15 / 15
最終話
しおりを挟む
(最近美乃梨に避けられている気がする・・・)
夜の営みもほとんどない。
泣きながら拒んでくる。
美乃梨は今日も庭園で花を摘んで遊んでいる。
(何故、美乃梨は元気もあるのに夜の営みを拒むのだろう)
昨晩も、不安げな表情で抱かれていた。
気持ちここにあらずといった感じだった。
竜王は舌打ちし、美乃梨の元へ向かうことにした。
(本人に聞かないとわからないからな)
自然と速足になる。
ずかずかと進んでいく。
竜王は怖い顔をして美乃梨のところまでやってきた。
それに気が付いた美乃梨はさっきまでの穏やかな表情が一変し、凍てついた顔になった。
「・・・りゅう、何か用?まだ仕事の時間でしょう」
「お前に聞きたいことがある」
「・・・なに・・・?」
「何故俺を避けている?何故、夜の営みを拒む?」
(相変わらず直球で聞いてくるなぁ)
美乃梨は逃げ出したい気分になった。
だが、もしここで逃げると竜王は美乃梨に罰を与えるだろう。
「・・・」
「・・・答えたくないのか?」
空気がピリピリしたものに変わる。
美乃梨はその場に押し倒された。
「俺ははっきりしないことが嫌いだ」
「~っ」
竜王の瞳が妖しく煌いた。
「りゅう、何を怒っているの?」
「怒るに決まっているだろう?」
「俺の事を散々避けておいて、拒んで」
美乃梨はそれでも何も答えない。
竜王はそれが面白くなかった。
「言わなければ今ここで嫌がっても犯す」
竜王は本気だった。
「やだ!!やめて・・・」
また美乃梨は泣き出した。
「何故、泣く?」
「りゅうが怖いから」
「当り前だ怒っているんだからな」
竜王は庭園にもかかわらず美乃梨の服を脱がそうとしてきた。
「何か理由があるなら聞いてやる」
「理由はあるの」
「では言え」
美乃梨は竜王の瞳を見ながら言った。
「月のものが3ヶ月も来ていないの・・・」
「?」
竜王は首を傾げた。
「月のものとはなんだ?」
「そこから説明するの!?」
美乃梨は真っ赤になりながら一生懸命説明した。
すると竜王は顔を綻ばせ喜んだ。
美乃梨の腹を竜王は撫でた。
「今ここに子がいるかもしれないのか・・・」
「うん」
美乃梨はそう答えた。
「でも、検査とかするの怖いし・・・竜王は迫ってくるし不安だったの」
「俺にすぐ言えばよかったじゃないか」
「言いにくくて」
竜王は美乃梨を担ぎ上げた。
「ど、何処に行く気?」
「決まっている。医者に診せる」
「いや!!怖い!!」
じろりと竜王は美乃梨を睨んだ。
美乃梨は竜王が本気なのを悟ると大人しくなった。
「わかった・・・りゅうの言うこと聞く」
そう言うと竜王は美乃梨の頭を撫でた。
どうやら機嫌が直ったらしい。
「竜王様はこちらでお待ちください」
「・・・俺は入ってはいけないのか?」
「美乃梨様がそのようにお願いしていますので、あまり刺激してはいけませんよ」
医者にそう言われ竜王は待つことにした。
検査はすぐに終わり美乃梨が部屋から出てきた。
「どうだった!?」
美乃梨は頭を左右に振った。
「子はまだ出来ていなかったのか・・・」
竜王の心は複雑な気持ちになった。
「ごめんね・・・りゅう」
美乃梨はしょんぼりしていた。
そんな美乃梨を見て竜王は彼女を横抱きにし、廊下を歩きだした。
「いいさ、どうせ近々すぐに出来る」
美乃梨は竜王に抱きついた。
「今から作ればいい」
「へ?」
竜王の宣言通りその日から昼夜問わず抱かれる日が続いた。
「もう、いやっ」
「そう言うな。早く子が欲しいだろう?」
竜王は美乃梨のささやかな抵抗を無視し彼女を抱き続けた。
その結果2ヶ月後美乃梨は妊娠することになる・・・。
