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閑話
閑話 冬の散歩 ※
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冬ごもりを始めてから暗い家にこもりがちになった私が、気分転換したいと言うと、一緒に森の見回りに行こうとベルに誘われた。アルが作ってくれたかんじきを靴につけて、双子と出掛ける。
穏やかに晴れた日、留守番をするミカに手を振りながら出発した。
かんじきはいつもより足を開いて歩かないといけなくて、なかなか歩き辛い。何回も転んで雪まみれになる。でも久しぶりに外で動いて楽しい。歩くだけでいつもより汗をかいて、運動してる感がある。小学校のスキー学習を思い出すな。
雪が積もった森は静かで、たまに雪が落ちる音がするくらい。あとは私の息切れの音。
お昼を食べる休憩場所は針葉樹が密集している所。雪に埋もれない木の根元に、枝を板状に組んだ物が立てかけてある。雪で濡れないよう、それを並べた上に毛皮を敷いて座った。
一息ついてから、背中に入れてる汗を吸った手ぬぐいを取り出してスッキリする。
かばんに引っ掛けてた、小さい鉄鍋みたいな火種入れを雪の上に置いて、灰の中から掘り出した小さな火種に針葉樹の葉っぱを乗せて火を大きくした。小さな鍋を取り出して革袋から水を入れ、ショウガとハーブを加えてお湯を沸かす。
寒い中で温かいものって凄く嬉しい。
沸けたらコップに入れてアルが手渡してくれた。ベルはパンとチーズを袋から取り出して渡してくれる。
「天気良くて気持ち良いね。久しぶりにすごく歩いたよ」
「お疲れ様。ユウって何回も転ぶんだもん。俺の方が焦ったよ」
「慣れないと歩き辛いからな」
「うん。昼ごはん食べたら引き返すの?」
「そうだよ。冬はすぐ暗くなるから。違う道を通って家まで戻るからね」
「わかった」
ショウガ入りのハーブティーは体が温まる。
パンに乗っかってるチーズを千切って、隣に座るアルの口にくっつけた。少し驚いた顔したアルに笑い掛けると、アルも笑ってチーズ持った私の指まで口に入れて齧った。
「もーベルじゃないんだから」
ピクニックみたいで、なんだか楽しい。2人で笑うと、ベルが顔を近づけてきた。
「ねーユウ、俺にもしてよ」
「うん。齧らないでね」
チーズを口元に持っていくと嬉しそうに私の指ごと齧る。楽しそうに笑うから、私も笑った。
モソモソと黒パンを食べて、お茶を飲む。先に食べ終わった2人に、私の分のチーズをもう一口ずつ手に乗せて渡した。
「もう食べさせてくれないの?」
指についたチーズを舐めながら、からかうようにベルが笑う。
「齧られるし」
「そうだよ。俺は齧るんだ」
ベルの手に挟まれて唇が塞がれた。口の中に入り込んできた舌はぺたぺたとチーズの感触が残っていて、絡まるたびに味がする。
いつもよりねっとりするようなキスに、じんわりと体が熱くなる。ベルの首に腕をまわすと、ベルも体を寄せてきた。
アルの腕が後ろからお腹にまわり、アルの体が密着する。色々と着込んだ服の上から胸を揉まれ、くぐもったもどかしい刺激に声が漏れた。
唇を離したベルが私の頬を撫でる。
「こんな明るいとこで、ユウのそんな顔見るの久しぶりだ。ふふふ、可愛い」
「……もうお終い。家に帰るんでしょ?」
「ダメ。俺、交尾したくなったし」
悪戯っ子のように笑ったベルが、唇に吸い付いて舌を絡めてくる。押されて後ろに傾くと、アルが背中から抱きとめてくれた。
ベルの手が私の下ばきにかかり脱がせようとするから軽く抵抗したら、キスをしながら強引に、でも優しく押し倒してくる。
お尻が出る状態まで下げられて、膝裏を押さえられた。ベルの顔が下がり、太腿の間に頭が移動する。
外の冷気で寒いのに、ベルの息が熱いからゾクゾクしてしまう。
「ユウの匂いがスゴクする。いつも洗った後だから、こんなに匂いしないのに。ユウも匂いあるんだね」
「やだ、ベルのばか。もう止めて」
「ヤダ。ユウの匂いで興奮するもの」
