Lost Heroines

えりー

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異世界へ帰る方法

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「夕飯を作ってきました」
そう言い、テーブルの上にたくさんの料理を並べた明音だった。
(凄い量・・・こんなに食べられるのかな)
そう思いながら料理に箸を伸ばした。
ヒバリ達3人は上手に箸を使い食べていた。
料理はあっという間に無くなった。
3人共余程空腹だったのだろう。
「お腹いっぱいです」
「同じ~!」
「おなか・・・いっぱい・・・」
(そうだろう。あれだけの量を食べたのだから・・・)
思わず顔を引きつらせてしまった悟だった。
(あ!)
その時悟は思い出した。
竜宮明音も異世界人だったことを・・・
「明音さん、異世界へ帰るにはどうしたらいいんでしょうか?」
「・・・ちょっと待っててね。今持ってくるわ」
そう言うと彼女は別室へ何かを取りに行った。
すぐに明音さんは俺たちがいる部屋へ戻ってきた。
それは手のひらサイズの砂時計のような形のガラスの容器だった。
淵は金属で綺麗に装飾されている。
そこの部分には少し青い水が溜まっていた。
ヒバリがその液体を見て言った。
「この液体がエネルギーでしょうか?」
明音は頷き答えた。
「ええ。そうよ」
4人は砂時計のようなものを見つめた。
そうしていると明音はクスリと笑い、ヒバリの掌にその砂時計のようなものを置いた。
「あげるわ。私にはもう必要ないものですから」
「え?でもこれが無いと元の世界へ戻れないんじゃ・・・」
「私はもう結婚しているし、この世界で生きていく事を選んだの」
悟はそれを聞き少し切ない気持ちになった。
「10年この世界にいてこのくらいしか溜まらないの?」
「私は人の感情が集まるところにあまり行かなかったので・・・」
「そうなんですか・・・」
ヒバリ、ネイル、ライラックが見送りに来てくれた。
3人は何処かからお金を借りたそうだ。
どこか心配な話だ。
この3人は世間知らずなので放っておけない気になってきた。
公園を通り過ぎて歩いていると見慣れた人物が前から歩いてきた。
(社長だ!!)
「やぁ、石川君。奇遇だね・・・おっ、良い子達連れているじゃないか!!」
「えっ、この子たちは・・・」
悟が制止するのも聞かずに社長は話を進めていく。
「こんなに遅くまで仕事熱心だね」
俺はすぐに営業スマイルを作った。
「君たちアイドルやってみないかい?」
「あいどるぅ?」
社長は少しお酒が入っているようだ。
「そう、たくさんの人を喜ばせることが出来る仕事だよ」
「喜ばせる・・・夢を与える仕事という事でしょうか?」
ヒバリが社長の話にのってきた。
「もし、うちの事務所に入ってくれたら借金はこっちで片付けてあげるし、新しい住まいも用意してあげるよ」
3人は顔を見合わせた。
「私、やってみたいです」
「わたしも~」
「・・・私に・・・できるでしょうか・・・」
他の2人と違いライラックだけが不安そうにしていた。
借金問題は翌日には片付いていた。
(さすが社長、仕事が早い)
翌日事務所に3人を連れて行くと社長が他のプロデューサーと打ち合わせをしていた。
(ああ・・・またか・・・)
こうやっていつも自分がスカウトしてきた女の子達を他のプロデューサーに引き渡される。
「おお、石川君。連れて来てくれたのかね。ありがとう」
「・・・」
「この子達は村田プロデューサーが担当してくれるから安心しなさい」
社長命令は絶対だ。
嫌だとは言えなかった。
そんなやり取りを見ていたライラックが言った。
「マネージャー・・・石川さんに・・・お願いしたいです」
「ほ?」
ライラックは言葉を続ける代わりに意味ありげな視線をヒバリとネイルへ送った。
ネイルも話し始めた。
「わたしもー」
「お?」
「だーかーらー、わたしもマネージャー石川さんに頼みたいって言っているの」
ヒバリが頭を下げた。
「私も石川さんにお願いしたいです」
「ん~」
社長は困った顔で村田を見た。
彼はくすっと笑った。
「僕はそれで構いませんよ?」
「ん~~」
社長はもうひと声上げた。
「・・・仕方ない彼女たちの事は君に任せよう」
「はい!!畏まりました!!」
俺は心の中でガッツポーズをした。
「よーし。早速街を案内してもらおう!」
ネイルは楽しそうにぴょんっとジャンプして俺とライラックの手を取り走り出した。
ヒバリはその様子を笑顔を浮かべみている。
外に出るとネイルが悟に言った。
「やったね」
ヒバリも嬉しそうに言った。
「マネージャーおめでとうございます。昨晩ライラックから聞いたんです悟さんがマネージャーになりたがっていると」
「ありがとうございます」
悟は思わずお礼を言った。
するとヒバリはクスクスと笑いながら微笑を浮かべた。
その笑みに魅了され悟は釘付けになった。
「石川さんはもう私たちのマネージャーなのだからもう少し親し気に話しましょう」
「親し気の方が・・・好き・・・」
「そっちのほうがいいなー」
3人からそう言われつい苦笑を浮かべてしまった悟だった。
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