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21章
アールスローン戦記Ⅱ ログヴェルン城 攻略作戦
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森の内
ART1とART2マシーナリーが周囲を見渡して Mハイケルが言う
「ここが…?」
Mラミリツの中 ラミリツが言う
「別世界 ログウェルン帝国?」
RDD001が周囲を見渡すと RDD001のコックピット内で アースが言う
「この場所が 『ログウェルン帝国』と呼ばれている場所であるのかと言う そちらの確証は無いが 先日対峙した あの機械兵士らが送り込まれていた座標から 西方へ100キロほど離れた地点だ」
ラミリツの声が聞こえる
『…って言う事は』
ハイケルの声が聞こえる
『この地点から東方へ100キロほど向かえば 奴ら機械兵士らが送り込まれていた その場所と言う事になる では この場所から 襲撃をすると言う事か?』
Mラミリツが言う
「ここまで来たって事は… 本当に?」
隊員Cが呆気に取られて言う
「急に出隊時間が変更になったと思ったら」
隊員Aが苦笑して言う
「別世界への任務って どうなるのかと思ったら まさか いきなり?しゅ…っ!?」
隊員Bが言う
「襲撃ー?」
RDD001が振り向いてアースが言う
『何か問題か?』
ARTマシーナリーたちが衝撃を受け 隊員Aが言う
「え?えっと…」
隊員Cが言う
「有り得ねぇ… けど 有り得る この悪魔の司令官様なら…」
アースが言う
「まずは総員 マシーナリーの状態確認を行なえ 特に センサー類のチェックを ここは異世界と呼ばれる場所ではあるが 実際は 我々のアールスローン帝国と ”同じ世界に” 存在する土地だ しかし 大陸の違いから 我々のそちらとは 異なると言う可能性も 否定は出来ない」
ラミリツが言う
「了解 司令官 ART2総員 マシーナリーの状態確認 特にセンサー類のチェックを」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長!」」
ハイケルが言う
「ART1総員も同じだ」
ART1隊員たちが言う
「「了解 少佐ぁー!」」
ラミリツがモニターをタッチしながら言う
「マシーナリーの保持センサー類は… 問題なし 周囲情報センサーも 異常なし…」
隊員Aがセンサーチェックをしながら言う
「うん 大丈夫だ 何処にも異常は見受けられ無い… けど?」
サブモニターの隊員Bが言う
『何かー?随分暗いねー?森の中だからってー?』
隊員Aが周囲を見ると M隊員Aが周囲を見渡して言う
「そうなんだよな?もう とっくに日は出ている時間なのに」
アースの声が聞こえる
『総員 座標 及び 方位 続いて 時刻の確認を行なう』
隊員Cが疑問して言う
「座標は兎も角 方位と時刻って?」
アースの声が聞こえる
『現在の我々の座標は ゲートの到着地点設定を参照に 緯度142度 経度-23度であるものとされる』
隊員Cがモニターを見ると 同じ緯度経度が表示されている 隊員Cが言う
「異常なし」
隊員Fがモニターの表示を見ながら疑問して言う
「異常なし …けど?経度がマイナス… って言う事は?」
アースの声が聞こえる
『我々は現在 アールスローン帝国より北方へ凡そ50度 赤道を越えた場所に居る 従って』
隊員Fが呆気に取られて言う
「赤道を越えて?それじゃ…」
M隊員Fが月を振り返る アースの声が言う
『方位は 月が見えている そちらが南と言う事になる』
M隊員Bが振り返って言う
「月ー?」
アースの声が言う
『だが マシーナリーの方位表示が間違っている 現状は微調整を超える そちらの再設定は出来ないが 簡易修正として 現在の北を示している方位が 真逆の南だ 必要なら記載をしておくと良いだろう』
隊員Vがモニターを見て居て言う
「方位が間違ってるって言うのにも驚いたけど 太陽じゃなくて 月が出てるなんて…?」
隊員Fが方位表示に書き込んで言う
「これで よしっ」
アースの声が言う
『そして 時刻だが …こちらは 我々の内々であるなら問題は無いが 念の為 変更をして置くと こちらの土地に置かれる 現時刻はアールスローンの時刻より15時間前の 19時10分となる』
隊員Iが言う
「15時間前って…っ?それじゃ?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「昨日に戻ったっ!?」
サブモニターの隊員Bが言う
『えー?』
隊員Iが苦笑して言う
「通りで 月が見える訳だ?」
RDD001が周囲を見ると言う
「作戦実行前の最終確認は以上だ 何か問題は?」
ARTマシーナリーたちが衝撃を受けると ラミリツが呆気に取られて言う
「…って?待ってよ!?本当に襲撃を行なうならさ!?もっと色々 情報とか在るよね!?普通っ!?」
RDD001が言う
「残念だが そちらは 何も無い」
M隊員Cが衝撃を受けて言う
「無いのーっ!?」
シュナイゼルとART2隊員たちが呆気に取られている RDD001が言う
「そして 作戦は…」
ラミリツが気を取り直して言う
「さ、作戦はっ!?そうだよね!?ハブロス司令官なら そんな時だって ちゃんと…っ!?」
アースの声が言う
『その場にて 構築を行なう』
ラミリツが衝撃を受けて言う
「えぇえーっ!?」
アースの声が言う
『従って ART総員は団結し どの様な場合に置いても 決して離れるな』
シュナイゼルが呆気に取られている アースの声が聞こえる
『そうだな?強いて言うのであれば そちらが作戦だ この無線も 何所まで通じるのかは 行ってみなければ分からない そうとなれば 最悪は 肉声が届く距離に居る必要がある』
シュナイゼルが苦笑して言う
「そちらは本当に… 肉声による号令に頼ると言う事も 有り得ると言う事で…?」
アースの声が聞こえる
『襲撃時には周囲の騒音も激しいだろう 総員 命令や指示が聞こえた者は 今回は 敵への漏洩は気にせずに復唱を行い 周囲の仲間へ伝達を広げるよう務めろ』
ラミリツの声が聞こえる
『了解 司令官…』
ハイケルの声が聞こえる
『了解 悪魔の司令 …がぁっ!?』
Mハイケルが倒れる 皆が顔を向ける RDD001が言う
「こちらの力も 何所まで使用出来るものか 良い経験となりそうだ」
Mハイケルが顔を上げて言う
「経験の為とは言え やはり その確認を 私で 行わないでもらいたいのだが…」
RDD001が向きを変えて言う
「では 話は以上だ これより敵陣へと向かう 総員 進路を東へ」
ARTマシーナリーたちが東へ向く中 数体が西へ向いてから慌てて方向を正す アースが視線を強めて言う
「遠いが この先に間違いなく 光が… 魂の光が見える 最も こちらもまた 現状の我々のターゲットである確証は無いが 方位は勿論 これだけの魂が集まっていると言う事は その場所に… …うん?」
アースの視界に柔らかな魂の光が通る アースが覇気を奪われ視線を向ける MラミリツがRDD001へ振り向いて言う
「進軍は 接近戦と機動力の高い 僕らART2が先行しようか?ハブロス司令官?」
RDD001が振り返る Mラミリツが疑問して言う
「ハブロス司令官?」
MラミリツがRDD001の振り返った先に気付き Mラミリツが言う
「…あれ?あの光って…?」
Mシュナイゼルが疑問して Mラミリツの視線の先を確認してからMラミリツに言う
「あの光 とは?隊長?」
ラミリツがサブモニターのシュナイゼルへ向いて言う
「え?見えない?一昨日見た あの魂の光が?」
サブモニターのシュナイゼルが言う
「一昨日の?」
Mシュナイゼルが再びMラミリツの視線の先を見てから Mラミリツへ向いて言う
「…いえ?私には 何も?…お前たちはどうだ?」
MシュナイゼルがART2マシーナリーたちを振り返ると ART2マシーナリーたちが言う
「いえ?」 「我々にも 光と称される様な そちらは 確認出来ません」
MシュナイゼルがMラミリツを見る MラミリツがART1マシーナリーたちを見ると ART1マシーナリーたちが衝撃を受け 皆が顔を左右に振る ラミリツがモニターに映るMハイケルへ言う
「アンタも見えないの?悪魔の兵士なのに?」
モニターのMハイケルが言う
『真に不甲斐なく申し訳ない』
ラミリツが言う
「そ?それじゃ…」
MラミリツがRDD001の視線の先で動き回る魂の光を見て言う
「さっきっから ハブロス司令官の乗るマシーナリーの前で 緑色の魂の光が沢山 動き回ってるの …これって どう言う意味?ハブロス司令官?」
MラミリツがRDD001を見る RDD001からアースが言う
「言葉が分かる訳では無いからな その光の色や動きから感じ取られる感覚でしかないが」
Mラミリツが言う
「それじゃ…?」
ラミリツがモニターに映る 魂の光に目を細めて言う
「何かを 伝えようとしているみたいだって言う事は 僕にも分かるんだけどさ?肝心のその 何か が… …あっ」
RDD001が顔を向けると 魂の光が少し離れて再び漂って居る MラミリツがRDD001へ近付いて言う
「呼んでる?何だか ハブロス司令官を あっちへ 連れて行きたがっているみたいだけど?何かあるのかな?」
アースが言う
『我々の進行方向とは真逆となるのだが… この世界を知る彼らが そうと言うのでは仕方が無い 向かってみるか?』
魂の光が喜ぶように弾む Mラミリツが軽く笑って言う
「今度は何か 喜んでいるみたいだよ?」
アースが言う
『そこまで分かるのなら 上出来だ ラミリツ隊長 …では ART1及びART2による 襲撃作戦は一時中断とし これより…』
隊員Cがホッとして言う
「ふぅ… 助かった…」
アースの声が聞こえる
『この世界の住民である 彼らの… 魂の導きに従う』
隊員Cが衝撃を受ける サブモニターに映る隊員Aが苦笑して言う
『助かったのかどうかは まだ分からないかもな?』
隊員Cが衝撃を受け慌てて言う
「その言い方止めてくんないっ!?アラン隊員っ!」
隊員Aが困り苦笑する RDD001が言う
「私が先行する 総員 付いて来い」
RDD001が魂の光を追って行く Mラミリツが言う
「了解 司令官!ART2 総員 ハブロス司令官に続き 進行する!」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長っ」」
RDD001にMラミリツが続きART2マシーナリーたちが続く Mハイケルが言う
「ART1も 同じだ ART1 ART2に続き 進軍しろ」
ART1隊員たちが言う
「「りょ、了解 少佐ぁー?」」
隊員Cが困惑して言う
「い、行くのかよ?本当に?」
隊員Iが苦笑して言う
「何所へ 逝っちゃうのか 心配だけど…」
サブモニターの隊員Cが悲鳴を上げて言う
『その言い方 止めてくれないっ!?イリアス隊員!?マジでっ!?』
ARTマシーナリーたちが進んで行く
RDD001が森を抜けると 魂の光が先へ向かい喜んで弾む アースが言う
「なるほど 燃やされたとあっても 残されていたのか」
RDD001の先 村の跡が見える
村跡
ART2マシーナリーに続きART1マシーナリーが到着すると ラミリツがモニターを操作して言う
「空間計測モニター起動 周囲情報… …あっ!?ハブロス司令官っ!」
ラミリツの視線の先 Mラミリツの前でRDD001からアースが降りる Mラミリツが言う
「ダメだよっ!?ハブロス司令官!?まだ 空間情報の測定中でっ!?」
アースが言う
「そうか では 計測は改めて この001マシーナリーの周囲100メートルを離れた上にて 行なってくれ」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「あ…っ そっか?そのマシーナリーの近くでやっても 意味無いんだっけ?」
サブモニターにART2隊員が映って言う
『RDD001マシーナリーより 150メートル北西にて測定 空間情報 アールスローン国内との誤差及び異常なし』
ラミリツが微笑して言う
「有難う マイティ隊員 助かったよ?」
ラミリツがマシーナリーを降りると 周囲を見る 魂の光が村中を巡っている ラミリツが表情を悲しめると アースの下へ向かいながら言う
「彼らの村… ここが そうだったんだね?」
アースが言う
「彼らの記憶に在った 緑あふれる美しい風景とは変わってしまったが そうと在ろうとも お前の言う通り ここが彼らの故郷なのだろう」
ラミリツが周囲を見て言う
「緑色の光と 青い光… 何だか寂しい感じ… 魂の光って こんな風に見えてたんだね?」
アースが言う
「そうだな しかし その光は現行も 他のART隊員には 見られていない様子だが?何故 お前にだけ見える様になった?」
アースがラミリツを見ると ラミリツが微笑して言う
「それは きっと 僕がナイトソウルを手に入れたお陰だって あの神様… ネロ・アーク・フォライサーが言ってたよ?」
アースが言う
「ほう?奴が…?」
Mハイケルが言う
「それで?この村であった場所に 何かあると言うのか?ハブロス司令官?」
アースが言う
「そうだな?ここも我々の今回の任務の1つである その目的地ではあるのだが… 先に到着したと在れば 彼らの仇討ちを行うより先に 供養を済ませるか」
――…
RDD001が脳核の入ったケースを 穴の中へ置く アースが顔を向けると ラミリツが頷きART2マシーナリーたちによって土が被せられる Mハイケルが大きな石碑を持って来て言う
「村の外れにあったのだが 文字が書かれている …とは言え 真に不甲斐なくも そちらは読まれないのだが」
Mハイケルが石碑を見せる アースが文字を見て言う
「ふむ…」
ラミリツがやって来て言う
「まさか 読めるの?」
アースが言う
「まさかな?」
ラミリツが苦笑して言う
「何だ それなら…?」
アースが言う
「しかし そちらの文字からは 悪意などは感じられない そうとあれば 良いだろう?…彼らも 気に入っている様子だ」
ラミリツが気付くと 石碑の周囲に魂の光が漂っている ラミリツが微笑して言う
「うんっ そうみたいだね?」
Mハイケルが疑問しつつも アースの指示により 石碑が建てられ墓標となる アースが言う
「形は 我々アールスローンの物に近いが こちらで許せ」
魂の光が墓標の周囲で 光を放っている ラミリツが言う
「少なくとも ここに何かあるって事は 誰が見ても分かるだろうし?」
アースが石碑へ向き直る ラミリツが気付き 皆が石碑へ黙祷する 魂の光たちが周囲を巡る アースが黙祷を終えると言う
「良し 彼らへは これで良いだろう」
アースがRDD001へ向かおうとすると その前を魂の光が飛び回る アースが一度足を止め苦笑して言う
「礼ならば既に受け取っている 我々はこれから お前たちから教えられた この世界の悪を… 奴を倒しに向かう」
アースが更に向かおうとすると 魂の光たちがアースを遮るように飛び回る アースが呆気に取られる ラミリツが疑問して言う
「今度は… 何だろう?」
ART隊員たちが疑問してアースとラミリツを見る アースが振り返る 魂の光がアースを呼ぶ ラミリツが言う
「さっきと同じみたい?また ハブロス司令官を 呼んでるみたいだけど?」
アースが言う
「そうだな?我々の任務の1つである 彼らの帰還と供養は これで 終えたつもりなのだが?」
アースとラミリツが魂の光を見る ART隊員たちが顔を見合わせると ハイケルが言う