そう言ってベロベロ舐めだすから、恥ずかしくていたたまれない。匂いがするって、臭うってことでしょ? 止めてと言う私の言葉は聞き流され、アルとベルにがっしり押さえ付けられたまま動けない。
恥ずかしくて目をつぶってたら、顎をすくわれてアルの唇がふれた。舌が侵入して私の口の中を掻き回し始める。まぶたを開けて息を荒げてるアルに顔を向けると、欲望を湛えた熱っぽい目で私を見ていた。
「ユウ、俺もユウの匂い嗅ぎたい」
「やだよ、恥ずかしい」
「いいよ、アル、交代しよう」
ちょっとベル、何を勝手に言ってるんだ、お前は。
ベルが起き上がって私の背後にまわりアルと交代して抱きしめられる。私の抵抗は虚しく、アルに足を押さえ付けられて舐められ始めた。
「ねえ、ユウ、俺も舐めて。お願い。我慢できない」
「……わがままベル」
「だってユウの匂いで興奮したんだもの」
「……ばか」
なんという羞恥プレイだ。恥ずかしくてムズムズするし、アルの舌がクリトリスの根元を撫でるように舐めるから腰が動いてしまう。
ベルが自分でズボンから取り出し、私の耳をねだるように指でくすぐりながら、ヌルついた先端を近付けてきた。
ソロリと舌を這わせると、甘い声を上げる。帽子の中に差し入れられたベル指に髪を握りしめられ、頭から鳥肌が立った。
「ああっ、ユウ、あっ、……っふぁ、あ」
「……っあ、はっ」
鳥肌の立つ私の足を押さえているアルの舌が、隠したい部分まで容赦なく割り開いていく。匂いがすると言われたのに隅々まで舐めまわされ、恥ずかしさでズクズクと脈打つように感じた。
私も荒い息を繰り返しながらベルの鈴口を舌先で嬲る。
「ユウ、口に、入れて、ユウ、ああっ」
ベルのおねだりに応えて、根元まで咥えると後頭部に手が回ってベルの腰が動き出す。アルもいつの間にか下ばきを降ろし、私の中に侵入し始めた。2人から舐められて疼いていた下腹部は喜んでアルを迎え、満たされる喜びにヒクついた。
寒いのに、双子と触れ合っている部分は温かくて、掻き回されている中は熱くて、よく分らなくなってくる。アルの打ち付けで抑えられない声が零れ、ベルに歯を立てないよう気を付けるだけで精一杯。ベルは甘い喘ぎを上げながら、私の頭を押さえて腰を振る。夢中になってるその姿は可愛らしくて、愛しさが胸に溢れた。
2人の動きが早くなる。ベルは甲高い声で、アルは呻くように私を呼びながら熱を吐き出した。
3人の呼吸音が静かな森に響く。
ベルの最後の一滴を吸い取ると、優しく頬を撫でられた。口から取り出したあとで、手を私の口の前に持ってくる。
「ユウ、手に出して」
手に精子を吐き出すと、雪で手を擦って綺麗にした。私も口に雪を含んでうがいをする。それぞれ後始末をしてすっかり冷えたお茶を飲みほした。
「早く家に帰って続きしようね、ユウ」
「まだするの?」
「だって、家に帰るころにはまた汗かいてるでしょ。ユウの匂い嗅ぐんだ」
「もうアルの匂いもついたし、私だけの匂いじゃから。だから嗅がなくていいよ」
「アルの匂いは我慢してユウの匂い嗅ぐ」
「やめてよー。アル、助けて」
何を言っても引かないから、アルに抱き付いて助けを求めたら、ベルに後ろから抱きつかれた。
アルが笑いながら私を抱き止めて髪を撫でてくれる。
「ユウが風邪引かないように早く帰ろう」
「そうだよ、早く帰って続きしよう」
「もー、ベルは、まったく」
「まったく、俺のこと好きなんだよね?」
「もー、そうだよ」
「そうだと思った。俺も好きだよ」
ベルが嬉しそうに笑うから、気が抜けて可笑しくなってしまう。
抱き付いたまま笑う私の頬をアルが指でくすぐるから見上げると、優しい目で笑ってて、なぜかすごくドキドキしてしまった。言われてないのに好きだって言われてるみたいで。私のこと滅茶苦茶好きっぽい。まいった、めっちゃ照れる。
「アルも好きだよ」
妙に照れてしまって小声で言ったら、小声で『俺も』って答えるから、ますます照れた。
当初の予定より近道をして帰り、後片付けもそこそこにベッドに連れ込まれた。嫌がる私を不思議がったミカに訳を聞かれて答えると、ミカにまで襲われた。なんてこったい。
---------------------
