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第23話 彼氏No56、【野生回帰の変態仮面ディール】
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「……ここは確か」
バランの目の前には白い空間があった。
彼は思い出す。
【禁術×禁術】を使った時、一時的にギギラ・クレシアの精神世界に放り込まれることを。
「やぁ少年。君の活躍はのぞかせてもらったぞ」
「へ?」
声をかけられた方向へ振り向く。
そこには椅子の上でふんぞり返っている男がいた。
「軽く自己紹介をしようか。私はディール。ギギラ・クレシアにとって56番目の彼氏だ。つまり、君の先輩と言う訳だな」
「お、おう……て?!なんちゅう椅子に座ってんだ!!」
バランは思わず、その悪趣味な椅子に目を奪われる。
「あぁ、これか?興味があるなら座るといい」
「馬鹿野郎!!そんなもんに座れるかよ」
その椅子は人で出来ていた。
仮面をつけた女性が組合ながら出来た椅子にディールと名乗った男は座っていた。
椅子のパーツと化している女性は皆、うつろな目をしている。
ベロをだらんとたらし、滴るよだれを拭こうともしない。
まるで野獣にでもなっている様だった。
「ンフフフフ。小娘に武器化された時はどうなるかと思ったが、存外悪くない生活だ!!思い出の中でコレクションを物色し、眺め、ギギラ・クレシアが己の危機を悟った時にこの私の忌むべき禁術に助けを求める。これ程素晴らしい事はない!!」
ディールの高笑いはバランの思考を止めていた。
バランはどこか、ギギラの彼氏達は心強い自分の味方だと思っていた節がある。
でも、今目の前に居るディールに関してはー
「そう言えば少年、君は武器の状態でも自由にしゃべり、動くことが出来るようだな」
「おい、なんで今それを確認した??なんでこっちによって来た??ちょ、こっちくんなって」
「その声だけでいい。少し私に貸してはくれないか?」
ただ敵対していないだけの脅威が目の前に迫っているとしか感じられなかった。
◇
「なに……急に黙って」
贋作ちゃんは困惑していた。
ギギラ・クレシアが逆転の切り札として出した仮面。
それを装備した彼女が突然黙って動かなくなったからだ。
それだけではない。
先ほどまでギギラと漫才をしていたバランまでもが空中で静止し、黙っている。
急に現れた静寂。
贋作ちゃんは、それがあまりに不気味に覚えて仕方がなかった。
「なに。結局ハッタリだったんだ」
その不気味な空間からいち早く抜け出したくて、彼女は判断を間違える。
レプリカとして作りだした鉄拳を振るい、そこから繰り出される暗殺術をもってギギラの命を狙う。
「暗殺拳:崩撃!!」
その拳が今にもギギラの体を貫こうとしたその時だった。
「ガ……ガ……」
「ん?何か遺言でもー」
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!」
ギギラ・クレシアが上げたのは雄たけびだった。
空気が振動するほどの、人体が吹き飛ばされるほどの雄たけびだ。
「ッチ」
贋作ちゃんはその雄たけびによってバランスを崩す。
いやに冷たい冷汗が贋作ちゃんの頬に流れ始めた。
「今更になって悪あがきでもする気なの?」
「ンフフフフ。悪あがきか、今の小娘にはピッタリの表現だな」
声がしたのは空中に浮いているバランからだった。
しかし、その口調も声質も、さっきまで戦っていたバランのものとは別物だ。
何かがおかしい。
このままだと、何かやばい。
うまく言語化出来ない恐怖が贋作ちゃんの頭を駆け巡る。
「さっきの杖とは別物?」
「あぁそうとも。今はこの少年の声を少しばかり借りている所だ。私の最高傑作を間近で見て、その素晴らしさを貴様に実況する為に」
パキパキと異様な音がギギラ・クレシアから聞こえてくる。
