猫にまつわる三択人生の末路

追いかけろ

質問５－C

　こんなやばそうな奴らに巻き込まれるのはまっぴらだ。
　探偵とか高校生とか、本当かどうかも分からない、しかも偽名っぽい名前！！
　
　窓とドアも破壊されて、信じる余地なんて有る訳ない。
　そんな奴らにバステトを渡すわけにはいかないんだ！！

　どこをどう突いても正論だろう！　どうだ！


　バステトを抱っこして、逃走を試みる。

　右へ左で体を移動させて、まるでラグビーの五郎丸のように華麗に高村と樋口を避ける。

　窓から逃げる能力は無いから、当然玄関から。

　必死でバステトを抱いたまま走るが、美少女樋口の動きは機敏だった。

「もらったあああああ！！！」

　勝利の雄たけびを上げる樋口一葉。

　樋口は、バステトを抱いてそのまま猛ダッシュで玄関を出て行ってしまった。


　後に残ったのは、イカツイ高村光太郎。

「お前のせいだからな……」

　高村光太郎が、低い低い声で、そう言ってこちらを睨んでくる。

　悪いことをしてしまったのだろうか？
　バステト、大丈夫かな？？

「手伝えよ」

高村にがっしりと肩を掴まれてしまった。　→質問６－Dへ