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2章
アナザーゲートキーパーズ 『墓荒らし』
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ユウヤがゆっくりと目を開き白い天井を見渡してから思う
(…ここは?)
ユウヤの視界に 輸血の点滴が落ちる様子が見える ユウヤが思う
(あれは… そうか 俺…)
リョウタの声が聞こえる
「ユウヤさんっ!?」
ユウヤが声の方へ視線を向ける リョウタが悲痛な表情でユウヤを見下ろしている ユウヤが微笑して言う
「リョウタ君」
リョウタが表情を明るめ 安堵と自責の念に辛そうにしながら言う
「よ、良かっ… 良かった…っ!ユウヤさんっ 俺っ…!ユウヤさんまで…っ」
ユウヤが思う
(俺まで…?それは…)
リョウタが涙を堪える ユウヤがリョウタを見て微笑して言う
「怪我は… 治ったかい?リョウタ君?」
リョウタが一瞬呆気に取られてから ぐっと涙を堪えるが堪えきれずに泣きながら言う
「…はいっ …俺はっ …けどっ 俺 止めようと…っ これ以上は駄目だって…っ 頭では分かっていたのにっ 止められなくて…っ それで…っ!」
リョウタが服の袖を使って涙を擦り取る ユウヤが言う
「ああ… いや、しょうがないよ?吸血衝動に駆られ… ちゃっていたんだろ?それは君たちの大先輩でも結構 大変だったから… な?だからさ?」
ユウヤが苦笑して リョウタへ手を向けて言う
「だから もう…」
リョウタがユウヤを見る ユウヤが言う
「そんなに心配してくれてたんだって分かったから もう自分を責めなくて良い …ほら?しょうがない事だろ?失敗は誰にもあるって… それに皆が… 仲間が助けてくれただろ?今回だって」
リョウタがユウヤを見て言う
「皆が…?」
ユウヤが苦笑して言う
「うん 出来れば もう一歩 早く… けど これからは きっと大丈夫だ …それに俺だって もう大丈夫で… …うっ」
ユウヤが起き上がろうとして脱力する リョウタが慌ててユウヤの肩を支えて言う
「ユウヤさんっ 無理しないで!医者が後一歩で やばかったって…っ!」
ユウヤが言う
「後一歩で…?」
ユウヤが思う
(そうだったのか… それなら今度の時は もっと… もう2、3歩 早く止めてもらえる様に 頼んでおこうかな?)
ユウヤが軽く笑って言う
「は… はは… それなら次の時は もう2、3歩って… ん?…リョウタ君?」
ユウヤが言葉の途中で疑問してリョウタを見る リョウタがユウヤを見詰めていた状態から表情を落として言う
「…の時も今回みたいに… 俺が… 病院に連れて行けば」
ユウヤが気付いて思う
(病院に?それは… なら やっぱり?)
リョウタが言う
「父さんを助ける事が出来たのかも しれなかった…っ!」
ユウヤが言う
「リョウタ君…」
リョウタが言う
「ユウヤさん 俺… 自分がヴァンパイアになったって事を最初に父に伝えたんです それで …俺は死ぬつもりでした 弁護士の息子がヴァンパイアになったなんて そんな事 知られたら…っ 父さんも母さんも… 妹たちにだって迷惑になる …だから って… けど、父は ”何か方法があるんじゃないか”って」
ユウヤが反応する リョウタが悲しそうに言う
「それが分かるまで生き続けろって言いました…っ きっと見付かる それまでは何があっても生き続けろって だから… けど、その時 俺はもう耐えられなくてっ 血を吸わないで居る事が限界だったんです…っ それで無理だって答えたら そうしたら…」
ユウヤがリョウタを見て言う
「お父さんは 何て?」
リョウタが言う
「”私の息子を殺す事は 何があっても許さない”って 父は俺に言いました それで…っ」
ユウヤが言う
「自分の血を… 吸えと?」
リョウタが涙を堪えて頷く ユウヤが言う
「そうか… そうだったのか」
ユウヤが思う
(それで…)
リョウタがうつむいて言う
「俺… 怖かったんです… 俺のせいで…っ 俺が やった…って …思ったら怖くなって …だけどっ 吸い取ってしまった血を戻す事も出来ない もう間に合わないと思ったら…っ それで…っ」
ユウヤがリョウタを見詰める リョウタがユウヤへ向いて言う
「ユウヤさん… 俺 父親の血を吸って… そのまま …逃げ出したんです」
ユウヤが思う
(そう言う事だったのか…)
リョウタが言う
「最初はすぐに病院へ連れて行こうと思いました けど…っ 失血性ショック症状が出ていて…っ もう間に合わないって それに… もし俺が病院へ連れて行ったら俺がヴァンパイアだと言う事が…っ それで… それで… どうしたら良いか分からなくなって… うぅ…っ ごめんなさい… ごめんなさい…っ 俺が…っ 俺が父さんを…っ」
リョウタが涙を流す ユウヤが表情を落としリョウタの肩を抱いて言う
「分かった リョウタ君… 辛かったね けど、もう 良いんだ… お父さんだって きっと…」
ユウヤが思う
(リョウタ君のお父さんは自分に出来る事を探したんだ それで目の前で苦しむ自分の息子を前にしたら …俺だって きっと …例え結果が同じだったとしても)
ユウヤが言う
「お父さんはリョウタ君を助けたかったんだ だから… お父さんの意思は俺が継ぐから …これからも俺に力を貸してくれないか?リョウタ君?」
リョウタが弾かれたように顔を上げユウヤを見る ユウヤが微笑して頷く リョウタが泣きながら微笑して言う
「…はいっ!ユウヤさんっ!」
ユウヤが思う
(俺は必ず見付け出さなければいけない… その方法を… リョウタ君のお父さんの為にも …そして今度こそ助けるんだっ 俺の仲間たちを!…ヴァンパイアの皆をっ!)
翌日 警察署
ユウヤが意を決して言う
「お早う御座います!」
ユウヤがフロアへ入って行く ユーノスとAJが顔を上げ AJが慌てて言う
「ユウヤ先輩っ!?」
ユウヤが自分の席に向かいつつ AJへ向いて言う
「ああ、お早うAJ 昨日はありがとな?家まで来てくれたんだって?今朝 妻に聞いたよ」
AJが苦笑して言う
「はい ユーノス警視にユウヤ先輩の家の場所を聞いて… それで もし居なかったら 俺…っ」
AJが一度周囲を気にしてから 小声で言う
「A校のアジトへ… 行くつもりでした ユウヤ先輩あいつらに捕まってるんじゃないかって…っ けど… 調子が悪くて家で休んでるって聞いたんで…」
ユウヤが一瞬反応してから苦笑して言う
「あ… うん そうなんだ その…」
ユウヤが思う
(リマには ただの体調不良で誤魔化せたけど A校のアジトへ行った事が知られているAJには流石に隠し通せない…か?とは言っても その調子が悪くなった理由の方はA校のヴァンパイアが原因… では無いんだけど)
ユウヤが服の上から首を押さえる AJが気付いて言う
「もしかして ですけど?やっぱ?ヴァンパイアに吸われちゃったんですか?それで?」
ユウヤがハッとして自分が首を押さえていることに気付き 苦笑して言う
「あ、ああ… 実は… そうなんだ けど…」
AJが怒って声を上げる
「やっぱりっ!だから言ったんスよっ!俺らも一緒に行くってっ!」
フロアの人々が驚いて顔を向ける ユウヤが驚き呆気に取られた状態から 周囲を見る 周囲の人々が気付き視線を逸らす ユウヤが苦笑してからAJへ向き直る AJが真剣な面持ちでユウヤを見詰めている ユウヤが思う
(AJ… 本気で俺を心配してくれていたんだな…?)