彼女の髪は伸び、爪は鋭く鋭利なものになり、口からはよだれがだらりと垂れていた。
「貴様の為に自己紹介だけはしてやろう。私の名前はディール。ギギラ・クレシアの彼氏の内の一人だ」
仮面の隙間から見える瞳はうつろで、もはや人のもので無い。
その目は理性無き獣のものだ。
「貴様は運がいい。我が小娘の最も無様で最も興奮する姿を直接拝むことが出来るのだから」
ひとしきりうなった後、ギギラは飛び跳ねる。
隙だらけの大振りな攻撃を、ひたすらに雄たけびを上げて繰り出した。
「暗殺術:狐撃」
もちろん、そんな攻撃の対処は簡単だ。
【悲哀懐古の殺人鉄拳グラーケ】のコピーを装備している贋作ちゃんならなおさらの事。
ギギラの攻撃は弾かれ、カウンターの拳が腹に入る。
しかし、ギギラ・クレシアは止まらない。
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!」
腹をえぐられながら、頬をぶたれながら、それでも無理に体を動かして何度も攻撃を繰り返す。
ひるむこともなく、倒れることもない。
人の常識を逸脱した野蛮極まりない猛攻が贋作ちゃんを襲った。
「な、なんなの?!ボコボコにしてるんだから止まってよ!!」
「ンフフフフ。ハハハハハハ。獣に人間の道理が通ると思うのか?」
「獣?」
疲れと、焦りと、恐怖。
それらの要因が贋作ちゃんの動きを阻害する。
その一瞬の隙を獣となったギギラ・クレシアは逃さない。
「イタッ」
今のギギラが武器など使うはずもなく、獣じみた一撃が贋作ちゃんの体をむしばんでいく。
伸びた爪が肌を裂き、鋭い牙が肉をえぐりながら。
「今彼女が装備している仮面は私の禁術の結晶のようなものだ。今のギギラは私の禁術に体の隅まで侵されている状況と言ってもいい」
「一体……なんの禁術を」
ギギラが腕に食らいつく。
噛まれた腕からはギチギチと嫌な音が鳴り、鮮血があふれ始める。
「私に備わっている禁術の名は【野生化の禁術】。強き人間や高貴な人間の理性を無くし、強靭な身体能力を持つ獣に変化させる素晴らしい力だ」
バランの声を奪ったディールの高笑いが響く。
その間、刻一刻と贋作ちゃんの腕はギギラの牙に壊されていく。
「まずい、腕を持っていかれたら……暗殺拳が使えなくなる」
ギギラの顔を何度も殴り、ギギラの腹を何度も蹴る。
それでもギギラは贋作ちゃんの腕から離れなかった。
腕を振っても、どれだけあがいても。
ギギラ・クレシアという名の獣は退かない。
「離して、離してよ!!」
「野生化したギギラ・クレシアは私の最高傑作でな。貴様なんぞの力で振りほどけるはずもない」
「こんなはずじゃ。私の作戦は完璧なはずだったのに」
「貴様の禁術であれば片手などなくても戦えるだろうに。所詮は贋作……ただの愚か者ではないか」
「ッ……黙れ!!」
その怒号もむなしく、ついに贋作ちゃんの片腕がもげる。
苦痛にまみれた悲鳴を上げながら、贋作ちゃんは必死の思いで距離を開けた。
「何か……この状況を打開する手段は」
「まぁ、貴様は頑張った方だ。この私が戦場に出ざるを得なかったのだから」
「あの禁術をコピーすればー」
「貴様の敗因を上げるとするならば、所詮偽物でしかなかった力を信じすぎたことだな」
「まだ私は戦える!!疑似禁術起動ー」
この危機的状況で贋作ちゃんが何を思い、どんな禁術をもって対応しようとしたのか、それは分からない。
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!」
「あ……」
彼女の意志も、彼女の力も行動も。
「『目無し』様……私は……まだぁ」
「久しぶりに素晴らしいショーであった。このまま獣となった小娘を眺めていたいものだが……ふむ、もう2分経つ頃合いか。あまり羽目を外しすぎるとNo1とNo2に締め上げられてしまうのでな」
「こんな所で終わりたくない……」
