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初陣
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ミクはあの日、自分の中で何かが壊れるのを感じた。
そう、カイトがリリィにキスをしていたあの日。
今までミクはカイトの事をずっと想ってきた。
それなのにー・・・。
ミクとリリィはいつも一緒にいた。
そしていつも周囲の人達から比べられていることも知っていた。
リリィと自分は違いすぎるから仕方ないと諦めていた。
でもいつも自分に優しいリリィはまるで本当の姉のように感じることもあった。
あんな場面さえ見なければー・・・。
カイトがリリィを好きにならなければ良かったのに。
そう思うと2人が憎くて堪らなくなった。
カイトとリリィは本当にお似合いだった。
あの日の光景が頭から離れなかった。
ミクは何度も忘れようと努力していた。
だから、気持ちの整理がしたくてリリィから離れようとした。
しかし、お構いなしにリリィは追ってきた。
その事が余計にミクを惨めな気持ちにさせた。
「・・・明日が初陣か・・・」
1人ぽつりと呟いた。
ミクはその日、明日の戦いに備え早めに眠りについた。
翌朝、身支度を済ませ戦場へ向かった。
途中廊下でリリィとすれ違ったが気付かないふりをした。
リリィは何か言いたげにしていたがミクは顔を背けた。
こうして2人はすれ違ったまま離れ離れになった。
ミクの魔具は槍のような形状のものだ。
これで魔法を増幅させ相手へ攻撃する。
小さな声で呪文を唱え魔方陣を自分の上に出し、魔方陣から紫の炎を出し敵へめがけて打っていく。
運良く敵は弱く紫の炎に焼かれながら逃げて行った。
ミクの放つ紫の炎は触れると全身に鋭い痛みが走る。
しかもどこまでもその炎は敵を追いかけてくる。
見事初陣で勝利をおさめることが出来た。
「・・・ふぅ」
(こんな感じでよかったのかな?)
ミクはなるべく死者を出すことは避けたかった。
岩場に座り込み学校に帰ることに抵抗を感じていた。
リリィは今頃自分の心配をしてくれているに違いない。
彼女はそういう人だ。
その優しさがミクを苦しめた。
「リリィなんて嫌い」
それでも学校に戻ることが決められていたので仕方なく戻ることにした。
魔法学校は今回の戦の結果を良く思った。
それから度々招集状が届くようになった。
リリィとは完全に決裂していてもう学校でも会う事があっても目も合わせなかった。
時にはリリィに呼び止められることもあったが、無視し続けた。
そうすることでミクは自分の心を守ったいた。
これ以上リリィに関わると自分の心が壊れてしまう。
そう感じたのだ。
そんなある日、敵対する国の魔法使いに一緒に戦っていた仲間が殺された。
その光景を見てしまったミクは思った。
(私達は何のために生きているの?)
心の傷も、体の傷も癒える暇などない。
乱されていく心にもうリリィは映らなくなっていた。
戦いに出る度にその思いは強くなり心がまるで死んでいくようだった。
倒れたらもう明日はないのに
そう思い目を閉じた。
そう、カイトがリリィにキスをしていたあの日。
今までミクはカイトの事をずっと想ってきた。
それなのにー・・・。
ミクとリリィはいつも一緒にいた。
そしていつも周囲の人達から比べられていることも知っていた。
リリィと自分は違いすぎるから仕方ないと諦めていた。
でもいつも自分に優しいリリィはまるで本当の姉のように感じることもあった。
あんな場面さえ見なければー・・・。
カイトがリリィを好きにならなければ良かったのに。
そう思うと2人が憎くて堪らなくなった。
カイトとリリィは本当にお似合いだった。
あの日の光景が頭から離れなかった。
ミクは何度も忘れようと努力していた。
だから、気持ちの整理がしたくてリリィから離れようとした。
しかし、お構いなしにリリィは追ってきた。
その事が余計にミクを惨めな気持ちにさせた。
「・・・明日が初陣か・・・」
1人ぽつりと呟いた。
ミクはその日、明日の戦いに備え早めに眠りについた。
翌朝、身支度を済ませ戦場へ向かった。
途中廊下でリリィとすれ違ったが気付かないふりをした。
リリィは何か言いたげにしていたがミクは顔を背けた。
こうして2人はすれ違ったまま離れ離れになった。
ミクの魔具は槍のような形状のものだ。
これで魔法を増幅させ相手へ攻撃する。
小さな声で呪文を唱え魔方陣を自分の上に出し、魔方陣から紫の炎を出し敵へめがけて打っていく。
運良く敵は弱く紫の炎に焼かれながら逃げて行った。
ミクの放つ紫の炎は触れると全身に鋭い痛みが走る。
しかもどこまでもその炎は敵を追いかけてくる。
見事初陣で勝利をおさめることが出来た。
「・・・ふぅ」
(こんな感じでよかったのかな?)
ミクはなるべく死者を出すことは避けたかった。
岩場に座り込み学校に帰ることに抵抗を感じていた。
リリィは今頃自分の心配をしてくれているに違いない。
彼女はそういう人だ。
その優しさがミクを苦しめた。
「リリィなんて嫌い」
それでも学校に戻ることが決められていたので仕方なく戻ることにした。
魔法学校は今回の戦の結果を良く思った。
それから度々招集状が届くようになった。
リリィとは完全に決裂していてもう学校でも会う事があっても目も合わせなかった。
時にはリリィに呼び止められることもあったが、無視し続けた。
そうすることでミクは自分の心を守ったいた。
これ以上リリィに関わると自分の心が壊れてしまう。
そう感じたのだ。
そんなある日、敵対する国の魔法使いに一緒に戦っていた仲間が殺された。
その光景を見てしまったミクは思った。
(私達は何のために生きているの?)
心の傷も、体の傷も癒える暇などない。
乱されていく心にもうリリィは映らなくなっていた。
戦いに出る度にその思いは強くなり心がまるで死んでいくようだった。
倒れたらもう明日はないのに
そう思い目を閉じた。
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