「…それで?我々の目には見られない その魂の光と言うものの相手を まだ行なう予定なのか?ハブロス司令官?」
アースがハイケルとART隊員たちを見ると言う
「正直な所 これ以上の時間は 掛けたくは無いのだが… 仕方が無い では、現状は 我々の敵が居るものとされる その場所からは 離れているとは言え ここが我々にとっての敵陣である事は変わりない 総員 第一防衛体制にて この場にて待機して居ろ …そして ラミリツ隊長」
ラミリツがアースを見ると アースが言う
「お前は 私の護衛として 彼らの導きの確認を行なう 行くぞ?」
アースが魂の光の方へ向かう ラミリツが言う
「了解 司令官!シュナイゼル ART2を しばらく預ける!」
シュナイゼルが言う
「了解 隊長!ART2は ハブロス司令官の指示に従い 第一防衛体制を構築!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!副隊長!」」
ハイケルが周囲を見てから言う
「ART1… も 同じだっ」
隊員Aが言う
「了解 少佐!ART1も ハブロス司令官の指示に従って 第一防衛体制!」
ART1隊員たちが言う
「「了解!副隊長ぉー!」」
ハイケルが視線を向けた先 アースとラミリツが森の奥へ向かって行く
アースとラミリツが魂の光を追って向かうと 目前に石造りの小さな建物がある 魂の光が向かって行く アースとラミリツが立ち止まり周囲を見ると ラミリツが言う
「何だろう?ここは…?お墓 …には ちょっと見えないよね?どっちかと言うと 僕らの世界で言う 教会とか… そう言った感じの場所かな?」
アースが建物の壁を見て言う
「壁面に絵が描かれている この表情や動きからして… そうだな?どちらかと言えば 祝い事の様子を描いている様にと見受けられるが?」
ラミリツが絵を見て言う
「あ、ホント これは… 楽器かな?それに この絵は… 人が歌を歌っている様にも見えるね?」
魂の光が建物の中へ入って行く ラミリツが中を覗くと言う
「中は… 広くは無いみたい 特に 危険な感じも無いみたいだけど…?」
アースが中を覗くと言う
「うん?そちらに 何かあるな?…石棺か?」
ラミリツが言う
「えっ!?せ、石棺!?しかもっ!?あっ!?ちょっと!?開けちゃうのっ!?ハブロス司令官っ!?」
アースが石棺の蓋へ手を掛けていて言う
「何か問題か?」
ラミリツが慌てて言う
「そりゃっ!?問題でしょっ!?普通っ!?」
アースが言う
「普通であれば 問題だが あの魂の光は 我々をこの場所へと導いた そして この建物の中には こちらのもの以外に目に付く物は無い… となれば 開けるべきだろう?」
ラミリツが慌てて言う
「う、うんっ 分かった それじゃ…っ!?」
ラミリツが周囲を伺ってから剣に手を掛けて言う
「も、ももも!もしっ!?…な、何か出て来たら ぼ、僕が…っ!?」
ラミリツが震えている アースが呆れて言う
「ああ… 我が騎士殿は 実に頼りがいがあるな?」
ラミリツが震えながら言う
「も、もちろんだよっ!?」
アースが呆れ1つ溜息を吐いてから石棺へ向き直る ラミリツが視線を強めるが足が震えている アースが蓋を開くと ラミリツが一瞬剣を抜き掛かる アースが顔を向けると意表を突かれて言う
「これは…」
ラミリツが言う
「な、何っ!?何がっ!?」
アースが蓋を横へ置いて言う
「安心しろ ラミリツ隊長 …少なくとも ミイラなどは入っていない」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「えっ!?な、無いのっ!?…って それじゃ…?」
ラミリツが落ち着いてアースの近くへ向かう アースがラミリツを見てから言う
「石棺ではなかった こちらは…」
ラミリツが中を覗くと呆気に取られて言う
「これは…?」
アースが石棺の中からバンジョーを取り出して言う
「楽器の保管庫であった様だ」
ラミリツがホッとして言う
「楽器の…?何だ… もぅ 楽器の保管って?こんな… 石の入れ物の中になんか 入れて置く?普通?」
アースが楽器を眺めながら言う
「環境にも寄るだろうが この地域に湿度の高い時期があると言うのであれば それ以前の内に この様な石工の入れ物の中へ 保管して置くと言うのは 有効な手段であるかもしれない」
ラミリツが言う
「それにしたって… 紛らわしい…」
アースがラミリツを見て言う
「こちらの建物が 墓には見えないと 最初に言ったのは 誰であっただろうな?」
ラミリツが不満げに言う
「…僕だけど …ふんっ」
ラミリツが顔をぷいっと背ける アースが苦笑してから石棺を改めて見て ネイルピックを拾い眺めて言う
「…なるほど?こちらで弾くのか?…指にはめて使う ピックと言った所か?」
ラミリツが反応して振り向いて言う
「…え?今 何て…?」
アースがネイルピックでバンジョーの弦を弾く ラミリツが音へ視線を向ける アースが言う
「ほう?この音は…」
ラミリツが言う
「見た目はギターだけど どっちかって言うと エ… …あっ いや…っ」
アースが言う
「…では つまり」
アースが魂の光を見て言う
「こちらの楽器を用いて 1曲 キ… いや、奏でて欲しいと言う事か?」
ラミリツが言う
「あぁ そう言う事?だから ここまで?」
アースが言う
「そうか… まぁ そうだな?ここまで来たのなら 改めて 彼らの土地にて 彼らの楽器を用いて …と言うのも 悪くは無いか」
ラミリツが言う
「なら やっぱ 曲はレクイエムだよね?一昨日ヴァイオリンで弾いた?」
アースが言う
「そうだな …しかし、こちらの楽器では 少々音が合わないとも思われるが…」
ラミリツが言う
「音が合わない?うーん まぁ… そうかも?それじゃ?」
アースが再びバンジョーの音を響かせてから言う
「それならそうと こちらの楽器の音に合う曲を 弾いたら良いだろう 彼らの好みに合うかは分からないが… 壁面の絵にも描かれている この情景に合う様な曲が良いのかもな?」
アースが壁の絵を眺める ラミリツが周囲を見てから言う
「譜面とかは… 無いみたいだし この絵から?そんなの分かるの?それに…」
ラミリツが言う
「ヴァイオリンとは違うと思うけど?ハブロス司令官… ギターとかも 弾けるの?」
アースが言う
「ヴァイオリンもギターも どちらも弦楽器だ そうとなれば ある程度は弾かれるだろう?では 行くぞ?」
アースが祭壇を出て行く ラミリツが追いながら言う
「え?同じは同じ弦楽器でもさ?構えも道具も違うし?結構 違うと思うけど…?本当に弾ける?」
アースが言う
「何とかなるだろう それより 目的の物は手に入れた 時間も限られている そうとなれば 急いで皆の下へ… っ!?」
草むらが揺れる ラミリツが驚いていた状態から言う
「何か居たっ!?動物っ!?」
アースが視線を強めると驚いて言う
「いや …人だっ」
ラミリツが驚いて言う
「え…っ!?」
ラミリツが剣の柄を掴むと言う
「分かるのっ!?人だって!?」
アースが言う
「魂の光で分かる… 動物ではない 間違いなく 人の知性を持った者が…っ!」
ラミリツが言う
「それなら…っ?どうするっ!?捕らえるっ!?」
アースが言う
「いや…」
ラミリツがアースへ視線を向けると アースが言う
「逃げるぞっ」
アースが逃げ出す ラミリツが衝撃を受けて言う
「えっ!?ちょっ…!?まっ!?待ってっ!?」
ラミリツがアースを追う 草むらが揺れる
村
ARTマシーナリーたちが佇んでいる ART隊員たちが息を潜めていて モニターに表示が現れている Mハイケルの意識が思う
(周囲センサーへの反応数は4… 数の上では 圧倒的に我々が上を行くが…)
Mハイケルが視線を向ける 視線の先 ART2マシーナリーたちが沈黙していて Mシュナイゼルの中 シュナイゼルが緊張して思う
(ハブロス司令官からのご命令は 第一防衛体制… 第一防衛体制は司令塔や司令官からの あらゆる命令へ対する行動準備 同時に 攻撃を受けた際は即座に防衛出来る様備える事 しかし そちらは 相手からの攻撃へ対する反撃… となれば)
MシュナイゼルがMハイケルを見て思う
(現状は…っ こちらが…っ)
Mハイケルが思う
(動く訳には行かない …しかしっ!?)
ART隊員たちが息を飲む モニターに接近表示が現れる 隊員たちが気付くと シュナイゼルが言う
「隊長っ!ハブロス司令官っ!」
アースが一度後方の森へ視線を向けて目を細める ラミリツが走りながら叫ぶ
「ART2!それから ART1もっ!」
シュナイゼルが叫ぶ
「隊長っ!森の中にっ!」
ラミリツが立ち止まり森へ向く アースがラミリツの横を過ぎる間際に言う
「構うなっ 行くぞっ!」
ラミリツがハッとして言う
「了解っ」
アースがRDD001へ搭乗する Mハイケルが言う
「ART総員 起動は済ませている 指示を!ハブロス司令官っ」
アースが言う
「ART1 及び ART2は 総員っ!」
ART隊員たちが視線を強める Mラミリツが起動する アースが言う
「撤収だっ!」
ART隊員たちが衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」
ラミリツが言う
「ART2-01号機 起動完了っ システムオールグリーン!先行は!?僕らART2で良いっ!?ハブロス司令官!?」
アースの声が聞こえる
『先行 ART2 私が続き ART1だっ 来た道を戻れ!行けっ』
ラミリツが言う
「了解 司令官!ART2 進行っ!僕に続いて!」
Mラミリツが走行して行く ART2隊員たちが呆気に取られた状態から Mシュナイゼルが慌てて言う
「りょ、了解 隊長っ ART2 進行!隊長に続けっ!」
ART2隊員たちが言う
「「りょ、了解 副隊長っ!」」
ART2マシーナリーたちが退避する RDD001が続こうとすると Mハイケルが言う
「ま、待てっ ART2 及び ハブロス司令官!?何故 逃げるっ!?相手の詳細は不明だが ターゲットの数は4!マシーナリーを保有する 我々に分があるっ 逃げる必要は…っ!?」
RDD001がMハイケルへ向きアースが言う
「奴らが誰であろうと 現状の我々の敵ではないっ 不要な干渉は行なうな!来い!私に続け ART1総員!命令だっ!」
RDD001がART2マシーナリーたちに続いて退避する Mハイケルが沈黙した後言う
「…了解 では ART1…」
M隊員BがMハイケルの前を過ぎながら言う
「了解 少佐ぁー!」
Mハイケルが衝撃を受ける ART1マシーナリーたちが言いながら過ぎて行く
「了解 少佐」 「了解ー!」 「了解 少佐ぁー!」
MハイケルがART1マシーナリーたちを追う ARTマシーナリーたちが過ぎ去った村に 草むらから人影が現れる
最初の出発点
Mラミリツが歩みを止めると ラミリツが言う
「座標ポイント緯度142度 経度-23度… 最初の場所に 戻って来たけど?ハブロス司令官?」
RDD001が到着すると アースが言う
「良し それでは」
皆が緊張して 隊員Aが言う
「…今度こそ?」
隊員Bが言う
「逝くー?」
隊員Cが緊張して言う
「そっちの逝くは無しだろっ!」
アースが言う
「ART1及びART2 総員 方位を東へ これより 我々は 敵陣へ向け」
ARTマシーナリーたちが構える RDD001からアースが言う
「進軍する」
ART隊員たちが言う
「「了解 司令官!」」
ログウェルン城
モニターのセンサーに表示が現れる 司令塔隊員が言う
「東方周囲センサーに反応あり!反応数30から…35…40…50…60!…いえっ 61と確認っ!」
司令塔リーダーが言う
「反応数61だとっ!?1個部隊の襲撃と言えるか!?反応種類はっ!?」
司令塔隊員が言う
「詳細確認中!中間報告 熱量 及び 体積換算から… 中型機械兵と同等の物体であると 思われます!」
司令塔リーダーが言う
「クレター司令官へ報告をするっ お前たちは 情報収集と 機械兵の防衛出動準備を!」
司令塔隊員たちが言う
「「ラジャ!」」
森の内
ARTマシーナリーたちが滑走している Mラミリツ内 モニターに表示が現れる ART2隊員が言う
『前方 300メートル先っ 高低差有り!高さ 凡そ50メートル!』
ラミリツが言う
「了解!50メートル位ならっ!」
Mラミリツが先行する Mラミリツが絶壁を突っ切ると 周囲を一瞥した後下を見る Mラミリツが落下すると言う
「総員 落下と同時に ジェットエンジン起動っ!高度30メートル地点から 最大出力にて点火っ!」
Mラミリツがジェットエンジンを出力させると 落下衝撃を緩和して着地 同時に滑走を再開すると言う
「着地成功 問題なし!行けるよっ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長っ!」」 「ART2は 隊長に続け!」
ART2マシーナリーたちが次々に絶壁を落下し 衝撃の緩和を成功させる Mシュナイゼルが振り返って確認すると シュナイゼルが言う
「ART2総員 絶壁を突破しました!隊長!」
Mラミリツがターンして停止すると言う
「了解!ART2はもちろん ART1も大丈夫だろうけど」
Mラミリツが絶壁を見上げて思う
(ハブロス司令官はっ?マシーナリーのジェットエンジン使用による 衝撃緩和には訓練と慣れが必要で…っ でも あの001マシーナリーなら?もし 失敗して落下したとしても 大丈夫だとは思うけどっ!?)
MラミリツとART2マシーナリーたちの振り返った先 絶壁をRDD001が飛び出す ラミリツがハッとする Mシュナイゼルがハッとして言う
「あちらの体勢ではっ ジェットエンジンの作動に支障がっ!」
ラミリツがハッとして思う
(失敗するっ!)
Mラミリツが向かおうと身を乗り出すと RDD001がジェットエンジンを垂直方向で点火させ 空を飛ぶ 皆が衝撃を受け Mラミリツが頭上を過ぎるRDD001を見上げて言う
「…ってっ!?嘘ぉっ!?ハブロス司令官が…っ とっ!?」
Mシュナイゼルが言う
「飛んだっ!?」
隊員Bの声が聞こえる
『えー?ハブロス司令官がー?』
隊員Cの声が聞こえる
『飛んだって…?』
ART2マシーナリーたちが進行方向へ再び振り返った先 RDD001が推進着陸し そのまま滑走すると アースが言う
『使える物は より上手く使うべきだろう?折角の高度とジェットエンジンだ この2つが揃ったとあれば …飛ぶだろう?普通?』
ラミリツが衝撃を受け慌てて言う
「飛ばないよっ!普通っ!?…って 言うかっ 待って ハブロス司令官!僕らより先行しちゃダメだったら!ハブロス司令官!?あぁっ もうっ ART2 急いで進行っ!ハブロス司令官に追い付いてっ!」
Mラミリツが滑走する Mシュナイゼルが衝撃を受け慌てて言う
「りょ、了解っ 隊長っ!…ART2!隊長へ続け!」
ART2隊員たちが言う
「「りょ、了解!副隊長っ!」」
ART2マシーナリーたちが追って行く ART2マシーナリーたちが去った場所に ART1マシーナリーたちが成功と失敗が入り混じった状態で現れると M隊員Nが言う
「ちゃ… 着地 失敗…」
M隊員Fが着陸すると 隊員Fが言う
「着地は成功したけど…」
M隊員Fが顔を上げる M隊員Iが隣に居て言う
「それを越えて 飛ぶなんて言うのは… あっ!?」
皆の視線の先Mハイケルが飛び出す ART1マシーナリーたちが見上げ ART1隊員たちが息を飲むと 隊員Cが言う
「流石 少佐だ…」
Mハイケルの中で ハイケルの意識が思う
(良し今だ!このタイミングで!)
