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ギャップ萌え
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「こいつに触るんじゃねぇ」
「おや、シュテルン。遅いご登場ですね」
「うるせえ」
そう言い放って、シュテルンはナギの手を握るトシェの手を、強引に引き離した。
代わりにナギの両手を握りこんできたシュテルンに、ナギはぽかんと口を開けてしまった。体勢的には、背後に立つシュテルンに、ナギが抱き込まれている状態だ。
——え?
にひゃりと笑うトシェに比べて、ナギが身をよじって振り返って見たシュテルンは真顔だ。目を覚ますためにシャワーを浴びてきたのか、グレーのパンツに黒シャツを羽織っただけのシュテルンは、まだ濡れたままの赤髪を片手でかきあげた。
そんな場合ではないのに、ナギはそんなシュテルンの姿が色っぽくて、思わず見惚れる。
——な、何、これ?
髪をかきあげたときに手は離されたが、トシェを睨み付けているシュテルンは、まるで嫉妬でもしているかのようだ。
そんなことを思っていたナギだが、不意打ちで落とされた軽い接吻に、ナギの思考は完全に停止した。
——は?
「何ですか、それ」
ナギの心を代弁したのはトシェだ。シュテルンは、黒シャツの中には何も着ていない。盛り上がった胸筋を見せつけているような男にはまるで相応しくないかわいらしい接吻に、驚いたのはナギだけではなかったらしい。
「うるさい。お前の知ったことか」
「はあ、それはまあ、そうですけど?」
トシェの雰囲気は、ナギやユトと話すときと180度違う。今のトシェは、飄々としていながらも芯のありそうな男としてナギの目に映っている。声量はそのままでありながら、語尾でシュテルンを揶揄するほど、トシェは余裕綽綽だ。
「こいつは『俺の猫』だ。何か文句でもあるのか」
——『俺の猫』? ユトが言っていた『シュテルンの猫』ってやつ? いや、そんなの、人前で堂々と言われるのは何か、ちょっとさ。
微妙な気分になったナギに気付かず、二人の言い合いは続いている。
「文句? そうですね、ありますよ」
「何?」
「あなたがそんなにかわいらしいことをするなんて、反則です」
「あん?」
「ギャップ萌えでナギちゃんの心を掴もうなんて、あざといんですよ」
——ギャップ萌え?
「知るか、なんだそれは」
シュテルンとトシェの攻防を、ナギは追いかけるだけで精一杯だ。
ギャップ萌え。確かにそんな言葉をシュテルンが知っているはずもない。だがギャップと言えば、トシェだって相当なものだ。
ネイビーのシャツにグレーの千鳥格子チェックパンツ。サラリーマンの休日のような格好をした、メランガナンバー2。
だがシュテルンのかわいらしい接吻に比べると、それでもまだインパクトに欠けるのかもしれない。
——え、何なの、これ。
ナギにはどうしようもない沈黙を破ったのは、ずっとジョッキに集中していたユトだった。いつのまにか、ナギの分まで空になっている。
「トシェ、見苦しいわよ。あんたがシュテルン様に勝てるわけないでしょうが」
「ぼくは、そうは思いませんが」
「あー、戦闘のことを言ってんじゃないわよ。まあそれも勝てないと思うけど。ともかく、トシェ。ナギちゃんの顔、ちゃんと見なさいよ」
「え?」
ユトとトシェとシュテルン。顔を覗きこんできた3人に、ナギは何が起こったのかと目を丸くしたが、いつのまにか紅く染まっていた頬はそのままだった。
「ほらー、ギャップ萌えが効いちゃってるじゃないですかー」
「トシェ、あんたは黙ってなさいよ」
「えー、あ、ユトさんー、ぼくをどこに連れていくつもりですかー」
トシェの腕を掴んで、ユトがズルズルと引きずっていく。簡単に進んでいるのを見ると、トシェは抵抗していないのだろう。確かに、酔ったユトがトシェをどこに連れて行くのか、ナギも気になるところだ。
「どこを見ている」
「え? ひゃあっ!?」
不満げに呟くと、シュテルンは米俵のようにナギを担いだ。そのまま大股で歩き始めたシュテルンの背中を、ナギは叩く。
「ちょ、ちょっとっ! 下ろしてよっ!」
「黙ってろ。舌噛むぞ」
