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第1章ですのよ

婚約者様のご登場ですわ 【3】

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「カレンは誰にも渡さないよ?カレンは私の物だからね」とユリウスは笑顔で言いながらわたくしに近付いてくる・・・。


え?突然どうましたの?ユリウス!!
って言うか、いつからわたくしユリウスの物になったのかしら?ユリウスの物になった覚えはありませんけど?



「ユリウス・・・それってどういう意味ですの?」


それよりも何なぜユリウスはわたくしに近付いてくるんでしょうか?



「さっきも言ったよね?私とカレンは婚約者だって」


「ええ」



「いずれはカレンは私の妃になるんだよ。ちゃんと理解してる?」と可愛い瞳にまた睨まれました・・・。


婚約者ですよね?ええ、いずれは結婚するお相手ってことくらいわたくしもわかってますわよ・・・。
でもわたくし達まだ7歳なので結婚までの道のりは長い訳でしてその間になにがあるかも分からない訳です。


「ええ。わかっていますわ。けれど私はまだ7歳なので正直に言いますと実感って物が湧かないと言いますか・・・ユリウスはわたくしでよろしいんですの?この先わたくしよりもユリウスに相応ふさわしい方が現れるかも知れませんし・・・」


そうよ!!
ユリウスも、まだ7歳よ?
この先わたくしよりもユリウスに相応ふさわしいご令嬢がきっと現れるわって言うか、なるべく早く現れて下さいお願いしますわ神様・・・。
私、王妃にはなりたくありませんので・・・。



「カレン何言ってるのかな?私はカレンとしか結婚しないけど?」


はい?
なぜ?わたくしとしかしないって・・・。
ユリウスよく考えた方がよくてよ?
自分のことながらこの先どう成長するのか、全く想像出来ないのよ?
将来結婚する時になって、あの時婚約破棄しとけばよかったよって後悔することになるかも知れないじゃない?
ユリウスよく考えて!!


「ユリウス何なぜ言いきれるの?」


「それは・・・」と言いながらユリウスは私をギュッと抱きしめてきた。



「っ!!ユリウス離して下さい・・・」


「嫌だ。カレンは誰にも渡さないよ。たった一人の私のお姫様なんだから」


はい?
お姫様?
 わたくしユリウスのお姫様になった覚えありませんけど・・・。


「ユリウスどういう」


「ふう・・・ちゃんと言わないとわからないみたいだね?カレンは・・・。言うからちゃんと聞いててよね。私はカレンのことが大好きって言ってるんだよ。勘違いされると困るから言うけど友人の好きではないからね。わかった?」


え?ユリウスがわたくしを好き?
ええー!!
今までそんな素振りなかったはずですわ・・・。
7歳児に告白されました・・・(わたくしも7歳だけど)
どうなってるのよ?
ってことはわたくし本当にこのままじゃユリウスのお妃人生まっしぐらじゃない!!
って言うか恋愛の好きに気づくの早いのではなくて?ユリウス・・・。
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