Mハイケルがジェットエンジンを点火させて飛ぶ 隊員Aがハッとして言う
「飛んだっ!?少佐も!?」
Mハイケルが地表を見て思う
(そして ここで 着地 …をっ!?)
Mハイケルがジェット点火をしたまま地面に落下して勢いのまま前転で転がる 隊員Vが呆気に取られて言う
「…いや やっぱあれは 俺らと同じで 落ちた …って言うんじゃないか?」
隊員Nが言う
「しかも 俺らより 酷ぇな?あれは?」
M隊員NとM隊員Vが立ち上がる その前にM隊員Bが着地し滑走して向かうと Mハイケルの横へ来て言う
「少佐ぁー?大丈夫でありますかー?少佐ぁー?」
M隊員Aが追って来て言う
「ジェットエンジンで勢いを付けた分 相当 痛かったんじゃ…?」
Mハイケルがハッとすると起き上がって言う
「ハッ… 危うく 私が1体 逝ってしまう所だった」
M隊員Aが呆れの汗を流す アースの声が聞こえる
『ART1 どうした?遅れているぞ?連隊を乱すな』
ART1隊員たちが苦笑して言う
「そもそも その連隊を乱しているのって…」
Mハイケルが起き上がって言う
「了解 悪魔の司令官… … …?」
Mハイケルが間を置いて疑問すると言う
「…悪魔の司令官の 突込みが無いと言う事は?」
隊員Eが言う
「いつものアレ 突込みだったのか?」
サブモニターに映る隊員Fが苦笑して言う
『そう… そうみたいだな?』
隊員Fのサブモニターに映る隊員Cが言う
『有り得ねぇ…』
Mハイケルが言う
「如何に 悪魔であろうと 現状は その奴の力が届かない距離にまで 我々とは離れてしまったと言う事か?そうと言う事ならば」
隊員Aが苦笑して言う
「いえ むしろ…」
ラミリツの声が聞こえる
『…到着?ここが…?』
ログウェルン城 東方出向口
アースが言う
「お前の相手をしている場合では無いと言うだけだ ハイケル少佐 遊びは終わりだ ここからは…」
RDD001が顔を上げて言う
「ART総員 総力を上げて行く …本番だぞ?」
RDD001の周囲をART2が固め Mラミリツが構え ラミリツが視線を強める ARTマシーナリーの前方に 機械兵士たちが構えている
ログウェルン城 司令塔
司令塔隊員が言う
「反応 ログウェルン城 東方出向口近辺へ到達!反応数変わらず61!」
司令塔リーダーが言う
「東方防衛 60メートルの絶壁を越えただとっ!?対象は機械兵では無いのか!?」
クレターがやって来て言う
「襲撃だと?このログウェルン城へ攻め入って来るとは 何処の愚か者だ?詳細は?」
司令塔リーダーがハッとして言う
「クレター司令官 申し訳御座いませんっ 詳細は… 現在 反応は このログウェルン城の東方出向口近辺へ 到達したと」
クレターが言う
「到達した?この城への接近を 許したと言うのかっ?」
司令塔リーダーが言う
「も、申し訳御座いませんっ!」
クレターが言う
「愚か者がっ!貴様は何の為に存在していたっ!?」
司令塔リーダーが言う
「ど、どうかお許しをっ 直ちに 反応の対象を…っ!」
司令塔隊員が言う
「反応対象 ログウェルン城へ接近!警備機械兵 出動させます!」
クレターが言う
「機械兵は出動した これで対象は消されるだろう 詳細も不明なままにだ」
司令塔リーダーが言う
「は… はい…っ」
クレターが言う
「敵の始末ならば機械兵と その管理を行なえる者共だけで十分だ そうとなれば… それらを纏める筈の貴様の存在は 不要だな?」
司令塔リーダーが息を飲んで怯える
ログウェルン城 東方出向口
機械兵士らが武器を構える Mラミリツが言う
「対象の武装を確認っ!ハブロス司令官っ!?」
Mラミリツが横目にRDD001を振り返る RDD001内 アースが言う
「対象からは既に 我々のアールスローン帝国への侵略的襲撃を確認している 共に 我々は奴らの思想には 共感出来ない 従って …アールスローン帝国軍レギスト特殊部隊!」
RDD001が言う
「襲撃っ!」
ラミリツとハイケルが言う
「「了解!司令官っ!」」
Mラミリツがプラズマセイバーを装備すると共に叫ぶ
「ART2 特攻!」
Mラミリツが機械兵士らへ向かう ART2マシーナリーたちが続いて叫ぶ
「「了解!隊長!」」
Mハイケルが銃を手に言う
「ART1 ART2を援護だ!進路が開き次第 我々も特攻する!」
ART1隊員たちが言う
「「了解!少佐ぁーっ!」」
ART1マシーナリーたちが銃撃を開始する 機械兵士らが銃撃をしている中 ART2マシーナリーたちが俊敏に回避と防御を行い接近して頭部を切り捨てる Mハイケルが銃撃をしながら言う
「対象は胴体部に燃料を持っている 自爆システムの誘発を避けると共に 対象を確実に撃破する為にも 狙いは…」
RDD001が言う
「狙いは首を 頭部には 彼らの命が残っている 可能な限り そちらは残せ」
ラミリツの声が聞こえる
『ART2 了解っ!』
Mハイケルが言う
「彼らの命が…?…ART1 了解」
Mハイケルが銃を構えると狙いを付け射撃する 機械兵士らの首に命中して次々に頭が落ちる RDD001が見ていて RDD001内でアースが視線を強める
ログウェルン城 司令塔
司令塔リーダーが怯えながら言う
「ど、どうか お助けをっ!この次からはっ 必ず…っ!」
クレターが言う
「ああ 助けてやるとも?」
司令塔リーダーが呆気に取られてから視線を泳がせると クレターが笑んで言う
「この次からも ここにいる奴らと 機械兵士どもを使えば良い そして お前は 前者ではなく… 後者として 働け」
司令塔リーダーが驚いて言う
「そ、それではっ!?クレター司令官っ!お助け下さいっ 私はっ!」
クレターが笑んで言う
「だから 助けてやると言っているだろう?殺す訳では無い ただ 居場所が変わるだけだ… あぁ?姿もだがな?」
クレターが指を鳴らすと 兵士たちが入って来る 司令塔リーダーが悲鳴を上げ逃れようとしながら言う
「や、やめろっ!止めてくれっ 私はっ 機械兵になどなりたくないっ 殺されるも同然だっ いや それ以上…っ どうか お助け下さいっ!クレター司令官っ!クレター司令官ーっ!」
司令塔リーダーが連れ去られる クレターが軽く笑って言う
「…フッ この戦闘で 多少なりとも 機械兵の数が減るだろう …奴1人を追加した所では 足りぬかもしれんな?」
司令塔隊員たちがビクッと身を竦ませる クレターが言う
「戦況は?この城への不届き共は 始末したのだろう?」
司令塔隊員Aがコンソールを操作しながら言う
「東方出向口は 先日の敵対象からの反撃による被害で 監視モニターやその他のセンサー類が破損している影響で 現在は それらの確認が…っ」
クレターが言う
「何?」
司令塔隊員Aが怯えながら言う
「も、申し訳…っ」
司令塔隊員Bが言う
「いえっ!確認は取られますっ!センサー類の感度は落ちますがっ 城門前のそれらの監視角度 及び 明度を最大値まで上げる事により 一時的な代用が勤まるものとっ!」
クレターが言う
「良い答えだ では そちらを行ない確認を済ませた 結果は?もちろん ゴミどもは 既に 片付いているだろうが?」
司令塔隊員Bが慌てて操作をして言う
「た、只今確認をっ」
クレターが言う
「今 確認をしているのか?」
司令塔隊員Bが焦って言う
「す、直ぐにっ 確認を取りますのでっ」
クレターが不満げに言う
「ふん…?」
司令塔隊員Bが何度もエラーを繰り返す クレターが苛立たしげに足先で音を立てる 司令塔隊員たちが焦り クレターが足音を一段と高めると 司令塔隊員たちがビクッとする クレターが言う
「もう 良いっ!貴様らもまとめて…っ!」
司令塔隊員Aが言う
「確認終わりました!東方出向口に現れた不届き者らは!機械兵らにより 処分されましたっ!」
司令塔隊員A以外が驚いて司令塔隊員Aを見る クレターが笑んで言う
「そうか?…では 貴様らは引き続き 監視業務を行なって居ろ」
クレターが立ち去って行く 司令塔隊員たちがホッとすると クレターが去ったドアが閉まると共に 司令塔隊員Aを見て言う
「それで?本当に?」
司令塔隊員Aが言う
「…いや けど あぁでも言わないと」
司令塔隊員が言う
「危ない所だった… クレター司令官は 結果ではなく 気分さえ良ければ良いんだ だから さっきのはあれで正解だっただろう?」
司令塔隊員Cが言う
「しかし 本当に…?」
司令塔隊員たちが司令塔隊員Bを見る 司令塔隊員Bが作業を続けている 司令塔隊員Aが言う
「大丈夫だとは思うが …もし 万が一にも…」
司令塔隊員たちが息を飲むと モニターに画質の悪い映像が映り 映像が拡大されて行く 司令塔隊員たちが目を細めて見ていると徐々に驚き 皆が呆気に取られると言う
「ま、まさか…っ!?」
ログウェルン城 東方出向口
機械兵士の頭部が落ちると ARTマシーナリーたちが構えを解除し Mラミリツの中ラミリツが微笑して言う
「余裕!」
サブモニターのシュナイゼルが微笑する RDD001内 アースが言う
「襲撃者として 数が多ければ それなりに手を焼かされる相手だったが 防衛としては備えるには… 恐らく元は人間による防衛がなされていたであろう この建造物に対し 似つかわしくない機体の大きさと共に」
RDD001が顔を向け 城を見ると言う
「オートプログラムによる作動ともなれば尚更 …数に置いては劣るが 今回は 我々に分がある… 十分にな?」
ART隊員たちが顔を上げる アースが言う
「ART総員 進軍っ!」
ART隊員たちが言う
「「了解!司令官っ!」」
ARTマシーナリーたちが滑走して行く
ログウェルン城 司令塔
司令塔隊員たちが驚き言う
「そんな馬鹿なっ!?機械兵が全て倒されたっ!?」 「城内へ向かって来るぞっ!?どうするっ!?」
司令塔隊員Bが言う
「クレター司令官へ連絡をっ!?」
司令塔隊員Aが言う
「ダメだっ!そんな事したら 俺たちがどうなると思ってるっ!?」
司令塔隊員Bが言う
「しかしっ!?このままでは敵が!?」
司令塔隊員Cが言う
「敵が侵入して来るとなれ同じだ… 奴らに殺されるか クレター司令官に機械兵のパーツにされるか 俺たちにあるのは その2つの どちらかで…っ」
司令塔隊員Dが言う
「…いや 3つだ」
司令塔隊員たちが司令塔隊員Dを見る 司令塔隊員Dが言う
「俺たちで あいつらを倒せば良いっ そうすれば さっきの報告と同じ事だろう!?敵を倒しさえすればっ 俺たちは 生き残れるっ!」
司令塔隊員たちが言う
「…やれるか?」 「俺たちだけで?」
司令塔隊員Aが言う
「やるしかないっ やらなければ 俺たちまでっ」
司令塔隊員Aが司令塔リーダーの席を見る 司令塔隊員たちが同じ場所を見ていた状態から視線を合わせ頷き合うと それぞれの持ち場へ戻り作業をしながら言う
「城内の機械兵を全て 東方出向口へ向かわせよう!」 「タイプに関わらず 全て向かわせろ!奴らは… 強いぞっ!」
司令塔隊員たちがモニターを見上げる モニターには機械兵士らが次々にARTマシーナリーたちに倒されている
ログウェルン城 城内
Mラミリツが言う
「ART2!これより 敵陣施設内へ進入する!総員 周囲モニターを監視 何があるか分からない 慎重に…っ!」
RDD001がART2に続いて来て言う
「構わん 突っ込め!」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「ちょっ!?ハブロス司令官っ!?」
アースが言う
「前方 確認出来る範囲に 生体の魂の光は見られない そして 構造物の性質からして 我々のマシーナリーを 大破出来るほどの 装置や爆薬などは 備えられて居ないものと推測される …そうとあれば 先行部隊ART2は 突入しろっ 何かあれば 後攻ART1がフォローを行なう」
ラミリツがハッとしてから言う
「…そっか?それなら!?」
アースの声が続く
『予定だ』
ラミリツが衝撃を受けると ラミリツの声が聞こえる
『そこっ!?予定じゃダメだからっ!?』
アースが言う
「共に 私が居る」
ラミリツがハッとする アースの声が聞こえる
『例え 使えない悪魔の兵士を 身代わりとしてでも お前たちの事は必ず守るっ 行け!ART2!ラミリツ隊長!』
Mハイケルが言う
「…出来れば 私も 守ってもらいたいのだが…」
ラミリツが意を決して言う
「了解 司令官っ!ART2 突入する!私に続けっ!」
ART2マシーナリーたちが言う
「「了解 隊長!」」
Mハイケルが言う
「ART1は…」
RDD001が速度を下げART1へ近付くと言う
「ART1は周囲モニターの監視を強化 共に 全力でART2のサポートを行なえ 主戦力ではなく 補佐へ徹しろ 何があるか分からん ART1は 第二防衛体制 周囲警戒強化だ」
ART1隊員たちが言う
「「了解 司令官!」」
Mハイケルが疑問して言う
「…突っ込むのではなかったのか?いや むしろ… そこを突っ込むべきなのか?」
隊員Bの声が聞こえる
『少佐ぁー!?…あれー?それとも 司令官ーっ?』
RDD001が言う
「どうした バイスン隊員」
Mハイケルが衝撃を受ける M隊員Bが言う
「はーっ では 司令官へ 報告でありますー!」
MハイケルがM隊員Bを見る M隊員B内 隊員Bがモニターを覗き込んで言う
「敵陣の中にー?今までに無い反応がありますで ありますー?これってー?」
サブモニターの隊員Aが一瞬驚いてから自分のモニターを見て言う
『…あっ 本当だ 他の… 今までの機械兵士とは 質量が違う… いや むしろ 大きさそのものが?』
RDD001が顔を向けると 機械兵士らの後方に 人型機械兵が銃を構えて居て射撃する 銃弾がRDD001へ向かうが 直前で刀身に防がれ Mラミリツが言う
「あれは!?まるで… 帝国の人型マシーナリー?」
Mラミリツが後方のRDD001を意識すると RDD001が言う
「失敬だぞ ラミリツ隊長?我々の仲間である 彼ら帝国の人型マシーナリーは 少なくとも シルエットの面に置いて 機械と見間違う事は無いだろう?つまり 今 我々の目の前に居る奴らと比べ より精度の高い 人型マシーナリーだ」
ラミリツが苦笑して言う
「そうだね?なら… それはそうと どうするの?」
アースの目に魂の光が見えている アースが言う
「彼らも同じだ 恐らく 他の大型機械兵士と同じく 頭部に人の脳核が納められているのだろうが …しかし 彼らの場合は そちらの魂の色が 憎悪に満ちている」
銃撃が次々になされる Mラミリツが次々に刀身で弾くと言う
「それは… つまり より厄介な相手だって事?少なくとも 機械兵士たちとは違って 考えた上で 攻撃を行なってる」
RDD001が一歩前に出て言う
「そうだな しかし 大きさは マシーナリーを使用している現状の我々より劣るものだ 質量は圧倒的な差であり その他の要因よりも 覆す事は難しいもの そうとあっても ここであちらを用いると言う事は…?」
