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まゆとジオン
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学校から家まで10分はかからない。
何故かまゆの足取りは重い。
「どうかしたのか?具合でも・・・」
「大丈夫、私は大丈夫」
まるで自分に言い聞かせているかのような発言だった。
「?」
「家で何があっても絶対母に何もしないで?」
ジオンは複雑な思いになり眉をひそめた。
「ただいま」
カチャっと玄関を開くなり母が凄い勢いでまゆのところにやってきた。
バシっと乾いた音が響いた。
「~っ」
「あんたは何度上靴無くせば気が済むの!?学校から連絡があったわ」
「ごめんなさい」
母は凄い剣幕でまゆを叱りつけた。
ジオンは目の前で罵られているまゆを見て驚いた。
「また買わなくちゃいけないじゃないの!」
「・・・」
「いじめにあうなんて恥ずかしい!」
また殴られると思い身構えているまゆを放っておけなかったジオンはまゆの母の前に姿を現した。
まゆを叩こうとした手を掴み、捻り上げた。
「きゃー!!貴方誰よ!?どこから入ったのよ!」
まゆの母はパニックに陥った。
「まゆは何も悪くない!!何故叩かれなければいけない!?」
「手を離してあげて」
まゆがそう言うとジオンは渋々まゆの母の手を離した。
母親は腰を抜かし床に座り込んでいる。
「いじめられる事は恥ずかしいことじゃない!!虐めている側に非があるんだ」
まゆは俯きながら母に訊ねた。
「お母さん・・・私はいらない子なの?」
「・・・」
母は何も答えなかった。
「そう、今まで我慢していたけどいらない子ならそう言ってくれたら良かったのに」
そういうとまゆは泣き出した。
ジオンはそんなまゆを抱き上げまゆの母を見下しながら言った。
「俺はまゆが必要だ。お前には任せておけない。まゆは俺が貰う」
そういうとジオンはまゆの母親の前でまゆの唇にキスをした。
「!?」
まゆは驚いて固まってしまった。
まゆの母親も固まっている。
「じゃあな!」
そう言うとまゆを担いだまま玄関を出てジオンは歩き始めた。
ふわりと宙に浮きあの古書店があった場所へ辿り着いた。
まだ空き地のままだった。
ジオンは空き地に手をかざし呪文を唱え始めた。
物凄い光にその地は包まれた。
あまりにも眩しかったためまゆは目を閉じた。
そっと目を開けると空き地には立派な家が建っていた。
「ジオン・・・さっきのキスは・・・?」
「魔族が花嫁を見つけた時に贈るキスだ」
頭をがしがし掻きながらそう告げた。
少し照れた感じのジオンは可愛く見えた。
「でも、花嫁って・・・私まだ結婚できない」
「何故?俺を好きになれそうにないのか?」
戸惑いながらまゆは言った。
「この国では16歳からしか結婚できないの」
「そうか、では16歳になるまで待つとしよう」
まゆは少しほっとしたような表情になった。
ジオンと関わるようになってまゆは感情が表に出るようになったように感じる。
しかし、まさか自分が魔王の花嫁に選ばれるなんて思いもしなかった。
「ジオンは私の事、あの、えっと・・・好きなの?」
「多分、な」
「多分?」
ジオンは真っ赤になっている。
「こんな気持ちになったのは初めてなんだよ」
「!!」
20歳近く見える大人が照れながら自分のような幼女に告白している。
まゆはそれを可愛く感じ自然と彼の頭を撫でた。
家の中に入るとまゆの家から切り取ってきたような部屋があった。
「ジオンまさか家を切り取ってきたんじゃ・・・」
「ああ、切り取ってきた」
あっさり言われまゆは眩暈を覚えた。
母は今頃どうしているだろうか・・・。
まさかいらない子だと思われていたなんて・・・。
ショックなことが続きまゆはそこで意識を手放してしまった。
何故かまゆの足取りは重い。
「どうかしたのか?具合でも・・・」
「大丈夫、私は大丈夫」
まるで自分に言い聞かせているかのような発言だった。
「?」
「家で何があっても絶対母に何もしないで?」
ジオンは複雑な思いになり眉をひそめた。
「ただいま」
カチャっと玄関を開くなり母が凄い勢いでまゆのところにやってきた。
バシっと乾いた音が響いた。
「~っ」
「あんたは何度上靴無くせば気が済むの!?学校から連絡があったわ」
「ごめんなさい」
母は凄い剣幕でまゆを叱りつけた。
ジオンは目の前で罵られているまゆを見て驚いた。
「また買わなくちゃいけないじゃないの!」
「・・・」
「いじめにあうなんて恥ずかしい!」
また殴られると思い身構えているまゆを放っておけなかったジオンはまゆの母の前に姿を現した。
まゆを叩こうとした手を掴み、捻り上げた。
「きゃー!!貴方誰よ!?どこから入ったのよ!」
まゆの母はパニックに陥った。
「まゆは何も悪くない!!何故叩かれなければいけない!?」
「手を離してあげて」
まゆがそう言うとジオンは渋々まゆの母の手を離した。
母親は腰を抜かし床に座り込んでいる。
「いじめられる事は恥ずかしいことじゃない!!虐めている側に非があるんだ」
まゆは俯きながら母に訊ねた。
「お母さん・・・私はいらない子なの?」
「・・・」
母は何も答えなかった。
「そう、今まで我慢していたけどいらない子ならそう言ってくれたら良かったのに」
そういうとまゆは泣き出した。
ジオンはそんなまゆを抱き上げまゆの母を見下しながら言った。
「俺はまゆが必要だ。お前には任せておけない。まゆは俺が貰う」
そういうとジオンはまゆの母親の前でまゆの唇にキスをした。
「!?」
まゆは驚いて固まってしまった。
まゆの母親も固まっている。
「じゃあな!」
そう言うとまゆを担いだまま玄関を出てジオンは歩き始めた。
ふわりと宙に浮きあの古書店があった場所へ辿り着いた。
まだ空き地のままだった。
ジオンは空き地に手をかざし呪文を唱え始めた。
物凄い光にその地は包まれた。
あまりにも眩しかったためまゆは目を閉じた。
そっと目を開けると空き地には立派な家が建っていた。
「ジオン・・・さっきのキスは・・・?」
「魔族が花嫁を見つけた時に贈るキスだ」
頭をがしがし掻きながらそう告げた。
少し照れた感じのジオンは可愛く見えた。
「でも、花嫁って・・・私まだ結婚できない」
「何故?俺を好きになれそうにないのか?」
戸惑いながらまゆは言った。
「この国では16歳からしか結婚できないの」
「そうか、では16歳になるまで待つとしよう」
まゆは少しほっとしたような表情になった。
ジオンと関わるようになってまゆは感情が表に出るようになったように感じる。
しかし、まさか自分が魔王の花嫁に選ばれるなんて思いもしなかった。
「ジオンは私の事、あの、えっと・・・好きなの?」
「多分、な」
「多分?」
ジオンは真っ赤になっている。
「こんな気持ちになったのは初めてなんだよ」
「!!」
20歳近く見える大人が照れながら自分のような幼女に告白している。
まゆはそれを可愛く感じ自然と彼の頭を撫でた。
家の中に入るとまゆの家から切り取ってきたような部屋があった。
「ジオンまさか家を切り取ってきたんじゃ・・・」
「ああ、切り取ってきた」
あっさり言われまゆは眩暈を覚えた。
母は今頃どうしているだろうか・・・。
まさかいらない子だと思われていたなんて・・・。
ショックなことが続きまゆはそこで意識を手放してしまった。
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