言われてナギが黙ったのは、確かにいつもより揺れが大きいからだ。今まで何度も乱雑に運ばれていると思っていたのだが、あれでもシュテルンに気を遣われていたのだと気付いてナギは驚いた。
シュッと移動すれば一瞬だったはずだが、それでもナギはあっという間に、シュテルンの部屋のベッドの上に、連れ戻されて転がっていた。
「胸もないくせに、一体何人の男を誑かせば気が済むんだ」
「はあっ!?」
失礼極まりないシュテルンの言葉に、ナギは反発して起き上がろうとしたが、白いシャツはシュテルンの膝で踏まれてベッドに縫いつけられている。
「色気のカケラもない、真っ平らな身体のくせして、なんでお前は」
「真っ平らで、悪かったわねっ!」
いちいちナギの癇に障る物言いをするシュテルンの、表情は影になっていて見えない。だがその次に発せられた声は、今までに聞いたことがないほどに甘かった。
「抱かせろ」
「はっ?」
「嫌か?」
ぶわっと全身の毛が逆立つような気がしたのは、シュテルンらしくない態度に警戒したからではない。ぞくぞくとナギの身体に沸き上がってきたのは、紛れもなく歓喜だった。
「や、やだって言ったらしないの?」
「抱かせろ」
「な、何よ、それ」
ナギは顔が笑ってしまうのを止めることができなかった。ずっと好き勝手にナギを抱いてきたはずのシュテルンが、ナギの許可を求めているのだ。
「抱かせろ」
——うん。ギャップ萌え、破壊力すごいな。
馬鹿の一つ覚えみたいに同じ言葉を繰り返すシュテルンを、ナギは確かにかわいいと思った。「抱かせてください」でも、「抱かせてくれ」でもない。だが確かにシュテルンは、ナギの返答を待っているのだ。
——あ。
「ね、もしかして、サザミナの誰かに何か言われた?」
以前と違うシュテルンの態度に、ナギはふと思いついたことを聞いた。
「はあ」と、これ見よがしにため息を一つ落としたシュテルンは、ナギの上から退き、すぐそばに腰を落とした。
ようやく見えたその顔は、不機嫌そのものだ。眉間には、先ほど見たユトのものとは比較にならないくらい、深い皺が寄っている。
「お前は大人で、あれは合意の上だっただろうが」
ぶふっと思わずナギが吹き出したのは、サザミナのメンバーにシュテルンが何を言われたのか、想像がついたからだ。大きな背中を丸めたシュテルンが、やはりかわいらしい。
「笑いごとじゃないだろうが。俺はロリコンでも強姦魔でもない。なんで俺があんなガキどもに、延々と責められなければならんのだ」
「責められたんだ」
「それも会談の場でだぞ」
「うわ、マジか」
起きあがりながらそう呟いたナギの鼻の頭を、シュテルンが指で弾いた。
「マジだ。おかげで俺のイメージはガタ落ちだぞ」
「イメージって。元々そんなことしてるイメージだったじゃないの」
「そんなわけあるか。俺は強くて寡黙な男が売りだったろうが」
「は? 寡黙って、ただめんどくさくて口数少ないだけじゃない」
「うるさい。それが寡黙だ」
「絶対違う」
シュテルンと軽口を交わしながら、ナギはふわりと微笑んでいた。
軽いのは心だ。シュテルンの前で号泣したあの時から、ナギの心は嘘のように軽い。そのことがシュテルンに分かっているのかどうかは疑問だが、ナギを見つめるシュテルンの視線は甘く優しい気がした。
——なんて顔してんのよ。
シュテルンの太い指が、ナギの口唇をそっとなぞる。くすぐったさと照れくささにナギは目を細めた。
「んっ?」
なぞるのに飽きたのか、口唇を割るようにナギの口腔に滑り込んだ指が、ナギの舌の上を撫でた。ぞくりとして思わず震えた肩に、シュテルンがくつりと笑う。
「抱かせろ。いいな?」
「っあ……」
「よし」
「っ!?」
——よし、じゃないし。
思わず溢れた声を、シュテルンは都合良く解釈することにしたらしい。ナギが不満の声を上げるより早く、ナギの唇は塞がれていた。
ナギより高いその体温は、抗いようもなく心地良かった。
「おや、シュテルン。遅いご登場ですね」
「うるせえ」
そう言い放って、シュテルンはナギの手を握るトシェの手を、強引に引き離した。
代わりにナギの両手を握りこんできたシュテルンに、ナギはぽかんと口を開けてしまった。体勢的には、背後に立つシュテルンに、ナギが抱き込まれている状態だ。
——え?