夜の営みもほとんどない。
泣きながら拒んでくる。
美乃梨は今日も庭園で花を摘んで遊んでいる。
(何故、美乃梨は元気もあるのに夜の営みを拒むのだろう)
昨晩も、不安げな表情で抱かれていた。
気持ちここにあらずといった感じだった。
竜王は舌打ちし、美乃梨の元へ向かうことにした。
(本人に聞かないとわからないからな)
自然と速足になる。
ずかずかと進んでいく。
竜王は怖い顔をして美乃梨のところまでやってきた。
それに気が付いた美乃梨はさっきまでの穏やかな表情が一変し、凍てついた顔になった。
「・・・りゅう、何か用?まだ仕事の時間でしょう」
「お前に聞きたいことがある」
「・・・なに・・・?」
「何故俺を避けている?何故、夜の営みを拒む?」
(相変わらず直球で聞いてくるなぁ)
美乃梨は逃げ出したい気分になった。
だが、もしここで逃げると竜王は美乃梨に罰を与えるだろう。
「・・・」
「・・・答えたくないのか?」
空気がピリピリしたものに変わる。
美乃梨はその場に押し倒された。
「俺ははっきりしないことが嫌いだ」
「~っ」
竜王の瞳が妖しく煌いた。
「りゅう、何を怒っているの?」
「怒るに決まっているだろう?」
「俺の事を散々避けておいて、拒んで」
美乃梨はそれでも何も答えない。
竜王はそれが面白くなかった。
「言わなければ今ここで嫌がっても犯す」
竜王は本気だった。
「やだ!!やめて・・・」
また美乃梨は泣き出した。
「何故、泣く?」
「りゅうが怖いから」
「当り前だ怒っているんだからな」
竜王は庭園にもかかわらず美乃梨の服を脱がそうとしてきた。
「何か理由があるなら聞いてやる」
「理由はあるの」
「では言え」
美乃梨は竜王の瞳を見ながら言った。
「月のものが3ヶ月も来ていないの・・・」
「?」
竜王は首を傾げた。
「月のものとはなんだ?」
「そこから説明するの!?」
美乃梨は真っ赤になりながら一生懸命説明した。
すると竜王は顔を綻ばせ喜んだ。
美乃梨の腹を竜王は撫でた。
「今ここに子がいるかもしれないのか・・・」
「うん」
美乃梨はそう答えた。
「でも、検査とかするの怖いし・・・竜王は迫ってくるし不安だったの」
「俺にすぐ言えばよかったじゃないか」
「言いにくくて」
竜王は美乃梨を担ぎ上げた。
「ど、何処に行く気?」
「決まっている。医者に診せる」
「いや!!怖い!!」
じろりと竜王は美乃梨を睨んだ。
美乃梨は竜王が本気なのを悟ると大人しくなった。
「わかった・・・りゅうの言うこと聞く」
そう言うと竜王は美乃梨の頭を撫でた。
どうやら機嫌が直ったらしい。
「竜王様はこちらでお待ちください」
「・・・俺は入ってはいけないのか?」
「美乃梨様がそのようにお願いしていますので、あまり刺激してはいけませんよ」
医者にそう言われ竜王は待つことにした。
検査はすぐに終わり美乃梨が部屋から出てきた。
「どうだった!?」
美乃梨は頭を左右に振った。
「子はまだ出来ていなかったのか・・・」
竜王の心は複雑な気持ちになった。
「ごめんね・・・りゅう」
美乃梨はしょんぼりしていた。
そんな美乃梨を見て竜王は彼女を横抱きにし、廊下を歩きだした。
「いいさ、どうせ近々すぐに出来る」
美乃梨は竜王に抱きついた。
「今から作ればいい」
「へ?」
竜王の宣言通りその日から昼夜問わず抱かれる日が続いた。
「もう、いやっ」
「そう言うな。早く子が欲しいだろう?」
竜王は美乃梨のささやかな抵抗を無視し彼女を抱き続けた。
その結果2ヶ月後美乃梨は妊娠することになる・・・。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる