烏木の使いと守護騎士の誓いを破るなんてとんでもない

時雨

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第49話

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「忘れ物は無いか?」
「大丈夫、荷物少ないからさ」
 着慣れたシャツとよもぎ色のベストと帽子を目深に被り、荷物をまとめた鞄を前に下げたオレを見てヴィルヘルムがひとつ頷いた。

 彼の衣装も旅の軽装に戻っていてこうして2人で並ぶとこの町に到着する前、足の豆が潰れるまで歩いて町の間を移動していた頃に時が戻ったようだった。
 まだこの世界に来てそんなに長い時間は過ごしていない筈だが、随分昔の事のようにも感じられる。愛着のある宿舎を後にして、まずは時計工房に挨拶をしに行く事にした。


「本当に良いのか?うちで出せる精一杯だぞ」
「いえお世話になるばかりで、本当に大丈夫ですから」
 工房に着くなり商談に使われる奥の応接間に通してもらったまでは良かったが、先程から金貨の入った麻袋をオレに渡そうとする工場長のダニーさんと、それを辞退するオレとの間で小さな攻防が続いていた。
 オレが提案をしたこちらの世界にとって新しい形の時計の注文は、祭りの間中ずっと盛況だったそうで給料とは別にお礼をしたいと言われたのだ。
「良いのよイツキさん、父さん頑固だから受け取ってやって」
 ちょうどお茶を持って来てくれたヘレナさんが父親であるダニーさんの援護をした隙に、下げていた鞄に無理矢理麻袋を詰め込まれた。

「王都ではなにかと物入りだぞ、うちはこれから忙しくなるから心配するな!」
 豪快に笑ったダニーさんに遠慮ばかりしているのも申し訳なくなり、お礼を言って素直に受け取る事にした。
「それにしても最初から期限付きだったとはいえなぁ……もしまたこっちに来たらいつでも寄ってくれ」
「ありがとうございます」
 事前に団長さんから事情があってオレの性別を偽っていたという話はしてもらっていたが、それにしてもダニーさんは今日初めて見た筈のイレーネではないオレの姿にも全く驚いた様子がない。
「騎士団も大変だよな」
 ヴィルヘルムの方を訳知り顔で見たダニーさんが親し気に笑って、ヴィルヘルムも頷いてそれに応えている。この2人こそ初対面に近かったはずだが面識があったのだろうか。
「男同士だからって同居の許可が下りねぇってのは……」
「工房長殿その話は」
 ぎこちない笑顔でダニーさんの言葉を急に遮ったヴィルヘルムに違和感を覚えたが、ダニーさんは気を悪くした様子もないので先程から隣に立っているヘレナさんに声を掛ける事にした。

「落ち着いたらこちらから手紙を出しますね」
 まだ王都に落ち着くかどうかも決めていないので、住むところが決まってから手紙を送ると約束した。話を続けるヴィルヘルムとダニーさんの隣で、少しの時間でもオレの前で自分が考えた新しいデザイン案を見て欲しいと机の上に図案を広げる彼女の仕事への情熱には頭が下がる。

 思ったよりも長居してしまいこれ以上仕事の邪魔もしたくないと工房を後にして、足早に昨日も寄ったホテルの方向へ向かって歩き出した。
 今朝シュテファンさんから騎士団の詰め所への挨拶はもういいから、最後にエルミアさんの顔を見てから移動をしろという団長さんからの言付けを受けての事だ。
 正直昨日のなんとも居たたまれない詰め所での空気は、ヴィルヘルムでなくとも気が滅入ってしまいあまり出発の空気には合わないなとは思っていた。


 昨日と同じようにフロントから案内人が付いて、最上階の部屋に通された。
 昨日と違ったのはそこにジャミエルトさんの姿がなかった事と、ベッドで死んだように眠っていたルノが心なしか顔色も良く上半身を起こしていた事だ。
「お兄ちゃん」
「よかった……」
 細く白い腕が弱々しくこちらに向かって精一杯伸ばされていて、すぐに近寄ってその手を取った。部屋の端に座っていた魔法使い風のおじいさんは抗議の声を上げたが、今は耳に入らない。
「よかった、気付いてあげられなくてごめんルノ」
 結果論ではあるがルノと出会った時にもっとこの子の事情について、親身に聞いてあげていたら誘拐などされなかったのではないかとずっと考えていた。ルノの瞳の高さに合わせるように膝を折ると、そのまま倒れ込むようにこちらに重心を掛けてきた事に驚き咄嗟に両腕で抱きしめた。
 果たしてお姫様にこんな事をして良いのだろうか……。恐る恐る窓辺の老人を見ると、こちらをあえて見ない振りをする事に決めたようで少し大袈裟な動作で分厚い本に視線を戻した。
 ルノの身体は廃墟で抱きしめていた時よりも薄く軽い、本当にこれで元気になれるのかと心配になった。

