕も先を越されないように考え始めた。
夜に作りやすい、ということは夜にしか出ないモノを使うということだ。
つまり、月、そうだ、月だ、棚という漢字には月を使っているはず。
いやでも月なんて遠すぎて、字を出すことはできないはず。
と、思ったところで、舞衣子さんが手を挙げた。
「分かった!」
「よしっ、舞衣子、答えてみなさい」
舞衣子さんは得意げにこう言った。
「月明、月明りだ! 月は遠くて漢字を出せないけども月明りなら地上からでも作れる!」
「正解だ。それプラス、他の漢字を一つ用意して大きな棚を作るんだ」
「まだ何か足すわけですね」
師匠はゆっくり首を縦に振って、
「そうだ、足すことによって、漢字を使い切ることができるぞ。ちなみに漢字じゃなくて、点を用意しても作れるぞ。その場合は、白い棚となる」
「なるほど……月、日、月、点、そして樫の木の木で。点、日で白、木、月、月、で棚ということですね」
「そうだ」
と言ったところで舞衣子さんが不満げに、
「だから何でアンタがまとめんのよっ、アンタは答えられていないんだからね!」
「いっ、いいじゃないですか、反芻していろいろ考えているんですよっ」
「そうやって反芻することも大切だからな。というわけで棚を作るのは、夜だ。昼は俺と舞衣子で樫の木と家、理人は塩鮭を作って運んでくれ」
と師匠は言ったけども、僕は少し困惑しながら、
「でも師匠、村人は塩鮭の調理をする気があまり無いみたいですよ」
と言うと、師匠は少し考えてから、
「う~ん、そうだなぁ、じゃあ本当に調理をする気が無いのか調べてくれないか? もしかしたら調理をしたいけども怖くてしたくないのならば、調理を安全にする方法を提案したほうがいいし」
「分かりました! 聞いてきます!」
そして僕と師匠と舞衣子さんは、それぞれ役割分担をして仕事を開始した。
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