プリンセスカフェへようこそ

えりー

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翌朝

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(あれ・・・?温かい)
そう思い目を開くと真由子が腕の中で眠っていた。
「!!」
(そうだ。僕は昨日ー・・・)
思い出しただけで真っ赤になった。
真由子を起こさないようにゆっくり腕枕を外し、洗面所へ行き顔を洗った。
顔を冷たい水で洗うが赤みは引かない。
「どんな顔をして会えばいいんだろうか・・・?」
(あんなことしておいて・・・)
とりあえず開店時間まで2時間ある。
真由子と食べる朝食を作ることにした。
すると匂いに誘われて真由子がやって来た。
「お、おはようございます」
「おはよう」
僕は恥ずかしくて真由子を直視することが出来なかった。
しかし、真由子は僕の事をまっすぐに見てきた。
真由子は昨夜の事をどうおもっているのだろうか気になった。
ふいに顔を上げるとそこには真由子の顔があった。
真由子も真っ赤になっている。
2人共初体験を終え、何だか気恥ずかしかった。
「「・・・」」
沈黙を先に破ったのは真由子だった。
「何か手伝う事ありますか?」
「じゃあ、このトーストをテーブルへ運んでもらえるかい?」
そう言いトーストの乗った皿を渡そうとした時真由子がバランスを崩した。
何とか僕が受け止めたのでトーストと真由子は無事だった。
「真由子ちゃん、無理しなくていいよ」
「無理なんかしてません・・・」
「でも痛いんじゃないのかい?血も出ていたし・・・」
「!!?祐樹さん無神経です!!」
赤い顔をさらに赤くして真由子は怒った。
そんな真由子を後ろから抱きしめた。
「ごめん!心配なんだ」
(その言葉に嘘はない)
真由子を横抱きにしソファの上に座らせた。
「そこで待っていてくれるかい。すぐに朝食出来るから」
「でも、何だか申し訳ないです」
「真由子ちゃんは僕の大事な”プリンセス”なんだから特別だよ」
真由子は嬉しそうに微笑みを浮かべた。
どうやら特別という言葉が嬉しかったようだ。

「はい、召し上がれ」
朝食はトーストとオムレツだった。
それとカフェオレ。
真由子はカフェオレに口を付け喉を潤した。
昨夜、たくさん喘いだので喉が渇いていた。
「今日も・・・来るでしょうか?」
「多分、来ると思う」
「大丈夫、僕が守るから」
そう言い真由子の額にキスを落とした。
守ると言ったものの相手は特に何かするつもりはなさそうだ。
今のところはだが・・・。
やはり真由子は怖がっていた。
「この話はやめよう」
「そうですね!せっかく2人きりなんですから」
改めて2人きりという言葉を口にした真由子だがその言葉で一気に祐樹を意識してしまった。
祐樹は鈍いので特に気にしていない様子だった。
しかし、あの男の目的は何なのだろう。
今日こそ真由子の父親に話しに行こうと思う祐樹だった。
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