人型機械兵士らが銃撃を行なう RDD001が手をかざして力を発揮すると 全ての弾丸が停止する 続けて RDD001が手を振り払うと 人型機械兵士らが吹き飛ばされ壁へ激突し 各部パーツが破損して倒れる RDD001が構えを解除すると言う
「特に秘策などは無かった様だ この状況下へ あの様な 弱体な兵を送り込むとは… 相手方の指揮官は どうしようもない馬鹿なのか もしくは 天才か?」
RDD001が見上げる Mラミリツが言う
「それってさ?つまり どっちにしても 馬鹿だって言いたいんだよね?」
アースが言う
「まぁ そう言う事だ しかし そうとは言え 後者であれば 油断は出来ない」
RDD001が言う
「ART総員 進軍する 陣形は同じく ART2先行 正し ここからは慎重に向かえ ART2は 第二防衛体制にて 進行しろ」
Mラミリツが言う
「了解!司令官!ART2!第二防衛体制にて 進行!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長!」」
ART2マシーナリーたちが先行する MハイケルがRDD001の横へ来て言う
「では ART1も同じく 第二防衛体制にて…?」
RDD001が言う
「ART1は 第三防衛体制 周囲警戒及び最低限のサポートにて 体力の温存を図れ」
Mハイケルが疑問して言う
「…?そうなのか?まだ 第三防衛体制には… 休憩を必要とするほどの活動は 行っていないが?」
アースが言う
「ここからは 慎重に向かうと言っただろう?この先は 敵陣城内となる そして 先ほどのような 人間と同等の小型の機械兵士が居ると言う事は マシーナリーが通られない空間があると言う事も 予測がなされる そちらの際は お前たちART1を先行させる その為の体力 及び 精神力の温存だ」
Mハイケルが言う
「なるほど そう言う事か…」
RDD001内 ハイケルの声が聞こえる
『了解 司令官』
Mハイケルが言う
「ART1 第三防衛体制にて ART2へ続く …行くぞっ」
ART1マシーナリーたちが言う
「「了解 少佐ぁー!」」
ART1マシーナリーたちが向かう RDD001がそれを見てから 顔を上げ言う
「今 行ってやる …待っていろ クレター司令官っ!」
アースが視線を強めると RDD001が進行して行く
ログウェルン城 司令官室
クラシック音楽が流れている 遠くで騒音が聞こえる クラシック音楽に紛れるその音に気付くとクレターが言う
「…うん?」
クレターが閉じていた目を開くと疑問して言う
「この城内で?」
クレターが立ち上がり 備え付けの受話器を取ると言う
「私だ 何所からか騒音が聞こえるが?」
轟音が響く クレターが驚いてから言う
「何事だっ!?直ぐに確認を!」
クレターが通話の内容に驚くと 受話器を叩き置き部屋を出て行く
ログウェルン城 通路
爆発が起きる 機械兵士の頭部が落ちる Mラミリツが振り返って言う
「機械兵士1体爆発!後続 気を付けて!」
ART2マシーナリーたちが 機械兵士の残骸を回避して進んで来る シュナイゼルの声が聞こえる
『隊長!周囲モニターから 前方 空間の拡大を確認!割と大きな空間です 恐らく ART本部の訓練所と 同規模のものと思われます!』
Mラミリツが顔を向けると ラミリツが言う
「分かった それなら …先行部隊は 減速っ!ART2は まとまって 皆で 突入するよっ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長!」」
先行していたART2マシーナリーたちが減速し 間隔をつめる
ログウェルン城 司令塔
クレターが言う
「敵の城内への侵入を 防がれなかっただと…?このゴミどもがっ!」
司令塔隊員たちが身を竦ませる クレターが表情を怒らせつつ言う
「城内まで来たと言う事は その姿の確認は取られているだろう!?映せ!一体何所のゴミどもが この城の床を汚したのだっ!?」
司令塔隊員たちが言う
「そ、それが…っ」
モニターにARTマシーナリーたちが映る クレターが一瞬呆気に取られた後言う
「…これは?」
司令塔隊員たちがコンソールを操作しながら言う
「見た目のカラーリングは異なりますが 恐らく 先日の… 我々が侵略を行い …失敗に終わった 第6プラントの機械兵であるものとっ」
クレターが言う
「あの機械兵がっ?我々のプラントへ送り込まれたと言う事かっ!?奴らのプラントとは 今は どのラインも繋がれてはいない筈だがっ?」
クレターがコンソールを操作すると言う
「…やはり ラインは繋がってはいない?では…?」
轟音が響く 司令塔隊員が言う
「敵機械兵!城内1階 中央ルームへと到達!機械兵防衛前線 突破されました!」
クレターが言う
「機械兵防衛を使っていたのかっ!?残りの中央ルームの伏兵は!?」
司令塔隊員が言う
「機械兵残兵 50!…いえっ 48…っ」
クレターが怒って叫ぶ
「馬鹿者っ!貴様らは この城を潰すつもりかっ!」
司令塔隊員たちが怯える クレターが表情を渋らせて言う
「侵入者を排除するには 相手の倍の数を持ってせねば防衛は困難っ …しかも 奴らはっ!?…ラインの切られた状態で?奴らにとっては未開の地であろう この第5プラントの この城内を突破している これは一体?」
轟音が響く クレターがハッとする 司令塔隊員が言う
「敵機械兵士!城内1階 中央ルームにて 戦闘開始!機械兵伏兵 防戦開始!しかし 戦況は変わらず 劣勢ですっ 敵機械兵士からの攻撃に こちらの機械兵では成す術が…っ」
モニター内で 機械兵士がARTマシーナリーたちに次々やられている クレターがハッとして言う
「機械兵らの攻撃を止めさせろっ!」
司令塔隊員たちが驚いてから言う
「…え?しかしっ!?」 「今 ここで止めては 残りも 全て倒されて…っ!?」
クレターが言う
「黙れっ!このままでも同じ事っ 止めろっ!全機械兵 強制停止っ!」
司令塔隊員たちがハッとして言う
「…ラ、ラジャッ!」
司令塔隊員がコンソールを操作する
ログウェルン城 中央ルーム
ARTマシーナリーたちと戦っていた 機械兵らが停止する Mハイケルが照準を定めていた状態から疑問して言う
「…うん?」
Mラミリツがプラズマセイバーを構えた状態で疑問して言う
「…止まった?」
RDD001が顔を向けて言う
「ほう…?曲がり形にも司令官か?どうやら 唯の馬鹿では 無かった様だ」
Mラミリツが衝撃を受け RDD001を横目に振り向いて言う
「それって…?」
ログウェルン城 司令塔
司令塔隊員が言う
「全機械兵 制御停止しました!」
クレターが言う
「相手は?」
司令塔隊員が言う
「あ、相手は… …っ!?敵兵も制御停止!?」
クレターが言う
「制御停止ではない 奴らは 戦闘行為を止めはしようとも 個別にて動いてる」
司令塔隊員たちがハッとしてモニターを見る モニターの中でARTマシーナリーたちが移動して RDD001の近くへ集まる 司令塔隊員たちが呆気に取られる クレターが言う
「そして その動きも… 全ての制御をプログラムにて行なっている 機械兵どもとは異なり 奴らの動きは その全てが不一致… つまり 奴らは プログラムではなく 各機械兵の動き1つ1つを全て 個別の人間が行なっていると言う事だ」
司令塔隊員たちが驚き言う
「人間がっ?」 「しかし…っ?ラインは 何所も 繋がってはいないと?」
クレターが言う
「ラインを使うのではなく それこそ 奴らも貴様らゴミどもと同じだ 1つ1つの機械兵へ 完全体の人間1人分の頭脳が…?若しくは その人間そのものが 入れられて居ると言う可能性すらある」
司令塔隊員たちが呆気に取られて言う
「では 人間が そのまま入れられて…?」 「機械の体で 生きていると言う事なのか?あれこそ 本当に?」
クレターが言う
「愚かな事だ」
司令塔隊員たちがクレターを見る クレターが目下のモニターを眺めながら言う
「これだけの戦いを行える機械兵を得ておりながらも 何故その無駄な部分をそぎ落とさない?奴らの司令官は… 飛んだ愚か者だ …その上 …まさかな?」
クレターがコンソールのボリュームを上げて行くと ラミリツの声が聞こえる
『…っぱり 動かないみたいだけど?どうするの?』
ハイケルの声が聞こえる
『的が動かないと言うのであれば さっさとその頭を落としてしまうか?』
クレターが笑んで言う
「ラインを全て切断している影響か?それとも…?プラントを越える能力があって 無線を使えない筈が無い 周囲に機械兵しか居ない事に 気を緩めているのか?外部出力にて 互いの意思疎通を行うとは 愚かを通り越す この者共の行動を咎めない 指揮官は…」
アースの声が聞こえる
『ART総員 現状待機だ』
クレターが反応する 司令塔隊員たちが呆気に取られ顔を見合わせる
ログウェルン城 中央ルーム
Mラミリツが向き直り RDD001へ言う
「現状待機って…?何で?倒すなり 先へ進むなり するんじゃないの?だって… …急いでるんだよね?」
RDD001からアースが言う
「そうだな 出来れば 急ぎたい所ではあるが だからと言って この任務を 粗略に終わらせる事は出来ない」
RDD001が機械兵士らを見て言う
「敵対象が動きを止めた… 劣勢を認識し この施設への被害を省みず 我々の退治を行なう為 残りの機械兵士らを用いた自爆行為を行なうと言う可能性も考慮したが そちらを行なうつもりは無い様子だ」
モニターに表示がされている ラミリツが言う
「今の所 対象に サーモ値の変化や その他の信号の変化は無し… うんっ 確かに爆破の可能性は低いみたいだけど?だとしたら?」
アースの声が聞こえる
『そうとなれば この戦況を打開する為 この状況下に置いて 彼らに残された手段は2に1つ 向かうか 逃げるか だが 兵を止めたとなれば…』
RDD001が顔を上げる
ログウェルン城 司令塔
アースの声が聞こえる
『我々は アールスローン帝国軍レギスト特殊部隊だっ 先日 お前たちから受けた挨拶を 返しに来たっ!』
クレターが僅かに驚いて言う
「…まさか?」
ハイケルの声が聞こえる
『それで 相手が出て来るのを 待つと言う事か?ハブロス司令官?』
クレターが視線を強めて言う
「”ハブロス司令官” だと…っ?」
クレターの脳裏で思い出される
ウィルシュが言う
『…アンタよか ずっと強い司令官だったぜ?アールスローン帝国の司令官 アース・メイヴン・ハブロスって司令官はよっ!?』
クレターが唇を噛み締めて言う
「奴がっ!?…いや?だからと言って 本当にっ!?」
クレターが手を握り締め 焦りつつ言う
「…いや 有り得ないっ 自ら別プラントへっ?それも戦場に…っ」
クレターが閃いて言う
「…そうか?それならっ!」
クレターが顔を上げる
ログウェルン城 中央ルーム
Mラミリツが疑問すると ラミリツが言う
「…何か まったく反応は 無いみたいだけど?」
Mラミリツが言う
「まだ 待つつもりなの?ハブロス司令か…」
クレターの声が聞こえる
『わざわざ プラントを越えてまで 挨拶を返しに来るとは…?余程 先日の我々の挨拶を 気に入ってくれた様だな?』
アースが視線を強めると思う
(この声は…っ)
ARTマシーナリーたちが反応して周囲を見渡すと ラミリツが緊張して言う
「ART2!周囲警戒強化っ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長っ」」
Mハイケルが言う
「ART1も…っ」
ART1隊員たちが言う
「「了解 少佐ぁー!」」
Mハイケルが呆気に取られて言う
「…そ、そうか …また 言葉で言う前に伝わっ…?」
RDD001内 アースが視線を細めていた状態から 不満げに言う
「…気に入ったのでは無く」
RDD001が顔を上げて言う
「初対面の相手へ対する挨拶としては 余りにも礼儀が成っていなかった事から そちらを 教えてやろうと思ったのだが しかし…」
RDD001のコックピットが開き アースが身を現すと顔を上げて言う
「歓迎の挨拶にまで 顔を見せられないとは?この国の司令官殿は 相当に 臆病な者らしいな?」
MラミリツがRDD001の近くで防衛体制を築く
ログウェルン城 司令塔
クレターが表情を引きつらせている 司令塔隊員たちが怯えて顔を見合わせる アースの声が聞こえる
『更には 自らの名を名乗る事すら出来ないのか?確か 私が確認を行なった限りでは お前の通称は ”クレター司令官” であると?』
クレターが驚いて司令塔隊員らへ言う
「誰がっ!?貴様らの誰かがっ!?私の名を伝えたのかっ!?」
司令塔隊員たちが驚き慌てて言う
「い、いえっ!」 「我々は その様な事はっ!」
クレターが言う
「ではっ 何故!?奴が 私の名を知っているっ!?」
アースが言う
『お前が 命を奪った 沢山の人々の魂が この私に お前の その名と その存在を教えてくれた』
クレターが驚き言う
「…た、魂だと?」
アースが言う
『そして お前の行いを… 例え 異なるプラントに生きる者とは言え 私は そのお前の行いを 見逃す事は出来ないっ 従って!』
クレターがハッとモニターを見る
ログウェルン城 中央ルーム
アースが言う
「この場に現れないと言うのであればっ 私は この城の何所に居ようと 貴様を探し出し 直接 話を付ける!この城を壊されたくなければ さっさと 姿を現せっ!」
ART隊員たちが周囲を警戒している
ログウェルン城 司令塔
クレターが手を握り締め屈辱に耐えていた状態から 顔を上げて言う
「今直ぐに 小型機械兵を 全て中央ルームへ集結させろっ!私も向かうっ!」
司令塔隊員たちがハッとして顔を見合わせてから言う
「こ、小型機械兵は… 全て…」
クレターが身を翻しつつ言う
「そうだっ!全て集めろっ!その他の機械兵も 全て中央ルームへ集結させろ!」
司令塔隊員が顔を見合わせつつ観念して言う
「小型機械兵はっ …す、全て 倒されましたっ」
クレターが驚き言う
「な、何だとっ!?何故 中大型機械兵を相手に 小型機械兵を出したっ!?」
司令塔隊員が困って言う
「同型機の機械兵では歯が立たない事からっ 小型機械兵らの戦闘プログラムなら 打開策を得られるものかと…っ」
クレターが怒って言う
「愚か者がっ!小型機械兵の戦闘プログラムは 同型機械兵や人間へ対する戦略のみだっ それを…っ!?」
轟音が響く クレターがハッとすると言う
「かくなる上は…っ!」
クレターが振り返ると足音高く立ち去って行く 司令塔隊員たちが顔を見合わせる
続く
ART1とART2マシーナリーが周囲を見渡して Mハイケルが言う
「ここが…?」
Mラミリツの中 ラミリツが言う
「別世界 ログウェルン帝国?」
RDD001が周囲を見渡すと RDD001のコックピット内で アースが言う
「この場所が 『ログウェルン帝国』と呼ばれている場所であるのかと言う そちらの確証は無いが 先日対峙した あの機械兵士らが送り込まれていた座標から 西方へ100キロほど離れた地点だ」
ラミリツの声が聞こえる
『…って言う事は』
ハイケルの声が聞こえる