ユウヤが気を取り直して言う
「ああ… ありがとうAJ 俺を心配してくれて」
AJが言う
「当たり前じゃないッスかっ?滅茶苦茶心配しましたよっ ユウヤ先輩に何かあったら1人で行かせた俺の責任だって…っ!マジ本気で!心配しましたっ!それにユーノス警視だって!」
ユウヤが気付きユーノスへ向く ユーノスがユウヤの視線に気付き苦笑して頷く ユウヤが苦笑して思う
(そうか… そうだよな?このご時世に1人でパトロールに出た俺が戻って来なかったとなれば)
ユウヤが席を立ってAJへ言う
「分かった 本当に心配をかけて ごめん 悪かったよ それからユーノス警視にも改めて挨拶をして来るから」
AJが苦笑して言う
「はい そうッスね… あ、けど俺も… あの… サーセン… いや、すみませんでした ちょっと 言い過ぎた かも…?」
ユウヤが言う
「いや ありがとう AJに本気で心配してもらえて俺は嬉しいよ?」
AJが一瞬驚いて言う
「へ?」
ユウヤが軽く微笑して言う
「それじゃ」
ユウヤがユーノスの下へ向かう AJがユウヤの背を視線で追いつつも頬を染めて言う
「お… 俺が…?」
AJが視線を泳がせる ヴァンパイアAが顔を出して言う
「何 照れてんだよ?見ててチョー恥じぃんだけど?」
AJが衝撃を受けて言う
「うっ!?うるせぇよっ!?ヴァンパイアっ!」
ヴァンパイアAが言う
「あ~ 恥じぃ 恥じぃ?」
AJが赤面して怒って言う
「だ、だだだだだっ!大体 お前らヴァンパイアが…っ」
ユウヤがユーノスのデスクの前に立って言う
「ユーノス警視 昨日は申し訳ありませんでした 連絡にも寄らずに勝手に自宅へ帰ってしまいまして」
ユーノスが言う
「いや、体調不良と言う事であれば仕方が無い 病院へは行ったのか?」
ユウヤが言う
「はい、病院で治療を受けてから 一度 署へ戻るつもりだったのですが…」
ユウヤが思う
(輸血を受けたとは言え 結局 俺は自分の足で立つ事も出来なくてリョウタ君に支えられて家へ戻ったんだ あの状態じゃ… それにリョウタ君は現在捜索願が出されている少年の1人だ その彼と一緒に ここへ来る事なんて出来なかった訳で…)
ユウヤが言う
「…すみません」
ユウヤの手が無意識に首へ向かおうとする ユウヤがハッと気付いて手を戻して思う
(…あっ まずい また無意識に手が …ちょっと傷が痛むせいで その話になると つい…)
ユーノスが言う
「…吸血された傷が痛むのかね?」
ユウヤが驚いてユーノスを見る ユーノスが苦笑して言う
「これでも私は長年ヴァンパイアと関わっていた警官だ 若く経験の浅いヴァンパイアほど獲物に傷を負わせ そして 一度 牙を立てた獲物を取り逃がす事も多い …例の少年ヴァンパイアたちと関わって来たのだろう?」
ユウヤが呆気に取られた状態から 観念して言う
「は、はい… … …しかしっ!その…っ」
ユウヤが意を決して言う
「これは襲われたのではなくて その… 俺の仲間になってくれた ヴァンパイアにお礼として… しかし、ユーノス警視の仰る通り 彼はまだ未熟なヴァンパイアなので少し… 多く吸われてしまいまして それで…」
ユウヤが首を押さえて苦笑する ユーノスが苦笑して言う
「…そうか ユウヤ巡査らしいと言えば それまでだが …余り無茶はするなよ?」
ユウヤが言う
「はい、有難う御座います」
ユーノスが言う
「それで?本当に大丈夫なのか?体調は?」
ユウヤが言う
「はい 少し貧血ですが それ以外に外傷などはありませんので」
ユーノスが言う
「そうか では… 今日の所は署内で事務処理などの軽い業務を…」
ユウヤが言う
「あ、いえっ ユーノス警視 実は」
ユーノスが疑問する ユウヤが気を取り直して言う
「今日、これから捜索願の出されている学生たちの親御さんらへ 改めて事情聴取を行いたいのですが許可を頂けますか?」
ユーノスがユウヤから書類を受け取り確認してからユウヤへ言う
「ふむ… そうと言うのであれば そちらは構わないが捜索願の出されている学生たちと一言に言っても多いが候補は絞られているのか?」
ユウヤが言う
「はい、B校の学生たちの親御さんらへ…」
ユーノスが疑問して言う
「B校の?ユウヤ巡査にはA校の学生やその周囲の管轄を任せていた筈だが?」
ユウヤがハッとして言う
「え…?あっ!?は、はいっ それは…っ!」
ユウヤが思う
(しまったっ!元々俺は A校の管轄だったのに B校の担当だったAJから彼らのアジトの話を聞いて それで俺はB校のリョウタ君たちと知り合った …けど、その事をユーノス警視に話すとなれば結果として現在捜索願の出されている学生たちの… ヴァンパイアたちの隠れ家を知らせる事になってしまう…っ どうするっ!?)
ユウヤが言う
「えっと…っ 俺…っ いや、自分が受け持ったA校の学生たちの事も気になりますが 自分の相方のAJ巡査のB校の方が 捜索願の出されている学生が多い様なので…っ 今日の所は 2人で!そちらを優先してみようかとっ!?」
ユーノスが書類を取り出し確認して言う
「ふむ なるほどな…?確かに こちらの学校からの捜索願は多く出されているからな?数を優先すると言うのも悪くは無いが…」
ユウヤが気を取り直して言う
「それからユーノス警視 彼らの親御さんらから話を聞く際には先日警視から伺った例の招待状の話も聞いてみようと思うのですが」
ユーノスが言う
「うん?ああ、そうだな?招待状を受け取っていたのか否かを聞いておくのは今後の捜査にも役に立つだろう」
ユウヤが思う
(14年前までは貴族が居た あの城へ現行ヴァンパイアとなった彼らが呼ばれていたと言う事が分かれば そして あの貴族たちの手によって…っ!)
ユウヤがふと気付いて言う
「…って?あの… ユーノス警視?ちなみに どう言った状態が通常なのでしょうか?招待状を受けて向かった城では 一体 何が…?」
ユウヤが思う
(そうだ 城からの招待状はユーノス警視も35年前に ご自分の息子さん宛ての物を受け取ったと言っていた それなら)
ユウヤが言う
「警視も息子さんを連れて城へ向かわれたのですよね?」
ユウヤが思う
(しかし、ユーノス警視の息子さんはヴァンパイアにはならなかった… それは何故だ?貴族の城へ向かっても人によってはヴァンパイアにはならなかった…?)
ユーノスが言う
「そうだな、だが招かれた城で何があったのか… もしくは何をされたのかは私には分からんのだよ」
ユウヤが疑問して言う
「え?分からない?」
ユーノスが言う
「ああ、私は扉の外で待たされて居たんだ 息子だけを城のメイドへ預けた状態で」
ユウヤが言う
「それでは…っ」
ユウヤが思う
(それではB校の彼らの親御さんから話を聞いたとしても彼らがヴァンパイアにされた理由へは繋がらないかもしれない)
ユーノスが言う
「時間はどれほどだったか …気持ちの上ではとても長いものだったが それでも実際は15分程度だったと思う 再び そのメイドが現れ息子を私へ返し …それだけだったよ」
ユウヤが言う
「それだけ… ですか?では何か他には?戻された息子さんの状態などは!?」
ユーノスが言う
「ああ、何しろ兼ねてよりヴァンパイアが居ると噂がされていた城だ 私も返された息子の首や体を確認したが吸血痕などは無かったし何かを注射されたような痕なども無かった」
ユウヤが呆気に取られてから言う
「そう… でしたか…」
ユウヤが首に手を当てながら思う
(ヴァンパイアの吸血痕はもちろん 注射やその他の痕も無かったとなれば… うん?では それこそがヴァンパイアにされなかったと言う状態なのか?それなら城へ連れて行った親御さんたちから返された子供たちの状況を改めて確認すれば そこに何か証拠があるという可能性も!?)
ユーノスが言う
「だからこそ 私もアニータさんから詳しい話を聞きたかったのだが 今はこの街はもちろん 他の街に置いても城へ仕えていた者へ連絡を取られないかと調べを進めている所だ 見付かれば再びユウヤ巡査へも知らせよう」
ユウヤが言う
「はい 有難う御座います…」
ユウヤが思う
(…いや 何だか申し訳ないな?ユーノス警視は俺へも情報を提供してくれると言ってくれているのに 俺は…)
ユウヤが視線を落とす ユーノスが苦笑して言う
「捜査の為に仕方無しと情報を伏せる事は必要な事だ話せる時に伝えてくれれば それで良い」
ユウヤが驚いてユーノスを見る ユーノスが微笑して言う
「ユウヤ巡査の働きに 私も期待をしているからな?」
ユウヤが微笑して言う
「はいっ!有難う御座います!頑張りますっ!」
ユウヤが思う
(なんだ 俺の悩みなんて とっくに気付かれていたのか それ所か俺を信用して期待までしてくれている)
ユーノスが頷いて言う
「うむ」
ユウヤが微笑して思う
(よしっ そうとなれば!)
ユウヤが敬礼して立ち去りながら思う
(俺は俺のやり方で精一杯やろう!俺に期待してくれているユーノス警視の為にもっ!)
ユウヤが席へ戻り荷物を取る AJが気付いて言う
「ユウヤ先輩?どっか行くんスか?」
ユウヤが気付いて言う
「うん、これからすぐ B校の…」
AJが立ち上がりながら言う
「それなら俺も同行しますよっ!?それからアイツもっ!」
簡易応接所のソファに寝転んでいたヴァンパイアAが 片目を開けて言う
「んあ?どっか行くのか?」
ユウヤが言う
「いや、今行くのは その彼らの親御さんの所だから」
AJが言う
「親御さんの?」
ユウヤが言う
「ああ 彼らの親御さんへ聞き取り調査へ行って来るだけだ だから今回は心配は無いから」
AJが言う
「そうは言っても奴らに関係する所に行くんッスから そうとなればアイツは連れて行かなくても俺は行きますよ!?」
ユウヤが思う
(え?困ったな… 本当は俺1人で行きたいんだけど AJにはB校の皆の事は話してないもんな?)
