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第三章 魔族の侵攻
鬱陶しい
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「さて…………少し遊びましょうか?」
私が笑顔でそう宣言した後、二人の前から私の姿がかき消えた。
その次の瞬間、クレハの前に現れた私は躊躇なく、刀を袈裟斬りに振り下ろす。
「っ!!」
咄嗟に反応して、刀を剣で受け止めるクレハだが…………甘い。
刀を防がれた瞬間、私は鞘の中腹を掴んで、短剣を突き刺すように、鞘の先端をクレハの腹に叩き込んだ。
「っ!? かっ…………!!」
「お母様!?」
腹部を突かれて、クレハの意識を刈り取った事を確認すると、私は鞘を雑に振り払って、クレハの身体をそこら辺に捨てた。
それも、ミリヤに見せつけるような形で、だ。
「よくもお母様を!?」
すると、ほら、大切な母親が傷つけられて、娘のミリヤさんが、かなりご立腹になっていらっしゃる。
でも、それはこっちのセリフなんだけれど?
剣を構えて、怒りを露わにするミリヤへ刀の切先を向ける。
随分と警戒しているみたいだけれど、それは私と相対する時には悪手よ?
「がっ!?」
私は一気に距離を詰め、ミリヤの剣を刀で絡め取り、ミリヤの背後の方へと飛ばした。
ミリヤの手を離れ、後方に飛ばされた剣はそのまま、地面に突き刺さり----------------その直後に、ミリヤの腹部に鋭い痛みが走った。
私が彼女のお腹に膝蹴りをお見舞いしてやったからだ。
そのまま、腹を抱えて、うずくまるミリヤに私は一言-------------
「鬱陶しい」
そう言い放って、二人を軽蔑したまま、刀を納めて、屋敷の中へと入った。
私が笑顔でそう宣言した後、二人の前から私の姿がかき消えた。
その次の瞬間、クレハの前に現れた私は躊躇なく、刀を袈裟斬りに振り下ろす。
「っ!!」
咄嗟に反応して、刀を剣で受け止めるクレハだが…………甘い。
刀を防がれた瞬間、私は鞘の中腹を掴んで、短剣を突き刺すように、鞘の先端をクレハの腹に叩き込んだ。
「っ!? かっ…………!!」
「お母様!?」
腹部を突かれて、クレハの意識を刈り取った事を確認すると、私は鞘を雑に振り払って、クレハの身体をそこら辺に捨てた。
それも、ミリヤに見せつけるような形で、だ。
「よくもお母様を!?」
すると、ほら、大切な母親が傷つけられて、娘のミリヤさんが、かなりご立腹になっていらっしゃる。
でも、それはこっちのセリフなんだけれど?
剣を構えて、怒りを露わにするミリヤへ刀の切先を向ける。
随分と警戒しているみたいだけれど、それは私と相対する時には悪手よ?
「がっ!?」
私は一気に距離を詰め、ミリヤの剣を刀で絡め取り、ミリヤの背後の方へと飛ばした。
ミリヤの手を離れ、後方に飛ばされた剣はそのまま、地面に突き刺さり----------------その直後に、ミリヤの腹部に鋭い痛みが走った。
私が彼女のお腹に膝蹴りをお見舞いしてやったからだ。
そのまま、腹を抱えて、うずくまるミリヤに私は一言-------------
「鬱陶しい」
そう言い放って、二人を軽蔑したまま、刀を納めて、屋敷の中へと入った。
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