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
閑話のため、一話完結です。
穏やかに晴れた日、留守番をするミカに手を振りながら出発した。
かんじきはいつもより足を開いて歩かないといけなくて、なかなか歩き辛い。何回も転んで雪まみれになる。でも久しぶりに外で動いて楽しい。歩くだけでいつもより汗をかいて、運動してる感がある。小学校のスキー学習を思い出すな。
雪が積もった森は静かで、たまに雪が落ちる音がするくらい。あとは私の息切れの音。
お昼を食べる休憩場所は針葉樹が密集している所。雪に埋もれない木の根元に、枝を板状に組んだ物が立てかけてある。雪で濡れないよう、それを並べた上に毛皮を敷いて座った。
一息ついてから、背中に入れてる汗を吸った手ぬぐいを取り出してスッキリする。
かばんに引っ掛けてた、小さい鉄鍋みたいな火種入れを雪の上に置いて、灰の中から掘り出した小さな火種に針葉樹の葉っぱを乗せて火を大きくした。小さな鍋を取り出して革袋から水を入れ、ショウガとハーブを加えてお湯を沸かす。
寒い中で温かいものって凄く嬉しい。
沸けたらコップに入れてアルが手渡してくれた。ベルはパンとチーズを袋から取り出して渡してくれる。
「天気良くて気持ち良いね。久しぶりにすごく歩いたよ」
「お疲れ様。ユウって何回も転ぶんだもん。俺の方が焦ったよ」
「慣れないと歩き辛いからな」
「うん。昼ごはん食べたら引き返すの?」
「そうだよ。冬はすぐ暗くなるから。違う道を通って家まで戻るからね」
「わかった」
ショウガ入りのハーブティーは体が温まる。
パンに乗っかってるチーズを千切って、隣に座るアルの口にくっつけた。少し驚いた顔したアルに笑い掛けると、アルも笑ってチーズ持った私の指まで口に入れて齧った。
「もーベルじゃないんだから」
ピクニックみたいで、なんだか楽しい。2人で笑うと、ベルが顔を近づけてきた。
「ねーユウ、俺にもしてよ」
「うん。齧らないでね」
チーズを口元に持っていくと嬉しそうに私の指ごと齧る。楽しそうに笑うから、私も笑った。
モソモソと黒パンを食べて、お茶を飲む。先に食べ終わった2人に、私の分のチーズをもう一口ずつ手に乗せて渡した。
「もう食べさせてくれないの?」
指についたチーズを舐めながら、からかうようにベルが笑う。
「齧られるし」
「そうだよ。俺は齧るんだ」
ベルの手に挟まれて唇が塞がれた。口の中に入り込んできた舌はぺたぺたとチーズの感触が残っていて、絡まるたびに味がする。
いつもよりねっとりするようなキスに、じんわりと体が熱くなる。ベルの首に腕をまわすと、ベルも体を寄せてきた。
アルの腕が後ろからお腹にまわり、アルの体が密着する。色々と着込んだ服の上から胸を揉まれ、くぐもったもどかしい刺激に声が漏れた。
唇を離したベルが私の頬を撫でる。
「こんな明るいとこで、ユウのそんな顔見るの久しぶりだ。ふふふ、可愛い」
「……もうお終い。家に帰るんでしょ?」
「ダメ。俺、交尾したくなったし」
悪戯っ子のように笑ったベルが、唇に吸い付いて舌を絡めてくる。押されて後ろに傾くと、アルが背中から抱きとめてくれた。
ベルの手が私の下ばきにかかり脱がせようとするから軽く抵抗したら、キスをしながら強引に、でも優しく押し倒してくる。
お尻が出る状態まで下げられて、膝裏を押さえられた。ベルの顔が下がり、太腿の間に頭が移動する。
外の冷気で寒いのに、ベルの息が熱いからゾクゾクしてしまう。
「ユウの匂いがスゴクする。いつも洗った後だから、こんなに匂いしないのに。ユウも匂いあるんだね」
「やだ、ベルのばか。もう止めて」
「ヤダ。ユウの匂いで興奮するもの」
そう言ってベロベロ舐めだすから、恥ずかしくていたたまれない。匂いがするって、臭うってことでしょ? 止めてと言う私の言葉は聞き流され、アルとベルにがっしり押さえ付けられたまま動けない。
恥ずかしくて目をつぶってたら、顎をすくわれてアルの唇がふれた。舌が侵入して私の口の中を掻き回し始める。まぶたを開けて息を荒げてるアルに顔を向けると、欲望を湛えた熱っぽい目で私を見ていた。
