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50)媚薬のお味は?
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いくら口癖とはいえ、プレイの初めから何度も注意されていたのに……。覚えの悪い自分に腹が立つ。
そう思うのに、またもや謝罪の言葉を口にしそうになった私は、慌てて口を噤んだ。
どうしたらお許し頂けるかを、熱に浮かされた脳みそを総動員して考えてみるけれど、私に出来ることは黙ってお仕置きを受けることのみだ。
「ど・れ・に・し・よ・う・か・なーっ?」
詩月様は私から離れると、ベッド脇の棚にずらりと並んだ玩具を吟味しておられるようだ。玩具を手に取る彼の表情が楽しげであることが救いだった。
何に使うのかが分からない器具もいくつか混ざっているけれど、詩月様はお優しい方だから、怪我をするほど痛めつけられるようなことは無いだろう。
「これ、使ってみようかな」
「これは……?」
詩月様がお持ちになったのは、小さなピンク色の液体が入った小瓶と、細長いガラス製の大きなスポイトのようなものだった。
「これは媚薬。日和のココが、もっと敏感になっちゃうお薬」
「え……」
詩月様はそう仰りながら、小瓶の中身をスポイトで吸い上げた。
「因みにコレ、甘いらしいよ。味見してみる? 舌、出して」
「え……は、はい」
クスクス笑いながらスポイトの先端を私の口元にお近付けになったので、私は慌てて口を開けて舌を伸ばした。
舌の上にポタポタと液体が落とされた瞬間、私の舌は強い甘みを感じると共に、ジン……と痺れるように熱くなった。飲み込むと喉までがじんわり熱を帯びて、後味に淡い漢方薬のような不思議な風味だけが残る。
「確かに甘い、です」
「ふふ。これは僕が贔屓にしているお店で特注で作らせてる特別製なんだ。日和の体でたっぷり味わってね」
詩月様はそう仰って、その液体をポタポタと天を向いたままの鈴口やその周り、器具に挟まれた乳首へと垂らしていく。
ローションのお陰で口の中ほどの強い刺激はなかったけれど、それでも液体が垂らされた箇所はジンと熱くなり、ゆっくりと皮膚や粘膜に滲みていった。
それほど強い刺激がなかったことに安堵していると、詩月様は再びスポイトに媚薬を吸い上げながら私をチラ見された。
「日和。次は足、自分で抱えて持ち上げてみてよ」
「えっ……?」
「両膝の下に手を入れて、後ろにコロンって倒れる感じ」
なんだか、嫌な予感がする……。
詩月様の指示に従って両足を持ち上げた私は、後ろに倒れる途中で己の体位の恥ずかしさに気がつく。
体育座りのまま後ろに倒れ込むようなその体勢は、詩月様から見ると私の恥ずかしい秘孔が丸見えなのだ。
まさか……詩月様の目的は。
「そのまま動かないで」
慌てて起き上がろうとした私を静止させた詩月様は、細長いスポイトの先端を私に見せつけた。
口元は確かに笑っているのに、目が笑っていない。
支配者階級特有の、有無を言わせないあの視線。
そのスポイトの先端が狙う先……。それは恐らく……。
「日和、顔が引き攣ってる。恥ずかしい? それとも怖い?」
スポイトの先端でツンツンと、焦らすように蟻の門渡りをつつかれる。キュッとお腹に力が入って、良くないとわかっているのに、その先にある蕾にまで力が入ってしまう。
正直に言えば、怖い。
けど……けれど。
「いいえ。私は望んで愛玩奴隷になったのです。念願叶って主人にこうして可愛がって頂いているのに、怖くなど……ありません」
精一杯そう強がって、私は無理矢理微笑みを作った。
私の言葉に少し驚いた様子の詩月様だったけれど、その表情はすぐに不敵な笑みに変わる。
「そう。じゃあココにもたっぷりご馳走してあげる。動かないでね」
そう言われるなり、後孔にヒヤリとした物があてがわれた。その硬質な異物は蕾の中心を押し分けるように、角度を窺いながら、ゆっくりと私の中へと挿入ってくる。
スポイトの先は箸ほどの細さのガラス棒なので、痛みはない。けれども、『窄まりに異物を差し込まれている』……その事実だけで、私の全身が強ばるには十分だった。
やがてその先端から、冷たい液体がゆっくりと吐き出されていく。
排泄器官から冷たい液体を入れられるという初めての感覚は恐怖と羞恥を私に与えた。
私は中に入れられた液体を零さないよう、気を付けながら耐えた。粘膜に触れた液体はじわりと熱を持ち、温もりとなってその中心からお腹の中にじんわりと広がる。
少し怖い未知の液体だと思っていたそれが、思いのほか心地良く感じられたのは──お使いになった詩月様が、とてもお優しい表情をなさっていたからかもしれない。
やがて液体を入れ終えた詩月様が、小さなプラグのようなものを私に手渡してくださった。
「せっかく入れたんだから、零れてこないように栓をして」
子供用のおしゃぶりを少し大きくしたような形状のそれは、栓の部分が柔らかくプニプニとしたもので出来ており、慣らしていない私の秘所へも挿入りそうだ。