『この地点から東方へ100キロほど向かえば 奴ら機械兵士らが送り込まれていた その場所と言う事になる では この場所から 襲撃をすると言う事か?』
Mラミリツが言う
「ここまで来たって事は… 本当に?」
隊員Cが呆気に取られて言う
「急に出隊時間が変更になったと思ったら」
隊員Aが苦笑して言う
「別世界への任務って どうなるのかと思ったら まさか いきなり?しゅ…っ!?」
隊員Bが言う
「襲撃ー?」
RDD001が振り向いてアースが言う
『何か問題か?』
ARTマシーナリーたちが衝撃を受け 隊員Aが言う
「え?えっと…」
隊員Cが言う
「有り得ねぇ… けど 有り得る この悪魔の司令官様なら…」
アースが言う
「まずは総員 マシーナリーの状態確認を行なえ 特に センサー類のチェックを ここは異世界と呼ばれる場所ではあるが 実際は 我々のアールスローン帝国と ”同じ世界に” 存在する土地だ しかし 大陸の違いから 我々のそちらとは 異なると言う可能性も 否定は出来ない」
ラミリツが言う
「了解 司令官 ART2総員 マシーナリーの状態確認 特にセンサー類のチェックを」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長!」」
ハイケルが言う
「ART1総員も同じだ」
ART1隊員たちが言う
「「了解 少佐ぁー!」」
ラミリツがモニターをタッチしながら言う
「マシーナリーの保持センサー類は… 問題なし 周囲情報センサーも 異常なし…」
隊員Aがセンサーチェックをしながら言う
「うん 大丈夫だ 何処にも異常は見受けられ無い… けど?」
サブモニターの隊員Bが言う
『何かー?随分暗いねー?森の中だからってー?』
隊員Aが周囲を見ると M隊員Aが周囲を見渡して言う
「そうなんだよな?もう とっくに日は出ている時間なのに」
アースの声が聞こえる
『総員 座標 及び 方位 続いて 時刻の確認を行なう』
隊員Cが疑問して言う
「座標は兎も角 方位と時刻って?」
アースの声が聞こえる
『現在の我々の座標は ゲートの到着地点設定を参照に 緯度142度 経度-23度であるものとされる』
隊員Cがモニターを見ると 同じ緯度経度が表示されている 隊員Cが言う
「異常なし」
隊員Fがモニターの表示を見ながら疑問して言う
「異常なし …けど?経度がマイナス… って言う事は?」
アースの声が聞こえる
『我々は現在 アールスローン帝国より北方へ凡そ50度 赤道を越えた場所に居る 従って』
隊員Fが呆気に取られて言う
「赤道を越えて?それじゃ…」
M隊員Fが月を振り返る アースの声が言う
『方位は 月が見えている そちらが南と言う事になる』
M隊員Bが振り返って言う
「月ー?」
アースの声が言う
『だが マシーナリーの方位表示が間違っている 現状は微調整を超える そちらの再設定は出来ないが 簡易修正として 現在の北を示している方位が 真逆の南だ 必要なら記載をしておくと良いだろう』
隊員Vがモニターを見て居て言う
「方位が間違ってるって言うのにも驚いたけど 太陽じゃなくて 月が出てるなんて…?」
隊員Fが方位表示に書き込んで言う
「これで よしっ」
アースの声が言う
『そして 時刻だが …こちらは 我々の内々であるなら問題は無いが 念の為 変更をして置くと こちらの土地に置かれる 現時刻はアールスローンの時刻より15時間前の 19時10分となる』
隊員Iが言う
「15時間前って…っ?それじゃ?」
隊員Cが衝撃を受けて言う
「昨日に戻ったっ!?」
サブモニターの隊員Bが言う
『えー?』
隊員Iが苦笑して言う
「通りで 月が見える訳だ?」
RDD001が周囲を見ると言う
「作戦実行前の最終確認は以上だ 何か問題は?」
ARTマシーナリーたちが衝撃を受けると ラミリツが呆気に取られて言う
「…って?待ってよ!?本当に襲撃を行なうならさ!?もっと色々 情報とか在るよね!?普通っ!?」
RDD001が言う
「残念だが そちらは 何も無い」
M隊員Cが衝撃を受けて言う
「無いのーっ!?」
シュナイゼルとART2隊員たちが呆気に取られている RDD001が言う
「そして 作戦は…」
ラミリツが気を取り直して言う
「さ、作戦はっ!?そうだよね!?ハブロス司令官なら そんな時だって ちゃんと…っ!?」
アースの声が言う
『その場にて 構築を行なう』
ラミリツが衝撃を受けて言う
「えぇえーっ!?」
アースの声が言う
『従って ART総員は団結し どの様な場合に置いても 決して離れるな』
シュナイゼルが呆気に取られている アースの声が聞こえる
『そうだな?強いて言うのであれば そちらが作戦だ この無線も 何所まで通じるのかは 行ってみなければ分からない そうとなれば 最悪は 肉声が届く距離に居る必要がある』
シュナイゼルが苦笑して言う
「そちらは本当に… 肉声による号令に頼ると言う事も 有り得ると言う事で…?」
アースの声が聞こえる
『襲撃時には周囲の騒音も激しいだろう 総員 命令や指示が聞こえた者は 今回は 敵への漏洩は気にせずに復唱を行い 周囲の仲間へ伝達を広げるよう務めろ』
ラミリツの声が聞こえる
『了解 司令官…』
ハイケルの声が聞こえる
『了解 悪魔の司令 …がぁっ!?』
Mハイケルが倒れる 皆が顔を向ける RDD001が言う
「こちらの力も 何所まで使用出来るものか 良い経験となりそうだ」
Mハイケルが顔を上げて言う
「経験の為とは言え やはり その確認を 私で 行わないでもらいたいのだが…」
RDD001が向きを変えて言う
「では 話は以上だ これより敵陣へと向かう 総員 進路を東へ」
ARTマシーナリーたちが東へ向く中 数体が西へ向いてから慌てて方向を正す アースが視線を強めて言う
「遠いが この先に間違いなく 光が… 魂の光が見える 最も こちらもまた 現状の我々のターゲットである確証は無いが 方位は勿論 これだけの魂が集まっていると言う事は その場所に… …うん?」
アースの視界に柔らかな魂の光が通る アースが覇気を奪われ視線を向ける MラミリツがRDD001へ振り向いて言う
「進軍は 接近戦と機動力の高い 僕らART2が先行しようか?ハブロス司令官?」
RDD001が振り返る Mラミリツが疑問して言う
「ハブロス司令官?」
MラミリツがRDD001の振り返った先に気付き Mラミリツが言う
「…あれ?あの光って…?」
Mシュナイゼルが疑問して Mラミリツの視線の先を確認してからMラミリツに言う
「あの光 とは?隊長?」
ラミリツがサブモニターのシュナイゼルへ向いて言う
「え?見えない?一昨日見た あの魂の光が?」
サブモニターのシュナイゼルが言う
「一昨日の?」
Mシュナイゼルが再びMラミリツの視線の先を見てから Mラミリツへ向いて言う
「…いえ?私には 何も?…お前たちはどうだ?」
MシュナイゼルがART2マシーナリーたちを振り返ると ART2マシーナリーたちが言う
「いえ?」 「我々にも 光と称される様な そちらは 確認出来ません」
MシュナイゼルがMラミリツを見る MラミリツがART1マシーナリーたちを見ると ART1マシーナリーたちが衝撃を受け 皆が顔を左右に振る ラミリツがモニターに映るMハイケルへ言う
「アンタも見えないの?悪魔の兵士なのに?」
モニターのMハイケルが言う
『真に不甲斐なく申し訳ない』
ラミリツが言う
「そ?それじゃ…」
MラミリツがRDD001の視線の先で動き回る魂の光を見て言う
「さっきっから ハブロス司令官の乗るマシーナリーの前で 緑色の魂の光が沢山 動き回ってるの …これって どう言う意味?ハブロス司令官?」
MラミリツがRDD001を見る RDD001からアースが言う
「言葉が分かる訳では無いからな その光の色や動きから感じ取られる感覚でしかないが」
Mラミリツが言う
「それじゃ…?」
ラミリツがモニターに映る 魂の光に目を細めて言う
「何かを 伝えようとしているみたいだって言う事は 僕にも分かるんだけどさ?肝心のその 何か が… …あっ」
RDD001が顔を向けると 魂の光が少し離れて再び漂って居る MラミリツがRDD001へ近付いて言う
「呼んでる?何だか ハブロス司令官を あっちへ 連れて行きたがっているみたいだけど?何かあるのかな?」
アースが言う
『我々の進行方向とは真逆となるのだが… この世界を知る彼らが そうと言うのでは仕方が無い 向かってみるか?』
魂の光が喜ぶように弾む Mラミリツが軽く笑って言う
「今度は何か 喜んでいるみたいだよ?」
アースが言う
『そこまで分かるのなら 上出来だ ラミリツ隊長 …では ART1及びART2による 襲撃作戦は一時中断とし これより…』
隊員Cがホッとして言う
「ふぅ… 助かった…」
アースの声が聞こえる
『この世界の住民である 彼らの… 魂の導きに従う』
隊員Cが衝撃を受ける サブモニターに映る隊員Aが苦笑して言う
『助かったのかどうかは まだ分からないかもな?』
隊員Cが衝撃を受け慌てて言う
「その言い方止めてくんないっ!?アラン隊員っ!」
隊員Aが困り苦笑する RDD001が言う
「私が先行する 総員 付いて来い」
RDD001が魂の光を追って行く Mラミリツが言う
「了解 司令官!ART2 総員 ハブロス司令官に続き 進行する!」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長っ」」
RDD001にMラミリツが続きART2マシーナリーたちが続く Mハイケルが言う
「ART1も 同じだ ART1 ART2に続き 進軍しろ」
ART1隊員たちが言う
「「りょ、了解 少佐ぁー?」」
隊員Cが困惑して言う
「い、行くのかよ?本当に?」
隊員Iが苦笑して言う
「何所へ 逝っちゃうのか 心配だけど…」
サブモニターの隊員Cが悲鳴を上げて言う
『その言い方 止めてくれないっ!?イリアス隊員!?マジでっ!?』
ARTマシーナリーたちが進んで行く
RDD001が森を抜けると 魂の光が先へ向かい喜んで弾む アースが言う
「なるほど 燃やされたとあっても 残されていたのか」
RDD001の先 村の跡が見える
村跡
ART2マシーナリーに続きART1マシーナリーが到着すると ラミリツがモニターを操作して言う
「空間計測モニター起動 周囲情報… …あっ!?ハブロス司令官っ!」
ラミリツの視線の先 Mラミリツの前でRDD001からアースが降りる Mラミリツが言う
「ダメだよっ!?ハブロス司令官!?まだ 空間情報の測定中でっ!?」
アースが言う
「そうか では 計測は改めて この001マシーナリーの周囲100メートルを離れた上にて 行なってくれ」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「あ…っ そっか?そのマシーナリーの近くでやっても 意味無いんだっけ?」
サブモニターにART2隊員が映って言う
『RDD001マシーナリーより 150メートル北西にて測定 空間情報 アールスローン国内との誤差及び異常なし』
ラミリツが微笑して言う
「有難う マイティ隊員 助かったよ?」
ラミリツがマシーナリーを降りると 周囲を見る 魂の光が村中を巡っている ラミリツが表情を悲しめると アースの下へ向かいながら言う
「彼らの村… ここが そうだったんだね?」
アースが言う
「彼らの記憶に在った 緑あふれる美しい風景とは変わってしまったが そうと在ろうとも お前の言う通り ここが彼らの故郷なのだろう」
ラミリツが周囲を見て言う
「緑色の光と 青い光… 何だか寂しい感じ… 魂の光って こんな風に見えてたんだね?」
アースが言う
「そうだな しかし その光は現行も 他のART隊員には 見られていない様子だが?何故 お前にだけ見える様になった?」
アースがラミリツを見ると ラミリツが微笑して言う
「それは きっと 僕がナイトソウルを手に入れたお陰だって あの神様… ネロ・アーク・フォライサーが言ってたよ?」
アースが言う
「ほう?奴が…?」
Mハイケルが言う
「それで?この村であった場所に 何かあると言うのか?ハブロス司令官?」
アースが言う
「そうだな?ここも我々の今回の任務の1つである その目的地ではあるのだが… 先に到着したと在れば 彼らの仇討ちを行うより先に 供養を済ませるか」
――…
RDD001が脳核の入ったケースを 穴の中へ置く アースが顔を向けると ラミリツが頷きART2マシーナリーたちによって土が被せられる Mハイケルが大きな石碑を持って来て言う
「村の外れにあったのだが 文字が書かれている …とは言え 真に不甲斐なくも そちらは読まれないのだが」
Mハイケルが石碑を見せる アースが文字を見て言う
「ふむ…」
ラミリツがやって来て言う
「まさか 読めるの?」
アースが言う
「まさかな?」
ラミリツが苦笑して言う
「何だ それなら…?」
アースが言う
「しかし そちらの文字からは 悪意などは感じられない そうとあれば 良いだろう?…彼らも 気に入っている様子だ」
ラミリツが気付くと 石碑の周囲に魂の光が漂っている ラミリツが微笑して言う
「うんっ そうみたいだね?」
Mハイケルが疑問しつつも アースの指示により 石碑が建てられ墓標となる アースが言う
「形は 我々アールスローンの物に近いが こちらで許せ」
魂の光が墓標の周囲で 光を放っている ラミリツが言う
「少なくとも ここに何かあるって事は 誰が見ても分かるだろうし?」
アースが石碑へ向き直る ラミリツが気付き 皆が石碑へ黙祷する 魂の光たちが周囲を巡る アースが黙祷を終えると言う
「良し 彼らへは これで良いだろう」
アースがRDD001へ向かおうとすると その前を魂の光が飛び回る アースが一度足を止め苦笑して言う
「礼ならば既に受け取っている 我々はこれから お前たちから教えられた この世界の悪を… 奴を倒しに向かう」
アースが更に向かおうとすると 魂の光たちがアースを遮るように飛び回る アースが呆気に取られる ラミリツが疑問して言う
「今度は… 何だろう?」
ART隊員たちが疑問してアースとラミリツを見る アースが振り返る 魂の光がアースを呼ぶ ラミリツが言う
「さっきと同じみたい?また ハブロス司令官を 呼んでるみたいだけど?」
アースが言う
「そうだな?我々の任務の1つである 彼らの帰還と供養は これで 終えたつもりなのだが?」
アースとラミリツが魂の光を見る ART隊員たちが顔を見合わせると ハイケルが言う
「…それで?我々の目には見られない その魂の光と言うものの相手を まだ行なう予定なのか?ハブロス司令官?」
アースがハイケルとART隊員たちを見ると言う
「正直な所 これ以上の時間は 掛けたくは無いのだが… 仕方が無い では、現状は 我々の敵が居るものとされる その場所からは 離れているとは言え ここが我々にとっての敵陣である事は変わりない 総員 第一防衛体制にて この場にて待機して居ろ …そして ラミリツ隊長」
