Lost Heroines

えりー

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不思議な出来事

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俺の名前は石川悟という。
芸能プロダクション、ライトニング・プロダクションに努めている。
役職は一応プロデューサーだが今まで誰もプロデュースさせてもらえていない。
今日も雑務に追われ、終電に乗り込んで疲れたので近所の公園で缶コーヒーを飲んで家路につこうとしていた。
その時だった。
急に風が吹き、公園が光に包まれ、空間の裂け目から3人の少女が姿を現した。
3人は独特な恰好をしていた。
1人は侍甲冑。綺麗な黒髪を結んでいる。
凛とした大和なでしこといった感じの女の子。
2人目は巨大な爪を付けており、髪の毛を二つに結んでいた。
服装飾が豊かで、羽を思わせる服装だった。
3人目はウエーブかかった長髪に扇子のような髪飾りを付けており肩のリボンはまるで蝶が止まっているようだった。
あまりにも現実離れしていた出来事にぼんやりしていると、3人は悟の存在に気が付き語り掛けてきた。
しかし、日本語ではなかった。
何と答えてよいかわからずにいると、黒髪の少女が2人に話かけた。
その言葉も日本語ではなかった。
3人は目の前で消えた。

「・・・俺は幻を見るほど疲れていたのか?」
誰にでもなく1人で呟き、家路についた。
しかし、幻でもさっきの少女たちはとても美しかった。
聞き取れはしなかったがウェーブがかった髪の子の声はとても澄んでいた。
悟は思った。
(ああいう子達こそアイドルに向いているのでは・・・)
個性的な3人だったが顔の造形は可愛らしく美しくもあった。
スタイルもよく絶対人気がですと思った。
「現実ならスカウトしていたところだ」
そう言いベンチから立ち上がり悟は歩き出した。

翌日、社長である雷門 光太郎に呼び出された。
スカウトをしてきてほしいという要件だった。
今まで悟は沢山の女の子達をスカウトし、事務所に入れたが自分がプロデュースを任されることは無かった。
理由はわからない。きっとまだ頼りないと思われているのだろう。
それでもプロデュースする夢は諦めきれずにいた悟だった・・・。
日が高く昇り始めた頃、広場がにぎわっていることに気が付いた。
何だろうと思い行ってみると昨日の3人組があの服装のまま立っていた。
周囲の人達はコスプレか何かだと思っているようだった。
その時、どんっと後ろから人がぶつかってきて悟は体のバランスを崩し倒れた。
「ごめんなさい」
巨大な爪を付けた子に手を借り立ち上がった。
「ありがとう・・・お礼にさ、そこの喫茶店でご馳走するよ」
そう言うと巨大な付け爪を付けた少女は他の2人を連れてきた。
「自己紹介がまだだったね、俺は石川悟と言います」
「私はヒバリです」
「わたしはネイルだよ!」
「・・・ライラック・・・です」
(何だ日本語話せるじゃないか)
悟は安心した。
そして行きつけの喫茶店へ3人を連れて行き、御馳走した。
3人共が食べ終わる頃合いを見て思い切り切り出してみた。
「3人共芸能界に興味ない?」
「げいのうかい?」
その時電話が鳴った。
着信を見ると社長だった・・・。
出ないわけにはいかなかったので仕方なく電話に出た。
”おい、良い子いたか?”
”はい。今交渉中です。また折り返しお電話いたします”
”期待しているぞ”
そう言うと電話は一方的に切られた。
「君たちはどこから来たの?」
「多分・・・異世界・・・」
「そうなんです。私達は異世界から来ました」
「異世界だよー!」
3人が同じように答えた。
確かに昨夜の言語は聞いたことのない言葉だった。
「本当に3人は異世界から?」
「「「はい」」」
3人が声を揃えて答えた。
あんな光景を見ているので信じてしまう。
「帰らなくていいのかい?」
「帰り方がわからないのです」
ヒバリが視線を落として答えた。
「・・・一緒に探してくれると嬉しいな!!」
ネイルが言う。
「・・・いっしょに・・・探して?」
ライラックも悟にお願いしてきた。
悟は正直まだ混乱している。
「とりあえず、その目立つ格好を何とかしようか」
「「「?」」」
そう言うと悟は知り合いに電話をかけた。
知り合いの名前は竜宮明音さんだ。
彼女なら3人のコーディネートを何とかしてくれるだろう。
電話は繋がり20分後には喫茶店に明音さんは来てくれた。
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