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第40話
しおりを挟む辿り着いた船着き場は想像したよりも大規模な物で、埠頭というか一種の大きな港のような様相を呈していた。
停泊する船の種類も色々で、簡単な造りのボートのような物から漁船のような如何にも使い込まれた物に、大きな客船とその客船の中でも装飾の豪華さやサイズ等は様々だ。
事前に聞いていた通り海の向こうの共和国から来ている船は、ほとんどがこの船着き場の南側に集まっていて、桟橋や付近には共和国の国旗である赤と緑と青の三色の旗が所々にはためいていた。
光の大祭は昨晩一番の盛り上がりを見せたが、出店は出ないものの本来は数日間祭が続いているそうだ。町のあちらこちらで日によって変わる催し物を楽しめるので、祭の為にこの国に滞在する人々は余程の理由が無ければ祭の最終日に当たる明後日までは滞在していくらしい。
中には船で寝泊まりをする者もいるが、多くは町の中に宿をとっている為か船の乗客の姿はまばらだ。
代わりに船員は多く船に残っていて、船の点検や掃除に余念がないようだ。
「イツキさん、離れないでくださいね」
今度は腰に巻くようなリボンも無いので、オレの服の裾を引いたローレンツさんに頷く事で返事をした。
そういえばせっかくヴィルヘルムが買ってくれたリボンは、止血の為に彼に巻いたままだった事をこんな時だが思い出した。目の前を歩いていた団長さんが急に立ち止まってオレ達を一瞥してから桟橋の方へ歩いて行った。
残されたオレとローレンツさんは手筈通り団長さんが向かった方向とは逆へ歩き出し、観光客を装ってのんびりと船と海を見て回るふりをする。
正直オレには怪しい船がどんな特徴なのかは分からないが、そこは団長さんとローレンツさんに任せてローレンツさんからはぐれないように歩いた。
船の間から見える海面は見事に水平線の向こうまで続いていて、小さな島ひとつない様子がよく見えた。これだけ水面に近いのに潮の匂いはそこまで強烈には感じず、桟橋から覗いた海水は心なしか思い描いた色よりも透明度が低く、深いエメラルドグリーンのような色をしていた。入り江のようになっている為かそこまで波は立っておらず一見穏やかな海に見えるが、例え水中ゴーグルがあっても視界は悪そうだ。
潮の香りがしない事からもオレの常識で想像している“海”とはどこか違うのかもしれない……、少なくとも海水浴を楽しむような文化もなさそうだと一人納得した。
「ちょっとイツキさん、落っこちないでくださいよ」
桟橋から下を覗いていたオレを見咎めてローレンツさんが眉を顰めた。その表情からそういえばと気になっていた事を聞いてみる事にした。
「ローレンツさんは泳げますか?」
「……溺れない事は出来ますが、長い時間は無理です」
早くもっと足場の安定した所に来てくれと手招きをする彼に近付くと、やっと安心したように息をついた。やはりこの国の人は水泳がやや苦手らしい。
「おいおい、これからやってもらう仕事が終わったらきっと泳ぐ元気なんて残ってねーぞ」
「団長さん」
すぐ後ろから聞こえた声に振り返ると、いつの間にか団長さんが近くに立っていた。
「思った通りだ、客船は客船でも客の格でざっと停泊場所が分かれてた」
「それでは……」
ローレンツさんが手にした船舶のリストに団長さんが素早く丸を付け、目立たないよう船着き場に点在する道具小屋の陰に全員で入ってから、該当のエリアを団長さんが顎で指した。
「あの一帯が一番怪しい、そこまで乗客も乗せてないが貿易船でもなさそうだ」
「あの手前の船舶から奥の大きな帆の船までだと……12隻という所ですね」
団長さんとローレンツさんが見詰める先を、不自然にならないように自分でも確認すると、数百メートル先に大きな船舶ばかりが停泊しているエリアが見えた。
長い航海に耐えられそうな頑丈そうで窓や飾りの少ない質素な造りの船から、遊覧船のようなバルコニーや窓ばかり付いた豪華な造りの船まで多種多様だ。
「どの船にも律儀に船員が張り付いてるみてーだ、やっぱりここはイツキ君の出番だな」
ニヤリと笑った団長さんに強く肩を叩かれたが、自信が無いので苦笑いしか返せなかった。
「上手くいくんでしょうか……」
正直に不安を口にすると、隣に立っていたローレンツさんがその不安を払拭するように笑ってくれた。
「いざとなれば近くに立っている船員でも捕まえて、詰め所まで来てもらいますよ」
「えっそれはそれで……」
今からオレがするとても質の悪い“悪戯”を、その辺りにいる無関係な人のせいにされるかもと言われると流石に良心が咎めるが、尚もローレンツさんは可笑しそうに笑った。
「いや勿論すぐに釈放しますし誤解も解きます。とにかくイツキさんは最後までやり遂げるようお願いします」
船の窓ガラスとは一体いくら位する物なのだろうか……、なんにしても無関係な人に怪我でもさせはしないか若干の不安を感じつつ、団長さんの後に続いて歩き出した。
「まずはこの桟橋から見える両側の船だ」
右手の船には甲板へ、左手の船には一番近い窓ガラスへ砲丸のような石のボールを投げ込むように指示をされた。
作戦としてはローレンツさんが見回りの騎士団員として、船に乗り込む為のタラップの前に立つ人間に話し掛けている隙にまずはオレが時間を止める魔法を発動させる。そして止まっている時間の中で急いで両側の2隻の船に石の球を投げ込む。
騒ぎ出して船室から出てくる人々の様子を少し離れた場所から団長さんが確認して、オレとローレンツさんは適当な所で話を切り上げて次の船の傍へ向かう。
誘拐犯達と繋がっているかもしれない“怪しい船”は全部で12隻との事なので、1度に2隻に向かって石の球を投げるとして、最低合計6回は時間を止めて石を投げる事になる。
今までの魔法の練習では効果も分からなかったので、そこまで何度も連続で魔法を発動する事はなかったが、確か3度は続けて唱えた事もあった。
あの時の周囲の静寂に気が付けていれば、もっと自分の魔法の効果を早く知れた訳だが、元々集中すると周りの音が聞こえなくなる性質なので気が付きようもなかった。
魔法を使った後は独特の倦怠感のような、体力とは違った疲れが蓄積していくのを感じるが、続けて3度唱えた時も少し休めば問題なかったように思う。
準備は良いかと団長さんに視線で訊ねられたので頷き、船へ向かうローレンツさんの後ろについて歩く。
あくまで今は問題の船が特定出来ればこの場では何もせず、夜まで待って攫われた子ども達が船に運び込まれる決定的な瞬間を摘発する予定だ。
もし今犯人達に繋がる人間に警戒されてしまうと、誘拐された子ども達はこの船まで運ばれず最悪はその命すら危険な状況になると聞き、絶対に失敗は出来ない。
2歩程前を歩くローレンツさんが愛想良く桟橋から、船に渡るタラップの前に立つ船員に話かけた。
「不便は無いですか?私はエーネルフリート王国、王立騎士団所属の騎士ですが……」
相手もこちらを見ているタイミングを見計らって、あらかじめ手先に蓄えていた魔力を放った。
今しがたまでの喧騒が嘘のように耳の痛くなるような静寂を感じつつ、急いで鞄の中から取り出した石の球を左右の船にそれぞれ1球ずつ投げ込む。
「よっし!」
事前に準備運動として肩を回しておいて良かった、なんとか目掛けた場所に球を投げ込んでから先程魔法を発動した前と同じ場所に立って、時間が動き出すのを待った。
ちょうど呼吸を整えた次の瞬間、15秒ほど経ったようで突然ガラスが割れる大きな音と共に周囲の音が戻ってきた。
「おや、どうかしたのでしょうか……?」
少し余所行きの声色のローレンツさんが心底不思議そうに言って船を見上げると、異変に気が付いた船員は船内の様子を確認するべく、手短に断りを入れると慌てて船内に消えて行った。
同時に反対側の船からも声が上がると共に甲板へ人が集まっているようで、疑われはしないかと内心冷や汗をかいた。
「行きましょう、後の様子は団長が確認します」
小声で言って足早に移動するローレンツさんの後ろを必死でついて行く。
1隻1隻の船が大きいので次の船の近くへ回り込むのに小走りに近いスピードで移動するが、お陰で先程の2隻の騒ぎは全く周りの船には伝わっていないようだ。
次の船の近くまで来るとまた同じようにローレンツさんが示した場所へ、彼が船員へ話し掛けるのを待ってから魔法を発動し急いで石の球を投げ込む。また同じように時間が動き出し俄かに騒ぎ始める船から不自然にならないようにすぐに離れ、次の船へ向かう。
何度もこの悪質な悪戯を繰り返すと、いよいよ最後の12隻目の船に石を投げ込んだ。
「なにか問題でもありましたか?お手伝いしましょうか?」
ガラスが割れる船内からの音に驚いている目の前の船員に、ローレンツさんが気さくに声を掛けている。
