『庭師』の称号

うつみきいろ

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第三章

コミュニケーションは大切だからな!

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 ◆

「いいか、能力の発動には感情が深く関わってる」
『・・・・・・』
「怒っている時、悲しんでいる時、楽しい時。感情の波が大きいと能力も暴走しやすい」

 窓辺に座って力説するハークに、コマドリはなんとなく正座をしてしまう。コマドリに読み書きを教えた教師でさえこんなに熱血漢ではなかった。

「こんなところにいるからだ。普段何も感じないから誰かと接しただけで能力が発動しちまう。だから、だ! これから沢山色々経験して感情の振り幅を小さくする練習をする!」

 びしっと人差し指を向けられてビクッと肩が跳ねる。このハークという人物は今までコマドリが出会ってきたどの鳥人とも違う。コマドリを怖がらず、突飛な発言や行動をして驚かせてくる。それに戸惑いながらもコマドリは必死にハークの講座を聞いていた。

「といってもなぁ。この町のお偉いさんがお前を外に出すの反対してんだよな」
『町の偉い人?』
「お前町ぐるみで監禁されてんだぜ。酷いよな。能力の使い方さえ教えてやりゃ危険なことなんて何一つ無いのに。頭が固いったら」

 酷い、のだろうか。生まれてからずっと監禁生活をしてきたコマドリにはよく分からない。でも必要な事だとは思う。だって危険だから。だから閉じ込めておかなければいけないんだ。ハークは能力の使い方を覚えれば大丈夫だと言うが、そんなはずはない。自分は町人達が言うように『化け物』なのだ。

 コマドリが沈む一方、ハークは町の長老達と随分とやり合ったのか眉を顰めて物草と文句を垂れる。しかしやがていい案がみつかったのか、ぽんと片膝を叩いて立ち上がった。

「そうだ! みせるのは無理だけど話なら聞かせられるぜ!」
『話?』
「そう! 俺がみてきた世界、任務で経験したこと! 話して聞かせるからよ! 頭の中で想像してみろ!」

 ぐっと拳を握って突き出したハークはにっと笑ってみせた。

「飯も一緒に食うぞ! コミュニケーションは大切だからな!」

 それからコマドリの生活は大変賑やかなものになっていった。
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