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第104話ルールなら仕方ない
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「…と、言いたいとことですが大魔王である貴方を講師にできる事は難しいです」
しかし、クロがレニア達の講師をできなければ悪い意味で有名になってしまっている彼女達に講師が付く事はないだろう。
かと言ってこのままサラが目の前の圧倒的な力に屈しそうになってしまっているのも事実である。
だがそれはビンセント・モルツが言う「強き者が正しい」という事を肯定するようなものである。
なのでここは一つ条件を付ける事にするサラ。
「条件としましては貴方は常に私の目の届く範囲にいてください。それができなければ貴方を講師にできる事はできません」
サラはクロの前で萎縮しそうになるのをなんとか我慢しクロの目を見据え言い切る。
「…そうか、それがルールなら仕方ない。その条件を飲もう」
◇◆◆◇
はっきり言って殺されるか良くて半殺しぐらいの事をされると思っていた。
サラにとって人族、魔族関係なく強さを手に入れた者の大半は自分勝手で横暴だという風に思っているのだが、しかしクロは文句も言わず素直にその条件を飲んだ結果、一日たった今サラはクロのために新たにギルドカードを制作し、レニア達の外部講師手続きを行っていた。
もちろんバレたら懲戒免職されそのまま逮捕、死刑ないし極刑である事は間違いないだろう。
そんな事を思いながら魔法が施されている特殊な鉄板の上で作業するサラの手は震えている。
サラにとって見ればクロは街一つを人質にしているようなものなのではっきり言って気が気じゃない。この街の運命はサラの一挙手一投足に委ねられているのだ。
「で、出来ました。これで晴れて貴方は外部講師です」
「ありがとう。無理を言ってすまない」
「い、いえっ。そんな大したことではないのでっ!」
本当は大したことありまくりなのだがその事を悟られまいと振る舞うのだが、クロにはお見通しらしく頭をクシャクシャに撫でられ「すまない。このお礼は必ずする」と他人に聞こえないように私の耳元で囁かれ、突然の事でビックリする。
「えっ、あっ、ちょっと!?」
抗議の一つでも言ってやろうと思うのだが、クロは私に構わず新しいギルドカードを手に取ると直ぐにギルドから出ていく。
講師になるにはギルドでの登録の他に学園での登録をしなければならず、それは外部講師も例外ではないためレニア達がいる学園へ行くのだろう。
「……もうっ」
しかし、クロがレニア達の講師をできなければ悪い意味で有名になってしまっている彼女達に講師が付く事はないだろう。
かと言ってこのままサラが目の前の圧倒的な力に屈しそうになってしまっているのも事実である。
だがそれはビンセント・モルツが言う「強き者が正しい」という事を肯定するようなものである。
なのでここは一つ条件を付ける事にするサラ。
「条件としましては貴方は常に私の目の届く範囲にいてください。それができなければ貴方を講師にできる事はできません」
サラはクロの前で萎縮しそうになるのをなんとか我慢しクロの目を見据え言い切る。
「…そうか、それがルールなら仕方ない。その条件を飲もう」
◇◆◆◇
はっきり言って殺されるか良くて半殺しぐらいの事をされると思っていた。
サラにとって人族、魔族関係なく強さを手に入れた者の大半は自分勝手で横暴だという風に思っているのだが、しかしクロは文句も言わず素直にその条件を飲んだ結果、一日たった今サラはクロのために新たにギルドカードを制作し、レニア達の外部講師手続きを行っていた。
もちろんバレたら懲戒免職されそのまま逮捕、死刑ないし極刑である事は間違いないだろう。
そんな事を思いながら魔法が施されている特殊な鉄板の上で作業するサラの手は震えている。
サラにとって見ればクロは街一つを人質にしているようなものなのではっきり言って気が気じゃない。この街の運命はサラの一挙手一投足に委ねられているのだ。
「で、出来ました。これで晴れて貴方は外部講師です」
「ありがとう。無理を言ってすまない」
「い、いえっ。そんな大したことではないのでっ!」
本当は大したことありまくりなのだがその事を悟られまいと振る舞うのだが、クロにはお見通しらしく頭をクシャクシャに撫でられ「すまない。このお礼は必ずする」と他人に聞こえないように私の耳元で囁かれ、突然の事でビックリする。
「えっ、あっ、ちょっと!?」
抗議の一つでも言ってやろうと思うのだが、クロは私に構わず新しいギルドカードを手に取ると直ぐにギルドから出ていく。
講師になるにはギルドでの登録の他に学園での登録をしなければならず、それは外部講師も例外ではないためレニア達がいる学園へ行くのだろう。
「……もうっ」
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