「いえ!そんな騎士様に手伝ってもらう事なんてありませんっ!」
勢いよく頭を下げて船内に消えて行く船員の背中を見送って、オレとローレンツさんは同時に息をついた。幸いな事にここまで全く周囲から見咎められる事もなく、任務を完了させる事が出来た。
今度は急ぐこともなく船の傍を離れると、少し離れた所に立つ団長さんの姿を見付けた。
「どうでしたか、オスカー団長」
別の方向を見ながらローレンツさんが団長さんに声を掛け、団長さんもこちらを見るでもなく返事をする。
「お疲れさん、あの青い帆の船で間違いねぇ」
団長さんの言葉を聞いて桟橋の方を振り返ると、周りの船に比べて少し静か過ぎる様子の青い帆の大きな船が目に付いた。
如何にも用心棒や悪党のような人間が慌てて船室から出てくる事もなく、他の船の船員達が緊急の見回りをしたり割れた窓ガラスの近くに集まっている様子とは少し対照的だ。
どうしてあの船だと思うのか根拠を聞きたかったが、団長さんがそう言うのだからそうなのだろう。
オレは流石に小走りで桟橋を走り回り、連続で魔法を発動して砲丸投げのような事をして、ほぼ今日1日分の体力を使い果たしてしまいそうだった。
「普通はもっと人が出て来る、出て来なきゃおかしいんだよ後ろめたい事がなければな」
「なるほど……」
確かに窓ガラスを外部から何者かに割られたのに、原因も調べず誰も気にした様子がないのは逆に不自然だ。聞かずともオレの疑問に答えてくれた団長さんに返事をするが、どうにも足元に力が入らず、思わず目の前にあったどこかの船の荷物だろう大きな木箱に寄り掛かった。
「大丈夫ですか!?イツキさん顔色が悪いですよ」
「すみません、少しじっとしていたらマシになると思います」
ローレンツさんが木箱を背に座るように促がしてくれたので、大人しくそのまま地面に腰を下ろした。あまりなった事はないが一時的に貧血のような、気合とは別に身体に力が入らない症状に自分でも戸惑う。
「あれだけ魔法を使ったんですから当然です、私でもきっととっくに倒れていますよ」
励ますようなローレンツさんの言葉にお礼を言って、焦らず少しこの場でじっとしておく事にする。
「ご苦労さん、君のお陰だ。ありがとうイツキ君」
後は任せておけと笑った団長さんは、すぐに詰め所へ知らせに行くと言って足早に町の中心部へ向けて歩いて行ってしまった。
ひとまずあの悪党達が取り引きをすると思われる船が無事特定出来て良かった。
まだ攫われた子ども達を保護出来た訳ではないが、自分も少しは役に立てたかもしれないという安心感に胸を撫で下ろした。
「もう少しここにいましょう、イツキさんが私に背負われて運ばれるのが気にならなければすぐに移動出来ますが」
頭上から聞こえた冗談なのか本気なのか分からないローレンツさんの言葉に、ふとヴィルヘルムも宿でソファーを持ち上げながら“人を持ち上げる訓練がある”と言っていた事を思い出し思わず笑ってしまった。
彼らからしたらオレの体重など、訓練中に持ち上げる同僚の体重とは比較にならないほど軽いのかもしれない。
「お願いしたら本当に運んでくれるんですか?」
流石に病人でもなければ怪我人でもないので、おんぶをしてくれなんてお願いするつもりは毛頭無いが、オレの返事が意外だったようでローレンツさんは慌て始めた。
「え!そんなに辛いんですか!?すみません、気が付かず。というかいや待てよ、背負うのはセーフなのか……?ヴィルヘルムが起きてるとなぁ」
1人で何事か悩み始めたローレンツさんを不思議に思いながら、冗談だとお願いするつもりはない事を説明したが、なんだか悪い事をしてしまった。
「違うんです!私だってイツキさんを抱えてでも早く戻りたいのは山々なんですが、いざアイツの反応を想像すると……」
ブツブツと言い訳のような事を話し続けるローレンツさんに、何故ここでヴィルヘルムの名前が出てくるのか分からないが、少しこのままここで休ませてほしいとお願いした。
ポケットから懐中時計を取り出すと、時刻は15時を少し過ぎたところだった。
潮の匂いが薄い浜風を身体で感じながら、きっと今夜大きな騒動の現場となるこの場所を、そして青い帆の船の様子を、目に焼き付けるようにそのまましばらく見詰めていた。
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