ドジっ子聖女とヴァンパイア

えりー

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シーリンのこれから

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シーリンはこれからどうしようか悩み始めた。
この魔界にいればまたレンに抱いてもらわなくてはいけなくなる。
しかし、他に行きたい場所、居場所はない。
レンに聞いてみよう。
このままここにいていいのかどうかを。
階段を降りるとレンが立っていた。
「レン様、話があります」
「何だ、改まって」
思い切ってシーリンは言った。
「私の事・・・本当は抱きたくなかったですか?」
「!?」
「・・・気持ち良くなかったですか?」
「!!?」
(この娘はなんてことを聞いてくるんだろうか・・・)
レンはそう思ったがそれは口に出さなかった。
「何故、そんなことを聞く?」
「レン様があまりにも昨夜の事に触れないからです」
「それは・・・シーリンが嫌がるかと思って・・・」
(嫌?そう言えば私、レン様に抱かれたとき怖かったけど嫌じゃなかった・・・)
レンはシーリンの為に話題に出さなかったらしい。
「嫌じゃなかったですか?」
「ああ、身を任せられて嬉しかった」
「ちゃんと気持ち良かったですか?」
「・・・ああ」
結局質問の答えに応えてしまった。
レンは顔を赤くした。
「良かったです。私、初めてだったからどうなのかなと思って・・・」
「シーリンはそんなこと気にしなくていい」
「あ、お礼に血飲みますか?さっきお皿洗ってた時に切ったんです」
そう言い血が出ている指を見せた。
レンは喉をこくりと鳴らしその指を口に含んだ。
「あ・・・」
またこの感覚だ。
確か唾液に媚薬成分が入っているっと言っていた。
気持ち良くて頭が真っ白になる。
「血が止まったぞ・・・美味かったありがとう」
そう言いレンは持っていたハンカチを巻いてくれた。
こんな傷位自分で治せるのに・・・
レンはやっぱり優しい。
そんなレンにときめいている自分がいる事に気がついた。
もしかしてレンの事を好きになったのではと思った。
でも、すぐその感情を否定した。
レンはヴァンパイア。
自分は人間だ。
この恋が叶うはずない。
そう思うと胸が締め付けられる感覚に陥った。
シーリンはとりあえずさっき割った食器の片づけをすることにした。
レンはこの屋敷の主で自分はただの居候。
そう思うように心がけるようにしようと思った。
「レン様・・・私はここに居て良いんでしょうか」
「?」
「だって、また、その抱いて頂かなければならなくなります」
「ああ、その事か」
「もし、お嫌ならここを出ることも考えます」
「抱くことは大歓迎だ。俺は人肌に飢えているからな」
「!」
その言葉にシーリンは驚いた。
「お前を抱けて俺は嬉しかったよ」
頭を撫でながらそう言われた。
シーリンは胸が熱くなるのを感じた。

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