ユウヤが苦笑して言う
「…いや、そうは言ってもAJの その書類の山は まだ終わらないだろう?」
ユウヤが書類の山を示す AJが言う
「戻ってから やりますっ!」
AJが装備を整え始める ユウヤが言う
「けど… えっと…」
ヴァンパイアAが言う
「おい?結局 行くのか行かないのかハッキリしろよ?」
AJが言う
「どっちにしても お前は留守番!」
ヴァンパイアAが不満そうに言う
「はぁあっ!?留守番って…?お前が行くってぇなら俺も行くぜ?」
AJが言う
「え?付いて来たって何も面白い事なんて無いぞ?そこでそのままエロ本でも読んでる方が面白いだろ?」
AJがヴァンパイアAの手にある本とテーブルに置かれているエロ本の山を示す ユウヤが苦笑して思う
(ここ一応 警察署なんだけどな…?)
ヴァンパイアAが手にしていた本を放りながら言う
「そいつは戻ってからヤル!」
AJが言う
「え!?…んじゃ えっと…?」
ヴァンパイアAがAJの下へ向かいながら言う
「大体 俺が警察署になんか居るのだって お前の近くに居る事が目的だってぇのに その お前が居なくて俺がここで留守番してるんじゃ意味がねぇだろ?」
AJが呆気に取られて言う
「え?何?お前そんなに俺の事が好きだったのか?悪いけど俺そっちの趣味とかねぇから?」
ヴァンパイアAが衝撃を受けて言う
「ちげぇよっ!馬鹿っ!」
AJが言う
「じゃあ 何だよ?」
ヴァンパイアAが言う
「だから お前は俺の…っ!」
ユウヤが呆気に取られていた状態から苦笑して言う
「そうだよな?大切な自分の獲物が 他のヴァンパイアに襲われたら困るもんな?」
AJが言う
「え?それって…?ユウヤ先輩?」
ヴァンパイアAが笑んで言う
「そう!そう言う事だ 流石 分かってんじゃねぇか?センパイ?」
ユウヤが思う
(ヴァンパイアが考える事は同じだ… 彼らにとっての獲物とは…)
AJが疑問して言う
「え?つまり…?」
ヴァンパイアAが言う
「つまり お前に何かあったら俺の飯が減っちまうだろ?だから他のヴァンパイアに食われねぇ様に見張ってるんだよ?」
ユウヤが思う
(飯… なのか?じゃぁ その為に?人間に戻りたいと思うリョウタ君たちとは違って他のヴァンパイアにとっての人間は やっぱり それだけの存在なのか?)
ヴァンパイアAが唇を舐める AJが言う
「それはそうでも俺を見て飯って言うなよっ ヴァンパイアっ!」
ヴァンパイアAが言う
「るせぇっ!」
ユウヤが苦笑する
車内
AJが言う
「えっ!?B校の奴らと!?」
ユウヤが言う
「うん 俺も仲間にしてもらった …って言うのかな?だから今日は…」
ユウヤが思う
(出来れば隠して置きたかったけどAJは俺の相方だし それに これ以上はもう隠し通す事は出来ない …AJにはヴァンパイアの相棒が居る 俺がこれからB校の皆と会えば俺の体には きっと彼らヴァンパイアの匂いが付く …それに気付かれて変な誤解を招く位なら)
ユウヤが言う
「だから これからは必要があれば また彼らの下へ行く事もあるから… 俺から彼らの匂いなんかがしても気にしないでくれ …な?えっと… ヴァ、ヴァンパイア君?」
ヴァンパイアAが言う
「は?匂い?」
ユウヤが言う
「うん ヴァンパイアは嗅覚も優れているだろう?それで… えっと?臭いと言ってもヴァンパイアだけが分かる香水の様なものだって言ってたけど?」
ヴァンパイアAが疑問しながらユウヤの匂いを嗅いで言う
「はぁ?香水ねぇ…?クンクン… ふん…?分かんねぇけど まぁ良いやアンタが何処の誰に吸われても俺には関係ねぇし?」
ユウヤが衝撃を受け苦笑して言う
「うっ… そ、そう?それなら まぁ…?」
ユウヤが思う
(それじゃ俺がAJへ暴露した意味も無かったって事か…?は…はは…)
ユウヤが気を取り直し言う
「ま、まぁ 良いか?…で、話を戻すけど 俺がこれから向かう先は既にヴァンパイアとなっている事が確認されている彼らの親御さんたちの所で 俺は… ユーノス警視から聞いた少し特別な事を聞かなくてはいけないんだ それで… 悪いけど そこへは2人を連れて行く事は」
ユウヤが思う
(いくらAJでも俺の事なら兎も角ユーノス警視から口止めされている事まで教える訳には行かないからな…?)
AJが言う
「分かりました!それじゃ俺らはその間は… 俺らだけでパトロールでもして置きますんでユウヤ先輩は行って来て下さいッス」
ユウヤがAJを見る AJが微笑して一度ユウヤを見る ユウヤが苦笑して言う
「…悪いな?俺としては本当は話したいんだけど… あ、後 B校の彼らとの話は そのユーノス警視にも話していない事だから…」
AJが言う
「分かってますって!ユウヤ先輩!俺らを信頼して教えてくれたんでしょう?だったら それを不意になんてしませんって!…な?ヴァンパイア?」
ユウヤが衝撃を受ける ヴァンパイアAが不満そうに言う
「はぁ?良く分かんねぇけど俺にはカンケーねぇし?」
ユウヤが苦笑して言う
「そうだよな?君は君の獲物であるAJを守る為に同行しているだけだもんな?」
ヴァンパイアAが言う
「まぁな?後は暇潰し?」
ユウヤが苦笑して言う
「ひ、暇潰し…」
ユウヤが思う
(俺たちが今携わっている事件は ある意味 人類の存亡に関わるほどの重大事件だと思うんだけど それに暇潰しで…)
ユウヤが苦笑して言う
「ま、まぁ… 良っか…?」
パトカーが1件の家の前の近くに止まり ユウヤを下ろして発車する ユウヤが建物を見上げてから歩いて向かう
少女A宅
室内に通されたユウヤが言う
「御忙しい所 申し訳ありません 自分は…」
母親が振り向いて言う
「それで娘の消息は まだ掴めていないのですか?先日も あの子の行きそうな場所に心当たりは無いかとのお話を他の警察の方と致しましたが?」
ユウヤが気付いて思う
(他の警察の…?そうか この地域の担当の誰かが話を聞きに来ていたんだな?知らなかった… けど、ここは一先ず)
ユウヤが言う
「…はい 申し訳ありませんメルス街警察一同 一刻も速く発見をと日々捜索を行っておりますが… 生憎」
ユウヤが思う
(本当は俺だけは彼らの居場所を知っている… だけど他の警察は知らないとなれば今は こうと答えるのが通常である筈だ)
母親が不安げに息を吐いて言う
「…そうですか」
ユウヤが思う
(自分の子供が行方不明となれば どれだけ胸が痛いかは同じ子供を持つ親としては分かるつもりだ けど… 今は仕方が無い)
ユウヤが気を取り直して言う
「…そこで、そちらの捜索をより進める為にも1つお伺いしたい事があるのですが宜しいでしょうか?」
母親が言う
「はい… と、申しましても あの子の事で私の分かる事は もう全て警察の方に お話致しましたが?」
ユウヤが言う
「では もし、重複してしまいましたら申し訳ありません 少し古い話になるのですが娘さんが2歳頃の事です」
母親が疑問して言う
「え?あの子が2歳の頃?」
ユウヤが言う
「はい、その頃には まだこの街にも貴族が… メルス城にナラーシャナラーシャ公爵と言う貴族が居た頃です …覚えていらっしゃいますか?」
母親が言う
「ええ もちろんです それに あの子が2歳の頃と言うと丁度 その侯爵が退治された頃ですわ」
ユウヤが言う
「はい そうですね?しかし、同時に その頃に娘さん宛てに公爵からの… 城への招待状が 届いていたかと思うのですが…っ どうでしょう?」
母親が言う
「招待状…?」
母親が少し考えてから言う
「…ああ、そう言えば ありましたわね?」
ユウヤが反応して思う
(受け取っていたっ!?それじゃ やっぱり それで…っ!?)
ユウヤが言う
「ではっ …娘さんを城へ連れて行ったのですねっ!?」
ユウヤが思う
(そして城の貴族に…っ!?もしくは…っ!)
母親が言う
「いいえ?」
ユウヤが驚き呆気に取られて言う
「…えっ?」
母親が言う
「その前にゲートキーパーズが侯爵を退治して下さいましたから」
ユウヤが言う
「あ…っ そうでしたか… では… 娘さんを連れて行っては… …いない?」
ユウヤが思う
(その前に俺たちが…?それなら…?)
母親が言う
「ええ、招待状は受け取りましたが あの子を お城へは連れて行かずに済みました」
ユウヤが呆気に取られて言う
「そ、そんな…?それじゃ どうして?」
母親が言う
「え…?」
ユウヤがハッとして言う
「あっ い、いえっ 失礼しましたっ!…えっと それでは…っ」
ユウヤが思う
(どう言う事だ…っ!?)
