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銀の兄の花嫁
仲直り
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何週間待っても日奈子は来なかった。
もう3週間目になる。
そろそろ日吉は痺れを切らした。
「・・・日奈子から会いに来ないならこちらから行こうか」
そして、もういっそ全て奪ってしまおうかと日吉は思った。
そうすれば彼女は神域から出られなくなる。
自分の中にまだこんな感情が残っていることに驚かされた。
これほど欲しいと思ったことは初めてかもしれない。
その時だった。
カサっと音がした。
振り返ると日奈子が立っていた。
日奈子は少し、日吉と距離を取り立っている。
また何かされるかもしれないと警戒しているのだ。
日奈子は日吉を”男”として意識していなかった。
しかし、この間のキスで気がついてしまったのだ。
だから恥ずかしくてなかなか会いに来れなかったのだ。
どうして今まで”男”としてみれなかったのか、自分でも不思議だった。
日奈子はずいっとバスケットを日吉に差し出した。
「今日、一緒に食べようと思って作ってきた」
「・・・ああ・・・」
なんて答えていいかわからず日吉は曖昧に返事をした。
(あの時の事に触れてもいいのだろうか・・・)
日吉は迷ったが気になっていたので思い切って聞いてみた。
「何故、何週間もここに来なかった?キスしたからか?」
日奈子は真っ赤になり答えた。
「キスが嫌だったわけじゃなくて・・・急に意識して恥ずかしくなったの!」
「何を意識したんだ?」
「・・・日吉が男の人だってこと」
今まで日吉は自分が男として意識されていなかったことをこの時初めて知った。
「だが、今は意識しているんだろう?」
日奈子は無言で頷いた。
この時、日吉は日奈子を愛しいと思った。
日奈子を引き寄せ距離を縮めた。
「きゃぁ!」
「日奈子がもう来ないのかと思った」
「キスは嫌じゃなかったのか?」
「嫌じゃなかったけど初めてだったから戸惑ったの」
そう言う日奈子の唇に日吉はキスをした。
今度は軽く触れるだけのキスではなく大人のキスだ。
「はぁ、ふぅ、んぅ」
息継ぎが上手く出来ずに日奈子は喘ぐがそんな事に構っていられる余裕が日吉にはなかった。
ようやく長いキスから解放されたとき日奈子は呆然として日吉を見上げた。
「今度は初めてじゃないから戸惑わないだろう?」
「こ、こんな大人のキス初めてだよ」
「ははははは。日奈子を見ていると色々したくなる」
顔は笑っているが声は真剣なものだった。
日奈子は自分が危険な者に魅入られていることに今気がついた。
「もう!知らない!!」
プイっとそっぽを向いてしまった。
日吉はそんな日奈子も可愛くて堪らなくなった。
忘れていた感情が次から次へと思い出される。
その感情は全て日奈子へと向けられている。
今度こそ食べずに傍に置いておければいい。
そうすれば弟の様に幸せになれるのかもしれない。
日吉はそう思った。
日吉は今まで何人も花嫁がいたが本能のままに食してきた。
しかし今回は気に入りすぎてそれは出来なさそうだ。
もう3週間目になる。
そろそろ日吉は痺れを切らした。
「・・・日奈子から会いに来ないならこちらから行こうか」
そして、もういっそ全て奪ってしまおうかと日吉は思った。
そうすれば彼女は神域から出られなくなる。
自分の中にまだこんな感情が残っていることに驚かされた。
これほど欲しいと思ったことは初めてかもしれない。
その時だった。
カサっと音がした。
振り返ると日奈子が立っていた。
日奈子は少し、日吉と距離を取り立っている。
また何かされるかもしれないと警戒しているのだ。
日奈子は日吉を”男”として意識していなかった。
しかし、この間のキスで気がついてしまったのだ。
だから恥ずかしくてなかなか会いに来れなかったのだ。
どうして今まで”男”としてみれなかったのか、自分でも不思議だった。
日奈子はずいっとバスケットを日吉に差し出した。
「今日、一緒に食べようと思って作ってきた」
「・・・ああ・・・」
なんて答えていいかわからず日吉は曖昧に返事をした。
(あの時の事に触れてもいいのだろうか・・・)
日吉は迷ったが気になっていたので思い切って聞いてみた。
「何故、何週間もここに来なかった?キスしたからか?」
日奈子は真っ赤になり答えた。
「キスが嫌だったわけじゃなくて・・・急に意識して恥ずかしくなったの!」
「何を意識したんだ?」
「・・・日吉が男の人だってこと」
今まで日吉は自分が男として意識されていなかったことをこの時初めて知った。
「だが、今は意識しているんだろう?」
日奈子は無言で頷いた。
この時、日吉は日奈子を愛しいと思った。
日奈子を引き寄せ距離を縮めた。
「きゃぁ!」
「日奈子がもう来ないのかと思った」
「キスは嫌じゃなかったのか?」
「嫌じゃなかったけど初めてだったから戸惑ったの」
そう言う日奈子の唇に日吉はキスをした。
今度は軽く触れるだけのキスではなく大人のキスだ。
「はぁ、ふぅ、んぅ」
息継ぎが上手く出来ずに日奈子は喘ぐがそんな事に構っていられる余裕が日吉にはなかった。
ようやく長いキスから解放されたとき日奈子は呆然として日吉を見上げた。
「今度は初めてじゃないから戸惑わないだろう?」
「こ、こんな大人のキス初めてだよ」
「ははははは。日奈子を見ていると色々したくなる」
顔は笑っているが声は真剣なものだった。
日奈子は自分が危険な者に魅入られていることに今気がついた。
「もう!知らない!!」
プイっとそっぽを向いてしまった。
日吉はそんな日奈子も可愛くて堪らなくなった。
忘れていた感情が次から次へと思い出される。
その感情は全て日奈子へと向けられている。
今度こそ食べずに傍に置いておければいい。
そうすれば弟の様に幸せになれるのかもしれない。
日吉はそう思った。
日吉は今まで何人も花嫁がいたが本能のままに食してきた。
しかし今回は気に入りすぎてそれは出来なさそうだ。
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