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図書館から異世界へ 番外編 (愁宋)2

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今夜も綾香の元へと足を運んでいた愁宋は重いため息をついた。
昨日の綾香の言葉が頭から離れなかった。
「でも、私。あれがいつもの愁宋だったら嫌じゃなかった」
嫉妬に狂った俺に抱かれるのはいやだけど、いつも優しくするようにすれば、抱いてもいいということなのだろうか。
昨日は腹部に蹴りを入れられた。あんなふうに嫌がる綾香もとてもかわいいと感じる。
結局どんな綾香だって愛おしい。
今日はどこまで許してくれるんだろうか。
俺だって男だから生殺しはそろそろ限界を迎えそうだ。
(早く自分のものにしたい。綾香のすべてを・・・)
そう思いながら綾香の部屋の戸をノックをした。
「愁宋、お疲れさま」
「・・・ああ」
そう短く返事をし、ベッドに座っていた綾香の隣に腰かけた。ぎしっとベッドがきしむ音が室内に響いた。
その瞬間綾香の体がこわばった。
その様子を見て愁宋は困惑した。
「綾香、俺に抱かれてもいいと、本当に思ってくれているのか?」
そう問いかけると綾香は真っ赤になって小さく頷きながら返事をした。
「優しくしてくれるなら・・・」
昨夜乱暴に扱ったことを非難された気がした。愁宋は申し訳ない気持ちでいっぱいになり素直に謝罪した。
「昨夜は・・・本当に悪かった。もうあんな風に扱わないから、優しくするから・・・いいか?」
「・・・うん」
綾香のその返事を聞くまで長い道のりだった。抱く機会はたくさんあったが、綾香に嫌われることを恐れ手を出すことができなかったのだ。
(でもー・・・今夜は)
そう思い綾香に手を伸ばした。
綾香の滑らかな頬に触れる。
ゆっくりと手のひらで頬を撫でられるだけで綾香の胸は高鳴った。
いつものように口づけをし、ふと角度を変えて、唇を首筋に落とされた。
耳の下の柔らかく敏感な部分に唇をはわせ、時折舌を出し入れしてくる。
もどかしい快感に綾香は肩をすくめるようにして身をよじった。
綾香は小さく声をあげた。
それを合図にまるで誘われたかのように、愁宋の手が夜着の布越しに乳房に触れた。
心臓が早鐘を打つ。
今までの愁宋の愛撫と比べると今日は本気で自分を抱く気なのだと綾香は悟った。
触れた乳房を押し上げるようにもみ、つぶすようになでる。
ただそれだけなのに甘い刺激が綾香の背筋を走っていく。
そうしてゆっくりと綾香の夜着を取り払った。
昨夜のように脚の内側を優しくなでる。下から上へ、上から下へ。
「あっ」
ぴっくっと綾香の体がはねる。
綾香の胸の頂は盛り上がり、触れられるのを待っているかのように色づいていた。
綾香は恥ずかしくて顔を両手で隠している。
「綾香・・・。恥ずかしがることはない。ほら俺も・・・」
そう言って綾香の手を自身の中心にあてた。ほんのり立ち上がりかけたそれは、綾香にとって未知のものだった。
「今の・・・」
あまりの質量に綾香は驚いた。
「今日は、いいか?」
綾香は怯えながらも応えてくれる。
何の抵抗もせず、愁宋を受け入れようとしてくれていた。
ただ、どうしていいのかわからず、まともに愁宋の顔を見ようとはしない。
愁宋はそんな綾香の様子を見て短く息を吐いた。
「無理はしなくていい。嫌なら・・・」
そう言いかけた愁宋の唇を綾香が自身の唇でふさいだ。
「嫌じゃない」
そう言うとおずおずと愁宋の首に手を回した。
全て愁宋に任せるという意味で綾香はその行動をとった。
愁宋は嬉しそうに微笑むと、綾香口づけを落とした。
ショーツの上から綾香の秘所に触れ、円を描くように刺激してくる。
「あっ、ふぅ・・・」
声を押さえている綾香から少しずつ色づいた声が漏れだす。
綾香に気づかれないようにそっとショーツを脱がせた。
指で固く閉じている部分をゆっくりと上下させる。その行為をしばらく続けているとと甘い蜜が少しづつあふれてきた。
「ああ、やっと、一つになれる」
耳元にかすれた声で愁宋が囁くのが聞こえた。
綾香は愁宋の指を挟んだまま、もどかしくて足と足をこすっている。
愁宋は少しづつ綾香の秘所を押し開きながら指を挿れた。
一本しか入れていないのにすごい異物感を感じた綾香は驚いて腰を引こうとした。
愁宋はすかさず綾香の腰を捕らえて離さなかった。ゆっくり蜜穴をかきまわし、指が慣れてきたころ2本に増やした。
「愁宋、やっぁ・・・」
「少し痛いだろうが我慢しないともっと痛い目にあう」
「?」
「だから我慢してくれ」
2本の指が綾香になじんだ後愁宋は自身の分身を取り出した。
それは雄々しくそそり立っている。
綾香に見られないようにそっとそれを蜜口にあてがった。
そして腰をゆっくり進めた。
綾香の負担が少ないようにゆっくり、ゆっくり腰を動かす。
そうして、綾香の中にだいぶ入ったとき何かにぶつかった。
それを一気に貫いて綾香の様子を見た。
綾香は痛みに苦しんでいるように見えた。
(破瓜の痛みっというやつか)
顔をしかめ目に涙を浮かべている綾香を労わりたいのに、綾香の中は気持ちが良すぎて激しく腰を動かしてしまう。
ギシギシと静かな室内にベッドのきしむ音と二人の息遣いが響き渡る。
「くっ・・・!」
「あっ」
愁宋は綾香の中に欲望を放った。
元より正妃にするつもりで連れてきたのだから避妊の必要はないと判断した。
それから二人は寄り添うようにして眠った。
 




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