少女B宅
ユウヤが驚いて言う
「連れて行っていないっ!?」
母親が言う
「ええ 連れて行っていません 招待状の日時の数日前に侯爵が捕まりましたから 侯爵の居ない城へ招待状を持って行ったとしても歓迎して下さる筈のその侯爵様が居ないのでは意味が無いでしょう?招待状には侯爵のお名前がありましたし?」
ユウヤが言う
「そ、そうですか それは… そうですね?」
ユウヤが思う
(彼女も招待状を受け取っていたが城へは向かわなかった …それでは!?)
少年B宅
母親が言う
「ええ まったく!ゲートキーパーズだか何だかのお陰で折角のご招待が不意になってしまったのよ!?」
ユウヤが苦笑して言う
「す、すみませんでした…」
母親が言う
「ええ?何ですって?」
ユウヤがハッとして言う
「ああっ いえっ!?何でも…っ つ、つい…」
ユウヤが思う
(俺がそのゲートキーパーズのメンバーだったって事は伏せて置こう… これは必要な事 として…?)
母親が言う
「それでも万が一と言う事もありますから?招待状の日時には 私は あの子を連れて行ったのだけど門前で警察に追い返されてしまいましたわっ もうこの城には誰も居ないって… もしかしたら後一歩で あの子が あの城の主になっていたかもしれなかったと言うのに本当に残念ですわっ!」
ユウヤが呆気に取られてから苦笑して言う
「あの城の主に…?いや それは」
ユウヤが思う
(無いと思うんだけどな…?)
母親が言う
「はい?何ですのっ!?」
ユウヤが慌てて言う
「あっ い、いえっ!…で、では」
ユウヤが家から出て来て一息吐いて言う
「ふぅ…」
ユウヤが思う
(結局 貴族の城で何をしていた… されていたのかは分からなかった …にしても あの城へ呼ばれた事を喜んでいた人も居たんだな?…ゲートキーパーズの活躍は当時も極秘裏にされていた けど手段やアノ事は兎も角として貴族を退治した事に関してだけを言えば 俺は正義の味方だと思っていたのだけれど…)
ユウヤが苦笑して言う
「まさか14年以上経った今になって責められるなんてな?はは…」
ユウヤが資料を取り出しながら言う
「さて… 次は…?」
ユウヤが見ている資料の文字がぼやける ユウヤが疑問して思う
(あれ?文字が…?いや?視界が?)
ユウヤが資料から顔を上げて辺りを見る 周囲の景色がぼやけて回転する ユウヤが表情をしかめて近くの壁で身を支えてから 手で顔を覆って思う
(まずいな… やっぱりまだ調子が悪いみたいだ 昨日からずっと気になっていた事を確認出来たと思ったら気が抜けたのか?けど、まだ何も解決していない… むしろ謎は深まって… もっと調べないといけないのに…)
ユウヤがその場にしゃがみ込む 遠くからパトカーがやって来て ユウヤの近くに止まり AJが慌てて駆け寄って来て言う
「ユウヤ先輩っ!」
ユウヤが顔を向け 苦笑して言う
「ああ… 有難うAJ それじゃ次は11番ストリートの…」
AJが怒って言う
「何言ってるんスかっ!?顔色真っ青ッスよ!家へ送りますから 今日はもう休んで下さい」
ユウヤが言う
「いや、本当に… もっと調べなくちゃいけないんだ 解明すると思っていた事へ むしろ逆の答えが返って来てしまって… これをハッキリさせないと… 休むに休めないんだよ」
ユウヤが思う
(リョウタ君たちの為にも… 早く俺が…)
AJが言う
「城への招待状の話ならっ 俺が代わりに聞いて来ますからっ!」
ユウヤが驚いてAJを見る AJが表情を困らせて言う
「…すみません 何か協力したいと思って… ユウヤ先輩が親御さんたちに何を聞いているのか …あいつの耳を使って聞いてもらっちゃいました」
ユウヤが顔を向ける ヴァンパイアAがぷいっと顔を背ける ユウヤが苦笑して言う
「そうか… 分かった」
AJが言う
「勝手な事して すみません… けど 俺 絶対に他の連中には言いませんしっ あいつにも言っちゃ駄目だって言って有ります!もし言ったら もう餌はやらないからってっ だから大丈夫ですからっ!」
ユウヤが苦笑して言う
「うん それなら… きっと大丈夫だな?それに… ごめんな?俺の方こそAJに隠していて…」
AJが苦笑して言う
「そんなの構わないッスよ 俺は まだまだ ひよっ子ですから… ユウヤ先輩に信頼してもらえるように もっと頑張りますよ!」
ユウヤが微笑する AJが微笑を返した後 ユウヤへ肩を貸して車へ連れて行く
ユウヤの家
ユウヤがベッドに寝ている その部屋のドアを閉めて リマが振り返って言う
「もう だから無理だって言ったのに… ごめんなさいね AJさん?昨日は心配を掛けて家まで来てもらった上に今日は今日で送り届けさせちゃって」
AJがハッとして 慌てて言う
「あ!い、いえっ!その…っ 心配はしましたけどっ ユウヤ先輩は俺の尊敬する大先輩ッスからっ 俺に出来る事でしたら何でもっ!」
リマが微笑して言う
「貴方の様な後輩が一緒に居てくれるなら私も安心だわ?…彼、昔から何でも一人で抱え込んで無理しちゃうから心配していたの 今回もまたヴァンパイアに関係する事件でしょ?だから無茶をするんじゃないかって…」
AJが言う
「あ~… 確かに今回の事件にはユウヤ先輩 すげぇ気合入ってますよね?それまでは~ どちらかと言えば警察官のお手本的な… 真面目っちゃ真面目なんだけど… なんっつーか… 何処か冷めた感じでした けど…」
リマが疑問して言う
「けど?」
AJが微笑して言う
「今は傍から見ても すげぇって思います!やる事も それをやり遂げる事も!だからっ 俺も何でも良いから手伝いたいって… マジで思ってます!」
リマが微笑して言う
「ありがとう AJさん」
AJがハッとして頬を赤らめ慌てて言う
「…って、てて って言ってもっ!?俺 今までが全然 不真面目だったんでっ 手伝おうにも 何したら良いのかって… あ!ああっ!そ、そうだった!聞き込みに行くんだったっ!ユウヤ先輩の代わりに!」
リマが軽く笑って言う
「ふふ…っ それじゃAJさん 彼の代行をよろしくね?頑張って?」
AJが敬礼して言う
「はいっ!AJ巡査 行って参りますっ!」
リマが微笑して言う
「気を付けてね?」
AJが家を出る 家の外に居たヴァンパイアAが言う
「顔 すっげ~ 赤ぇ~けど?」
AJがパトカーのドアを開けながら言う
「るっせ~よっ ほっとけっ」
ヴァンパイアAが助手席に入りながら言う
「はぁ?もしかして あのセンパイの女に惚れてるとか?」
AJが顔を赤らめて言う
「リマさん… マジで美人だからなぁ… 昨日に続いて2回目だけどホント緊張しちゃうよ…」
ヴァンパイアAが呆気に取られて言う
「美人っつっても BBAだろ?何しろ あのパイセンの相手なんだからよ?」
AJが言う
「ばーか 知らないのか?ユウヤ先輩の奥さんであるリマさんは元モデルで この街で一番の美女って言われてたんだぜ?確かに 俺やお前よりずっと年上だけどさ?噂通り… いや、それ以上だって!」
ヴァンパイアAが言う
「…へぇ?そんな美人なのか?…この女より?」
ヴァンパイアAがエロ本を見せる AJが言う
「断然上!」
ヴァンパイアAがエロ本を見て言う
「マ、マジかよっ!?…なんだよ俺も付いて行けば良かった…っ」
AJが言う
「そのリマさんに 頑張ってね?って言われたもんな!?頑張んなきゃなぁあっ!」
AJが車のエンジンを掛ける AJが後部座席で寝転がりながら言う
「あ~ けど この女より良い女だったら 俺 耐え切れなくて …吸っちまうかもな?そうなると面倒だから やっぱ行かなくて正解だった」
AJが気付いて言う
「うん?…そうか?もしかして?…それで?」
ヴァンパイアAが疑問して言う
「あぁ?」
AJが苦笑して言う
「いや、ユウヤ先輩が気合入っている理由さ?もしかして… 愛する奥さんをヴァンパイアの牙から守る為ー!…だったりして?」
ヴァンパイアAが言う
「はぁ…?まぁ そうなのか?だとしたら俺が吸い付いたりしたら今度こそ あのヴァンパイア殺しの薬でやられるかもな?…止めとこ」
AJがヴァンパイアAをチラッと見て言う
「その前に… んな事したら マジ2度と餌はやらねぇからな?ヴァンパイア」
ヴァンパイアAが苦笑して言う
「だったら無理やりにでも吸い取ってやるぜ?」
AJが言う
「俺にだって手段はある …ヴァンパイアは死んだ人間の血は吸わないんだろ?」
ヴァンパイアAが一瞬驚いてAJを見る AJが言う
「ユウヤ先輩ほどじゃなくても それくらいの覚悟は俺にだってあるんだよ」
ヴァンパイアAがAJを見る AJは正面を向いたまま運転している ヴァンパイアAが密かに苦笑してから言う
「…へぇ?…見直した」
AJが聞こえずに疑問して言う
「え?何だって?」
ヴァンパイアAが呆れた様子で言う
「似合わねぇって言ったんだ!」
AJが衝撃を受けて言う
「あっ!この野郎っ!言ったなぁ!?人の決意をっ!」
AJとヴァンパイアAが笑う
意識の中
少女Aの母親が言う
『いいえ?』
ユウヤが驚き呆気に取られて言う
『…えっ?』
母親が言う
『その前にゲートキーパーズが侯爵を退治してくれましたから』
ユウヤが驚いて言う
『連れて行っていないっ!?』
少女Bの母親が言う
『ええ 連れて行っていません招待状の日時の数日前に侯爵が捕まりましたから…』
少年Bの母親が言う
『ええ まったく!ゲートキーパーズだか何だかのお陰で 折角のご招待が不意になってしまったのよ!?それでも万が一と言う事もありますから?招待状の日時には私は あの子を連れて行ったのだけど門前で警察に追い返されてしまいましたわっ』
ユウヤが思う
(彼らは3人とも城からの招待状を受け取っていたけれど城には行って居なかった… いや、行ったとしても門前で警察に追い返された… つまり、貴族やその貴族と共に居たであろう ヴァンパイアとは接触していなかった)
少女Aの母親が言う
『ヴァンパイアに?…いいえ私は会った事はありませんわ もちろん子供も… 丁度 先日、夫ともヴァンパイアは見た事も無かった という話をした所ですわ』
少女Bの母親が言う
『ええ ありません …それはもちろん私の意識のありませんでした幼少の頃と言うのは分かりませんよ?それでも あの子に関しては女の子でしたからね?余計 外へ出す時には気を付けていましたから 貴族やヴァンパイアの目に触れないようにと…』
少年Bの母親が言う
『ヴァンパイアに?さぁ どうかしら?少なくとも私は認識していませんでしたわ …大体 それほど多くのヴァンパイアが本当に14年前までには居たのかしら?』
ユウヤが思う
(それ所か彼らの親御さんたちも完全にとは言い切れなくともヴァンパイアとは接触していなかった… 分からない それじゃ どうして?彼ら少年少女たちが突然ヴァンパイアになってしまったんだ?現状 確認が取られているヴァンパイアは皆16歳から17歳… 何故15歳や18歳は居ない?)