にひゃりと笑うトシェに比べて、ナギが身をよじって振り返って見たシュテルンは真顔だ。目を覚ますためにシャワーを浴びてきたのか、グレーのパンツに黒シャツを羽織っただけのシュテルンは、まだ濡れたままの赤髪を片手でかきあげた。
そんな場合ではないのに、ナギはそんなシュテルンの姿が色っぽくて、思わず見惚れる。
——な、何、これ?
髪をかきあげたときに手は離されたが、トシェを睨み付けているシュテルンは、まるで嫉妬でもしているかのようだ。
そんなことを思っていたナギだが、不意打ちで落とされた軽い接吻に、ナギの思考は完全に停止した。
——は?
「何ですか、それ」
ナギの心を代弁したのはトシェだ。シュテルンは、黒シャツの中には何も着ていない。盛り上がった胸筋を見せつけているような男にはまるで相応しくないかわいらしい接吻に、驚いたのはナギだけではなかったらしい。
「うるさい。お前の知ったことか」
「はあ、それはまあ、そうですけど?」
トシェの雰囲気は、ナギやユトと話すときと180度違う。今のトシェは、飄々としていながらも芯のありそうな男としてナギの目に映っている。声量はそのままでありながら、語尾でシュテルンを揶揄するほど、トシェは余裕綽綽だ。
「こいつは『俺の猫』だ。何か文句でもあるのか」
——『俺の猫』? ユトが言っていた『シュテルンの猫』ってやつ? いや、そんなの、人前で堂々と言われるのは何か、ちょっとさ。
微妙な気分になったナギに気付かず、二人の言い合いは続いている。
「文句? そうですね、ありますよ」
「何?」
「あなたがそんなにかわいらしいことをするなんて、反則です」
「あん?」
「ギャップ萌えでナギちゃんの心を掴もうなんて、あざといんですよ」
——ギャップ萌え?
「知るか、なんだそれは」
シュテルンとトシェの攻防を、ナギは追いかけるだけで精一杯だ。
ギャップ萌え。確かにそんな言葉をシュテルンが知っているはずもない。だがギャップと言えば、トシェだって相当なものだ。
ネイビーのシャツにグレーの千鳥格子チェックパンツ。サラリーマンの休日のような格好をした、メランガナンバー2。
だがシュテルンのかわいらしい接吻に比べると、それでもまだインパクトに欠けるのかもしれない。
——え、何なの、これ。
ナギにはどうしようもない沈黙を破ったのは、ずっとジョッキに集中していたユトだった。いつのまにか、ナギの分まで空になっている。
「トシェ、見苦しいわよ。あんたがシュテルン様に勝てるわけないでしょうが」
「ぼくは、そうは思いませんが」
「あー、戦闘のことを言ってんじゃないわよ。まあそれも勝てないと思うけど。ともかく、トシェ。ナギちゃんの顔、ちゃんと見なさいよ」
「え?」
ユトとトシェとシュテルン。顔を覗きこんできた3人に、ナギは何が起こったのかと目を丸くしたが、いつのまにか紅く染まっていた頬はそのままだった。
「ほらー、ギャップ萌えが効いちゃってるじゃないですかー」
「トシェ、あんたは黙ってなさいよ」
「えー、あ、ユトさんー、ぼくをどこに連れていくつもりですかー」
トシェの腕を掴んで、ユトがズルズルと引きずっていく。簡単に進んでいるのを見ると、トシェは抵抗していないのだろう。確かに、酔ったユトがトシェをどこに連れて行くのか、ナギも気になるところだ。
「どこを見ている」
「え? ひゃあっ!?」
不満げに呟くと、シュテルンは米俵のようにナギを担いだ。そのまま大股で歩き始めたシュテルンの背中を、ナギは叩く。
「ちょ、ちょっとっ! 下ろしてよっ!」
「黙ってろ。舌噛むぞ」
言われてナギが黙ったのは、確かにいつもより揺れが大きいからだ。今まで何度も乱雑に運ばれていると思っていたのだが、あれでもシュテルンに気を遣われていたのだと気付いてナギは驚いた。
