[完結]回復魔法しか使えない私が勇者パーティを追放されたが他の魔法を覚えたら最強魔法使いになりました

mikadozero

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一章

三十三話 ソフィの真実

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私たちは、オーガさん…依頼者の息子を探していた。けれども、手がかりも何も無しに探せるわけがなかった。私とアズサは街の至る所を歩き回った。時には、ゴミ箱。街の外壁も見て回ったがどこにも男の子の姿はなかった。

「中々、見つからないね~」

アズサが近くにあったベンチに座りながら言った。私は、本当にソフィが殺してしまったのかと思ってしまった。

「そうだね~あっちの方を探してみる?」

私は、適当な方向を指で指した。アズサは元気よく頷き私が指を指した方へと向かった。

私はと言うと…本当の依頼者の息子が死んでしまったのかと考え込んだ。俯きながら考えていると私は肩を叩かれた。

「ひぁ!!」

私は、思わず声を出してしまう。恐る恐る振り返るとそこには男性が居た。私は、とりあえずやばい人ではなかったので一安心をする。

「どうかされましたか?」

男性は首を傾げながら言った。私が俯いていたから声をかけてくれたのだろう。

男性の格好は、一般人とはいかなかった。私と同じ冒険者なのかと考えていると…

「おーい、この手見えてる?」

「すみません…ちょっと考え事をしていたもので…」

「それなら良かったけど、立って俯いていたから何かあったのかとびっくりしちゃったよ」

男性は笑いながら言った。私は適当に笑い返してその場を過ごした。男性はすぐにどこかへ行くのかと思ったがなぜか居座っていた。

ベンチに…

「あの~」

「なんでしょうか?」

「私に用でもありましたか?」

「いや、特にはないですね。ただ街中を見ているだけです」

男性はそう言いながら、辺りを見渡した。すると、適当に指を指して探しに行っていたアズサが走って帰ってきた。

「どうだった?」

「いや…いなかったよ。隅から隅まで探したんだけど…どこにもいなかった」

アズサは、息切れしながらも言った。私はやっぱり見つからなかったかと…そう覚悟してしまった。すると、座っていた男性がこちらに来て言う。

「人探しですか?」

「そうです。それがちょっと難航してまして…」

「それは、大変ですね。私も手伝いましょうか?」

「それは、助かります!」

私は、アズサと男性との会話に入れなかった。入りたかった気持ちは山々なのだが…二人の喋るスピードが早すぎるからであった。

私は、アズサと男性を引き離してアズサの耳元で言う。

「ちょっと…アズサ何やってんのよ!」

「どうゆうこと?」

「だから、なんで勝手に依頼のことを教えてるの!」

「だって…私たちが完全にお手上げで手伝ってもらわないと…」

「そうね…」

私は、半ば諦めで頷いた。アズサを男性の元に戻した。私は、一人街を歩いた。アズサは、私がどこに行っているのかはわからないと思いたかった。前に、約束したが…そんなもの私の中では小さな約束事であった。


私は、街中を歩いているとある路地が目に入った。たまに、人がショートカットのために使っている路地だった。私はその路地へと足を運んだ。

路地は薄暗くどこか怖い雰囲気を出していた。
私は、路地を見渡しながら出ようとすると…

「待ちなさい」

私の後方で声が聞こえた。私は声のする方向に体を向けるとそこには、一人の女性が壁に寄りかかっていた。顔も髪色も暗くてよくわからない。

「あなたって…私の仲間の友達?」

私は、突然聞かれてなんのことだかさっぱりだった。私が、分からずに黙っているとやがて、こちらの方に足を歩んで来て…

私の目の前まで来た。

「あの…近いです」

「あらそう?ごめんなさい。」

そう言いながら、女性は離れて行った。女性は三歩ほど離れてから言う。

「あなたは、私の同僚の正体を知ってるわね?」

「正体?私は思わず声を出してしまった。次の瞬間、私の目の前に銀色に光る何かが通ったが私はギリギリ当たらなかった。

「チッ…運のいい女め」

女性は捨て台詞を言いながらも攻撃をしてくる。私はその攻撃を必死に避け続ける。私は、魔法は得意だが武術はない。

避けることしか…私にはできなかった。私は反撃に出る。

「火属性魔法…炎舞!」

その魔法を放った瞬間、あたりは炎に包まれた。この炎は対象者にしか害はない。そんな便利な魔法だった。

「舐めるなよー!!」

女性は、炎の中動き出した。私は予想外の出来事に驚く。私はもう最終手段を使うしかないと思った。

最終手段とは…相手に対して殴ることだ。
相手が、少しずつ近づいてくる中私は自分自身に強化魔法を打った。

「オリジナル…身体強化!」

私は、自分に打った反動か体に激痛が走る。前まではこんな激痛はなかったのに…私は痛みを耐えながらも彼女に近づいた。


身体強化した私の体は軽かった。地面を強く蹴った。

すると、彼女との差が縮まった。私は、彼女の目の前で言う。

「あなたの負けよ」

私はそう言い彼女の腹を殴った。彼女は吐血をしながら壁にぶち当たった。その音は、あたりに響き渡った。

彼女は、腹を抑えながら私の方を強くみる。その目は、怒りを表していた。私は彼女の目を見つめて言う。

「で…あなたはなんで私を襲ったの?」

彼女は答えなかった。私は、彼女にもう一蹴りを入れようとしたが…私の足が彼女の腹をあたる寸前で彼女は言った。

「…い…」

「なんて言ってるの?」

私が聞き返すと彼女は大声で言ってきた。

「私は命令であなたを殺そうとしていただけよ!私は…私は…冤罪よ!」

その声は、どこか後悔をしていた声であった。私が事情を聞こうと彼女を回復魔法で癒そうとしたが…

「シャキン」

ナイフが何かを切れる音がした。私は、彼女の方を見ると首から血を垂らしていた。
私は見て絶句した。

「何よこれ…」

私が、口を押さえて驚きを隠していると首に何かが当たった。そして、謎の人物は耳元で言った。

「あなたは…私の秘密を知った…黙ってられるかしら…」

「秘密とは?」

「私が…暗殺者ということに…」

私は、すぐに明かしてくれたなと思った。私は隙をついて離れる。そこにいたのは…

「ソフィ…」

「あら…バレちゃったのね…」

「なんで…この人を殺したの!」

私は、首から血を垂らしている女性の方を見て行った。すると、ソフィは笑いながら言った。

「…それは…私の命令に従えなかったからよ」

「…けれども…それはないよ…」

「…いや、任務を遂行できない人間はいらない。殺すしかないのよ…」

ソフィは口元に人差し指を置きながら言った。
そして、次の瞬間彼女は消えていた。跡形もなく。さっきの血の垂れた女性も綺麗に消えて…

「えっ…そうゆうことだったの?」

私は、疑問が頭の中にたくさん浮かんだ。

「エマー!」

路地の外で私の名前が聞こえた。私は、その声の方へと走って向かったのだった。
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