ユウヤが思う
(ヴァンパイアや貴族が居たのは14年前までだ それは間違いない貴族の多くは皆ゲートキーパーズの活躍で捕らえられ そしてヴァンパイアは… あの作戦で殲滅させた …居なくなったんだ1人残らず …それなら もう人間の子供をヴァンパイアにする事は出来ないはず …ん?い 何故?…そもそも どうやって人間をヴァンパイアにしていたんだ?その方法は…?)
ユウヤの意識の中 ユーノスが書類をデスクへ置いて言う
『残念ながらラウンスターク家の元貴族たちへの面会は叶わなかった』
ユウヤが言う
『そんなっ!?何故ですか!?事は我々人間の存亡に関わる程の事態だと言うのにっ!?』
ユーノスが言う
『うむ、恐らく その認識が上の者には無いのだろう』
ユウヤが言う
『え…?』
ユーノスが言う
『警察のトップ辺りともなるとな?そう言った事には興味を向けられなくなるらしい』
ユウヤが呆気に取られて言う
『”そう言った事には”って?それ以上の事なんて何かあると言うんですかっ!?』
ユーノスが苦笑して言う
『そうだな?そうと思うのが私やユウヤ巡査の限界なのだろう …もしくは彼らも以前までは そうであったのだろうか…?権力とは恐ろしいものだ』
ユウヤが言う
『理解出来ません』
ユーノスが苦笑してから言う
『ああ、それで良い つまり この事件は我々だけで調べ上げる他に無いのだよユウヤ巡査』
ユウヤが視線を強める
ユウヤが思う
(現行 拘留所や警察上層の息の掛かっている場所に居る元貴族の彼らから その方法は確認出来ないユーノス警視は引き続きアニータさんの様な元城抱えの一般市民を探すと言っていた… 俺は…?俺はどうしたら良い?俺に出来る事は…?)
ユウヤの意識に ゲートキーパーズの仲間たちの姿が見え ユウヤが表情を苦しめて思う
(あの頃に戻れたら…っ 人間の仲間と一緒にヴァンパイアの仲間も居た …それは今も同じになった けどっ だけど…っ)
ユウヤの意識にヴィンの姿が映り微笑する ユウヤが思う
(ヴィン… 教えて下さい あの城では何が行われていたのですか?俺はどうしたら?…なんて 今 貴方に聞けたら どんなに楽だっただろう?俺はずっと貴方に頼っていた その貴方を裏切った後でも ずっと… しかし今はもう どんなに助けを求めたくても… あぁ、俺はまだ甘えている つくづく情けない こんな俺じゃ もし 今 貴方に会ったとしても貴方はもう…)
ヴィンが微笑する ユウヤが思う
(…いや もしかしたら… また助けてくれるのかな?ヴィンはとても優しいヴァンパイアだった そして…)
ユウヤが苦笑して言う
『ヴィンは凄いですね?とても俺ら人間には敵いそうにありません…』
ヴィンが苦笑して言う
『そうでもないさ 私も元は電波障害の謎を解こうとしていた唯の人間だった』
ユウヤが思う
(その人間だった貴方はどうして…?本当にあの時に聞いて置けばと何度嘆いても これが…)
ヴィンが言う
『ああ… 人であろうとヴァンパイアであろうと何も変わらない結果が全てだ …と、それに気付いた時には遅かったな …私は失敗だった』
ユウヤが呆気に取られて言う
『え…?失敗?』
ユウヤが思う
(俺も… 失敗だった そして… もう…)
ヴィンがユウヤを見て苦笑する ユウヤが言う
『そんな …どうしてですか?ヴィンは色々な薬を作れたり今回の様に同じ能力を持ったヴァンパイアの力を抑える事だって出来て…っ それに…』
ユウヤがハッとして言う
『そ、そうですよ!ディークを!彼を助ける時だってっ ヴィンの知識や技術で…っ!そのお陰で!』
ユウヤがハッとする
ヴィンが言う
『ああ、彼は しばらく休ませればヴァンパイアとして力を取り戻す …そうだな ユウヤがいつか必要とした時にでも起しに行くと良いだろう』
ユウヤが目を覚まして言う
「彼を起こしに!?」
ユウヤが思う
(そうだっ ディークはっ!?)
ユウヤがベッドを飛び出す
ユウヤの家の前
パトカーが止まっていて AJが驚いて言う
「えぇえっ!?今度は飛び出して行っちゃったんッスかぁあっ!?」
リマが苦笑して言う
「そうなのよ 本当に突然…」
AJが呆気に取られた後 困って言う
「えっと… そ、それじゃぁ?何処へ行ったのか?…なんて事も?」
リマが言う
「ええ、言葉を交わす間も無く大急ぎで行っちゃったものだから」
AJが困りながら言う
「はぁ~ そうッスか… そんな状態じゃ何処へ向かったのかの検討も付かないッスよね?うん?…もしかしてまたB校の連中の所か?」
リマが言う
「本当に何処へ行っちゃったのかしら?…スコップなんて持って?」
AJが呆気に取られて言う
「は?スコップ?」
墓地
所々で墓参りをしている人々が居る ユウヤが一角を見て思う
(確か あの辺りだ… …けど)
ユウヤが周囲を見渡して思う
(流石に人が居る状態じゃ墓を掘り返す訳には行かないよな?いくら警官の格好でも墓荒らしか何かと勘違いされる可能性もあるから もっと人が減ってから…)
ユウヤが言う
「…にしても?」
ユウヤが思う
(今日はやけに墓参りをする人が多い様な気がするけど …気のせいか?今って特に そんな時期と言う事も無かったよな?)
ユウヤの近くを墓参りの男女が通る ユウヤが思わずスコップを隠して身を潜める 墓参りの女が手を合わせながら言う
「ご先祖様… どうかお願いします 例え… 例え あの子がヴァンパイアになってしまったのだとしても警察には見付からない様に… どうか どうか… うぅ…」
ユウヤが反応して身を潜めて伺う 墓参りの男が言う
「何言ってるんだ アイツがヴァンパイアなんかに なっている筈が無いだろう?それに… もし そうとなってしまったなら警察から逃れるなんて事は出来ないさ 警察が本気になれば また14年前の様に人間を安全な場所へ隔離してヴァンパイアだけを殲滅させるだろう そうとなれば…」
ユウヤが表情を落とす 墓参りの女が言う
「そんな事になったら今度は私行かないわっ あの子と一緒に死んだ方がマシよっ!」
墓参りの男が言う
「何言ってるんだっ アイツは帰って来るっ もちろん… 人間のままでだっ」
墓参りの女が蹲って泣きながら言う
「だってもう…っ 警察は見付からなかった学生はヴァンパイアになったものと見做して …討伐するってっ!」
ユウヤが驚いて言う
「なっ!?」
ユウヤが思う
(どう言う事だっ!?)