「お兄ちゃん、ありがとう……」
 ごめんと言ったオレに礼だけを言う子どもからの気遣いに言葉が詰まった。代わりに少しでも元気になってくれるよう体温を分けるようにしっかりと抱きしめると、ルノは楽しそうに笑った。
「なにも覚えてないけどね、この温かいのは覚えてる」
「そっか……」
 記憶が無いなら無い方が良いのかもしれない。
 それでもこの子が信頼出来る人々と逸れてから、誰に助けを求めて良いかも分からず帝国からの確かな助けを身分も隠して待つしかなかったと知り、この年頃の少女にそれを実行するだけの精神力があった事に本当に驚かされた。
 自慢の髪を切って気丈に少年の振りをしていたこの子は、オレよりずっと変装が上手かった。
「ずっと男の子だと思ってた、ルノは変装の名人だね」
 オレの言葉に少し遅れて恥ずかしそうに頬を染めたルノは、本当はもっと髪も長くて綺麗にしているのだと俯いてしまった。褒めたつもりだったが思ったように伝わらなかったらしい。

「……ルーシャ」
「え?」
 やっと顔を上げた少女が突然名前を言うのでどうしたのかと聞けば、今までの偽名ではなく本名で呼んで欲しいと言った。昨日初めて覚えたが王子にも姫にも”殿下”と付けるのが一般的で失礼に当たらないと聞いている。
「では、ルーシャ殿下」
「“殿下”はいらないわ」
 拗ねたような表情で言われてしまい助けを求めようと窓際の老人を見ると、大きなジェスチャーで自分の耳を塞いでいる。自分は聞いていないから姫の好きにさせたいという事か……昨日のジャミエルトさんへの態度と比べて随分甘過ぎないかと肩を落とした。
「では、ルーシャ……ちゃん」
 一瞬室内の時間が止まったかのような静寂が訪れ、今オレ無意識に魔法使ってないよな?
 と立ち上がって確認しそうになったが、目の前のルーシャ姫の白い頬が徐々に赤く色付いてきて時間が止まった訳ではない事を知った。

 斜め後ろに立っていたヴィルヘルムがオレの肩を叩き”それでは幼い子どもを呼ぶようだ”と小声で苦言を呈してくれた。でも一国のお姫様を呼び捨てにするよりは良くないか!?と一人で頭を悩ませていると、余程恥ずかしかったのか固まったままだった少女はやっと口を開いた。
「”ちゃん”もいりません」
「……ルーシャ」
 やっと観念して名前を呼んだオレにニッコリと笑って少女はオレの名前を呼び返した。
 お互いにこの町で数少ない知り合い・友人になっていたかもしれないオレ達は、今初めてお互いの本当の名前を呼び合ったのかと思うと可笑しくて笑い合った。
 少女からも彼女のお兄さんと同じように”いつか帝国にも遊びに来てね”と念を押され、二つ返事で頷くと玄関まで送ると言ってくれたエルミアさんと共に部屋を後にした。


「ヴィルあなたオスカーの事どう思っているの?」
「は?」
 ヴィルヘルムらしからぬ間の抜けた返事に思わず笑いそうになったが、エルミアさんの質問も質問だ。エントランスへ向かう途中の廊下で足を止めた2人が向かい合うが、身長や体格差は随分あるのにこの弟を前にした時のエルミアさんは少しも負けていない。
「なんでも騎士を辞めようとしたそうじゃない?」
「それは姉さんを捜す為であって……オスカー団長に思う所があって辞表を書いた訳ではありません」
「まぁそうなの?自分のせいであなたが騎士団を辞めたいのかもと、団長さんは悩まれていたわよ」
 どうやらまた王都に帰ってからヴィルヘルムの気が変わらないよう、団長さんは早くに手を打ったらしい。ヴィルヘルムが頭の上がらないエルミアさんに頼めば、引き留めの効果は大きい。

「あなた小さい頃から騎士になりたがっていたじゃない、やっと夢が叶ったところでしょう?」
 諭すように話すエルミアさんは中々交渉上手だ、オレならすぐに”そうですね、そうします”と答えてしまいそうだがヴィルヘルムは首を縦に振っていない。
「話すと長いので……王都に戻ってから自分の意思で決めます」
「まぁヴィル、もしうちの村に戻ってもあなたが出来る仕事なんてないわよ?」
 聞き分けのない子どもに言い聞かせるようなエルミアさんの言葉に、ヴィルヘルムは眉間に皺を寄せた。
「……何故です?両親の手伝いや村の自警団の団長も高齢で後継を探していた筈だ」
 傍から見たら騎士が一般人のか弱い女性を詰問しているように見えないだろうか……近くの部屋から宿泊客が出て来ない事を祈りながら2人のやり取りを見守った。

