婚約破棄された公爵令嬢、使い魔を召喚したら魔王様でした

Crosis

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第26話 打ち首獄門

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「では少し遅れてしまったが、まあ良いだろう。ここらで自己紹介と行こうか」

 そしてチビドラゴンのまおちゃんはその可愛らしい小さな身体で精一杯胸を張り、偉そうな態度で自己紹介を始める。

「俺の名前は真尾竜だ。気軽にリューと呼んでくれて良いぞ。因みにこの名前で分かったと思うのだが、魔王形態から竜形態へと姿を変えれるのは本名をそのまま反映してみた───」
「あら、はやり貴方はマオちゃんじゃない」
「───それが自分でも思っていた以上に苦労してな、見てくれよこの………へ?」

 やたらとふんぞり返って自己紹介を始めるのもですから仰々しく、かつ長い名前が来ると思ったのだが口を開けばなんの事はない『マオウ・リュー』というではないか。

 であればマオちゃんで決まりであろう。

「ならマオちゃんで決定ですわね」

 そう言った瞬間、マオの身体は光だしネーミングが完了してしまうのであった。





「成る程成る程。ならば今現在シャルロットはカイザル殿下に婚約破棄をされてその後釜に聖女メアリーが入ったと。そして週末明けである明後日には召喚術の実技テストがあり、今現在イジメに近い状況を打破すべく藁にも縋る思いで魔王召喚術に手を出したと」
「そ、そうですわ」
「何故魔王召喚術に手を出したかと言うと聖女メアリーの使役している召喚生物がホワイトワイバーンだったから。そういう事で間違いないな?」
「………そうですわ」

 改めてわたくしが魔王召喚術に手を出した経緯と同期を第三者に知られるというのは、それはそれで物凄く恥ずかしく感じてしまう。

「それさ、召喚術の授業で万が一魔王を召喚したらお前一発で打ち首獄門なんじゃねえのか?」
「う、うちくび? ごくもん?」
「罪人として捕らえられて斬首、その首を見せしめとして三日間晒されるという意味だな」

 マオの言葉を聞いて実際に当日わたくしがマオを召喚した場合を想像すると、マオの言う通りどの角度から見ても行き着く先は罪人として捕らえられて斬首刑であり、わたくしは自分自身の愚かかつ軽率な考えに冷や汗をかくと共に実際にやらなくて良かったと安堵する。

「………やはりか」
「お父様?」
「あの屑王子が婚約破棄で終わらせる訳が無いとは思っておったが、まさか婚約破棄だけでは飽き足らずここまで我が娘をコケにされたとなってはもう黙ってはおらぬ。どうやら国王は我がランゲージ家と戦争をしたいらしい」
「まあ待て待て、落ち着け」
「コレが落ち着いて居られるかっ!」

 そしてマオを召喚するにあたってのことの顛末を聞いたお父様は怒りを隠そうともせず王国へ刃向かおうとし、それをマオに止められる。

 因みにマオちゃんという呼び方もご本人より却下されていたりする。
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