ラミリツがアースを見ると アースが言う
「お前は 私の護衛として 彼らの導きの確認を行なう 行くぞ?」
アースが魂の光の方へ向かう ラミリツが言う
「了解 司令官!シュナイゼル ART2を しばらく預ける!」
シュナイゼルが言う
「了解 隊長!ART2は ハブロス司令官の指示に従い 第一防衛体制を構築!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!副隊長!」」
ハイケルが周囲を見てから言う
「ART1… も 同じだっ」
隊員Aが言う
「了解 少佐!ART1も ハブロス司令官の指示に従って 第一防衛体制!」
ART1隊員たちが言う
「「了解!副隊長ぉー!」」
ハイケルが視線を向けた先 アースとラミリツが森の奥へ向かって行く
アースとラミリツが魂の光を追って向かうと 目前に石造りの小さな建物がある 魂の光が向かって行く アースとラミリツが立ち止まり周囲を見ると ラミリツが言う
「何だろう?ここは…?お墓 …には ちょっと見えないよね?どっちかと言うと 僕らの世界で言う 教会とか… そう言った感じの場所かな?」
アースが建物の壁を見て言う
「壁面に絵が描かれている この表情や動きからして… そうだな?どちらかと言えば 祝い事の様子を描いている様にと見受けられるが?」
ラミリツが絵を見て言う
「あ、ホント これは… 楽器かな?それに この絵は… 人が歌を歌っている様にも見えるね?」
魂の光が建物の中へ入って行く ラミリツが中を覗くと言う
「中は… 広くは無いみたい 特に 危険な感じも無いみたいだけど…?」
アースが中を覗くと言う
「うん?そちらに 何かあるな?…石棺か?」
ラミリツが言う
「えっ!?せ、石棺!?しかもっ!?あっ!?ちょっと!?開けちゃうのっ!?ハブロス司令官っ!?」
アースが石棺の蓋へ手を掛けていて言う
「何か問題か?」
ラミリツが慌てて言う
「そりゃっ!?問題でしょっ!?普通っ!?」
アースが言う
「普通であれば 問題だが あの魂の光は 我々をこの場所へと導いた そして この建物の中には こちらのもの以外に目に付く物は無い… となれば 開けるべきだろう?」
ラミリツが慌てて言う
「う、うんっ 分かった それじゃ…っ!?」
ラミリツが周囲を伺ってから剣に手を掛けて言う
「も、ももも!もしっ!?…な、何か出て来たら ぼ、僕が…っ!?」
ラミリツが震えている アースが呆れて言う
「ああ… 我が騎士殿は 実に頼りがいがあるな?」
ラミリツが震えながら言う
「も、もちろんだよっ!?」
アースが呆れ1つ溜息を吐いてから石棺へ向き直る ラミリツが視線を強めるが足が震えている アースが蓋を開くと ラミリツが一瞬剣を抜き掛かる アースが顔を向けると意表を突かれて言う
「これは…」
ラミリツが言う
「な、何っ!?何がっ!?」
アースが蓋を横へ置いて言う
「安心しろ ラミリツ隊長 …少なくとも ミイラなどは入っていない」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「えっ!?な、無いのっ!?…って それじゃ…?」
ラミリツが落ち着いてアースの近くへ向かう アースがラミリツを見てから言う
「石棺ではなかった こちらは…」
ラミリツが中を覗くと呆気に取られて言う
「これは…?」
アースが石棺の中からバンジョーを取り出して言う
「楽器の保管庫であった様だ」
ラミリツがホッとして言う
「楽器の…?何だ… もぅ 楽器の保管って?こんな… 石の入れ物の中になんか 入れて置く?普通?」
アースが楽器を眺めながら言う
「環境にも寄るだろうが この地域に湿度の高い時期があると言うのであれば それ以前の内に この様な石工の入れ物の中へ 保管して置くと言うのは 有効な手段であるかもしれない」
ラミリツが言う
「それにしたって… 紛らわしい…」
アースがラミリツを見て言う
「こちらの建物が 墓には見えないと 最初に言ったのは 誰であっただろうな?」
ラミリツが不満げに言う
「…僕だけど …ふんっ」
ラミリツが顔をぷいっと背ける アースが苦笑してから石棺を改めて見て ネイルピックを拾い眺めて言う
「…なるほど?こちらで弾くのか?…指にはめて使う ピックと言った所か?」
ラミリツが反応して振り向いて言う
「…え?今 何て…?」
アースがネイルピックでバンジョーの弦を弾く ラミリツが音へ視線を向ける アースが言う
「ほう?この音は…」
ラミリツが言う
「見た目はギターだけど どっちかって言うと エ… …あっ いや…っ」
アースが言う
「…では つまり」
アースが魂の光を見て言う
「こちらの楽器を用いて 1曲 キ… いや、奏でて欲しいと言う事か?」
ラミリツが言う
「あぁ そう言う事?だから ここまで?」
アースが言う
「そうか… まぁ そうだな?ここまで来たのなら 改めて 彼らの土地にて 彼らの楽器を用いて …と言うのも 悪くは無いか」
ラミリツが言う
「なら やっぱ 曲はレクイエムだよね?一昨日ヴァイオリンで弾いた?」
アースが言う
「そうだな …しかし、こちらの楽器では 少々音が合わないとも思われるが…」
ラミリツが言う
「音が合わない?うーん まぁ… そうかも?それじゃ?」
アースが再びバンジョーの音を響かせてから言う
「それならそうと こちらの楽器の音に合う曲を 弾いたら良いだろう 彼らの好みに合うかは分からないが… 壁面の絵にも描かれている この情景に合う様な曲が良いのかもな?」
アースが壁の絵を眺める ラミリツが周囲を見てから言う
「譜面とかは… 無いみたいだし この絵から?そんなの分かるの?それに…」
ラミリツが言う
「ヴァイオリンとは違うと思うけど?ハブロス司令官… ギターとかも 弾けるの?」
アースが言う
「ヴァイオリンもギターも どちらも弦楽器だ そうとなれば ある程度は弾かれるだろう?では 行くぞ?」
アースが祭壇を出て行く ラミリツが追いながら言う
「え?同じは同じ弦楽器でもさ?構えも道具も違うし?結構 違うと思うけど…?本当に弾ける?」
アースが言う
「何とかなるだろう それより 目的の物は手に入れた 時間も限られている そうとなれば 急いで皆の下へ… っ!?」
草むらが揺れる ラミリツが驚いていた状態から言う
「何か居たっ!?動物っ!?」
アースが視線を強めると驚いて言う
「いや …人だっ」
ラミリツが驚いて言う
「え…っ!?」
ラミリツが剣の柄を掴むと言う
「分かるのっ!?人だって!?」
アースが言う
「魂の光で分かる… 動物ではない 間違いなく 人の知性を持った者が…っ!」
ラミリツが言う
「それなら…っ?どうするっ!?捕らえるっ!?」
アースが言う
「いや…」
ラミリツがアースへ視線を向けると アースが言う
「逃げるぞっ」
アースが逃げ出す ラミリツが衝撃を受けて言う
「えっ!?ちょっ…!?まっ!?待ってっ!?」
ラミリツがアースを追う 草むらが揺れる
村
ARTマシーナリーたちが佇んでいる ART隊員たちが息を潜めていて モニターに表示が現れている Mハイケルの意識が思う
(周囲センサーへの反応数は4… 数の上では 圧倒的に我々が上を行くが…)
Mハイケルが視線を向ける 視線の先 ART2マシーナリーたちが沈黙していて Mシュナイゼルの中 シュナイゼルが緊張して思う
(ハブロス司令官からのご命令は 第一防衛体制… 第一防衛体制は司令塔や司令官からの あらゆる命令へ対する行動準備 同時に 攻撃を受けた際は即座に防衛出来る様備える事 しかし そちらは 相手からの攻撃へ対する反撃… となれば)
MシュナイゼルがMハイケルを見て思う
(現状は…っ こちらが…っ)
Mハイケルが思う
(動く訳には行かない …しかしっ!?)
ART隊員たちが息を飲む モニターに接近表示が現れる 隊員たちが気付くと シュナイゼルが言う
「隊長っ!ハブロス司令官っ!」
アースが一度後方の森へ視線を向けて目を細める ラミリツが走りながら叫ぶ
「ART2!それから ART1もっ!」
シュナイゼルが叫ぶ
「隊長っ!森の中にっ!」
ラミリツが立ち止まり森へ向く アースがラミリツの横を過ぎる間際に言う
「構うなっ 行くぞっ!」
ラミリツがハッとして言う
「了解っ」
アースがRDD001へ搭乗する Mハイケルが言う
「ART総員 起動は済ませている 指示を!ハブロス司令官っ」
アースが言う
「ART1 及び ART2は 総員っ!」
ART隊員たちが視線を強める Mラミリツが起動する アースが言う
「撤収だっ!」
ART隊員たちが衝撃を受けて言う
「「えっ!?」」
ラミリツが言う
「ART2-01号機 起動完了っ システムオールグリーン!先行は!?僕らART2で良いっ!?ハブロス司令官!?」
アースの声が聞こえる
『先行 ART2 私が続き ART1だっ 来た道を戻れ!行けっ』
ラミリツが言う
「了解 司令官!ART2 進行っ!僕に続いて!」
Mラミリツが走行して行く ART2隊員たちが呆気に取られた状態から Mシュナイゼルが慌てて言う
「りょ、了解 隊長っ ART2 進行!隊長に続けっ!」
ART2隊員たちが言う
「「りょ、了解 副隊長っ!」」
ART2マシーナリーたちが退避する RDD001が続こうとすると Mハイケルが言う
「ま、待てっ ART2 及び ハブロス司令官!?何故 逃げるっ!?相手の詳細は不明だが ターゲットの数は4!マシーナリーを保有する 我々に分があるっ 逃げる必要は…っ!?」
RDD001がMハイケルへ向きアースが言う
「奴らが誰であろうと 現状の我々の敵ではないっ 不要な干渉は行なうな!来い!私に続け ART1総員!命令だっ!」
RDD001がART2マシーナリーたちに続いて退避する Mハイケルが沈黙した後言う
「…了解 では ART1…」
M隊員BがMハイケルの前を過ぎながら言う
「了解 少佐ぁー!」
Mハイケルが衝撃を受ける ART1マシーナリーたちが言いながら過ぎて行く
「了解 少佐」 「了解ー!」 「了解 少佐ぁー!」
MハイケルがART1マシーナリーたちを追う ARTマシーナリーたちが過ぎ去った村に 草むらから人影が現れる
最初の出発点
Mラミリツが歩みを止めると ラミリツが言う
「座標ポイント緯度142度 経度-23度… 最初の場所に 戻って来たけど?ハブロス司令官?」
RDD001が到着すると アースが言う
「良し それでは」
皆が緊張して 隊員Aが言う
「…今度こそ?」
隊員Bが言う
「逝くー?」
隊員Cが緊張して言う
「そっちの逝くは無しだろっ!」
アースが言う
「ART1及びART2 総員 方位を東へ これより 我々は 敵陣へ向け」
ARTマシーナリーたちが構える RDD001からアースが言う
「進軍する」
ART隊員たちが言う
「「了解 司令官!」」
ログウェルン城
モニターのセンサーに表示が現れる 司令塔隊員が言う
「東方周囲センサーに反応あり!反応数30から…35…40…50…60!…いえっ 61と確認っ!」
司令塔リーダーが言う
「反応数61だとっ!?1個部隊の襲撃と言えるか!?反応種類はっ!?」
司令塔隊員が言う
「詳細確認中!中間報告 熱量 及び 体積換算から… 中型機械兵と同等の物体であると 思われます!」
司令塔リーダーが言う
「クレター司令官へ報告をするっ お前たちは 情報収集と 機械兵の防衛出動準備を!」
司令塔隊員たちが言う
「「ラジャ!」」
森の内
ARTマシーナリーたちが滑走している Mラミリツ内 モニターに表示が現れる ART2隊員が言う
『前方 300メートル先っ 高低差有り!高さ 凡そ50メートル!』
ラミリツが言う
「了解!50メートル位ならっ!」
Mラミリツが先行する Mラミリツが絶壁を突っ切ると 周囲を一瞥した後下を見る Mラミリツが落下すると言う
「総員 落下と同時に ジェットエンジン起動っ!高度30メートル地点から 最大出力にて点火っ!」
Mラミリツがジェットエンジンを出力させると 落下衝撃を緩和して着地 同時に滑走を再開すると言う
「着地成功 問題なし!行けるよっ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長っ!」」 「ART2は 隊長に続け!」
ART2マシーナリーたちが次々に絶壁を落下し 衝撃の緩和を成功させる Mシュナイゼルが振り返って確認すると シュナイゼルが言う
「ART2総員 絶壁を突破しました!隊長!」
Mラミリツがターンして停止すると言う
「了解!ART2はもちろん ART1も大丈夫だろうけど」
Mラミリツが絶壁を見上げて思う
(ハブロス司令官はっ?マシーナリーのジェットエンジン使用による 衝撃緩和には訓練と慣れが必要で…っ でも あの001マシーナリーなら?もし 失敗して落下したとしても 大丈夫だとは思うけどっ!?)
MラミリツとART2マシーナリーたちの振り返った先 絶壁をRDD001が飛び出す ラミリツがハッとする Mシュナイゼルがハッとして言う
「あちらの体勢ではっ ジェットエンジンの作動に支障がっ!」
ラミリツがハッとして思う
(失敗するっ!)
Mラミリツが向かおうと身を乗り出すと RDD001がジェットエンジンを垂直方向で点火させ 空を飛ぶ 皆が衝撃を受け Mラミリツが頭上を過ぎるRDD001を見上げて言う
「…ってっ!?嘘ぉっ!?ハブロス司令官が…っ とっ!?」
Mシュナイゼルが言う
「飛んだっ!?」
隊員Bの声が聞こえる
『えー?ハブロス司令官がー?』
隊員Cの声が聞こえる
『飛んだって…?』
ART2マシーナリーたちが進行方向へ再び振り返った先 RDD001が推進着陸し そのまま滑走すると アースが言う
『使える物は より上手く使うべきだろう?折角の高度とジェットエンジンだ この2つが揃ったとあれば …飛ぶだろう?普通?』
ラミリツが衝撃を受け慌てて言う
「飛ばないよっ!普通っ!?…って 言うかっ 待って ハブロス司令官!僕らより先行しちゃダメだったら!ハブロス司令官!?あぁっ もうっ ART2 急いで進行っ!ハブロス司令官に追い付いてっ!」
Mラミリツが滑走する Mシュナイゼルが衝撃を受け慌てて言う
「りょ、了解っ 隊長っ!…ART2!隊長へ続け!」
ART2隊員たちが言う
「「りょ、了解!副隊長っ!」」
ART2マシーナリーたちが追って行く ART2マシーナリーたちが去った場所に ART1マシーナリーたちが成功と失敗が入り混じった状態で現れると M隊員Nが言う
「ちゃ… 着地 失敗…」
M隊員Fが着陸すると 隊員Fが言う
「着地は成功したけど…」
M隊員Fが顔を上げる M隊員Iが隣に居て言う
「それを越えて 飛ぶなんて言うのは… あっ!?」
皆の視線の先Mハイケルが飛び出す ART1マシーナリーたちが見上げ ART1隊員たちが息を飲むと 隊員Cが言う
「流石 少佐だ…」
Mハイケルの中で ハイケルの意識が思う
(良し今だ!このタイミングで!)