「そろそろお暇させてもらうとしよう。さらばだ、哀れな偽物の少女よ」
すべて獣と化したギギラが食らいつくしてしまったのだから。
バランの目の前には白い空間があった。
彼は思い出す。
【禁術×禁術】を使った時、一時的にギギラ・クレシアの精神世界に放り込まれることを。
「やぁ少年。君の活躍はのぞかせてもらったぞ」
「へ?」
声をかけられた方向へ振り向く。
そこには椅子の上でふんぞり返っている男がいた。
「軽く自己紹介をしようか。私はディール。ギギラ・クレシアにとって56番目の彼氏だ。つまり、君の先輩と言う訳だな」
「お、おう……て?!なんちゅう椅子に座ってんだ!!」
バランは思わず、その悪趣味な椅子に目を奪われる。
「あぁ、これか?興味があるなら座るといい」
「馬鹿野郎!!そんなもんに座れるかよ」
その椅子は人で出来ていた。
仮面をつけた女性が組合ながら出来た椅子にディールと名乗った男は座っていた。
椅子のパーツと化している女性は皆、うつろな目をしている。
ベロをだらんとたらし、滴るよだれを拭こうともしない。
まるで野獣にでもなっている様だった。
「ンフフフフ。小娘に武器化された時はどうなるかと思ったが、存外悪くない生活だ!!思い出の中でコレクションを物色し、眺め、ギギラ・クレシアが己の危機を悟った時にこの私の忌むべき禁術に助けを求める。これ程素晴らしい事はない!!」
ディールの高笑いはバランの思考を止めていた。
バランはどこか、ギギラの彼氏達は心強い自分の味方だと思っていた節がある。
でも、今目の前に居るディールに関してはー
「そう言えば少年、君は武器の状態でも自由にしゃべり、動くことが出来るようだな」
「おい、なんで今それを確認した??なんでこっちによって来た??ちょ、こっちくんなって」
「その声だけでいい。少し私に貸してはくれないか?」
ただ敵対していないだけの脅威が目の前に迫っているとしか感じられなかった。
◇
「なに……急に黙って」
贋作ちゃんは困惑していた。
ギギラ・クレシアが逆転の切り札として出した仮面。
それを装備した彼女が突然黙って動かなくなったからだ。
それだけではない。
先ほどまでギギラと漫才をしていたバランまでもが空中で静止し、黙っている。
急に現れた静寂。
贋作ちゃんは、それがあまりに不気味に覚えて仕方がなかった。
「なに。結局ハッタリだったんだ」
その不気味な空間からいち早く抜け出したくて、彼女は判断を間違える。
レプリカとして作りだした鉄拳を振るい、そこから繰り出される暗殺術をもってギギラの命を狙う。
「暗殺拳:崩撃!!」
その拳が今にもギギラの体を貫こうとしたその時だった。
「ガ……ガ……」
「ん?何か遺言でもー」
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!」
ギギラ・クレシアが上げたのは雄たけびだった。
空気が振動するほどの、人体が吹き飛ばされるほどの雄たけびだ。
「ッチ」
贋作ちゃんはその雄たけびによってバランスを崩す。
いやに冷たい冷汗が贋作ちゃんの頬に流れ始めた。
「今更になって悪あがきでもする気なの?」
「ンフフフフ。悪あがきか、今の小娘にはピッタリの表現だな」
声がしたのは空中に浮いているバランからだった。
しかし、その口調も声質も、さっきまで戦っていたバランのものとは別物だ。
何かがおかしい。
このままだと、何かやばい。
うまく言語化出来ない恐怖が贋作ちゃんの頭を駆け巡る。
「さっきの杖とは別物?」
「あぁそうとも。今はこの少年の声を少しばかり借りている所だ。私の最高傑作を間近で見て、その素晴らしさを貴様に実況する為に」
パキパキと異様な音がギギラ・クレシアから聞こえてくる。
彼女の髪は伸び、爪は鋭く鋭利なものになり、口からはよだれがだらりと垂れていた。
「貴様の為に自己紹介だけはしてやろう。私の名前はディール。ギギラ・クレシアの彼氏の内の一人だ」
