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流されて河原
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……いい天気だね。
昨日の土砂降りが嘘みたいだ。
上に広がるのは青い空。
見える範囲にあるのは緩やかに流れる川と河原。
川を挟んで木が一杯。奥の方は暗くて見えない。
そして自分の体勢は仰向け。
背中?に感じるのは粗い砂の感触。
どうして背中に?が付いたのかといえば、自分の頭と体が一体化した体型のためだ。
首の短いただの寸胴とかではない。
きっと頭を触っても背中とも足とも感じると思う。
唯一区別ができる部分が顔だ。
今は運良く仰向けだけど、昨日の大雨でここまで流されて来るまではもっと上流で視界ゼロの中で野鳥の声で和む生活をしていた。
ん~言い方が違うか?
ぼおっとしていた。なんも考えてなかった。
でも視界が開けると考えるネタに事欠かない事が体験でわかった。
空って白い雲がひっきりなしに流れて行くものなんだな~。
あれ?雲じゃない物も流れてく。
ギャーッスって鳴いてた。
あれが鳥か!
あ~行っちゃった。
時間と共に暑くなってきた。
あの空の向こうにある光のせいだ。
体感であれが太陽だとわかる。
自分は溶けるんじゃなかろうか?
移動して涼みたいけど自分は動けない。
そう動けない。
先に挙げたが背中と足が一緒くたな体だから。
全身は少し細くて少し平たい。
例えるなら、厚みのある小判型だね。
何かって石だよ小石。
あ~暑いな~。
誰でもいいから助けてくれないかなぁ。
誰かー…あれ?
周りの砂が自分よりも高くせり上がって行く。
砂自体は白い様子だけど、せり上がった先端付近は透明になっていた。
てっぺんで全方位張り付いても光が透けている。これ意味あるのかな?
意味ないぞ~。つい心の中で訴える。
ん?透けて見える空が少しおかしい。
色が斑になって見える。
青色が見えないってことは透明だったのに濁ってるってことだよね?
もしかして誰かいて自分の心の声を聞いてくれてるのかな?
……ありがとう。
しばらくすると日が傾いて暑さが和らぐ。
もう遮らなくていいよ~。
壁に声をかけると、透明なドームが沈んで行き代わりに横に固まりが盛り上がり、自分は浅い穴の中に取り残された。
あれ?穴?
さっきまで平たい河原だったのに。
一段高い所で透明な固まりが小さく揺れているのが見える。
あの固まりは自分の背中側にいたのか?
お~い。
声をかければ固まりが上下に揺れて自己主張する。
もういいよ。
そう声をかけたら固まりがピタリと止まって、次の瞬間ズシャッと崩れて穴に雪崩込んできた!
うわっ!
砂に埋まる埋まるっ助けて!
叫んだらフワリと浮かぶ感じがして、自分は透明に包まれて穴から脱出することが出来た。
雪崩て来た砂が自分に触れた部分から透明な物質に変化していき包み込むことで衝撃を消したようだ。
どうやら砂が自分の頼みを聞いてくれてるように見える。
あるのかなそんな事!
昨日の土砂降りが嘘みたいだ。
上に広がるのは青い空。
見える範囲にあるのは緩やかに流れる川と河原。
川を挟んで木が一杯。奥の方は暗くて見えない。
そして自分の体勢は仰向け。
背中?に感じるのは粗い砂の感触。
どうして背中に?が付いたのかといえば、自分の頭と体が一体化した体型のためだ。
首の短いただの寸胴とかではない。
きっと頭を触っても背中とも足とも感じると思う。
唯一区別ができる部分が顔だ。
今は運良く仰向けだけど、昨日の大雨でここまで流されて来るまではもっと上流で視界ゼロの中で野鳥の声で和む生活をしていた。
ん~言い方が違うか?
ぼおっとしていた。なんも考えてなかった。
でも視界が開けると考えるネタに事欠かない事が体験でわかった。
空って白い雲がひっきりなしに流れて行くものなんだな~。
あれ?雲じゃない物も流れてく。
ギャーッスって鳴いてた。
あれが鳥か!
あ~行っちゃった。
時間と共に暑くなってきた。
あの空の向こうにある光のせいだ。
体感であれが太陽だとわかる。
自分は溶けるんじゃなかろうか?
移動して涼みたいけど自分は動けない。
そう動けない。
先に挙げたが背中と足が一緒くたな体だから。
全身は少し細くて少し平たい。
例えるなら、厚みのある小判型だね。
何かって石だよ小石。
あ~暑いな~。
誰でもいいから助けてくれないかなぁ。
誰かー…あれ?
周りの砂が自分よりも高くせり上がって行く。
砂自体は白い様子だけど、せり上がった先端付近は透明になっていた。
てっぺんで全方位張り付いても光が透けている。これ意味あるのかな?
意味ないぞ~。つい心の中で訴える。
ん?透けて見える空が少しおかしい。
色が斑になって見える。
青色が見えないってことは透明だったのに濁ってるってことだよね?
もしかして誰かいて自分の心の声を聞いてくれてるのかな?
……ありがとう。
しばらくすると日が傾いて暑さが和らぐ。
もう遮らなくていいよ~。
壁に声をかけると、透明なドームが沈んで行き代わりに横に固まりが盛り上がり、自分は浅い穴の中に取り残された。
あれ?穴?
さっきまで平たい河原だったのに。
一段高い所で透明な固まりが小さく揺れているのが見える。
あの固まりは自分の背中側にいたのか?
お~い。
声をかければ固まりが上下に揺れて自己主張する。
もういいよ。
そう声をかけたら固まりがピタリと止まって、次の瞬間ズシャッと崩れて穴に雪崩込んできた!
うわっ!
砂に埋まる埋まるっ助けて!
叫んだらフワリと浮かぶ感じがして、自分は透明に包まれて穴から脱出することが出来た。
雪崩て来た砂が自分に触れた部分から透明な物質に変化していき包み込むことで衝撃を消したようだ。
どうやら砂が自分の頼みを聞いてくれてるように見える。
あるのかなそんな事!
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