Mハイケルがジェットエンジンを点火させて飛ぶ 隊員Aがハッとして言う
「飛んだっ!?少佐も!?」
Mハイケルが地表を見て思う
(そして ここで 着地 …をっ!?)
Mハイケルがジェット点火をしたまま地面に落下して勢いのまま前転で転がる 隊員Vが呆気に取られて言う
「…いや やっぱあれは 俺らと同じで 落ちた …って言うんじゃないか?」
隊員Nが言う
「しかも 俺らより 酷ぇな?あれは?」
M隊員NとM隊員Vが立ち上がる その前にM隊員Bが着地し滑走して向かうと Mハイケルの横へ来て言う
「少佐ぁー?大丈夫でありますかー?少佐ぁー?」
M隊員Aが追って来て言う
「ジェットエンジンで勢いを付けた分 相当 痛かったんじゃ…?」
Mハイケルがハッとすると起き上がって言う
「ハッ… 危うく 私が1体 逝ってしまう所だった」
M隊員Aが呆れの汗を流す アースの声が聞こえる
『ART1 どうした?遅れているぞ?連隊を乱すな』
ART1隊員たちが苦笑して言う
「そもそも その連隊を乱しているのって…」
Mハイケルが起き上がって言う
「了解 悪魔の司令官… … …?」
Mハイケルが間を置いて疑問すると言う
「…悪魔の司令官の 突込みが無いと言う事は?」
隊員Eが言う
「いつものアレ 突込みだったのか?」
サブモニターに映る隊員Fが苦笑して言う
『そう… そうみたいだな?』
隊員Fのサブモニターに映る隊員Cが言う
『有り得ねぇ…』
Mハイケルが言う
「如何に 悪魔であろうと 現状は その奴の力が届かない距離にまで 我々とは離れてしまったと言う事か?そうと言う事ならば」
隊員Aが苦笑して言う
「いえ むしろ…」
ラミリツの声が聞こえる
『…到着?ここが…?』
ログウェルン城 東方出向口
アースが言う
「お前の相手をしている場合では無いと言うだけだ ハイケル少佐 遊びは終わりだ ここからは…」
RDD001が顔を上げて言う
「ART総員 総力を上げて行く …本番だぞ?」
RDD001の周囲をART2が固め Mラミリツが構え ラミリツが視線を強める ARTマシーナリーの前方に 機械兵士たちが構えている
ログウェルン城 司令塔
司令塔隊員が言う
「反応 ログウェルン城 東方出向口近辺へ到達!反応数変わらず61!」
司令塔リーダーが言う
「東方防衛 60メートルの絶壁を越えただとっ!?対象は機械兵では無いのか!?」
クレターがやって来て言う
「襲撃だと?このログウェルン城へ攻め入って来るとは 何処の愚か者だ?詳細は?」
司令塔リーダーがハッとして言う
「クレター司令官 申し訳御座いませんっ 詳細は… 現在 反応は このログウェルン城の東方出向口近辺へ 到達したと」
クレターが言う
「到達した?この城への接近を 許したと言うのかっ?」
司令塔リーダーが言う
「も、申し訳御座いませんっ!」
クレターが言う
「愚か者がっ!貴様は何の為に存在していたっ!?」
司令塔リーダーが言う
「ど、どうかお許しをっ 直ちに 反応の対象を…っ!」
司令塔隊員が言う
「反応対象 ログウェルン城へ接近!警備機械兵 出動させます!」
クレターが言う
「機械兵は出動した これで対象は消されるだろう 詳細も不明なままにだ」
司令塔リーダーが言う
「は… はい…っ」
クレターが言う
「敵の始末ならば機械兵と その管理を行なえる者共だけで十分だ そうとなれば… それらを纏める筈の貴様の存在は 不要だな?」
司令塔リーダーが息を飲んで怯える
ログウェルン城 東方出向口
機械兵士らが武器を構える Mラミリツが言う
「対象の武装を確認っ!ハブロス司令官っ!?」
Mラミリツが横目にRDD001を振り返る RDD001内 アースが言う
「対象からは既に 我々のアールスローン帝国への侵略的襲撃を確認している 共に 我々は奴らの思想には 共感出来ない 従って …アールスローン帝国軍レギスト特殊部隊!」
RDD001が言う
「襲撃っ!」
ラミリツとハイケルが言う
「「了解!司令官っ!」」
Mラミリツがプラズマセイバーを装備すると共に叫ぶ
「ART2 特攻!」
Mラミリツが機械兵士らへ向かう ART2マシーナリーたちが続いて叫ぶ
「「了解!隊長!」」
Mハイケルが銃を手に言う
「ART1 ART2を援護だ!進路が開き次第 我々も特攻する!」
ART1隊員たちが言う
「「了解!少佐ぁーっ!」」
ART1マシーナリーたちが銃撃を開始する 機械兵士らが銃撃をしている中 ART2マシーナリーたちが俊敏に回避と防御を行い接近して頭部を切り捨てる Mハイケルが銃撃をしながら言う
「対象は胴体部に燃料を持っている 自爆システムの誘発を避けると共に 対象を確実に撃破する為にも 狙いは…」
RDD001が言う
「狙いは首を 頭部には 彼らの命が残っている 可能な限り そちらは残せ」
ラミリツの声が聞こえる
『ART2 了解っ!』
Mハイケルが言う
「彼らの命が…?…ART1 了解」
Mハイケルが銃を構えると狙いを付け射撃する 機械兵士らの首に命中して次々に頭が落ちる RDD001が見ていて RDD001内でアースが視線を強める
ログウェルン城 司令塔
司令塔リーダーが怯えながら言う
「ど、どうか お助けをっ!この次からはっ 必ず…っ!」
クレターが言う
「ああ 助けてやるとも?」
司令塔リーダーが呆気に取られてから視線を泳がせると クレターが笑んで言う
「この次からも ここにいる奴らと 機械兵士どもを使えば良い そして お前は 前者ではなく… 後者として 働け」
司令塔リーダーが驚いて言う
「そ、それではっ!?クレター司令官っ!お助け下さいっ 私はっ!」
クレターが笑んで言う
「だから 助けてやると言っているだろう?殺す訳では無い ただ 居場所が変わるだけだ… あぁ?姿もだがな?」
クレターが指を鳴らすと 兵士たちが入って来る 司令塔リーダーが悲鳴を上げ逃れようとしながら言う
「や、やめろっ!止めてくれっ 私はっ 機械兵になどなりたくないっ 殺されるも同然だっ いや それ以上…っ どうか お助け下さいっ!クレター司令官っ!クレター司令官ーっ!」
司令塔リーダーが連れ去られる クレターが軽く笑って言う
「…フッ この戦闘で 多少なりとも 機械兵の数が減るだろう …奴1人を追加した所では 足りぬかもしれんな?」
司令塔隊員たちがビクッと身を竦ませる クレターが言う
「戦況は?この城への不届き共は 始末したのだろう?」
司令塔隊員Aがコンソールを操作しながら言う
「東方出向口は 先日の敵対象からの反撃による被害で 監視モニターやその他のセンサー類が破損している影響で 現在は それらの確認が…っ」
クレターが言う
「何?」
司令塔隊員Aが怯えながら言う
「も、申し訳…っ」
司令塔隊員Bが言う
「いえっ!確認は取られますっ!センサー類の感度は落ちますがっ 城門前のそれらの監視角度 及び 明度を最大値まで上げる事により 一時的な代用が勤まるものとっ!」
クレターが言う
「良い答えだ では そちらを行ない確認を済ませた 結果は?もちろん ゴミどもは 既に 片付いているだろうが?」
司令塔隊員Bが慌てて操作をして言う
「た、只今確認をっ」
クレターが言う
「今 確認をしているのか?」
司令塔隊員Bが焦って言う
「す、直ぐにっ 確認を取りますのでっ」
クレターが不満げに言う
「ふん…?」
司令塔隊員Bが何度もエラーを繰り返す クレターが苛立たしげに足先で音を立てる 司令塔隊員たちが焦り クレターが足音を一段と高めると 司令塔隊員たちがビクッとする クレターが言う
「もう 良いっ!貴様らもまとめて…っ!」
司令塔隊員Aが言う
「確認終わりました!東方出向口に現れた不届き者らは!機械兵らにより 処分されましたっ!」
司令塔隊員A以外が驚いて司令塔隊員Aを見る クレターが笑んで言う
「そうか?…では 貴様らは引き続き 監視業務を行なって居ろ」
クレターが立ち去って行く 司令塔隊員たちがホッとすると クレターが去ったドアが閉まると共に 司令塔隊員Aを見て言う
「それで?本当に?」
司令塔隊員Aが言う
「…いや けど あぁでも言わないと」
司令塔隊員が言う
「危ない所だった… クレター司令官は 結果ではなく 気分さえ良ければ良いんだ だから さっきのはあれで正解だっただろう?」
司令塔隊員Cが言う
「しかし 本当に…?」
司令塔隊員たちが司令塔隊員Bを見る 司令塔隊員Bが作業を続けている 司令塔隊員Aが言う
「大丈夫だとは思うが …もし 万が一にも…」
司令塔隊員たちが息を飲むと モニターに画質の悪い映像が映り 映像が拡大されて行く 司令塔隊員たちが目を細めて見ていると徐々に驚き 皆が呆気に取られると言う
「ま、まさか…っ!?」
ログウェルン城 東方出向口
機械兵士の頭部が落ちると ARTマシーナリーたちが構えを解除し Mラミリツの中ラミリツが微笑して言う
「余裕!」
サブモニターのシュナイゼルが微笑する RDD001内 アースが言う
「襲撃者として 数が多ければ それなりに手を焼かされる相手だったが 防衛としては備えるには… 恐らく元は人間による防衛がなされていたであろう この建造物に対し 似つかわしくない機体の大きさと共に」
RDD001が顔を向け 城を見ると言う
「オートプログラムによる作動ともなれば尚更 …数に置いては劣るが 今回は 我々に分がある… 十分にな?」
ART隊員たちが顔を上げる アースが言う
「ART総員 進軍っ!」
ART隊員たちが言う
「「了解!司令官っ!」」
ARTマシーナリーたちが滑走して行く
ログウェルン城 司令塔
司令塔隊員たちが驚き言う
「そんな馬鹿なっ!?機械兵が全て倒されたっ!?」 「城内へ向かって来るぞっ!?どうするっ!?」
司令塔隊員Bが言う
「クレター司令官へ連絡をっ!?」
司令塔隊員Aが言う
「ダメだっ!そんな事したら 俺たちがどうなると思ってるっ!?」
司令塔隊員Bが言う
「しかしっ!?このままでは敵が!?」
司令塔隊員Cが言う
「敵が侵入して来るとなれ同じだ… 奴らに殺されるか クレター司令官に機械兵のパーツにされるか 俺たちにあるのは その2つの どちらかで…っ」
司令塔隊員Dが言う
「…いや 3つだ」
司令塔隊員たちが司令塔隊員Dを見る 司令塔隊員Dが言う
「俺たちで あいつらを倒せば良いっ そうすれば さっきの報告と同じ事だろう!?敵を倒しさえすればっ 俺たちは 生き残れるっ!」
司令塔隊員たちが言う
「…やれるか?」 「俺たちだけで?」
司令塔隊員Aが言う
「やるしかないっ やらなければ 俺たちまでっ」
司令塔隊員Aが司令塔リーダーの席を見る 司令塔隊員たちが同じ場所を見ていた状態から視線を合わせ頷き合うと それぞれの持ち場へ戻り作業をしながら言う
「城内の機械兵を全て 東方出向口へ向かわせよう!」 「タイプに関わらず 全て向かわせろ!奴らは… 強いぞっ!」
司令塔隊員たちがモニターを見上げる モニターには機械兵士らが次々にARTマシーナリーたちに倒されている
ログウェルン城 城内
Mラミリツが言う
「ART2!これより 敵陣施設内へ進入する!総員 周囲モニターを監視 何があるか分からない 慎重に…っ!」
RDD001がART2に続いて来て言う
「構わん 突っ込め!」
ラミリツが衝撃を受けて言う
「ちょっ!?ハブロス司令官っ!?」
アースが言う
「前方 確認出来る範囲に 生体の魂の光は見られない そして 構造物の性質からして 我々のマシーナリーを 大破出来るほどの 装置や爆薬などは 備えられて居ないものと推測される …そうとあれば 先行部隊ART2は 突入しろっ 何かあれば 後攻ART1がフォローを行なう」
ラミリツがハッとしてから言う
「…そっか?それなら!?」
アースの声が続く
『予定だ』
ラミリツが衝撃を受けると ラミリツの声が聞こえる
『そこっ!?予定じゃダメだからっ!?』
アースが言う
「共に 私が居る」
ラミリツがハッとする アースの声が聞こえる
『例え 使えない悪魔の兵士を 身代わりとしてでも お前たちの事は必ず守るっ 行け!ART2!ラミリツ隊長!』
Mハイケルが言う
「…出来れば 私も 守ってもらいたいのだが…」
ラミリツが意を決して言う
「了解 司令官っ!ART2 突入する!私に続けっ!」
ART2マシーナリーたちが言う
「「了解 隊長!」」
Mハイケルが言う
「ART1は…」
RDD001が速度を下げART1へ近付くと言う
「ART1は周囲モニターの監視を強化 共に 全力でART2のサポートを行なえ 主戦力ではなく 補佐へ徹しろ 何があるか分からん ART1は 第二防衛体制 周囲警戒強化だ」
ART1隊員たちが言う
「「了解 司令官!」」
Mハイケルが疑問して言う
「…突っ込むのではなかったのか?いや むしろ… そこを突っ込むべきなのか?」
隊員Bの声が聞こえる
『少佐ぁー!?…あれー?それとも 司令官ーっ?』
RDD001が言う
「どうした バイスン隊員」
Mハイケルが衝撃を受ける M隊員Bが言う
「はーっ では 司令官へ 報告でありますー!」
MハイケルがM隊員Bを見る M隊員B内 隊員Bがモニターを覗き込んで言う
「敵陣の中にー?今までに無い反応がありますで ありますー?これってー?」
サブモニターの隊員Aが一瞬驚いてから自分のモニターを見て言う
『…あっ 本当だ 他の… 今までの機械兵士とは 質量が違う… いや むしろ 大きさそのものが?』
RDD001が顔を向けると 機械兵士らの後方に 人型機械兵が銃を構えて居て射撃する 銃弾がRDD001へ向かうが 直前で刀身に防がれ Mラミリツが言う
「あれは!?まるで… 帝国の人型マシーナリー?」
Mラミリツが後方のRDD001を意識すると RDD001が言う
「失敬だぞ ラミリツ隊長?我々の仲間である 彼ら帝国の人型マシーナリーは 少なくとも シルエットの面に置いて 機械と見間違う事は無いだろう?つまり 今 我々の目の前に居る奴らと比べ より精度の高い 人型マシーナリーだ」
ラミリツが苦笑して言う
「そうだね?なら… それはそうと どうするの?」
アースの目に魂の光が見えている アースが言う
「彼らも同じだ 恐らく 他の大型機械兵士と同じく 頭部に人の脳核が納められているのだろうが …しかし 彼らの場合は そちらの魂の色が 憎悪に満ちている」
銃撃が次々になされる Mラミリツが次々に刀身で弾くと言う
「それは… つまり より厄介な相手だって事?少なくとも 機械兵士たちとは違って 考えた上で 攻撃を行なってる」
RDD001が一歩前に出て言う