詩月様があまり経験のない私の体を配慮して選んでくださったのだろう。
そう思うのに、またもや謝罪の言葉を口にしそうになった私は、慌てて口を噤んだ。
どうしたらお許し頂けるかを、熱に浮かされた脳みそを総動員して考えてみるけれど、私に出来ることは黙ってお仕置きを受けることのみだ。
「ど・れ・に・し・よ・う・か・なーっ?」
詩月様は私から離れると、ベッド脇の棚にずらりと並んだ玩具を吟味しておられるようだ。玩具を手に取る彼の表情が楽しげであることが救いだった。
何に使うのかが分からない器具もいくつか混ざっているけれど、詩月様はお優しい方だから、怪我をするほど痛めつけられるようなことは無いだろう。
「これ、使ってみようかな」
「これは……?」
詩月様がお持ちになったのは、小さなピンク色の液体が入った小瓶と、細長いガラス製の大きなスポイトのようなものだった。
「これは媚薬。日和のココが、もっと敏感になっちゃうお薬」
「え……」
詩月様はそう仰りながら、小瓶の中身をスポイトで吸い上げた。
「因みにコレ、甘いらしいよ。味見してみる? 舌、出して」
「え……は、はい」
クスクス笑いながらスポイトの先端を私の口元にお近付けになったので、私は慌てて口を開けて舌を伸ばした。
舌の上にポタポタと液体が落とされた瞬間、私の舌は強い甘みを感じると共に、ジン……と痺れるように熱くなった。飲み込むと喉までがじんわり熱を帯びて、後味に淡い漢方薬のような不思議な風味だけが残る。
「確かに甘い、です」
「ふふ。これは僕が贔屓にしているお店で特注で作らせてる特別製なんだ。日和の体でたっぷり味わってね」
詩月様はそう仰って、その液体をポタポタと天を向いたままの鈴口やその周り、器具に挟まれた乳首へと垂らしていく。
ローションのお陰で口の中ほどの強い刺激はなかったけれど、それでも液体が垂らされた箇所はジンと熱くなり、ゆっくりと皮膚や粘膜に滲みていった。
それほど強い刺激がなかったことに安堵していると、詩月様は再びスポイトに媚薬を吸い上げながら私をチラ見された。
「日和。次は足、自分で抱えて持ち上げてみてよ」
「えっ……?」
「両膝の下に手を入れて、後ろにコロンって倒れる感じ」
なんだか、嫌な予感がする……。
詩月様の指示に従って両足を持ち上げた私は、後ろに倒れる途中で己の体位の恥ずかしさに気がつく。
体育座りのまま後ろに倒れ込むようなその体勢は、詩月様から見ると私の恥ずかしい秘孔が丸見えなのだ。
まさか……詩月様の目的は。
「そのまま動かないで」
慌てて起き上がろうとした私を静止させた詩月様は、細長いスポイトの先端を私に見せつけた。
口元は確かに笑っているのに、目が笑っていない。
支配者階級特有の、有無を言わせないあの視線。
そのスポイトの先端が狙う先……。それは恐らく……。
「日和、顔が引き攣ってる。恥ずかしい? それとも怖い?」
スポイトの先端でツンツンと、焦らすように蟻の門渡りをつつかれる。キュッとお腹に力が入って、良くないとわかっているのに、その先にある蕾にまで力が入ってしまう。
正直に言えば、怖い。
けど……けれど。
「いいえ。私は望んで愛玩奴隷になったのです。念願叶って主人にこうして可愛がって頂いているのに、怖くなど……ありません」
精一杯そう強がって、私は無理矢理微笑みを作った。
私の言葉に少し驚いた様子の詩月様だったけれど、その表情はすぐに不敵な笑みに変わる。
「そう。じゃあココにもたっぷりご馳走してあげる。動かないでね」
そう言われるなり、後孔にヒヤリとした物があてがわれた。その硬質な異物は蕾の中心を押し分けるように、角度を窺いながら、ゆっくりと私の中へと挿入ってくる。
スポイトの先は箸ほどの細さのガラス棒なので、痛みはない。けれども、『窄まりに異物を差し込まれている』……その事実だけで、私の全身が強ばるには十分だった。
やがてその先端から、冷たい液体がゆっくりと吐き出されていく。
排泄器官から冷たい液体を入れられるという初めての感覚は恐怖と羞恥を私に与えた。
私は中に入れられた液体を零さないよう、気を付けながら耐えた。粘膜に触れた液体はじわりと熱を持ち、温もりとなってその中心からお腹の中にじんわりと広がる。
少し怖い未知の液体だと思っていたそれが、思いのほか心地良く感じられたのは──お使いになった詩月様が、とてもお優しい表情をなさっていたからかもしれない。
やがて液体を入れ終えた詩月様が、小さなプラグのようなものを私に手渡してくださった。
「せっかく入れたんだから、零れてこないように栓をして」
子供用のおしゃぶりを少し大きくしたような形状のそれは、栓の部分が柔らかくプニプニとしたもので出来ており、慣らしていない私の秘所へも挿入りそうだ。
詩月様があまり経験のない私の体を配慮して選んでくださったのだろう。
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