ユウヤがスコップを捨てて走り去る スコップが倒れた音に 墓参りの男女が振り返り走り去るユウヤの後姿に疑問する
警察署
ユウヤが急いでフロアへ入って来る AJが振り向き言う
「あっ!ユウヤ先輩っ!良かった来てくれたんッスね!?」
ユウヤがAJへ向いて言う
「AJ!ユーノス警視は!?」
ユウヤが周囲を見渡す AJが言う
「はいっ!そのユーノス警視からっ!…大変な事になりましたよっ ユウヤ先輩!」
取調室
ユーノスが言う
「では そうと言う事で今後は…」
扉が開かれユウヤが飛び込んで来て言う
「ユーノス警視っ!?どう言う事ですかっ!?現在行われている失踪者の捜索を打ち切ると言うのはっ!?それに!この資料はっ!?」
ユウヤがハッとする ユウヤの視線の先 取り調べ室内には沢山の警察官が居る ユーノスが苦笑して言う
「戻ったか ユウヤ巡査」
ユウヤがユーノスへ向く ユーノスが言う
「ユウヤ巡査が居ない間に決定された事なのだが 詳しい内容はAJ巡査から聞いているか?」
ユウヤが言う
「この出生届の少年少女たちを 皆 ヴァンパイアになった者と見做し討伐対象とする!?」
ユウヤが思う
(確かに彼らは皆ヴァンパイアになってしまっているっ …しかし そうとなった理由も調べずに討伐するだなんてっ!?)
ユーノスが苦笑して言う
「その前に捜索願の出されていた学生たちの一部が今日の午前中に保護された そして、そちらの少年少女たちは紛う事無く人間であり …その彼らはヴァンパイアとなった学生らに脅されたが故に失踪していたと言う事実も聞いているか?」
ユウヤが驚いて言う
「えっ!?脅されて…っ!?」
ユウヤが思う
(…まさかっ!?)
ユーノスが言う
「そうだ 人間の彼らは学生たちが島のアジトと呼んでいる場所やヴァンパイアとなった学生らの事を秘密にすると言う事が条件で他校のヴァンパイアから守ってやると脅迫されていたそうだ」
ユウヤが言う
「そんな…っ」
ユーノスが言う
「更に言うのであれば人間の彼らは自分たちが口外する事によって自分の家族や友人が同校のヴァンパイアから襲われるのではないかと言う恐怖があり自宅へは戻られなかったとの事だ」
ユウヤが言う
「それで今まで…?」
ユウヤが思う
(それが理由だったのか?”匿っている”って話だったけど …あのリョウタ君たちが自分たちの仲間の人間の学生たちを そんな風に…っ?いや、彼らはそんな恐喝や取引などでは無くて 純粋に守ってあげようとしていたんじゃないのか!?そうじゃなければ俺のような奴を受け入れる事だって無かった筈で…っ そもそも!)
ユウヤが言う
「し、しかしっ 保護の対象から外れた彼らが!…仮に もし本当にヴァンパイアになっていたのだとしても それは彼らの意思ではない筈ですっ!そして そうとなれば俺たち警察は彼らを助ける為の手段を探すべきであって断じて討伐などと言う事はっ!?」
ユウヤが思う
(そうだっ 彼らはヴァンパイアになってしまった それは彼らにとっても不本意な事でっ 彼らは俺たちへ助けを求めているも同然なのに それをっ!?)
ユウヤがユーノスへ向いて言う
「ユーノス警視だってアニータさんの話を聞いたではありませんかっ!?俺たち人間はっ!」
ユーノスが僅かに反応してから一度顔を逸らし 警察たちへ向いて言う
「では諸君への話は以上だ 予定通り装備を整え街中の巡回パトロールへ向かってくれ ヴァンパイアを確認した際には …直ちに討伐を!」
警官たちが敬礼して言う
「はっ!」
警官たちが部屋を出て行く ユウヤが言う
「ユーノス警視っ!?」
警官たちが部屋を出て行き扉が閉まる ユーノスが一息吐いて言う
「ユウヤ巡査 言いたい事は分かる しかし これは上の決定なんだ」
ユウヤが言う
「”上の” と言う事はっ 以前も言っていた警察トップの…っ!?」
ユーノスが言う
「ああ 私からもアニータさんの話は伝えてみたが具体的な証拠が一切無い事から取り合ってはもらえなかった… それに城への招待状や この出生届の整理番号なども…」
ユーノスが出生届の資料をデスクへ置いて言う
「最も こちらの出生届に関しては 整理番号の112番までの者に関しては無事保護がなされた事から後の113番以降の者は ヴァンパイアの疑いが有りと言う そちらの参考資料にはなったが… 結論を言えば重要なのは実際に城へ向かったかどうかだ」
ユウヤが言う
「え?…あ、確かに?」
ユウヤが思う
(俺が確認を取った3名の内の1人は城へ向かったけれど その時には…)
ユーノスが言う
「出生届の整理番号112番より以前の子供たちは その殆どが貴族からの命令である招待状に従い城へ子供を連れて行っていた しかし中には招待状には従わずに城へ子供を連れて行かなかったと言う親も居たんだ …そしてユウヤ巡査」
ユウヤが言う
「はい?」
ユーノスが言う
「その連れて行かなかった子供は112番より以前の者であるにも関わらずヴァンパイアとなった事が確認された」
ユウヤが驚き目を見開いて言う
「そんなっ!?では…っ!?」
ユウヤが思う
(俺が確認をした3名を含む城へ向かわなかった者が!?城に居た貴族やヴァンパイアに会わなかった彼らが ヴァンパイアになったっ!?)
ユーノスが言う
「答えは記された つまり あの城では人間をヴァンパイアにしていたのではなく …人間をヴァンパイアに”しない為の何らかの処理”が行われていたと言う事だ」
ユウヤが言う
「あの貴族たちが…っ!?」
ユウヤが思う
(あの私利私欲に飢えていた貴族たちが人間の子供たちへ …ヴァンパイアにしない為の処理を行っていたと言うのかっ!?)
ユーノスが言う
「今 私や私と志を同じくしている他の街を含む刑事たちが全力で城に仕えていた者を探している …あの頃の貴族たちへ我々は接触は出来ないからな?代わりに彼らに仕えていた その者たちが方法を知っていると言う事に賭けて… しかし、それを調べる間にも街を守るべき我々警察官はヴァンパイアの被害から人々を守らねばならない」
ユウヤが言う
「待って下さいっ だからと言って彼らヴァンパイアを退治しようと言うのはっ …ユーノス警視も聞いた筈です!アニータさんは人間とヴァンパイアは共に生きるべきであると!」
ユーノスが言う
「そのヴァンパイアが我々人間を襲っている現状では もはや退治をするしか無いだろう?」
ユウヤが一瞬言葉を失ってから 言う
「…そ、それは」
ユーノスが言う
「現に この数週間でヴァンパイアの吸血被害によって命を失った人間の数は14年前のあの頃と同等に…っ いや、それ以上の被害が出ている」
ユウヤが驚いてから困って言う
「そ… それは… しかしっ 彼らが生きるには人間の助けが必要なんですっ それで… だから人を襲ってしまうだけであって…」
ユウヤが思う
(彼らヴァンパイアは吸血衝動を抑え切れなければ人間の命を奪ってしまう… それは俺だって知っている事だ)
ユウヤがユーノスを見上げて言う
「彼らを助ける方法は無いのでしょうか?既にヴァンパイアとなってしまった彼らを…っ」
ユーノスが言う
「ユウヤ巡査の気持ちは分かるが これが今の人間の我々警察が出来る精一杯の事だ …苦しい事だが諦めてくれ そして今度こそ我々と共に…」
ユウヤが言う
「”人間の”警察が出来る精一杯の?…それならっ!」
ユウヤが走って取調室から出て行く ユーノスが呼ぶ
「ユウヤ巡査っ!」
墓地
夕日が沈む中 今も残る人々が視線を向ける先で ユウヤが必死にスコップで墓を掘っている 人々が表情を歪める ユウヤが思う
(もう なりふり構ってなんか居られないっ!早く調べないとっ また…っ また俺は!仲間を助けられないっ!俺の仲間を…っ!リョウタ君たち ヴァンパイアの仲間をっ!)
ユウヤが懸命に墓を掘っている 人々が言う
「墓荒らしか…?」 「でも 警察みたいだし…?」
人々がユウヤを 訝しく見ながらも立ち去る
夜
スコップの先が棺に当たる ユウヤがハッとして思う
(…あったっ!)
ユウヤが周囲の土を退かして言う
「よし… これで…」
ユウヤが息を切らせつつ 改めて棺を見て思う
(14年前のヴァンパイア殲滅作戦では建物の中はもちろん地下室や密室の中に居たヴァンパイアも皆 息絶えていた …けど土の中は?蓋がされた棺の中で更に土の中に埋められていた この状態なら?アウターの脅威を逃れて彼は …生きているかもしれない!?)