仮面の隙間から見える瞳はうつろで、もはや人のもので無い。
その目は理性無き獣のものだ。
「貴様は運がいい。我が小娘の最も無様で最も興奮する姿を直接拝むことが出来るのだから」
ひとしきりうなった後、ギギラは飛び跳ねる。
隙だらけの大振りな攻撃を、ひたすらに雄たけびを上げて繰り出した。
「暗殺術:狐撃」
もちろん、そんな攻撃の対処は簡単だ。
【悲哀懐古の殺人鉄拳グラーケ】のコピーを装備している贋作ちゃんならなおさらの事。
ギギラの攻撃は弾かれ、カウンターの拳が腹に入る。
しかし、ギギラ・クレシアは止まらない。
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!」
腹をえぐられながら、頬をぶたれながら、それでも無理に体を動かして何度も攻撃を繰り返す。
ひるむこともなく、倒れることもない。
人の常識を逸脱した野蛮極まりない猛攻が贋作ちゃんを襲った。
「な、なんなの?!ボコボコにしてるんだから止まってよ!!」
「ンフフフフ。ハハハハハハ。獣に人間の道理が通ると思うのか?」
「獣?」
疲れと、焦りと、恐怖。
それらの要因が贋作ちゃんの動きを阻害する。
その一瞬の隙を獣となったギギラ・クレシアは逃さない。
「イタッ」
今のギギラが武器など使うはずもなく、獣じみた一撃が贋作ちゃんの体をむしばんでいく。
伸びた爪が肌を裂き、鋭い牙が肉をえぐりながら。
「今彼女が装備している仮面は私の禁術の結晶のようなものだ。今のギギラは私の禁術に体の隅まで侵されている状況と言ってもいい」
「一体……なんの禁術を」
ギギラが腕に食らいつく。
噛まれた腕からはギチギチと嫌な音が鳴り、鮮血があふれ始める。
「私に備わっている禁術の名は【野生化の禁術】。強き人間や高貴な人間の理性を無くし、強靭な身体能力を持つ獣に変化させる素晴らしい力だ」
バランの声を奪ったディールの高笑いが響く。
その間、刻一刻と贋作ちゃんの腕はギギラの牙に壊されていく。
「まずい、腕を持っていかれたら……暗殺拳が使えなくなる」
ギギラの顔を何度も殴り、ギギラの腹を何度も蹴る。
それでもギギラは贋作ちゃんの腕から離れなかった。
腕を振っても、どれだけあがいても。
ギギラ・クレシアという名の獣は退かない。
「離して、離してよ!!」
「野生化したギギラ・クレシアは私の最高傑作でな。貴様なんぞの力で振りほどけるはずもない」
「こんなはずじゃ。私の作戦は完璧なはずだったのに」
「貴様の禁術であれば片手などなくても戦えるだろうに。所詮は贋作……ただの愚か者ではないか」
「ッ……黙れ!!」
その怒号もむなしく、ついに贋作ちゃんの片腕がもげる。
苦痛にまみれた悲鳴を上げながら、贋作ちゃんは必死の思いで距離を開けた。
「何か……この状況を打開する手段は」
「まぁ、貴様は頑張った方だ。この私が戦場に出ざるを得なかったのだから」
「あの禁術をコピーすればー」
「貴様の敗因を上げるとするならば、所詮偽物でしかなかった力を信じすぎたことだな」
「まだ私は戦える!!疑似禁術起動ー」
この危機的状況で贋作ちゃんが何を思い、どんな禁術をもって対応しようとしたのか、それは分からない。
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!」
「あ……」
彼女の意志も、彼女の力も行動も。
「『目無し』様……私は……まだぁ」
「久しぶりに素晴らしいショーであった。このまま獣となった小娘を眺めていたいものだが……ふむ、もう2分経つ頃合いか。あまり羽目を外しすぎるとNo1とNo2に締め上げられてしまうのでな」
「こんな所で終わりたくない……」
「そろそろお暇させてもらうとしよう。さらばだ、哀れな偽物の少女よ」
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