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禁忌の術
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「え!?」
功からの話は二人同時に驚くような内容の話だった。
功の神力で今の状態を維持できるというのだ。
本当は禁忌とされている術らしいが特別に施してくれるらしい。
「いいか?絶対他の人間や神に話すなよ?俺の神格が落とされるからな」
時を戻し、あの時の事故をなかったことにしてくれるらしい。
「俺は今から時を回ってくる。この結界から絶対出るなよ?」
そう言い陣の描かれたところへ放り込まれた。
「ただし、必ず成功するとは限らないからな!」
踵をかえすと戸を開けて出て行ってしまった。
「失敗したら一緒にいられないのかな」
有希はぎゅっと自分の手を握り締めた。
その上から包み込むように狗飼が手を添えた。
「悪い方には考えないようにしよう」
そう言い狗飼は笑った。
少し無理をしている笑顔だった。
それを見た有希はつられて微笑んだ。
「そうね。山神様に任せましょう」
山神、功は約束通り事故が起こりかけている現場まで時を戻した。
有希が信号を急いで渡ろうとしているのを止められれば事故は起こらない。
有希が一歩踏み出そうとしたその時、時を止め、有希の体を後ろへ引っ張って下げた。
そして時を動かした。
「あれ?信号あんなに遠かったかな?」
(これで事故は防げたな。さて、あっちはどうなっているのだろう・・・こんな禁忌の術使ったことないからわからないな・・・でも、過去が変われば未来も変わる)
その頃、有希と狗飼は光に包まれていた。
狗飼が宙に浮き、体が透け始めた。
「うそっ」
「どうして!?まさか術が失敗したんじゃ・・・」
二人は固く手を握り合っていた。
その手も透けてきている。
「狗飼!」
「有希!」
ついに二人の手が離れた。
「有希!何があってもお前の元へ戻ってくるから・・・今度は忘れずに待っていてくれ・・・」
そう言って狗飼は無理に笑顔を作る。
「うん。今度は忘れない!!だからー・・・」
そう言い終える前に光の渦の中へ狗飼は吸い込まれてしまった。
そこに一人残された有希は彼の手の感触、声、温もり。今度は忘れないよう心に刻み付けた。
「・・・だから帰ってきて」
そこには返事をする者はいなかった。
唯一人残された有希はまだ手に残っている感触を握り締めた。
そしてしばらくすると山神、功が帰って来た。
そして何が起こったのか有希は泣きながら説明した。
「そう泣きなさんな。大丈夫だから」
「・・・でも、もう会えないかもしれないのでしょう?」
有希の瞳から大粒の涙が流れる。
「・・・会いたいか」
「はい」
功は何かを考え込んでいるようだった。
「今はまだ会わせてやれない。会うには・・・そうだな1週間はかかるな」
「え・・・?」
有希は泣き止み、功を見上げた。
「待てるか?」
「・・・はい」
「いい子だ」
そう言い有希の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「俺は山へ帰って狗飼の様子を見てくる」
「狗飼君は山にいるんですか?」
「ああ、でも君は来てはいけない。いいか、1週間必ず我慢して待っているんだ」
「・・・」
功に念を押された有希は頷いて見せた。
1週間・・・何故一週間なのだろう。だが功の言いつけを守って待つしかなかった。
「早く会いたい、会って伝えたい。好きだと」
有希からまだ告白していない。
1週間・・・。
待ち長い1週間になりそうだ。
功からの話は二人同時に驚くような内容の話だった。
功の神力で今の状態を維持できるというのだ。
本当は禁忌とされている術らしいが特別に施してくれるらしい。
「いいか?絶対他の人間や神に話すなよ?俺の神格が落とされるからな」
時を戻し、あの時の事故をなかったことにしてくれるらしい。
「俺は今から時を回ってくる。この結界から絶対出るなよ?」
そう言い陣の描かれたところへ放り込まれた。
「ただし、必ず成功するとは限らないからな!」
踵をかえすと戸を開けて出て行ってしまった。
「失敗したら一緒にいられないのかな」
有希はぎゅっと自分の手を握り締めた。
その上から包み込むように狗飼が手を添えた。
「悪い方には考えないようにしよう」
そう言い狗飼は笑った。
少し無理をしている笑顔だった。
それを見た有希はつられて微笑んだ。
「そうね。山神様に任せましょう」
山神、功は約束通り事故が起こりかけている現場まで時を戻した。
有希が信号を急いで渡ろうとしているのを止められれば事故は起こらない。
有希が一歩踏み出そうとしたその時、時を止め、有希の体を後ろへ引っ張って下げた。
そして時を動かした。
「あれ?信号あんなに遠かったかな?」
(これで事故は防げたな。さて、あっちはどうなっているのだろう・・・こんな禁忌の術使ったことないからわからないな・・・でも、過去が変われば未来も変わる)
その頃、有希と狗飼は光に包まれていた。
狗飼が宙に浮き、体が透け始めた。
「うそっ」
「どうして!?まさか術が失敗したんじゃ・・・」
二人は固く手を握り合っていた。
その手も透けてきている。
「狗飼!」
「有希!」
ついに二人の手が離れた。
「有希!何があってもお前の元へ戻ってくるから・・・今度は忘れずに待っていてくれ・・・」
そう言って狗飼は無理に笑顔を作る。
「うん。今度は忘れない!!だからー・・・」
そう言い終える前に光の渦の中へ狗飼は吸い込まれてしまった。
そこに一人残された有希は彼の手の感触、声、温もり。今度は忘れないよう心に刻み付けた。
「・・・だから帰ってきて」
そこには返事をする者はいなかった。
唯一人残された有希はまだ手に残っている感触を握り締めた。
そしてしばらくすると山神、功が帰って来た。
そして何が起こったのか有希は泣きながら説明した。
「そう泣きなさんな。大丈夫だから」
「・・・でも、もう会えないかもしれないのでしょう?」
有希の瞳から大粒の涙が流れる。
「・・・会いたいか」
「はい」
功は何かを考え込んでいるようだった。
「今はまだ会わせてやれない。会うには・・・そうだな1週間はかかるな」
「え・・・?」
有希は泣き止み、功を見上げた。
「待てるか?」
「・・・はい」
「いい子だ」
そう言い有希の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「俺は山へ帰って狗飼の様子を見てくる」
「狗飼君は山にいるんですか?」
「ああ、でも君は来てはいけない。いいか、1週間必ず我慢して待っているんだ」
「・・・」
功に念を押された有希は頷いて見せた。
1週間・・・何故一週間なのだろう。だが功の言いつけを守って待つしかなかった。
「早く会いたい、会って伝えたい。好きだと」
有希からまだ告白していない。
1週間・・・。
待ち長い1週間になりそうだ。
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