「ユウ、俺もユウの匂い嗅ぎたい」
「やだよ、恥ずかしい」
「いいよ、アル、交代しよう」
ちょっとベル、何を勝手に言ってるんだ、お前は。
ベルが起き上がって私の背後にまわりアルと交代して抱きしめられる。私の抵抗は虚しく、アルに足を押さえ付けられて舐められ始めた。
「ねえ、ユウ、俺も舐めて。お願い。我慢できない」
「……わがままベル」
「だってユウの匂いで興奮したんだもの」
「……ばか」
なんという羞恥プレイだ。恥ずかしくてムズムズするし、アルの舌がクリトリスの根元を撫でるように舐めるから腰が動いてしまう。
ベルが自分でズボンから取り出し、私の耳をねだるように指でくすぐりながら、ヌルついた先端を近付けてきた。
ソロリと舌を這わせると、甘い声を上げる。帽子の中に差し入れられたベル指に髪を握りしめられ、頭から鳥肌が立った。
「ああっ、ユウ、あっ、……っふぁ、あ」
「……っあ、はっ」
鳥肌の立つ私の足を押さえているアルの舌が、隠したい部分まで容赦なく割り開いていく。匂いがすると言われたのに隅々まで舐めまわされ、恥ずかしさでズクズクと脈打つように感じた。
私も荒い息を繰り返しながらベルの鈴口を舌先で嬲る。
「ユウ、口に、入れて、ユウ、ああっ」
ベルのおねだりに応えて、根元まで咥えると後頭部に手が回ってベルの腰が動き出す。アルもいつの間にか下ばきを降ろし、私の中に侵入し始めた。2人から舐められて疼いていた下腹部は喜んでアルを迎え、満たされる喜びにヒクついた。
寒いのに、双子と触れ合っている部分は温かくて、掻き回されている中は熱くて、よく分らなくなってくる。アルの打ち付けで抑えられない声が零れ、ベルに歯を立てないよう気を付けるだけで精一杯。ベルは甘い喘ぎを上げながら、私の頭を押さえて腰を振る。夢中になってるその姿は可愛らしくて、愛しさが胸に溢れた。
2人の動きが早くなる。ベルは甲高い声で、アルは呻くように私を呼びながら熱を吐き出した。
3人の呼吸音が静かな森に響く。
ベルの最後の一滴を吸い取ると、優しく頬を撫でられた。口から取り出したあとで、手を私の口の前に持ってくる。
「ユウ、手に出して」
手に精子を吐き出すと、雪で手を擦って綺麗にした。私も口に雪を含んでうがいをする。それぞれ後始末をしてすっかり冷えたお茶を飲みほした。
「早く家に帰って続きしようね、ユウ」
「まだするの?」
「だって、家に帰るころにはまた汗かいてるでしょ。ユウの匂い嗅ぐんだ」
「もうアルの匂いもついたし、私だけの匂いじゃから。だから嗅がなくていいよ」
「アルの匂いは我慢してユウの匂い嗅ぐ」
「やめてよー。アル、助けて」
何を言っても引かないから、アルに抱き付いて助けを求めたら、ベルに後ろから抱きつかれた。
アルが笑いながら私を抱き止めて髪を撫でてくれる。
「ユウが風邪引かないように早く帰ろう」
「そうだよ、早く帰って続きしよう」
「もー、ベルは、まったく」
「まったく、俺のこと好きなんだよね?」
「もー、そうだよ」
「そうだと思った。俺も好きだよ」
ベルが嬉しそうに笑うから、気が抜けて可笑しくなってしまう。
抱き付いたまま笑う私の頬をアルが指でくすぐるから見上げると、優しい目で笑ってて、なぜかすごくドキドキしてしまった。言われてないのに好きだって言われてるみたいで。私のこと滅茶苦茶好きっぽい。まいった、めっちゃ照れる。
「アルも好きだよ」
妙に照れてしまって小声で言ったら、小声で『俺も』って答えるから、ますます照れた。
当初の予定より近道をして帰り、後片付けもそこそこにベッドに連れ込まれた。嫌がる私を不思議がったミカに訳を聞かれて答えると、ミカにまで襲われた。なんてこったい。
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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
閑話のため、一話完結です。
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