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44.俺達のこと Side ベル
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Side ベル
俺はユウを齧る。
ユウの丸い肩を齧りたくなる。柔らかいユウの肩を。
なんでそうなるか分からない。ユウの肩に俺の歯形がつく。俺の跡が付く。たまに血が滲むほど噛んでしまう。たまに、俺の中で何かが暴れて、すごく堪らなくてユウに縋ってしまう。
ユウは許してくれて、俺はそれに甘える。俺はユウにずっと許されてたい。ユウに許すと言って欲しい。俺達は許されたこと無かったから。
ユウは俺を抱きしめて、頭を撫でてくれる。包まれてるみたいだ。
兄弟達は親に可愛がられてた。父親も母親も、兄弟達を抱きしめて撫でていた。俺は見ないようにしてたし、見かけたら走って逃げた。アルと二人でいる時に見かけたら、後からアルが俺を撫でてくれた。
本当は、羨ましかった。すぐに諦めたし、途中からバカにしてたけど。
今はユウが抱きしめてくれる。撫でてくれるし、交尾だって出来る。三人で凄く気持ち良くなる。今のほうがずっとずっと良い。
アルが俺達を愛してくれる妻が欲しいと言った時、難しいと思った。表面上だけでも友好的ならいいと思ってた。それなのに、凄く上手くいって凄く嬉しい。
ユウはアルに、アルが欲しい言葉をあげて、優しくした。俺にも、俺が欲しかったものをくれた。俺の秘密を一緒に味わって、俺が喜ぶものを差し出してくれる。
アルの次にユウが好きだ。ユウが俺を見てくれるから好きになっちゃった。
ユウとのくだらない話が好き。アルはあんまり話さないから、二人だと静かで、でもユウがいるとアルがよく笑う。俺とユウが話すとアルが笑って楽しそうだ。
俺も楽しい。話すのも、アルが笑うのも。
アルはユウをすごく好きで、ミカにも嫉妬する。魔法使いにも。だから夫探しも嫌がって、俺が考え付いた夫候補は全員ダメだって言った。他にいないのに。
そんなんだから魔法使いに五人目を探すって言われる。俺達が探すより面倒な奴になるんだ、きっと。アルの所為だ。アルは時々すごく頑固で面倒になる。ユウのことだと特にそう。独り占めできるわけないのに。
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Side ベル
俺はユウを齧る。
ユウの丸い肩を齧りたくなる。柔らかいユウの肩を。
なんでそうなるか分からない。ユウの肩に俺の歯形がつく。俺の跡が付く。たまに血が滲むほど噛んでしまう。たまに、俺の中で何かが暴れて、すごく堪らなくてユウに縋ってしまう。
ユウは許してくれて、俺はそれに甘える。俺はユウにずっと許されてたい。ユウに許すと言って欲しい。俺達は許されたこと無かったから。
ユウは俺を抱きしめて、頭を撫でてくれる。包まれてるみたいだ。
兄弟達は親に可愛がられてた。父親も母親も、兄弟達を抱きしめて撫でていた。俺は見ないようにしてたし、見かけたら走って逃げた。アルと二人でいる時に見かけたら、後からアルが俺を撫でてくれた。
本当は、羨ましかった。すぐに諦めたし、途中からバカにしてたけど。
今はユウが抱きしめてくれる。撫でてくれるし、交尾だって出来る。三人で凄く気持ち良くなる。今のほうがずっとずっと良い。
アルが俺達を愛してくれる妻が欲しいと言った時、難しいと思った。表面上だけでも友好的ならいいと思ってた。それなのに、凄く上手くいって凄く嬉しい。
ユウはアルに、アルが欲しい言葉をあげて、優しくした。俺にも、俺が欲しかったものをくれた。俺の秘密を一緒に味わって、俺が喜ぶものを差し出してくれる。
アルの次にユウが好きだ。ユウが俺を見てくれるから好きになっちゃった。
ユウとのくだらない話が好き。アルはあんまり話さないから、二人だと静かで、でもユウがいるとアルがよく笑う。俺とユウが話すとアルが笑って楽しそうだ。
俺も楽しい。話すのも、アルが笑うのも。
アルはユウをすごく好きで、ミカにも嫉妬する。魔法使いにも。だから夫探しも嫌がって、俺が考え付いた夫候補は全員ダメだって言った。他にいないのに。
そんなんだから魔法使いに五人目を探すって言われる。俺達が探すより面倒な奴になるんだ、きっと。アルの所為だ。アルは時々すごく頑固で面倒になる。ユウのことだと特にそう。独り占めできるわけないのに。
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