「そうだな しかし 大きさは マシーナリーを使用している現状の我々より劣るものだ 質量は圧倒的な差であり その他の要因よりも 覆す事は難しいもの そうとあっても ここであちらを用いると言う事は…?」
人型機械兵士らが銃撃を行なう RDD001が手をかざして力を発揮すると 全ての弾丸が停止する 続けて RDD001が手を振り払うと 人型機械兵士らが吹き飛ばされ壁へ激突し 各部パーツが破損して倒れる RDD001が構えを解除すると言う
「特に秘策などは無かった様だ この状況下へ あの様な 弱体な兵を送り込むとは… 相手方の指揮官は どうしようもない馬鹿なのか もしくは 天才か?」
RDD001が見上げる Mラミリツが言う
「それってさ?つまり どっちにしても 馬鹿だって言いたいんだよね?」
アースが言う
「まぁ そう言う事だ しかし そうとは言え 後者であれば 油断は出来ない」
RDD001が言う
「ART総員 進軍する 陣形は同じく ART2先行 正し ここからは慎重に向かえ ART2は 第二防衛体制にて 進行しろ」
Mラミリツが言う
「了解!司令官!ART2!第二防衛体制にて 進行!」
ART2隊員たちが言う
「「了解!隊長!」」
ART2マシーナリーたちが先行する MハイケルがRDD001の横へ来て言う
「では ART1も同じく 第二防衛体制にて…?」
RDD001が言う
「ART1は 第三防衛体制 周囲警戒及び最低限のサポートにて 体力の温存を図れ」
Mハイケルが疑問して言う
「…?そうなのか?まだ 第三防衛体制には… 休憩を必要とするほどの活動は 行っていないが?」
アースが言う
「ここからは 慎重に向かうと言っただろう?この先は 敵陣城内となる そして 先ほどのような 人間と同等の小型の機械兵士が居ると言う事は マシーナリーが通られない空間があると言う事も 予測がなされる そちらの際は お前たちART1を先行させる その為の体力 及び 精神力の温存だ」
Mハイケルが言う
「なるほど そう言う事か…」
RDD001内 ハイケルの声が聞こえる
『了解 司令官』
Mハイケルが言う
「ART1 第三防衛体制にて ART2へ続く …行くぞっ」
ART1マシーナリーたちが言う
「「了解 少佐ぁー!」」
ART1マシーナリーたちが向かう RDD001がそれを見てから 顔を上げ言う
「今 行ってやる …待っていろ クレター司令官っ!」
アースが視線を強めると RDD001が進行して行く
ログウェルン城 司令官室
クラシック音楽が流れている 遠くで騒音が聞こえる クラシック音楽に紛れるその音に気付くとクレターが言う
「…うん?」
クレターが閉じていた目を開くと疑問して言う
「この城内で?」
クレターが立ち上がり 備え付けの受話器を取ると言う
「私だ 何所からか騒音が聞こえるが?」
轟音が響く クレターが驚いてから言う
「何事だっ!?直ぐに確認を!」
クレターが通話の内容に驚くと 受話器を叩き置き部屋を出て行く
ログウェルン城 通路
爆発が起きる 機械兵士の頭部が落ちる Mラミリツが振り返って言う
「機械兵士1体爆発!後続 気を付けて!」
ART2マシーナリーたちが 機械兵士の残骸を回避して進んで来る シュナイゼルの声が聞こえる
『隊長!周囲モニターから 前方 空間の拡大を確認!割と大きな空間です 恐らく ART本部の訓練所と 同規模のものと思われます!』
Mラミリツが顔を向けると ラミリツが言う
「分かった それなら …先行部隊は 減速っ!ART2は まとまって 皆で 突入するよっ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長!」」
先行していたART2マシーナリーたちが減速し 間隔をつめる
ログウェルン城 司令塔
クレターが言う
「敵の城内への侵入を 防がれなかっただと…?このゴミどもがっ!」
司令塔隊員たちが身を竦ませる クレターが表情を怒らせつつ言う
「城内まで来たと言う事は その姿の確認は取られているだろう!?映せ!一体何所のゴミどもが この城の床を汚したのだっ!?」
司令塔隊員たちが言う
「そ、それが…っ」
モニターにARTマシーナリーたちが映る クレターが一瞬呆気に取られた後言う
「…これは?」
司令塔隊員たちがコンソールを操作しながら言う
「見た目のカラーリングは異なりますが 恐らく 先日の… 我々が侵略を行い …失敗に終わった 第6プラントの機械兵であるものとっ」
クレターが言う
「あの機械兵がっ?我々のプラントへ送り込まれたと言う事かっ!?奴らのプラントとは 今は どのラインも繋がれてはいない筈だがっ?」
クレターがコンソールを操作すると言う
「…やはり ラインは繋がってはいない?では…?」
轟音が響く 司令塔隊員が言う
「敵機械兵!城内1階 中央ルームへと到達!機械兵防衛前線 突破されました!」
クレターが言う
「機械兵防衛を使っていたのかっ!?残りの中央ルームの伏兵は!?」
司令塔隊員が言う
「機械兵残兵 50!…いえっ 48…っ」
クレターが怒って叫ぶ
「馬鹿者っ!貴様らは この城を潰すつもりかっ!」
司令塔隊員たちが怯える クレターが表情を渋らせて言う
「侵入者を排除するには 相手の倍の数を持ってせねば防衛は困難っ …しかも 奴らはっ!?…ラインの切られた状態で?奴らにとっては未開の地であろう この第5プラントの この城内を突破している これは一体?」
轟音が響く クレターがハッとする 司令塔隊員が言う
「敵機械兵士!城内1階 中央ルームにて 戦闘開始!機械兵伏兵 防戦開始!しかし 戦況は変わらず 劣勢ですっ 敵機械兵士からの攻撃に こちらの機械兵では成す術が…っ」
モニター内で 機械兵士がARTマシーナリーたちに次々やられている クレターがハッとして言う
「機械兵らの攻撃を止めさせろっ!」
司令塔隊員たちが驚いてから言う
「…え?しかしっ!?」 「今 ここで止めては 残りも 全て倒されて…っ!?」
クレターが言う
「黙れっ!このままでも同じ事っ 止めろっ!全機械兵 強制停止っ!」
司令塔隊員たちがハッとして言う
「…ラ、ラジャッ!」
司令塔隊員がコンソールを操作する
ログウェルン城 中央ルーム
ARTマシーナリーたちと戦っていた 機械兵らが停止する Mハイケルが照準を定めていた状態から疑問して言う
「…うん?」
Mラミリツがプラズマセイバーを構えた状態で疑問して言う
「…止まった?」
RDD001が顔を向けて言う
「ほう…?曲がり形にも司令官か?どうやら 唯の馬鹿では 無かった様だ」
Mラミリツが衝撃を受け RDD001を横目に振り向いて言う
「それって…?」
ログウェルン城 司令塔
司令塔隊員が言う
「全機械兵 制御停止しました!」
クレターが言う
「相手は?」
司令塔隊員が言う
「あ、相手は… …っ!?敵兵も制御停止!?」
クレターが言う
「制御停止ではない 奴らは 戦闘行為を止めはしようとも 個別にて動いてる」
司令塔隊員たちがハッとしてモニターを見る モニターの中でARTマシーナリーたちが移動して RDD001の近くへ集まる 司令塔隊員たちが呆気に取られる クレターが言う
「そして その動きも… 全ての制御をプログラムにて行なっている 機械兵どもとは異なり 奴らの動きは その全てが不一致… つまり 奴らは プログラムではなく 各機械兵の動き1つ1つを全て 個別の人間が行なっていると言う事だ」
司令塔隊員たちが驚き言う
「人間がっ?」 「しかし…っ?ラインは 何所も 繋がってはいないと?」
クレターが言う
「ラインを使うのではなく それこそ 奴らも貴様らゴミどもと同じだ 1つ1つの機械兵へ 完全体の人間1人分の頭脳が…?若しくは その人間そのものが 入れられて居ると言う可能性すらある」
司令塔隊員たちが呆気に取られて言う
「では 人間が そのまま入れられて…?」 「機械の体で 生きていると言う事なのか?あれこそ 本当に?」
クレターが言う
「愚かな事だ」
司令塔隊員たちがクレターを見る クレターが目下のモニターを眺めながら言う
「これだけの戦いを行える機械兵を得ておりながらも 何故その無駄な部分をそぎ落とさない?奴らの司令官は… 飛んだ愚か者だ …その上 …まさかな?」
クレターがコンソールのボリュームを上げて行くと ラミリツの声が聞こえる
『…っぱり 動かないみたいだけど?どうするの?』
ハイケルの声が聞こえる
『的が動かないと言うのであれば さっさとその頭を落としてしまうか?』
クレターが笑んで言う
「ラインを全て切断している影響か?それとも…?プラントを越える能力があって 無線を使えない筈が無い 周囲に機械兵しか居ない事に 気を緩めているのか?外部出力にて 互いの意思疎通を行うとは 愚かを通り越す この者共の行動を咎めない 指揮官は…」
アースの声が聞こえる
『ART総員 現状待機だ』
クレターが反応する 司令塔隊員たちが呆気に取られ顔を見合わせる
ログウェルン城 中央ルーム
Mラミリツが向き直り RDD001へ言う
「現状待機って…?何で?倒すなり 先へ進むなり するんじゃないの?だって… …急いでるんだよね?」
RDD001からアースが言う
「そうだな 出来れば 急ぎたい所ではあるが だからと言って この任務を 粗略に終わらせる事は出来ない」
RDD001が機械兵士らを見て言う
「敵対象が動きを止めた… 劣勢を認識し この施設への被害を省みず 我々の退治を行なう為 残りの機械兵士らを用いた自爆行為を行なうと言う可能性も考慮したが そちらを行なうつもりは無い様子だ」
モニターに表示がされている ラミリツが言う
「今の所 対象に サーモ値の変化や その他の信号の変化は無し… うんっ 確かに爆破の可能性は低いみたいだけど?だとしたら?」
アースの声が聞こえる
『そうとなれば この戦況を打開する為 この状況下に置いて 彼らに残された手段は2に1つ 向かうか 逃げるか だが 兵を止めたとなれば…』
RDD001が顔を上げる
ログウェルン城 司令塔
アースの声が聞こえる
『我々は アールスローン帝国軍レギスト特殊部隊だっ 先日 お前たちから受けた挨拶を 返しに来たっ!』
クレターが僅かに驚いて言う
「…まさか?」
ハイケルの声が聞こえる
『それで 相手が出て来るのを 待つと言う事か?ハブロス司令官?』
クレターが視線を強めて言う
「”ハブロス司令官” だと…っ?」
クレターの脳裏で思い出される
ウィルシュが言う
『…アンタよか ずっと強い司令官だったぜ?アールスローン帝国の司令官 アース・メイヴン・ハブロスって司令官はよっ!?』
クレターが唇を噛み締めて言う
「奴がっ!?…いや?だからと言って 本当にっ!?」
クレターが手を握り締め 焦りつつ言う
「…いや 有り得ないっ 自ら別プラントへっ?それも戦場に…っ」
クレターが閃いて言う
「…そうか?それならっ!」
クレターが顔を上げる
ログウェルン城 中央ルーム
Mラミリツが疑問すると ラミリツが言う
「…何か まったく反応は 無いみたいだけど?」
Mラミリツが言う
「まだ 待つつもりなの?ハブロス司令か…」
クレターの声が聞こえる
『わざわざ プラントを越えてまで 挨拶を返しに来るとは…?余程 先日の我々の挨拶を 気に入ってくれた様だな?』
アースが視線を強めると思う
(この声は…っ)
ARTマシーナリーたちが反応して周囲を見渡すと ラミリツが緊張して言う
「ART2!周囲警戒強化っ!」
ART2隊員たちが言う
「「了解 隊長っ」」
Mハイケルが言う
「ART1も…っ」
ART1隊員たちが言う
「「了解 少佐ぁー!」」
Mハイケルが呆気に取られて言う
「…そ、そうか …また 言葉で言う前に伝わっ…?」
RDD001内 アースが視線を細めていた状態から 不満げに言う
「…気に入ったのでは無く」
RDD001が顔を上げて言う
「初対面の相手へ対する挨拶としては 余りにも礼儀が成っていなかった事から そちらを 教えてやろうと思ったのだが しかし…」
RDD001のコックピットが開き アースが身を現すと顔を上げて言う
「歓迎の挨拶にまで 顔を見せられないとは?この国の司令官殿は 相当に 臆病な者らしいな?」
MラミリツがRDD001の近くで防衛体制を築く
ログウェルン城 司令塔
クレターが表情を引きつらせている 司令塔隊員たちが怯えて顔を見合わせる アースの声が聞こえる
『更には 自らの名を名乗る事すら出来ないのか?確か 私が確認を行なった限りでは お前の通称は ”クレター司令官” であると?』
クレターが驚いて司令塔隊員らへ言う
「誰がっ!?貴様らの誰かがっ!?私の名を伝えたのかっ!?」
司令塔隊員たちが驚き慌てて言う
「い、いえっ!」 「我々は その様な事はっ!」
クレターが言う
「ではっ 何故!?奴が 私の名を知っているっ!?」
アースが言う
『お前が 命を奪った 沢山の人々の魂が この私に お前の その名と その存在を教えてくれた』
クレターが驚き言う
「…た、魂だと?」
アースが言う
『そして お前の行いを… 例え 異なるプラントに生きる者とは言え 私は そのお前の行いを 見逃す事は出来ないっ 従って!』
クレターがハッとモニターを見る
ログウェルン城 中央ルーム
アースが言う
「この場に現れないと言うのであればっ 私は この城の何所に居ようと 貴様を探し出し 直接 話を付ける!この城を壊されたくなければ さっさと 姿を現せっ!」
ART隊員たちが周囲を警戒している
ログウェルン城 司令塔
クレターが手を握り締め屈辱に耐えていた状態から 顔を上げて言う
「今直ぐに 小型機械兵を 全て中央ルームへ集結させろっ!私も向かうっ!」
司令塔隊員たちがハッとして顔を見合わせてから言う
「こ、小型機械兵は… 全て…」
クレターが身を翻しつつ言う
「そうだっ!全て集めろっ!その他の機械兵も 全て中央ルームへ集結させろ!」
司令塔隊員が顔を見合わせつつ観念して言う
「小型機械兵はっ …す、全て 倒されましたっ」
クレターが驚き言う
「な、何だとっ!?何故 中大型機械兵を相手に 小型機械兵を出したっ!?」
司令塔隊員が困って言う
「同型機の機械兵では歯が立たない事からっ 小型機械兵らの戦闘プログラムなら 打開策を得られるものかと…っ」
クレターが怒って言う
「愚か者がっ!小型機械兵の戦闘プログラムは 同型機械兵や人間へ対する戦略のみだっ それを…っ!?」
轟音が響く クレターがハッとすると言う
「かくなる上は…っ!」
クレターが振り返ると足音高く立ち去って行く 司令塔隊員たちが顔を見合わせる
続く
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