「私お婿さんをもらおうと思うの」
「え、そうなんですか!?」
 思わず大きな声が出てしまい慌てて”おめでとうございます”と付け足すと、エルミアさんが嬉しそうに笑った。それから少し経っても何も言わないヴィルヘルムを不思議に思って表情を窺うと、見事に衝撃に固まっていた。
 前から思っていたがヴィルヘルムはややシスコンというかお姉さんに対してやや過保護な所があるのではないだろうか。そうでなければ姉弟の結婚話にここまで驚かないと思うのだが、しかしオレには兄弟がいた事はないので想像の範囲でしかない。
「……相手は?」
「あなたも知っている人よ、ヴィル」
 至極もっともな言葉しか出なかった弟に対して、満足そうに答えた姉はそれ以上相手の事を話す気は無いようで先に階下に向かって歩き始めてしまった。
「姉さん!」

 ヴィルヘルムに続いてオレも後を追うが、姉弟の共通の顔見知りとなればエルミアさんの住んでいる村の人という事だろうか。でも今回エルミアさんが行方不明になっても、オレ達の他に彼女の事を捜している人なんていなかった。
 結婚を約束した女性がいなくなっても捜そうともしない男に対して、果たしてこの弟はどういう態度に出るのだろうか。
「すぐに分かるわ、イツキさんも招待するから是非来てね」
 ここ数日で一番顔色の良い彼女にヴィルヘルムも強くは出られないようで、また近い内に連絡を取り合う事を約束してオレ達はエルミアさんとホテルのエントランスで別れた。


 騎士団が用意してくれたという荷車が停まっている場所へ向かう間ヴィルヘルムはずっと押し黙っていて、エルミアさんの結婚相手が誰なのか必死に考えているのだろうなと思うと声を掛け辛かった。
 賑やかな町の大きな入り口に向かう途中の大きな広場に到着すると、まさに荷物を乗せられている最中の荷車や幌が付いていて人が数人乗れそうな物まで大小様々な荷車が停まっていた。

 どれに乗るべきなのかと辺りを見回しながら歩いていると、見慣れた橙色と黄緑の頭を見付けて思わず駆け寄った。
「団長さん、ローレンツさん!」
「おぁ、やっーと来たか」
「イツキさん体調はどうです?」
 土壁に背を預けていた団長さんが真っ直ぐ立って軽く右手を上げた。
 体調を気にしてくれたローレンツさんにもうなんともないと答えると、一瞬遅れて近付いて来たヴィルヘルムも挨拶をした。引継ぎ事項があったらしくひと事断わってから話し込むヴィルヘルムとローレンツさんの横で、団長さんと話をする事にした。
「ダニーさんに挨拶をしてきました」
「ああ、親父さん残念がってたろう?何で王都に行かせんだって俺も散々文句言われたからな」
 明るく笑った団長さんにダニーさんから臨時の手当てまで貰った事を報告した。

「王都で用が済んだら、それからの身の振り方は決めたか?」
 用とはヴィルヘルムとオレの”守護騎士の誓い”を正式に解除するために、この国の王族と王国騎士団の全ての団長の前でそれを宣言する事だ。これでやっとヴィルヘルムもオレを護る必要がなくなり、問題なく騎士団の仕事に戻れるはずだ。
「まずホルンさんの工房を訪ねてみて、それから決めたいと思ってます」
 今朝も荷物の中に確かにあの紳士から貰った立派な名刺が入っている事を確認していた。自分が王都の時計工房で出来る仕事があるのか、一抹の不安はあるがゼロから勉強する気で頑張るつもりだ。
「わりぃな、王都でも困らないように国から助けは出るはずだ」
 団長さんが謝るのはヴィルヘルムとの誓いを早く解いてやってほしいと、オレに期待しているからだと思う。オレも彼の命を握っている今の状況は心臓に悪いので、早く解除してほしいとは思っていた。

 それでも一般的にこの世界では1人の騎士から”守護騎士の誓い”を受けるのはとても名誉な事で、特にリスクのない誓いを受けた側からその解除を求める事は滅多にないという。
 確かに王族や余程の身分の人なら守られても仕えられても、それが当然と思えるかもしれない。

「俺もすぐに追っ掛けて行くから、まぁそんな不安に思うなよ」
 励ますように肩を叩かれて騎士団でもなく、ましてや元々この国の人間でもないオレを気に掛けてくれる団長さんに、確かに彼を慕う部下は多いだろうなと自然と笑ってしまった。


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