ユウヤが言う
「…ディーク」
ユウヤが近くの地面にスコップを突き刺して思う
(どうか生きていてくれ 今 俺に答えを教えられるのは きっと …親父の相方であったヴァンパイア …俺の家族でもあったヴァンパイアのっ!)
ユウヤが棺の蓋へ手を向ける 他方から声が聞こえる
「へぇ?ケーサツが墓荒らしなんて世も末って奴?」
ユウヤが驚いて振り返りハッとして思う
(…そうかっ うかつだった ここは…っ この場所はっ!)
振り返ったユウヤの視線の先 C校のヴァンパイアたちが ユウヤを囲っていて不適に笑う ユウヤが思う
(彼らC校の島… C校のヴァンパイアたちの縄張りだ…っ!)
C高のヴァンパイア2が言う
「お巡りさん?こんな明るい月明かりの夜に俺らの島で何してるのかなぁ?墓荒らしは犯罪だぜ?ケーサツに突き出しちゃうぞ~?」
C高のヴァンパイアたちが笑う ユウヤが言う
「見ての通り俺は その警察だし これは事件の捜査の為に必要な事だから もし署へ通報したとしても俺が捕まる様な事は無い それより君たちこそ危険なんじゃないか?今日から警察は君たちへ対して本格的な武力の施行が決定された …だから騒ぎは起さない方が良い下手をすれば」
C高のヴァンパイア3が言う
「下手をすればぁ?」
C高のヴァンパイアたちが悪笑んでユウヤを囲う ユウヤがリボルバーへ手を伸ばしながら思う
(俺は今こんな所で やられる訳には行かない負ける訳にはっ …だけど)
ユウヤが表情をしかめる ユウヤの手がリボルバーのグリップに触れる ユウヤが思う
(相手は多数 それに恐らく彼らの殆どがヴァンパイアだ リボルバーの残りの銃弾じゃ足りない …そもそも人間の俺が1人じゃ最初から勝ち目は無い この場から逃げ出す事だって…?)
ユウヤが視線を後方のディークの棺へ向けるが C高のヴァンパイアたちが行く手を遮っている ユウヤが思う
(俺の行動を読んでいるのか?俺とディークの間を遮る数の方が多い そうとなれば ここはもう 一か八かっ 正面突破で逃げるしかないっ 出来れば以前の彼らの様に… リョウタ君たちがやった様に上手く かく乱して …よしっ!)
ユウヤがリボルバーを抜いて構えて言う
「この銃はヴァンパイア殺しの銃だ!怪我をしたく無ければっ」
C高のヴァンパイア1が言う
「ヴァンパイア殺しの?…へぇ?そんな銃まであったのか てっきり昔みたいに人間だけ匿ってヴァンパイアを殺すのかと思ったけど …じゃ ないんなら…?」
C高のヴァンパイア1が一瞬消える ユウヤが驚く 次の瞬間ユウヤのリボルバーを持つ手が衝撃を受け ユウヤが悲鳴を上げる
「ああっ!?」
リボルバーがユウヤの手から落ちる ユウヤがハッとして思う
(しまったっ!)
C高のヴァンパイア1が銃を踏み同時にユウヤの首を絞める ユウヤが悲鳴を上げる
「ぐっ…!」
C高のヴァンパイア1が言う
「残念でした~?人間の動きなんてヴァンパイアの目から見れば超スロー そんな人間の銃にヤられるヴァンパイアなんて どんな馬鹿だ?」
C高のヴァンパイアたちが笑う ユウヤが表情を苦しめつつ C高のヴァンパイア1の手を掴み C高のヴァンパイア1を見て思う
(このヴァンパイアに吸い殺されるのかっ!?俺は…っ まだ やらなければいけない事が あるのに…っ こんな所で…っ)
C高のヴァンパイア1が苦笑して言う
「心配するなよオッサン?俺らはこう見えても美食家って奴?オッサンの血を吸うほど飢えちゃ居ないし正直 気持ち悪ぃ だから選ばせてやるよ?このまま首を絞められて殺されるか それとも…?」
C高のヴァンパイア2が近くへ来て言う
「俺らが喜ぶような若くて良い女を連れて来る為の俺らの下僕になるか…?クククッ… ケーサツなら丁度良いと思うけどな?」
C高のヴァンパイアたちが笑う ユウヤが一瞬呆気に取られた後 表情を怒らせて言う
「…ざ… けるなっ 仮にも警官である俺が そんな事に手を貸すなんて…っ」
ユウヤが視線を下げC高のヴァンパイア1が踏みつけているリボルバーを見てから C高のヴァンパイア1を睨み直して言う
「殺されたって やるものかっ!」
C高のヴァンパイア1が言う
「へぇ?あっそ?」
C高のヴァンパイア1が踏みつけていたリボルバーを蹴ってC高の人間1の足元へ送る C高の人間1がリボルバーを拾い上げ執拗に触りながら言う
「ヴァンパイア殺しの銃?リボルバーなんだぁ~?か~こいい~!え?なに?これ俺が貰って良いの?」
ユウヤが怒って言う
「触るなっ!それに…っ!」
C高のヴァンパイア1がユウヤの首に掛けた手の力を強める ユウヤが思わず声を出す
「ぐぅっ!」
C高のヴァンパイア1が鼻で笑って言う
「はっ!何言ってるんだよ?俺らの下僕になるくらいなら死ぬんだろう?だったら銃なんて もう必要ないし それに… そんなアンタは俺らにも必要ないんだよ …死ねよ?」
C高のヴァンパイア1がユウヤの首を絞める ユウヤが呼吸を塞がれ苦しんで言う
「うっ!」
ユウヤが思う
(駄目だ ビクともしないっ)
ユウヤがC高のヴァンパイア1の手を掴んでいる手を震わせる C高のヴァンパイア1がニヤリと笑む C高の人間1が言う
「後で その制服もな!?ケーサツなら人さらいも すげー楽になりそうだしさ!?」
C高のヴァンパイア2がC高の人間1へ言う
「良い女連れて来いよ?次は俺だからな?」
C高の人間1が言う
「まかせとけって!とびっきりの女を調達して来てやるよ!」
C高のヴァンパイア3が言う
「ついでに俺にもな?なんなら5、6人いっぺんにでも良いぜ?」
C高のヴァンパイアたちが笑う ユウヤが表情をしかめ薄れる意識の中で思う
(このままでは… 人間も… ヴァンパイアも…っ 駄目だ… その2つは一緒に… 共存しなければいけないのに… 仲間と して… … だから…)
ユウヤが服の上から試験管へ手を向ける C高のヴァンパイア1が疑問する ユウヤが途切れそうになる意識の中で言う
「ヴィン…」
声が聞こえる
「私の獲物から その汚い手を離してもらおうか?」
C高のヴァンパイア1が疑問する ユウヤが閉じかけた目を開いて思う
(…え?)
鋭い打撃音で C高のヴァンパイア1の腕が折られ その事へ悲鳴を上げる間も無く C高のヴァンパイア1が殴り飛ばされる ユウヤが驚き目を見開いて思う
(”私の獲物から”…っ!?)
