猫にまつわる三択人生の末路

追いかけろ

質問６－C

　窓ガラス☜　割れているッ！　ヨシ！！
　玄関☜　壊された！　ヨシ！！
　部屋の中☜　暴れる不審者二名！　ヨシ！！

　指さし呼称して確かめたが、これは誰がどう見ても、立派な警察案件でしょう。
　いまこそ、日本のおまわりさんの力を見せてもらう時に違いない。

「あ、もしもし、警察ですか？」

「わ、待って、なんで警察に電話しているのよ！！」

「ヤバイ！！　警察沙汰はまずい！！」

　スマホで110すれば、樋口と高村が慌てだす。

「事件ですか？　事故ですか？」

お決まりのセリフを言う係のお兄さん。

「えっとお……ごっふっ！！！」

高村に思い切り蹴られる。

「どうかされましたか？」

「あら、何でもありません。やだなぁ、もう！　ゴキブリぐらいで大騒ぎして！！　すみませんでした！！」

ホホホと笑いながら、樋口が電話を切ってしまった。


　騒ぎに紛れて、バステトが高村の手を離れる。

「し、しまった！！！」

「チャンスよ！！」

動きの速い樋口が、高村の一瞬のスキをついて、バステトを抱いて外へ走り出してしまった。

　後に残されたのは、怒る高村。

「お前のせいだからな。」

高村は怒っている。

「ちゃんと手伝えよ？？」

高村は、とても怒っている。

　怖い……。

　連行されてしまった。これ、無事に帰って来られるのかな？　→質問６－Dへ