ドジっ子聖女とヴァンパイア

えりー

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シーリンの想い

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シーリンは自分がレンに受け入れられていることが嬉しかった。
この屋敷は居心地がいい。
シーリンは出来ればこの屋敷にずっとレンと居たいと思うようになっていた。
レンは行きたい場所があれば連れて行ってくれると言った。
しかし、シーリンはこの屋敷以外の場所にはいきたくなかった。
いずれその事もレンに伝えてみよう。
ずっと置いて欲しいと。
シーリンはそれほどレンの事が好きになっていた。
・・・抱かれてもいいと思えるほどに。
レンは自分の事を本当はどう思っているのだろう。
怖くて聞けない。
レンは優しいから迷惑だとは言わないだろう。
この屋敷で自分が出来ることを一生懸命やってみようと思った。
少しでもレンの役に立ちたかった。
必要なら血も差し出しても良い。
ヴァンパイアは血を飲まないと力が落ちると聞いた事がある。
レンは血を断って200年になるらしい。
それならレンが嫌がっても無理やりにでも飲ませようとシーリンは思った。
もし、何かあって力を使う時に役立つように。
幸い傷を癒す力をシーリンは持っている。
・・・もし、戦いになりレンが少しでも有利になるようにしておきたかった。
あの魔女狩りの人達の目的は一体何なのだろう。
相当の手練れだろう。
手際が良かった。
今まで何人の人を殺してきたのか・・・考えるだけでぞっとした。
目的が分からないから余計に不気味に思った。
魔界にまで追ってきそうでシーリンは怖かった。
でも、きっとレンが守ってくれる。
だけどレンの負担になりたくはなかった。
自分の出来ることを自分もしたい。
シーリンはそう思っていた。
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