ユウヤの横に白い人影が立ち C高のヴァンパイア1の手から離れたユウヤの肩を抱き止める ユウヤが驚きゆっくりと横を向く そこに居るヴィンが C高の人間1へ言う
「それと そちらのリボルバーは私の獲物が大切にしているもの ヴァンパイアの下僕へと成り下がった人間が触れて良い物では無い直ちに返却し給え」
C高の人間1が呆気に取られたまま 殴り飛ばされたC高のヴァンパイア1とヴィンを交互に見て言う
「え?え?え?…えっと えっと…っ!?」
ヴィンがC高の人間1を見下す C高の人間1がヴィンの牙に気付き怯え 慌ててユウヤの下へ駆け向かって言う
「おおお…っ お返しします…っ!」
ユウヤが呆気に取られたまま 差し出されたリボルバーを受け取る C高の人間1が悲鳴を上げながら逃げ去る
「うわぁあ~!助けてぇーっ!」
ヴィンが苦笑して言う
「フッ… 彼は通常の人間 ただ、少々 生に対し貪欲な …とは言え それこそが本来の人間として在るべき姿であるとも言える 従って… どうか彼の所業を許容して欲しい …ユウヤ?」
ユウヤがヴィンを見上げて言う
「ヴィン…?」
ヴィンがユウヤを見て微笑する ユウヤが苦笑して言う
「そう… ですね?それは… 彼も人間として生きるのに精一杯であったと言う事は… 同じ人間である俺にも分かります…」
ユウヤが思う
(例えその為に罪の無い人間を… 彼らヴァンパイアの好物であるのだろう若い綺麗な女性を さらっていたのだとしても… それは…)
ヴィンが微笑して言う
「結構 それでこそ私のユウヤだ」
C高のヴァンパイア1が折られた腕を押さえながら立ち上がって言う
「…クソッ まさかヴァンパイアの味方が隠れていたなんて予想外だった」
ヴィンが言う
「ふむ?確かに人目に付かぬ様にと身を潜めてはいたが人間であるならまだしも 一応 ヴァンパイアであるのだろう諸君が気付かなかったとは滑稽だな?その上 非力を数で補う事 それ自体は通常であれば有効ではあるが残念ながらヴァンパイアとしては正しい選択では無い 現に それだけの人数で居ながらも私の存在に気付かなかったと言う事が正に その現れ… ヴァンパイアの力は個で有る事で必要として生態としての力を向上させる」
C高のヴァンパイアたちが呆気に取られて顔を見合わせてから C高のヴァンパイア2が苦笑して言う
「…は?なんだ?こいつもヴァンパイアみてぇだけど唯の説教臭ぇオッサンじゃねぇか?…ヤっちまおうぜ?俺らの島で邪魔なんだよ!」
ヴィンが軽く笑って言う
「フフ… 唯の説教臭ぇオッサンか?面白い 私をその様に揶揄した者は君が初めてだが やはり間違っているヴァンパイアにとって年齢を重ねる事は人間が年齢を重ねる事とは真逆の意味を持つ …つまり人間は生まれた際が最も細胞の活性が活発であり その生命に置いての無限の可能性を秘めているのだが その活性は年齢を重ねる事により死滅し更には その間に培われた能力さえ ある時を境に減少し やがては失われて行く… しかし、ヴァンパイアは 人間からヴァンパイアへ移行するに当たり体内の細胞は再び活性を行い増殖し無限の可能性を取り戻す 即ちヴァンパイアは年齢を重ねる事で自身の能力を限りなく上昇させる事が可能となる」
C高のヴァンパイアたちが面倒くさそうに聞いている ヴィンが苦笑して言う
「…最も私とは異なり そう言った知的な事への関心が無い諸君にとっては諸君より年配である私をオッサンヴァンパイアと認識し化学の根底を覆す論証さえ説教臭い言葉として持て余す事も否めない 実に残念だが …詰まる所 諸君は その程度の… 下位ヴァンパイアである と言った所か」
C高のヴァンパイア1が怒って言う
「るせぇっ!前置きが長ぇんだよっ オッサンヴァンパイア!つまり、ヴァンパイアは年寄りがすげぇんだって言てぇんだろっ!」
ヴィンが言う
「エクセレント 実に的を得た結論だが その結論も そちらへと至る理論を持って発言すると言う事に大いな価値がある そして、諸君にとっても今後のヴァンパイアとしての生の中に置いて役に立つ知識となる筈だ 生まれて間もない幼きヴァンパイア諸君 先輩ヴァンパイアからの助言として頭の片隅にでも置いて置くと良いだろう」
C高のヴァンパイア2が苦笑して言う
「タイマンなら兎も角 この人数差でも そんな事が証明出来るって言うならっ その長ったらしい前置きだって受け入れてやっても良いぜ?なぁ?皆っ!?」
C高のヴァンパイアたちが戦闘体制に入る ユウヤがハッとして思う
(あっ!?いけないっ …思わず聞き入ってしまっていたけれど彼らの言う通り いくらヴィンの理論が正しくても この人数の差では!?)
ユウヤがヴィンを見上げて言う
「ヴィンっ!?」
ヴィンが手にしていた試験管を止めて言う
「…ふむ そうと言う事ならば仕方が無い少々面倒ではあるが…」
ヴィンが試験管を仕舞って言う
「では今回は特別に 諸君であっても理解の出来る方法を用いて 私の理論を立証して見せよう」
ユウヤが呆気に取られている間に C高のヴァンパイアたちが目配せを行い C高のヴァンパイア1が言う
「めんどくせぇ!もう2人まとめて やっちまえーっ!」
ヴァンパイアたちが消える ユウヤとC高の人間たちが呆気に取られて辺りを見渡す 辺りで次々に強打撃音が響き それと共にC高のヴァンパイアたちが地面や物に叩き付けられて悲鳴を上げる
「がぁっ!?」 「ぐぇっ!」
ユウヤとC高の人間たちが呆気に取られて間も無く ヴィンが先ほどと同じ場所に現れて 軽く手をはたきながら言う
「さて これ位で良いだろうか?本来であれば繊細な作業を行うこの手で こう言った荒事はしたくは無いのだが理論で伝わらない事象には明確な立証を… 如何かな?そちらの人間諸君?」
C高の人間たちが顔を見合わせる ヴィンが言う
「諸君はヴァンパイアに劣る人間ではあるが 己が行動を共にするヴァンパイアを選ぶ権利は 有しているのだよ 更に、諸君はそれを見極める力を持っている筈 一時の恐怖に駆られるのではなく良く考えてみたまえ 諸君は現状 弱者とあっても多く群れる事で危険を回避する事が可能とある そして その群れへ入り込み自身の獲物も獲れない様な彼ら幼きヴァンパイアに恐れ従う必要があるだろうか?」
C高の人間たちが顔を見合わせてから 倒れているC高のヴァンパイアたちを見て 各々逃げ出して行く ユウヤが呆気に取られて言う
「あ…っ」
ユウヤが思う
(皆行ってしまった… もし、さっきのヴィンの力に恐れてなのだとしたら仲間であったヴァンパイアの彼らが倒れた時点で逃げ出していた筈 …なのに今この瞬間に …と言う事は つまり)
ヴィンが倒れているC高のヴァンパイアたちを見て 苦笑して言う
「哀れな… 誰一人として彼らは諸君の本当の仲間では無かったと言う事だ… 最も人間の彼らを下僕などと呼称していた時点で当然の事なのだが …ユウヤはどうだろうか?この様な問いを今更に行うなど失敬は承知の上なのだが それでも私はやはり聞かずに置く事は出来ない今ここで また改めてユウヤの返答を… っ!?」
ヴィンがユウヤへ向き直り驚く ユウヤがヴィンに抱き付く ヴィンが驚きに言葉を失う ユウヤが言う
「ヴィンッ…」
ユウヤが涙を流して思う
(生きていた…っ!ヴィンは生きていたっ!俺は…っ 彼を殺しては いなかったっ!!)
ヴィンが苦笑して言う
「ユウヤ… すまなかった …どれ程謝罪しようとも私がユウヤへ架してしまった罪は 到底 償い切れるものではない」
ユウヤが思う
(ヴィンが俺に架した?…違うっ 俺の方こそっ!俺はっ!)
ユウヤが顔を上げヴィンの顔を見て言う
「違いますっ 俺がっ!俺の方こそヴィンをっ 皆を裏切って…っ!…皆は?ヴィンの他 リックやゲートキーパーズの…っ!?」
ユウヤが思う
(リックやラミ…っ それにカルはっ!?)
ヴィンが微笑して言う
「リックを初め その他ゲートキーパーズのヴァンパイアは皆無事だ… もちろん彼も」
ユウヤがハッとしてヴィンの視線の先を見る ヴィンの視線の先にディークの棺が見える ヴィンがユウヤを見て言う
「ディークを目覚めさせる間に彼らに目を覚まされると面倒となる従って今は当初のユウヤの予定通りに まずはディークを目覚めさせ 積もる話は その後にでも?」
ユウヤが気を取り直して言う
「はいっ!」
ヴィンが微笑してから言う
「いや しかし?ユウヤさえ良ければ順序を入れ替えディークの目覚めは もっと後にして…?」
ユウヤが疑問して言う
「え?」
ヴィンが言う
「失神している彼らが目を覚ます その時まで このままユウヤとの抱擁を続けると言うのも 私にとっては至福の至りなのだが?」
ユウヤがハッとして 自分がヴィンに抱き付いている事に気付き 慌てて言う
「いえっ!起しましょうっ!ディークを起さないとっ!?」
ヴィンが微笑して言う
「ふふ… では そうと言う事で?実に名残惜しいが…」
ヴィンがユウヤの肩から手を放す ユウヤが苦笑して思う
(安心した… ヴィンや皆が無事だったと言う事は もちろんだけど)
ヴィンの手がユウヤから完全に離れる前に 触れない様にユウヤの頬を掠める ユウヤが苦笑して思う
(この感じは とても懐かしい でも今にして思えば これは まるで…)
ユウヤの脳裏で リマとユウヤが嬉しそうに眺める先 赤ん坊のセイヤがベビーベッドに寝ている ユウヤが手を伸ばしセイヤを起こさない様に そっと頬の近くへ手を向ける
ユウヤが気付いて思う
(…そうかヴィンにとって初めて得た自分の獲物である俺は… そう言う対象なのかもしれない だからいつも…?)
ユウヤがヴィンの顔を見上げる ヴィンが軽く疑問して言う
「うん?どうかしたのかな?ユウヤ?」
ユウヤが苦笑して言う
「あ… いえ…」
ユウヤが思う
(なんだ そう言う事だったのか…)
ヴィンが微笑して言う
「フフ…ッ それとも?やはり私との抱擁に戻りたいと言う事なら私は一向に構わないのだが?」
ヴィンが軽く両腕を広げる ユウヤが慌てて言う
「いえっ!それは もう結構です!」
続く
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