シュッと移動すれば一瞬だったはずだが、それでもナギはあっという間に、シュテルンの部屋のベッドの上に、連れ戻されて転がっていた。
「胸もないくせに、一体何人の男を誑かせば気が済むんだ」
「はあっ!?」
失礼極まりないシュテルンの言葉に、ナギは反発して起き上がろうとしたが、白いシャツはシュテルンの膝で踏まれてベッドに縫いつけられている。
「色気のカケラもない、真っ平らな身体のくせして、なんでお前は」
「真っ平らで、悪かったわねっ!」
いちいちナギの癇に障る物言いをするシュテルンの、表情は影になっていて見えない。だがその次に発せられた声は、今までに聞いたことがないほどに甘かった。
「抱かせろ」
「はっ?」
「嫌か?」
ぶわっと全身の毛が逆立つような気がしたのは、シュテルンらしくない態度に警戒したからではない。ぞくぞくとナギの身体に沸き上がってきたのは、紛れもなく歓喜だった。
「や、やだって言ったらしないの?」
「抱かせろ」
「な、何よ、それ」
ナギは顔が笑ってしまうのを止めることができなかった。ずっと好き勝手にナギを抱いてきたはずのシュテルンが、ナギの許可を求めているのだ。
「抱かせろ」
——うん。ギャップ萌え、破壊力すごいな。
馬鹿の一つ覚えみたいに同じ言葉を繰り返すシュテルンを、ナギは確かにかわいいと思った。「抱かせてください」でも、「抱かせてくれ」でもない。だが確かにシュテルンは、ナギの返答を待っているのだ。
——あ。
「ね、もしかして、サザミナの誰かに何か言われた?」
以前と違うシュテルンの態度に、ナギはふと思いついたことを聞いた。
「はあ」と、これ見よがしにため息を一つ落としたシュテルンは、ナギの上から退き、すぐそばに腰を落とした。
ようやく見えたその顔は、不機嫌そのものだ。眉間には、先ほど見たユトのものとは比較にならないくらい、深い皺が寄っている。
「お前は大人で、あれは合意の上だっただろうが」
ぶふっと思わずナギが吹き出したのは、サザミナのメンバーにシュテルンが何を言われたのか、想像がついたからだ。大きな背中を丸めたシュテルンが、やはりかわいらしい。
「笑いごとじゃないだろうが。俺はロリコンでも強姦魔でもない。なんで俺があんなガキどもに、延々と責められなければならんのだ」
「責められたんだ」
「それも会談の場でだぞ」
「うわ、マジか」
起きあがりながらそう呟いたナギの鼻の頭を、シュテルンが指で弾いた。
「マジだ。おかげで俺のイメージはガタ落ちだぞ」
「イメージって。元々そんなことしてるイメージだったじゃないの」
「そんなわけあるか。俺は強くて寡黙な男が売りだったろうが」
「は? 寡黙って、ただめんどくさくて口数少ないだけじゃない」
「うるさい。それが寡黙だ」
「絶対違う」
シュテルンと軽口を交わしながら、ナギはふわりと微笑んでいた。
軽いのは心だ。シュテルンの前で号泣したあの時から、ナギの心は嘘のように軽い。そのことがシュテルンに分かっているのかどうかは疑問だが、ナギを見つめるシュテルンの視線は甘く優しい気がした。
——なんて顔してんのよ。
シュテルンの太い指が、ナギの口唇をそっとなぞる。くすぐったさと照れくささにナギは目を細めた。
「んっ?」
なぞるのに飽きたのか、口唇を割るようにナギの口腔に滑り込んだ指が、ナギの舌の上を撫でた。ぞくりとして思わず震えた肩に、シュテルンがくつりと笑う。
「抱かせろ。いいな?」
「っあ……」
「よし」
「っ!?」
——よし、じゃないし。
思わず溢れた声を、シュテルンは都合良く解釈することにしたらしい。ナギが不満の声を上げるより早く、ナギの唇は塞がれていた。
ナギより高いその体温は、抗いようもなく心地良かった。
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